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第六十八話 妹達の嫁ぎ先
しおりを挟むその後、第2王子は貴族学院に留学して来たのだ。
そして、第2王子は私から得た情報を使い、マリナと恋仲になった。
今日、第2王子はマリナと共に戦場にやってきている。
3家の面々が第2王子とマリナのことを囲んでいた。
「クロバーグ公爵、フレック伯爵、大切な娘さんを私にください」
そう言い、第2王子は頭を下げたのだ。
「ならん、マリナは追い出されて、ここに来たんだ。私はマリナのことを幸せにしなければいけないのだ」
「そうですね、兄上。私達にはマリナのことを幸せに義務がある」
「父上、伯父上。認めてあげましょう」
私の言葉に第2王子以外が驚きの表情を浮かべていたのだ。
「な、何故だ?レイグ?」
「第2王子様はマリナに一目惚れをして、婚約を申し込んだのです。私もエリーゼに一目惚れして、婚約を申し込んだので応援したいと個人的に思ったのです。それと、学院内の第2王子を見て、マリナを任せると思いました」
私の言葉にここにいる面々が納得した。
そして、第2王子とマリナとの婚約は無事結ばれたのだ。
だが、婚約を結ぶに当たって、いくつかの条件を第2王子は呑むことになった。
まずは結婚するまで、手を触れる以上のことは禁止とする。
キスも抱き着くのも結婚してからだ。
次はこの国の貴族学院を卒業すること。
そして、卒業してからこの国とクラメリア王国で結婚式を挙げることだ。
最後はクラメリア王国に行くのは年に2回だけ。
しかも、私が転移石を使用し、アメリアをクラメリア王国まで送ることになっている。
そして、滞在期間も1週間と制限されている。
だから、第2王子は1年の間にマリナと2週間しか会えない。
私もエリーゼとの間に娘が生まれたら、父上と伯父上のように過保護になってしまうだろうと内心思っていた。
そんな騒動から1週間後にアメリアが恋人を連れて来たのだ。
アメリアの恋人は普通な伯爵家の長男だった。
アメリアとは同い年であり、違う男に言い寄られている時に助けてもらい、好きになったらしい。
そして、彼は心優しい性格をしていて、純粋にアメリアのことを愛していた。
私は彼に任せられると思ったが、父上が猛反対して、他の面々で説得することになった。
何とか父上を説得出来たが、マリナと同じような条件がつけられた。
これで、妹達は幸せになれる場所に嫁げるようになった。
そうだ、主人公の元婚約者達も婚約が決まったらしい。
一応私もその婚約を手伝ってた。
セリカは神官の家系の長男との婚約が決まった。
アリゼルは幼馴染で、を一緒に高め合った者との婚約が決まった。
フェリスは魔法研究を行なっている家の長男との婚約が決まった。
他の元婚約者達は普通の婚約が決まった。
主人公の元婚約者達は魅了魔法にかかっていたので、普通の婚約を決めることが出来た。
これで、主人公以外は幸せになったな。
まぁ、主人公は自業自得だがなぁ。
私はこの世界に転生して、好きに生きた。
エンドロールに5秒ぐらいしか出てこない悪役顔のモブで。
本来のシナリオは私の手によって壊してしまった。
だが、この世界には大きな影響を与えることは無かった。
四天王は倒され、魔王も倒された。
何ならゲームの中よりもハッピーエンドだろう。
主人公はいないが、私達はハッピーエンドを迎えた。
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