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第五十四話 余興

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 それから、3日が経った。

 今日は貴族学院も休みなんでエリーゼと一緒に部屋の中で待機していたのだ。

 ちなみに、アメリアはマリナと一緒に一年生が集まるお茶会に行っている。

 私とエリーゼは完全武装して、待機していた。

 私はいつも通りの装備だが、エリーゼはゲームの中で最終的に手に入る装備をつけている。

 「ねぇ、レイグ。この装備、似合ってるかな?」

 「とても似合っているよ」

 「それなら嬉しいよ」

 そう言い、エリーゼは嬉しそう微笑んだ。

 そんなやり取りをしていると私とエリーゼの周りが光に包まれた。

 次に気がつくとクラベルの前にいたのだ。

 「よく来られました。レイグ、エリーゼ」 
 
 「招待を頂いたので来ることは当たり前のことですから」

 「そうだね。招待を受け取ったら、来ることはマナーだからね」

 「確かにそうですね。でしたら、私も招待した身ですから、余興をしなくてはなりませんな」

 そう言い、クラベルは自分の周りに魔法陣を展開したのだ。

 「では、この余興を是非楽しんでくださいね」

 そう言い、クラベルは周りに展開した魔法陣から魔物を召喚したのだ。

 私はエリーゼと目線で会話した。

 目線で会話を終えた私は鞘から剣を抜き、こちらに迫って来ている魔物の首を刎ねたのだ。

 エリーゼも迫って来ている魔物の首を手刀で刎ねていた。

 私とエリーゼは互いのことや状況などを確認しながら、迫ってくる魔物に臨機応変に対処したのだ。

 だが、魔物の数は減らなかった。

 私達がいくら倒してもクラベルの周りの魔法陣からどんどん魔物が現れるからだ。

  私はこのままでは埒があかないと思い、エリーゼに目線で作戦を伝えた。

 エリーゼは頷いて、了承してくれたのだ。

 私とエリーゼはタイミングを合わせて、一旦魔物達から距離をとった。

 距離をとった私達に魔物は近づいて来たのだ。

 エリーゼはウィンドハリケーンを唱え、迫り来る魔物達の真ん中に攻撃した。

 ウィンドハリケーンは魔物達を斬り裂いていく。

 私はウォーターショットを10回唱え、ウィンドハリケーンの中に飛ばした。

 すると、ウィンドハリケーンの中から水滴が刃物のようになり、無差別に攻撃し始めたのだ。

 その攻撃で展開されていた魔物は殆どが倒れた。

 私はウォーターウォールを唱え、その無差別的な攻撃から自分とエリーゼを守ったのだ。

 魔物の殆どが倒れたので魔法陣を壊せると考えていたが、直ぐに魔物が現れ、魔法陣まで辿りつけなかった。

 私はまた目線でエリーゼに作戦を伝えたのだ。

 エリーゼは了承してくれた。

 私は六の型剣舞を使用し、エリーゼは舞踊をし始めたのだ。

 私達は舞いながら、魔物の中に突っ込んだ。

 私達は舞いながら、魔物達を倒していった。

 私達は確実に魔法陣まで近づき、舞の最後と共に魔法陣を破壊したのだ。

 「素晴らしい。まさか、舞いながら魔物の中を突破するとは恐れいきました」

 「ですが、これは単なる余興に過ぎません。これからが私の本命です」

 そう言い、クラベルは先程よりも何倍も大きい魔法陣を展開したのだ。

 「さぁ、来い。私の本命よ」

 そう言い、クラベルは更に大きな魔法陣に魔力を込めたのだ。

 魔力を込められた大きな魔法陣は光輝き、部屋全体を覆った。

 私達が次に目を開けると緑色の髪の毛に赤色の瞳をし、和服のような服を身に包み、腰には刀を携えていたのだ。

 それに、何よりもその男の頭には二本の角が生えていた。
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