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第四十四話 妹達の入学
しおりを挟む私は4年生になった。
今日からアメリアも貴族学院に通うので、私はアメリアと一緒に馬車に乗り、エリーゼを迎えに行ったのだ。
エリーゼを迎えに行った後、貴族学院に向かった。
貴族学院に到着した私はまず、エリーゼをエスコートして馬車を降りてからまた馬車に戻り、アメリアをエスコートして馬車を降りたのだ。
そして、そのまま私は2人をエスコートして、貴族学院の中を進んでいると後ろから興奮した声が聞こえてきた。
私達はそれが気になり後ろの方を向くと私の従兄弟がマリナのことをエスコートして、馬車を降りていたのだ。
馬車を降りたマリナは私達に気付き、従兄弟が私達のところまでエスコートしてきた。
「レイグお兄様、どうでしょうか?似合っていますか?」
「とても似合っているよ」
「嬉しいです。レイグお兄様」
そう言い、マリナは笑顔を浮かべた。
「では、行きましょ、レイグお兄様」
そう言い、マリナは私の右腕にくっ付いて来たのだ。
私はエリーゼとアメリアのことをエスコートしていたが直接手を取ってエスコートしていた訳ではない。
マリナが私の右腕にくっ付いてことに対抗して、アメリアも左腕にくっ付いて来た。
2人とも12歳にしてはそれなりに胸があり、それなりの膨らみを両腕に押し付けられた。
「マリナちゃん、お兄様は私のお兄様ですよ」
そう言い、アメリアは笑顔を浮かべた。
「確かにそうですけど、レイグお兄様は私のお兄様でもありますよ」
そう言い、マリナも笑顔を浮かべた。
「でも、マリナちゃんには他にお兄様方がいらしゃるじゃないですか。私にはお兄様しかいません」
「それでも、レイグお兄様は私にとって大事なお兄様ですから」
2人の妹に板挟みになっている私はこの状況から助けて欲しいと目線でエリーゼに助けを求めた。
助けを求めたエリーゼは頬を膨らませて嫉妬を剥き出していたのだ。
エリーゼの嫉妬した顔も可愛いけど助けてくれないかと再度助けを求めた。
だが、エリーゼにそっぽ向かれてしまったのだ。
私はエリーゼに助けを求めるのを諦め、従兄弟に助けを求めた。
助けを求めた従兄弟は諦めろという目線を送ってきたのだ。
それと同時に周りを見ろとも目線で伝えて来た。
私は周りを見渡すと驚いてしまったのだ。
周りの人達は私のことを嫉妬の目線で見ていたり、冷たい目線で見られていた。
私は全力で否定しようとしたが両腕にいる妹達とまだそっぽ向いているエリーゼを無視することが出来なかったのだ。
取り敢えず、妹達を教室まで送った。
ちなみにアメリアとマリナは2人ともAクラスだ。
妹達を送った後、エリーゼをエスコートしながら、教室に向かった。
教室に向かっている最中もエリーゼはそっぽ向いていたのだ。
私はそっぽ向いているエリーゼの髪にキスを落とした。
エリーゼは自分の髪にキスを落とされたことに気づき、私の方を向き、顔を徐々に赤くしたのだ。
「な、な、なんで、こ、こんなところで」
「すまない、エリーゼ。私はこんな可愛い婚約者に嫉妬させてしまうなんて」
「う、ううん、ぼ、僕も大人げなかったよ。アメリアもマリナもレイグの妹なのに嫉妬するなんて」
「いや、嫉妬してもらうのは好きでいてもらえてる証拠だから大丈夫だよ」
「ありがと、レイグ。ねぇ、レイグは僕が他の男の人と仲良かったら、嫉妬してくれる?」
「もちろん、嫉妬するよ。もし、その男に下心があるなら排除もする」
私の発言を聞いたエリーゼは嬉しそうに笑顔を浮かべたのだ。
「ありがと、レイグ。僕、レイグの婚約者になれて良かったよ」
そんなことを話しているとチャイムが鳴った。
チャイムが鳴る中、エリーゼは私の手を引いたのだ。
「早く行こ、レイグ。授業に遅れるよ」
そう言い、エリーゼは笑顔を浮かべた。
エリーゼにつられ、私も笑顔を浮かべたのだ。
「ああ、早く行こうか」
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