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第四十八話 ダンジョンの中の約束

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 黒騎士を倒してから2ヶ月が経った。

 私は今この国で1番深いダンジョンに来ている。

 最近は鍛錬の一環としてダンジョンの中で魔物を倒し、実戦経験を積んでいる。

 それなりの深さの階層で魔物を狩っていると何処からか大きな足音が聞こえて来た。

 その足音は私の方に向かって、どんどん近づいて来たのだ。

 振動を感じる頃にはその足音の主の姿を見ることが出来た。

 私はその姿を見て驚きを隠せなかった。

 こんなところにいるわけがない。

 四天王の1人、グレートオークのグオターだったからだ。

 「やっと、会えたな。黒騎士を倒した男よ」

 そう言い、グオターはニヤリと笑ったのだ。

 「俺はお前を探していた。俺と力比べしろ」

 そう言い、グオターは背中からハンマーを取り出し、上に振り上げてから私に向かって、振り下げてきたのだ。

 私は剣の腹に左手を置き、振り下げられたハンマーを受け止めた。

 受け止めた私には相当な力が掛かり、足が地面に少し埋まってしまったのだ。

 私は全身に力を入れ、剣でハンマーを弾き飛ばした。

 ハンマーを弾き飛ばされたグオターは驚いた表情を浮かべて嬉しそうに笑ったのだ。

 「流石だ。流石、黒騎士を倒した男だ。お前なら、俺に勝てる可能性が高いな」

 グオターは嬉しそうにそう呟いた。

 「失礼ですが、私にはレイグ・クロバーグという名前があるので、それで呼んでください」

 「おっと、すまないなぁ。俺は魔王様に仕える四天王が1人、グレートオークのグオターだ。よろしくな、レイグ。さて、自己紹介も終わった。レイグ、俺と戦ってくれるか?俺はレイグのような強者と戦いと思っているんだ」

 「ええ、構いませんよ。では、3日後の夕方でどうでしょうか?」

 それを聞いたグオターは嬉しそうに笑っていたのだ。

 「感謝する。では、3日後の夕方に」

 そう言い残し、グオターはハンマーを背中の方に戻し、来た道を戻っていったのだ。

 私はグオターが完全に帰ったことを確認してからダンジョンを出ることにした。

 ダンジョンを出た私は、直ぐに屋敷に戻ったのだ。

 屋敷に戻った私はある部屋に向かった。 

 部屋の中ではエリーゼとアメリアとマリナがお茶をしていたのだ。

 私は3人に3日後の夕方に予定が入ったことを伝え、その日は3人で帰って欲しいと旨を伝えた。

 3人になんの予定と聞かれたが上手く誤魔化しておいたのだ。

 その後、3人とお茶をしていたら夕方になるとエリーゼとマリナを屋敷まで送った。

 2人を送った後、屋敷に戻ってから夕食を食べ、風呂に入り、いつもよりも集中して鍛錬をした。

 グオターとの戦いに備えて、私は鍛錬を続けたのだ。
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