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第四十二話 ダンジョンアタック

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 魔王が復活まで半年を切っていた。

 私は今王都にあるこの国で1番階層が深いダンジョンの中にいる。

 何故、私がここにいるかと言うと自身の力を試すためだ。

 後半年したら魔王が復活する。

 私はこの世界に転生してからシナリオを大幅に変更してしまった。

 その責任を取らなければならない。

 しかも、それはエリーゼを守ることに繋がる。

 今回は最下層の場所を目指すため、道中は時間を掛けずに行きたい。

 今回、ダンジョンアタックに使える日は2日間しかない。

 普通に貴族学院があるので、休むことが出来ないのもあるがエリーゼを守るためでもある。

 ここ最近エリーゼのことを狙っている男達が増えたのだ。

 エリーゼは私の婚約者ということを知っているがエリーゼに近づく者もいる。

 同学年にはほとんどいないが年上や年下がエリーゼに近づいてくる。

 だから、エリーゼは貴族学院では1人にしないようにしている。

 私といないときはエリーゼの友人達と一緒にいてもらうことにしてもらっている。

 エリーゼが急にモテるようになったのは化粧品の広告のせいだ。

 その影響はアメリアとマリナまで届いている。

 2人には婚約の話が殺到している。

 だが、父上と叔父上はそれらの話を全て握り潰している。

 父上も叔父上も2人のことを溺愛し、恋愛結婚を進めているので断り続けている。

 でも、それは貴族学院の前なのでそれだけで済んでいるが貴族学院に入学すると直接絡む者がいるだろう。

 なので、私が牽制する必要がある。

 この話はまだ先なので、一旦置いておいて、ダンジョンアタックをすることにした。

 私は剣を抜きながら戦闘態勢を取り、走りながら魔物を倒して、最下層に向かった。

 ゴブリンをコボルトをガーゴイルをオークをオーガをワイバーンを倒しながら、最下層を向けて走り続けた。

 中にはハイオーガがいたが、私の相手にはならなかった。

 やはり、私の宿敵で無くては相手にはならない。

 もちろん、倒した魔物の素材を集めながら、最下層に向かった。

 最下層に到着すると重厚な扉が私のことを出迎えたのだ。

 私は重厚の扉に手を触れ、重厚の扉を開けた。

 私が中に入ると重厚の扉は閉まり、この部屋から出れなくなったのだ。

 部屋の中には黒い鱗を持っているドラゴンがいた。

 このドラゴンはゲームの中でも魔王と同じくらい強い敵なのだ。

 そして、この黒いドラゴンの名前はブラックエンシャントドラゴンだ。

 ブラックエンシャントドラゴンはドラゴンの中でも古龍の中でも最上種であり、黒い炎を吐き、生成能力が高いドラゴンだ。

 ドラゴンは私を見つけて、私に向けて大きな音の咆哮を吠えてきた。

 私は戦闘態勢をとり、直ぐに反応出来るようにした。
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