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第二十三話 魔法具

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 エリーゼをアルクーバ家の屋敷に送った後、屋敷に戻った。

 自室の中で魔法具に関しての本を読み漁っていたのだ。

 今回はたまたま近くにいたが、これからもずっと一緒に居られる訳では無い。

 だから、エリーゼを守るための魔法具を作ることに決めた。

 だが、屋敷の中にある本ではそこまで強い効果の魔法具の作り方は載っていなかったのだ。

 ならば、貴族学院の図書館内の魔法具関係の本を読み漁ることにするか。

 次の日からは魔法具関係の本を読み漁り続けた。

 1週間ぐらいすると、自分が理想とする効果の魔法具の作り方を発見することが出来た。

 だが、貴重な素材が必要だと言うことも分かった。

 まぁ、貴重な素材はダンジョンで入手することが出来る。

 そして、王都にはこの国の中で1番階層が深いダンジョンがある。

 そのダンジョンには必要な素材が全て手に入る。

 今週の休日は特に予定が入ってないので魔法具を作ろうと決めた。

  エリーゼは今週の休日は友人達と共に友人宅にお泊まり会をするようだ。

 1日目は素材を集め、2日目は魔法具を作ることに当てよう。

 休みの日になり早速ダンジョンに潜ることにした。

 このダンジョンもよくゲームの中で潜っていたので結構詳しい。

 私は必要な素材を落とす魔物を倒し、必要な素材を手に入れた。

 帰る途中で主人公のパーティーを遠目に発見したのだ。

 私はバレないように遠くから見ることにした。

 主人公のパーティーはこの時期にしては強い。

 だが、それはパーティーの強さとしてだ。

 ヒロイン達はそれなりに強くなっていたが肝心の主人公がそこまで強くなかった。

 まぁ、主人公が弱くても魔王は絶対に倒せるし、問題にはならないだろう。

 最悪は私が四天王を全員倒し、主人公に魔王を倒して貰おう。

 そんなことを考えながら、走っているとダンジョンの出口についていた。

 私は今回の素材は売ることはせず、屋敷に帰ったのだ。

 その日は鍛錬だけをして、休むことにした。

 次の日、部屋にこもり魔法具を作ることにしたのだ。

 魔法具を作っている間、集中するため昼食、いらないことを執事に伝えておいた。

 全ての魔法具を作り終えると夕方になっていたのだ。

  私は夕食まで鍛錬をすることにした。

 その後は夕食を食べ、風呂に入ってから直ぐに休んだ。

 朝起きた私はいつも通りにエリーゼのことを向かいに行った。
  
 「エリーゼ、これを」

 そう言い、昨日作製したブレスレットに加工した魔法具を渡した。

 「これを僕に?えっと、これは?」

 「これはエリーゼを身を守るための魔法具だよ。今回は私が近くにいたから良かったけど、いつも隣にいることは出来ないから念のためにね」

 「ぼ、僕のためにありがとう。えっと、今つけるね」

 そう言い、エリーゼはブレスレットを手首につけてくれたのだ。

 「ど、どうかな?に、似合っているかな?」

 そう言い、エリーゼが少し恥ずかしそうに自分の手首を見せてくれた。

 「うん、とても似合っているよ」

 「あ、ありがとう、レイグ」

 そう言い、エリーゼは笑顔を浮かべた。

 その後、楽しく話しながら貴族学院に向かったのだ。

  今回作った魔法具の効果は身に付けている人物に危険が迫ると結界を展開し、位置情報を発信する。

 そして、状態異常無効もついている。

 この魔法具はゲームの中でも2週目からしか手に入らず、主人公の作ることが出来ず、買うしか手に入れる方法が無い。

 そして、今回はこの魔法具を4つ作った。

 エリーゼと母上と妹と予備の分だ。

 エリーゼに渡した魔法具はエリーゼに似合うように作った。

 もちろん、母上と妹に似合うように魔法具を作ったのだ。

 ちなみに、妹は母上と同じ髪色、同じ瞳の色をしているため、色は同じである。

 予備のは加工できるように透明な色をしている。

 そして、もう1つ別の種類の魔法具を作った。

 実は魔法具に関しては前々からやろうと思っていた。

 あるイベントがあるからだ。

 基本的に私はこの世界に悪影響を及ぼすイベント以外は関与しないようにしている。

 私は主人公では無いからな。

 そのイベントは特に悪影響は無いが、後味が悪いので関与することにした。

 あの調子の主人公では出会うことがないイベントだからな。
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