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王都を離れて
◆登場人物紹介/過去キャラ、他キャラ(#101まで)
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一部ですがキャライメージラフを載せています。キャライメージは今後増えたり更新したりします。その際には最新話更新時の後書きにて告知致します
※これを読まなくても、今後の話に影響はありません。
※今までの話を読んでいない方には大きなネタバレがあります。
※今まで物語内で断言していなかった設定部分も、はっきりと明記してまとめてあります。その為、そこを敢えて確認したくない方にはスルーを推奨します。
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二部構成になっております。また、端役キャラの紹介は殆どを省いております。
1)過去キャラ(前・魔王討伐隊)
2)他キャラ(王族、故郷、聖獣など)
3)過去話流れ
<過去キャラ(前・魔王討伐隊)>
◆前・魔王討伐隊(現役当時は約15年前)
おおよそ20年に一度、魔王はその眷族と共に復活し、人間の国を襲う。人間は魔王に対抗すべく、魔王討伐隊を編成する。
代々、討伐隊は次の7名で構成される。
神の国から遣わされた『勇者』。王族、教会、冒険者から選出される『英雄』が3名。さらにその英雄の補佐をし、いざと言う時にはスペアになる『サポーター』がそれぞれ1名ずつの計3名選出される。
◆アシュリー(アッシュ)
種族:人間 女性
年齢:(当時)22歳
髪:長い黒髪
瞳の色:紅榴石(ガーネット)
身長:(175cm)
主人公リリアンの前世。冒険者の『英雄』。当時22歳。長い黒髪で深紅の瞳を持つ、女性剣士。スタイルも良くかなりの美人なのだが、認めようともしないし、モテる自覚もない。酒に強い。
英雄になる以前から、1年近くシアンと行動を共にしていたらしい。出自は不明だが、家族はいないようだ。魔法使いメルヴィンの恋人だった。
魔王討伐の任務の途中で、仲間を庇って命を落とした。
* * *
幼い頃に、名も付けられずに酷い扱いを受けていたところから逃げ出した。拾われた際に別の子どもと間違われるが、そのまま否定せずにその子供に成り代わった。
その子供の父親は冒険者だった為、冒険者ギルドの助力で最低限の保護を受け成人する(だが、預け先が良くない家で、またひどい目にあっている)
成人後、独りでも生きていける様になる為に冒険者となった。冒険者になっても、強くなるのはただただ生きる為だった。(Ep.18)
たった一つの出来事から、今までになかった物を手に入れ、それを彼女なりに大切に思っていた。
彼女なりに夢を叶えたいと、そう願っていた。
真面目であまり裏表がない性格。真面目過ぎて可愛げが無いと言われたり、怖がられたりしていた。代わりに差別や偏見も無いので、それに救われた人も少なくない。
ただし自分へ対しての感情については非常に鈍感。好かれている事には気付かない。嫌われてる事は気にしない。
◆シアン(シア)
種族:人間 男性
年齢:(当時)20歳
髪:栗毛の短髪
瞳の色:茶(細目の三白眼)
身長:皆より低い&アッシュとさほど変わらないのがコンプレックス(178cm)
冒険者の『サポーター』(※詳細は前回を参照)
* * *
英雄を決める闘技大会では、4位の成績で終わった。本来であれば、『サポーター』に選ばれるのは2位の者だが、『英雄』のアシュリーの進言により、『サポーター』に選ばれた。
勿論アシュリーの進言の為も大きいが、実際には彼の実力がアッシュに次ぐものだった事も大きい。
トーナメント式の準決勝でアシュリーと当たったのは、運が悪かったのだろう。互いに本気で当たった為に試合が長引き、その後の3位決定戦は嫌がらせで時間を開けずに開催された。「2位になれなければ『サポーター』にはなれない」と思った彼に、その試合でそれ以上の力を振り絞る事は出来なかった。
◆クリストファー(クリス)
種族:人間 男性
年齢:(当時)24歳
髪:金髪
瞳の色:碧玉(ブルーサファイア)
身長:(184cm)
王族の『英雄』で一行のリーダー。シルディス国の当時の第二王子。金髪碧眼の青年。
先代の英雄であった父王に憧れて、且つ体の弱い兄に代わって『英雄』になった。しかしその事で兄と母には疎まれてしまい、父ともすれ違ってしまう。
魔王討伐の後に、魔族から受けた呪いの所為で若くして亡くなった。
* * *
幼い頃より、母親の関心は自分にはむけられなかった。父親は自分を可愛がってはくれたが、その関心の殆どは自分以外のところに向けられていた。
父は一国の王なのだから、仕方ない。そう自分を慰めた。
自分らしさよりも、親に厭われない生き方を選んできた。だからか、幼少の頃に田舎町で出会った自由な少女に憧れ、あっという間に好きになった。
『英雄』になりたいと、それは自らで選んで望んだ。そしてかつての父のように国や民を守りたいと、そう願った。
そして英雄になってから出会った冒険者たちの自由さにも憧れた。
皆、自分にはない物を持っていた。それを羨んだりした訳ではない。ただ、皆としがらみもなく過ごせる時間は、とても楽しくて幸せだった。
せめて自分にしか出来ない事を、真っすぐに成し遂げようと、そう望んでいた。
◆メルヴィン(メル)
種族:ハーフエルフ(エルフと人間の混血) 男性
年齢:(当時)24歳
髪:黒
瞳の色:漆黒
身長:(185cm)
教会の『英雄』で魔法使い。黒髪の美青年。酒に強い。
自分が容姿の所為でモテる事を自覚しており、その事をむしろ嫌っていた。特別な異性として扱わずに、ただの酒のみ友人として、そして仲間として受け入れてくれたアシュリーに、むしろ好意を抱く様になった。
15年前、討伐隊の役目が終わった後に、何者かに勇者の剣で刺されて亡くなったらしい。
* * *
教会内で私生児として生まれ、その美しさから「可愛がられて」育った。
本当の「愛情」を知らず、さらに人間の生活の中でエルフの育てられ方をした所為もあるのか(本人の素質の問題もあると思うが)、成人しても自身の望みはあまり持たず、ただ言われるだけの人形となっていた。
討伐隊になり、仲間たち――特にアッシュと過ごす時間で少しずつ自分らしさを手に入れ、終盤には教会を離れ自由になる事を望んだ。
◆アレクサンドラ(アレク)
種族:人間 女性
年齢:(当時)22歳
髪:明るい茶
瞳の色:翠玉(エメラルド)
身長:(167cm)
女性騎士で、クリスの『サポーター』。また、幼い頃からのクリスの婚約者でもある。真面目で一生懸命な性格。
淑女として過ごす事を好まず、婚約者であるクリスを慕って騎士団に入り、『サポーター』となった。
クリスの婚約者である自信を無くしかけていた時にアシュリーの力添えで自信を取り戻す。
討伐隊の役目を終えた時にはクリスの子を身籠っていたが、そのままクリスと引き離されてしまい、郷里で一人息子のニコラスを出産する。
アシュリーが亡くなった事故の事で、王都で色々と良くない噂をされている。その所為もあり、郷里で大人しく過ごしている。
* * *
クリスの息子、ニコラスの母であり、名目上はクリスの妻であるアレクだが、愛しい人と「夫婦」として過ごせた時間は皆無に等しい。
討伐隊としての任務を終えて王都に戻った彼女に世間の目は冷たかった。
その多くは「冒険者=庶民の代表の『英雄』の任務をアレクが引き継いだ事」による誹謗中傷であった。本来はアッシュのスペアはシアンであり、当然シアンがその後を継ぐはずなのだが、片目を負傷したシアンはその役目をアレクに手渡した。
アレクはそれに対して反論や否定をする事はせず、大切なお腹の子を守る為に故郷に引き籠った。
唯一、魔族領に入る前から親しい交流を持っていた、西の冒険者ギルドの者達はアレクたちを悪く言う事はしなかった。
その為、アレクは成長した息子(ニール=ニコラス)を西の冒険者ギルドに繋がる騎士(アラン)に託した。
討伐隊の任務の後、クリスを蝕んでいた呪いはその子のニコラスにも引き継がれており、アレクはわが子の呪いを自身に移した。その為、今の弱った彼女の体では昔のように活発に動く事は出来なくなっている。
◆サマンサ(サム)
種族:エルフ 女性
年齢:見た目は16歳くらいだが、かなりの年上
髪:淡いブロンドの巻き髪
瞳:紫水晶(アメシスト)
身長:(158cm)
教会の魔法使いで『サポーター』。可愛いらしいドレスを着た、金髪巻き髪のエルフの少女。
見た目は15歳くらいだが、実年齢は一行の中では一番年上。魔力は高いが早熟過ぎた為に、見た目が成長できなかった事を気に病んでいる。
討伐隊の任務の後、教会を抜けて行方をくらましていたが、北の地である青年と結婚し子供を産んでいた。2か月程前に何者かの手によって殺された。
* * *
サムが『姉さま』と慕う人物が故郷――エルフの国を出たのは30年以上も前の事だと言う。ならば、彼女はいったい幾つなのだろうか。
はっきりしていたのは、彼女は一行の中では見た目とは反して「皆よりずっと年上である」という事。しかし、ルイやアッシュは彼女を望む通りに「少女」として扱った。
どんなに魔力が強くても、成熟できなかった自分は「未熟な子ども」だと。そう扱われる事を、彼女は自ら望んだ。
そんなサムにとって、『姉さま』は神にも等しい唯一の存在だった。むしろ神への信心は持たず、ただ『姉さま』に認めてもらえる事を望んだ。
討伐隊の一行として過ごすうちに、皆が彼女にとっても大切な仲間になっていく。しかし、その大切な者たちも失い、失意のまま大教会を抜け出した。
サムが辿り着いた先は、エルフの国がある西の方面でなく、魔族領への入り口が近い北の国境に近い小さな村だった。
そこで人目を避けて暮らすうちに、新しい幸せを手に入れ、それを守って命を落とした。
◆瑠衣(ルイ)
種族:人間(転移で連れてこられた日本人)、女性
年齢:(当時)20歳になったばかり、女子大生
髪:黒髪
瞳:少し茶の入った黒
身長:小柄(155cm)
神の国(日本)から来た『勇者』。
サムと趣味嗜好が合う事で意気投合する。サムには神の国の話をよくしていたようだ。
一方、色々と世話を焼いてくれたシアに好意を寄せていた。
シアが言うには魔王を倒した後に元の国に帰ったらしいが、獣人の神によると勇者の剣に命を吸いつくされて死んだらしい。
* * *
瑠衣がこの国に召喚されたのは、二十歳になった誕生日の翌日だった。
彼女に両親は無く、亡くなった祖母の家で一人暮らしをしていた所為か、何故か元の世界への執着は薄い。一方的に召喚され利用されている身でありながら、積極的に討伐隊に協力をしている。
そして、討伐隊の一人シアンに恋心を抱き、最後には「日本に帰らなくてもいい」と思っていた。
『勇者の剣』を持たされ、戦わずとも持っているだけで魔王を倒す力が集められると、そう言われていた。
彼女自身に戦える力は無い。武器の扱いも不得意で、魔力が無い為に魔法も使えない。ただし、この国の人間よりも「体力があり」「頑丈」な事が強さになっているらしい。
果たして彼女が「強い」のだろうか、それとも……
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<他キャラ>
◆カイル
種族:狼獣人(灰狼族) 男性
年齢:15歳
髪他:銀髪、銀狼の耳と尾
銀髪に銀の耳と尾を持つ、獣人の灰狼族の若き族長。リリアンの三つ子の兄。
リリアンと一緒に幼少の頃から鍛えていた為、他の狼獣人より能力が高い。
本来は一族で一番強い者(=リリアン)が族長になるが、リリアンを自由にする為に自らが族長になった。リリアンに対しては、シスコン気味。
* * *
リリアンの兄であり、おそらく一番の理解者。彼女の前世を知っても、あくまでも「妹」として扱い、愛しんでいる。
今のリリアンの性格などは、カイルをはじめとする家族の愛情によるものが大きい。
幼い頃からリリアンと鍛えていた為、リリアンに次いで戦闘力が高い。獣人は必要以上に魔道具を使わない傾向があり、その中で魔道具をも駆使して鍛えていたリリアンたちはより高い基礎力と戦闘力を有するようになっている。(勿論、リリアンには生前からのスキルもあるが)
現在はデニスたちと一緒に古龍の爺様のシゴキを受けているので、さらに強くなっていると思われる。
◆ケヴィン
シルディス国の先代の王で、過去の魔王討伐隊の英雄。当時の勇者と想い合っていたが、気持ちを伝える事はできなかった。
愛息クリストファーの息子であるニールを可愛がっており、その成長を楽しみにしている。
元想い人の残した日記をきっかけに、リリアンの思いに賛同し「調べもの」に協力をしている。
最近はここにシアンを加え、何やら情報交換や相談をしているようだ。
* * *
親バカならぬ爺バカな先王だが、だからと言って孫を依怙贔屓する事はせず、等しく可愛がっている。のだが、ニールに対しては「他の孫と違って、町中でつつましい生活(※庶民基準ではあまりつつましくはない)を送っている分、仕送りなどしてやらないと」と大義名分を付けて、色々と張り切っている面もあるらしい。
元『英雄』として冒険者たちと旅をした経験があるからか、今の国王に比べると庶民に対してもあまり壁を作らないラフな性格。(というか、実はあの頃が楽しかったので、また冒険者体験してみたいくらいの事は思っている)
◆ウォレス
シルディス国の第二王子で、ニールの従兄。金髪、碧玉(ブルーサファイア)の瞳を持つ美青年。
表では女性からの人気が高いが、その実性格はあまり良くないようだ。ニールの事が気に入らないようで、嫌がらせのような事をしている。自信家で女好き。
文より武に自信があるようだが、正確には勉強が不得意ということのようだ。
* * *
18歳。(ミリアの1つ年上/#92)
先の魔王討伐隊の事を知らず(当時3歳)、父(現国王)がクリストファーを悪しく言うのを真に受けて、その影響でニールを卑下している。アッシュやクリスが死んだのは、「父を差し置いてクリスが英雄になった所為だ」くらいに吹き込まれているし、そう思っている。
女好きで女遊びが激しいらしいと言う裏の噂があり、どうやら事実らしい(#92、#95)(実はこれにも理由があるのだが、それはまたの話……)
◆ルーファス
シルディス国の第一王子で、ニールの従兄。弟とは違って、常識のある人格者。
弟と同じく国での女性からは人気があり、「ルーファス様派」「ウォレス様派」の言葉がある程。
争いや戦いなどを好まない、武官タイプ。
* * *
先の魔王復活の時にはそこそこ分別が付く年齢(11歳)だったので、クリスの事も誤解はしていない。が、父にもとくには立てつかないし、弟を諫める事はしても、考えを変えさせようとまでは思っていない。(争いなどを好まない性格の所為もある)
◆ジャスパー
デニスの後輩冒険者(Cランク)で、『樫の木亭』夫婦の一人息子。濃い茶色の髪を持つ、気弱そうな雰囲気の平凡な青年。
父親のトムが元Sランクの冒険者だった為、自分にも実力があると慢心し、冒険者として成りたてずに落ちぶれてしまった。居場所の無くなった王都を逃げ出したが、ある事件によりデニスに保護されて王都に戻った。
自分は冒険者にむいていないと凹んでいたが、スカウトされて今度は魔法使いを目指し中。魔法の腕は結構上達しているようだ。
◆ローザ
シルディス教会の神巫女。先代神巫女マーガレットの娘。
◆ゴードン
ドワーフの国ミーテの町に住む鍛冶師 壮年のドワーフ
先代勇者一行の聖剣を打った鍛冶師
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◆ギヴリス
『黒の森の王』と呼ばれる、獣人たちの神。長い黒髪を持つ長身の男性。
死に掛けのアシュリーをリリアンとして転生させ、助手のドリーを通じてリリアンに力を与えた。
彼の本体は魔族の研究所に捕らえられており、意識体だけでの活動をすることが出来る。
何百年の昔、もう長くはない身であった恋人を、本人の望みにより自らの手で殺している。
◆ドリー(ドリフォロス)
ギヴリスの助手で、「人ではない、ゴーレムのようなもの」。黒髪で眼鏡を掛けた男性。
ギヴリス不在の中、聖獣の健康管理や研究所の管理などをしている。遠い場所に居るギヴリスと、ある程度連絡を取る事はできているようだ。
◆サティ(サテライト)
ドリーと同じ、神の助手。王都の大教会の奥におり、シルディス神に従っているらしい。
ドリー曰く「壊れている」そうだが、サティ曰く「主の命令に従っているだけ」。
人間を卑下している。
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◆聖獣(最高位魔獣)
この世界に住む魔獣の中でも高位の存在で、神に造られた魔獣。人の言語を解し、神秘魔法を使い、獣人の姿や他の魔獣の姿に身を変えることが出来る。
◆仙狐
複数の尾を持つ、白毛の狐。
先代の九尾は15年前に魔族に殺され、魔力の籠ったその尾を二人の子狐と魔王討伐隊の一行に託した。
・タングス
仙狐兄妹の兄 尾は3本
人狐の姿になると20歳程度の姿
子狐の頃に母を亡くし、リリアンの前世と出会った。数日間、親の代わりに付き添ってくれた前世のリリアンを慕っている。甘えたいけれど恥ずかしいので、甘える時は狐姿になる。
・シャーメ
仙狐兄妹の妹 同じく3本の尾を持つ。
人狐の姿になると20歳程度の姿
兄と同じく、リリアンを姉の様に慕っている。甘える事に躊躇はないので、人孤の姿であろうと全力で甘える。
◆鳳凰
五色に光る羽根を持つ大きな鳥。魔法が得意。
・バスク 鳳凰の長
◆古龍
通称「爺様」。若い連中と見るとすぐに稽古をつけたがる、体育会系じーさま
最初にリリアンと会った時に、龍の姿で手荒く迎え出たのはわざとやった事。
(#23でバスクが「アレはやめられんのだろう」と言ったのは、そういう意味)
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◆過去話流れ(★が新しい話)
Ep.10 家族/サム(1)① …サムが故郷の国を出る
★Ep.18 白い雪…アッシュの生い立ち
(Ep.12 暗闇/クリス(シアの過去語り+α)…シア&アッシュの出会い)
Ep.1 冒険者に憧れた少年の話(前)…デニスの少年時代&アッシュの冒険者時代
★Ep.16 自由/メル(1)…メルの生い立ち&討伐隊選出~
★Ep.15 知らないところ/ルイ…ルイが日本から勇者として召喚される
Ep.2 ラントの町/シア…魔王討伐隊の初めての夜
Ep.4 朝の鍛錬/クリス(前)…朝の鍛錬(ラントの翌朝)
Ep.3 酒と花/メル(前①)…メルとアッシュの夜飲み~一軒目~
Ep.3 酒と花/メル(前②)…メルとアッシュの夜飲み~二軒目~
Ep.7 髪が乾くまで/シア…シアがアッシュの髪を乾かす(二軒目の後)
Ep.3 酒と花/メル(前③)…メルとアッシュの夜飲み~三軒目、一緒に飲む~
Ep.4 朝の鍛錬/クリス(後)…朝の鍛錬、回復魔法に気付く
Ep.13 勇者の剣/ルイ(前、中)…ハルピュイア狩り他
Ep.3 酒と花(中)…アッシュとシアが貴族に呼ばれるが、怒って帰って来る
Ep.3 酒と花(後)…アッシュとメルが二人で部屋飲みをする
Ep.10 家族/サム(1)②…シアが告白にまた失敗する
Ep.10 家族/サム(1)③…サムの内緒がアッシュにバレる
Ep.9 好みのタイプ/ルイ…種族毎の好みの違いなど
Ep.10 家族/サム(2)(前)…ナインテールの最期に立ち会う
Ep.11 神器/メル…アッシュがアレクの身代わりになろうとする
Ep.12 暗闇/クリス…シアがアッシュとの出会いを語る
★Ep.16 自由/メル(2)…アッシュとメルが互いを語る
Ep.10 家族/サム(2)(後)…メルが教会に行かなくなる
Ep.6 仲間/クリス…『樫の木亭』での宴の後でアッシュの家に行く
Ep.13 勇者の剣/ルイ(後)…ヒュドラ狩り
Ep.8 隣/アレク…クリスとアレクが互いの気持ちを確認する
★Ep.17 壊れた時/シアン①…魔族領入り前日の晩
★Ep.17 壊れた時/シアン②…アッシュが魔獣に呑まれる
★#79 隠された記憶/ケヴィン(中)…アッシュを失ってからの討伐隊
Ep.5 命をかけた望み…アッシュが魔族に捕らえられ、生を終える
★Ep.17 壊れた時/シアン(後)…魔王討伐後、帰還
Ep.1 冒険者に憧れた少年の話(後)…デニスの少年時代、アッシュの葬式
★Ep.14 傷/デニス…デニスSランク時代のクエスト失敗
※これを読まなくても、今後の話に影響はありません。
※今までの話を読んでいない方には大きなネタバレがあります。
※今まで物語内で断言していなかった設定部分も、はっきりと明記してまとめてあります。その為、そこを敢えて確認したくない方にはスルーを推奨します。
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二部構成になっております。また、端役キャラの紹介は殆どを省いております。
1)過去キャラ(前・魔王討伐隊)
2)他キャラ(王族、故郷、聖獣など)
3)過去話流れ
<過去キャラ(前・魔王討伐隊)>
◆前・魔王討伐隊(現役当時は約15年前)
おおよそ20年に一度、魔王はその眷族と共に復活し、人間の国を襲う。人間は魔王に対抗すべく、魔王討伐隊を編成する。
代々、討伐隊は次の7名で構成される。
神の国から遣わされた『勇者』。王族、教会、冒険者から選出される『英雄』が3名。さらにその英雄の補佐をし、いざと言う時にはスペアになる『サポーター』がそれぞれ1名ずつの計3名選出される。
◆アシュリー(アッシュ)
種族:人間 女性
年齢:(当時)22歳
髪:長い黒髪
瞳の色:紅榴石(ガーネット)
身長:(175cm)
主人公リリアンの前世。冒険者の『英雄』。当時22歳。長い黒髪で深紅の瞳を持つ、女性剣士。スタイルも良くかなりの美人なのだが、認めようともしないし、モテる自覚もない。酒に強い。
英雄になる以前から、1年近くシアンと行動を共にしていたらしい。出自は不明だが、家族はいないようだ。魔法使いメルヴィンの恋人だった。
魔王討伐の任務の途中で、仲間を庇って命を落とした。
* * *
幼い頃に、名も付けられずに酷い扱いを受けていたところから逃げ出した。拾われた際に別の子どもと間違われるが、そのまま否定せずにその子供に成り代わった。
その子供の父親は冒険者だった為、冒険者ギルドの助力で最低限の保護を受け成人する(だが、預け先が良くない家で、またひどい目にあっている)
成人後、独りでも生きていける様になる為に冒険者となった。冒険者になっても、強くなるのはただただ生きる為だった。(Ep.18)
たった一つの出来事から、今までになかった物を手に入れ、それを彼女なりに大切に思っていた。
彼女なりに夢を叶えたいと、そう願っていた。
真面目であまり裏表がない性格。真面目過ぎて可愛げが無いと言われたり、怖がられたりしていた。代わりに差別や偏見も無いので、それに救われた人も少なくない。
ただし自分へ対しての感情については非常に鈍感。好かれている事には気付かない。嫌われてる事は気にしない。
◆シアン(シア)
種族:人間 男性
年齢:(当時)20歳
髪:栗毛の短髪
瞳の色:茶(細目の三白眼)
身長:皆より低い&アッシュとさほど変わらないのがコンプレックス(178cm)
冒険者の『サポーター』(※詳細は前回を参照)
* * *
英雄を決める闘技大会では、4位の成績で終わった。本来であれば、『サポーター』に選ばれるのは2位の者だが、『英雄』のアシュリーの進言により、『サポーター』に選ばれた。
勿論アシュリーの進言の為も大きいが、実際には彼の実力がアッシュに次ぐものだった事も大きい。
トーナメント式の準決勝でアシュリーと当たったのは、運が悪かったのだろう。互いに本気で当たった為に試合が長引き、その後の3位決定戦は嫌がらせで時間を開けずに開催された。「2位になれなければ『サポーター』にはなれない」と思った彼に、その試合でそれ以上の力を振り絞る事は出来なかった。
◆クリストファー(クリス)
種族:人間 男性
年齢:(当時)24歳
髪:金髪
瞳の色:碧玉(ブルーサファイア)
身長:(184cm)
王族の『英雄』で一行のリーダー。シルディス国の当時の第二王子。金髪碧眼の青年。
先代の英雄であった父王に憧れて、且つ体の弱い兄に代わって『英雄』になった。しかしその事で兄と母には疎まれてしまい、父ともすれ違ってしまう。
魔王討伐の後に、魔族から受けた呪いの所為で若くして亡くなった。
* * *
幼い頃より、母親の関心は自分にはむけられなかった。父親は自分を可愛がってはくれたが、その関心の殆どは自分以外のところに向けられていた。
父は一国の王なのだから、仕方ない。そう自分を慰めた。
自分らしさよりも、親に厭われない生き方を選んできた。だからか、幼少の頃に田舎町で出会った自由な少女に憧れ、あっという間に好きになった。
『英雄』になりたいと、それは自らで選んで望んだ。そしてかつての父のように国や民を守りたいと、そう願った。
そして英雄になってから出会った冒険者たちの自由さにも憧れた。
皆、自分にはない物を持っていた。それを羨んだりした訳ではない。ただ、皆としがらみもなく過ごせる時間は、とても楽しくて幸せだった。
せめて自分にしか出来ない事を、真っすぐに成し遂げようと、そう望んでいた。
◆メルヴィン(メル)
種族:ハーフエルフ(エルフと人間の混血) 男性
年齢:(当時)24歳
髪:黒
瞳の色:漆黒
身長:(185cm)
教会の『英雄』で魔法使い。黒髪の美青年。酒に強い。
自分が容姿の所為でモテる事を自覚しており、その事をむしろ嫌っていた。特別な異性として扱わずに、ただの酒のみ友人として、そして仲間として受け入れてくれたアシュリーに、むしろ好意を抱く様になった。
15年前、討伐隊の役目が終わった後に、何者かに勇者の剣で刺されて亡くなったらしい。
* * *
教会内で私生児として生まれ、その美しさから「可愛がられて」育った。
本当の「愛情」を知らず、さらに人間の生活の中でエルフの育てられ方をした所為もあるのか(本人の素質の問題もあると思うが)、成人しても自身の望みはあまり持たず、ただ言われるだけの人形となっていた。
討伐隊になり、仲間たち――特にアッシュと過ごす時間で少しずつ自分らしさを手に入れ、終盤には教会を離れ自由になる事を望んだ。
◆アレクサンドラ(アレク)
種族:人間 女性
年齢:(当時)22歳
髪:明るい茶
瞳の色:翠玉(エメラルド)
身長:(167cm)
女性騎士で、クリスの『サポーター』。また、幼い頃からのクリスの婚約者でもある。真面目で一生懸命な性格。
淑女として過ごす事を好まず、婚約者であるクリスを慕って騎士団に入り、『サポーター』となった。
クリスの婚約者である自信を無くしかけていた時にアシュリーの力添えで自信を取り戻す。
討伐隊の役目を終えた時にはクリスの子を身籠っていたが、そのままクリスと引き離されてしまい、郷里で一人息子のニコラスを出産する。
アシュリーが亡くなった事故の事で、王都で色々と良くない噂をされている。その所為もあり、郷里で大人しく過ごしている。
* * *
クリスの息子、ニコラスの母であり、名目上はクリスの妻であるアレクだが、愛しい人と「夫婦」として過ごせた時間は皆無に等しい。
討伐隊としての任務を終えて王都に戻った彼女に世間の目は冷たかった。
その多くは「冒険者=庶民の代表の『英雄』の任務をアレクが引き継いだ事」による誹謗中傷であった。本来はアッシュのスペアはシアンであり、当然シアンがその後を継ぐはずなのだが、片目を負傷したシアンはその役目をアレクに手渡した。
アレクはそれに対して反論や否定をする事はせず、大切なお腹の子を守る為に故郷に引き籠った。
唯一、魔族領に入る前から親しい交流を持っていた、西の冒険者ギルドの者達はアレクたちを悪く言う事はしなかった。
その為、アレクは成長した息子(ニール=ニコラス)を西の冒険者ギルドに繋がる騎士(アラン)に託した。
討伐隊の任務の後、クリスを蝕んでいた呪いはその子のニコラスにも引き継がれており、アレクはわが子の呪いを自身に移した。その為、今の弱った彼女の体では昔のように活発に動く事は出来なくなっている。
◆サマンサ(サム)
種族:エルフ 女性
年齢:見た目は16歳くらいだが、かなりの年上
髪:淡いブロンドの巻き髪
瞳:紫水晶(アメシスト)
身長:(158cm)
教会の魔法使いで『サポーター』。可愛いらしいドレスを着た、金髪巻き髪のエルフの少女。
見た目は15歳くらいだが、実年齢は一行の中では一番年上。魔力は高いが早熟過ぎた為に、見た目が成長できなかった事を気に病んでいる。
討伐隊の任務の後、教会を抜けて行方をくらましていたが、北の地である青年と結婚し子供を産んでいた。2か月程前に何者かの手によって殺された。
* * *
サムが『姉さま』と慕う人物が故郷――エルフの国を出たのは30年以上も前の事だと言う。ならば、彼女はいったい幾つなのだろうか。
はっきりしていたのは、彼女は一行の中では見た目とは反して「皆よりずっと年上である」という事。しかし、ルイやアッシュは彼女を望む通りに「少女」として扱った。
どんなに魔力が強くても、成熟できなかった自分は「未熟な子ども」だと。そう扱われる事を、彼女は自ら望んだ。
そんなサムにとって、『姉さま』は神にも等しい唯一の存在だった。むしろ神への信心は持たず、ただ『姉さま』に認めてもらえる事を望んだ。
討伐隊の一行として過ごすうちに、皆が彼女にとっても大切な仲間になっていく。しかし、その大切な者たちも失い、失意のまま大教会を抜け出した。
サムが辿り着いた先は、エルフの国がある西の方面でなく、魔族領への入り口が近い北の国境に近い小さな村だった。
そこで人目を避けて暮らすうちに、新しい幸せを手に入れ、それを守って命を落とした。
◆瑠衣(ルイ)
種族:人間(転移で連れてこられた日本人)、女性
年齢:(当時)20歳になったばかり、女子大生
髪:黒髪
瞳:少し茶の入った黒
身長:小柄(155cm)
神の国(日本)から来た『勇者』。
サムと趣味嗜好が合う事で意気投合する。サムには神の国の話をよくしていたようだ。
一方、色々と世話を焼いてくれたシアに好意を寄せていた。
シアが言うには魔王を倒した後に元の国に帰ったらしいが、獣人の神によると勇者の剣に命を吸いつくされて死んだらしい。
* * *
瑠衣がこの国に召喚されたのは、二十歳になった誕生日の翌日だった。
彼女に両親は無く、亡くなった祖母の家で一人暮らしをしていた所為か、何故か元の世界への執着は薄い。一方的に召喚され利用されている身でありながら、積極的に討伐隊に協力をしている。
そして、討伐隊の一人シアンに恋心を抱き、最後には「日本に帰らなくてもいい」と思っていた。
『勇者の剣』を持たされ、戦わずとも持っているだけで魔王を倒す力が集められると、そう言われていた。
彼女自身に戦える力は無い。武器の扱いも不得意で、魔力が無い為に魔法も使えない。ただし、この国の人間よりも「体力があり」「頑丈」な事が強さになっているらしい。
果たして彼女が「強い」のだろうか、それとも……
=================
<他キャラ>
◆カイル
種族:狼獣人(灰狼族) 男性
年齢:15歳
髪他:銀髪、銀狼の耳と尾
銀髪に銀の耳と尾を持つ、獣人の灰狼族の若き族長。リリアンの三つ子の兄。
リリアンと一緒に幼少の頃から鍛えていた為、他の狼獣人より能力が高い。
本来は一族で一番強い者(=リリアン)が族長になるが、リリアンを自由にする為に自らが族長になった。リリアンに対しては、シスコン気味。
* * *
リリアンの兄であり、おそらく一番の理解者。彼女の前世を知っても、あくまでも「妹」として扱い、愛しんでいる。
今のリリアンの性格などは、カイルをはじめとする家族の愛情によるものが大きい。
幼い頃からリリアンと鍛えていた為、リリアンに次いで戦闘力が高い。獣人は必要以上に魔道具を使わない傾向があり、その中で魔道具をも駆使して鍛えていたリリアンたちはより高い基礎力と戦闘力を有するようになっている。(勿論、リリアンには生前からのスキルもあるが)
現在はデニスたちと一緒に古龍の爺様のシゴキを受けているので、さらに強くなっていると思われる。
◆ケヴィン
シルディス国の先代の王で、過去の魔王討伐隊の英雄。当時の勇者と想い合っていたが、気持ちを伝える事はできなかった。
愛息クリストファーの息子であるニールを可愛がっており、その成長を楽しみにしている。
元想い人の残した日記をきっかけに、リリアンの思いに賛同し「調べもの」に協力をしている。
最近はここにシアンを加え、何やら情報交換や相談をしているようだ。
* * *
親バカならぬ爺バカな先王だが、だからと言って孫を依怙贔屓する事はせず、等しく可愛がっている。のだが、ニールに対しては「他の孫と違って、町中でつつましい生活(※庶民基準ではあまりつつましくはない)を送っている分、仕送りなどしてやらないと」と大義名分を付けて、色々と張り切っている面もあるらしい。
元『英雄』として冒険者たちと旅をした経験があるからか、今の国王に比べると庶民に対してもあまり壁を作らないラフな性格。(というか、実はあの頃が楽しかったので、また冒険者体験してみたいくらいの事は思っている)
◆ウォレス
シルディス国の第二王子で、ニールの従兄。金髪、碧玉(ブルーサファイア)の瞳を持つ美青年。
表では女性からの人気が高いが、その実性格はあまり良くないようだ。ニールの事が気に入らないようで、嫌がらせのような事をしている。自信家で女好き。
文より武に自信があるようだが、正確には勉強が不得意ということのようだ。
* * *
18歳。(ミリアの1つ年上/#92)
先の魔王討伐隊の事を知らず(当時3歳)、父(現国王)がクリストファーを悪しく言うのを真に受けて、その影響でニールを卑下している。アッシュやクリスが死んだのは、「父を差し置いてクリスが英雄になった所為だ」くらいに吹き込まれているし、そう思っている。
女好きで女遊びが激しいらしいと言う裏の噂があり、どうやら事実らしい(#92、#95)(実はこれにも理由があるのだが、それはまたの話……)
◆ルーファス
シルディス国の第一王子で、ニールの従兄。弟とは違って、常識のある人格者。
弟と同じく国での女性からは人気があり、「ルーファス様派」「ウォレス様派」の言葉がある程。
争いや戦いなどを好まない、武官タイプ。
* * *
先の魔王復活の時にはそこそこ分別が付く年齢(11歳)だったので、クリスの事も誤解はしていない。が、父にもとくには立てつかないし、弟を諫める事はしても、考えを変えさせようとまでは思っていない。(争いなどを好まない性格の所為もある)
◆ジャスパー
デニスの後輩冒険者(Cランク)で、『樫の木亭』夫婦の一人息子。濃い茶色の髪を持つ、気弱そうな雰囲気の平凡な青年。
父親のトムが元Sランクの冒険者だった為、自分にも実力があると慢心し、冒険者として成りたてずに落ちぶれてしまった。居場所の無くなった王都を逃げ出したが、ある事件によりデニスに保護されて王都に戻った。
自分は冒険者にむいていないと凹んでいたが、スカウトされて今度は魔法使いを目指し中。魔法の腕は結構上達しているようだ。
◆ローザ
シルディス教会の神巫女。先代神巫女マーガレットの娘。
◆ゴードン
ドワーフの国ミーテの町に住む鍛冶師 壮年のドワーフ
先代勇者一行の聖剣を打った鍛冶師
=================
◆ギヴリス
『黒の森の王』と呼ばれる、獣人たちの神。長い黒髪を持つ長身の男性。
死に掛けのアシュリーをリリアンとして転生させ、助手のドリーを通じてリリアンに力を与えた。
彼の本体は魔族の研究所に捕らえられており、意識体だけでの活動をすることが出来る。
何百年の昔、もう長くはない身であった恋人を、本人の望みにより自らの手で殺している。
◆ドリー(ドリフォロス)
ギヴリスの助手で、「人ではない、ゴーレムのようなもの」。黒髪で眼鏡を掛けた男性。
ギヴリス不在の中、聖獣の健康管理や研究所の管理などをしている。遠い場所に居るギヴリスと、ある程度連絡を取る事はできているようだ。
◆サティ(サテライト)
ドリーと同じ、神の助手。王都の大教会の奥におり、シルディス神に従っているらしい。
ドリー曰く「壊れている」そうだが、サティ曰く「主の命令に従っているだけ」。
人間を卑下している。
=================
◆聖獣(最高位魔獣)
この世界に住む魔獣の中でも高位の存在で、神に造られた魔獣。人の言語を解し、神秘魔法を使い、獣人の姿や他の魔獣の姿に身を変えることが出来る。
◆仙狐
複数の尾を持つ、白毛の狐。
先代の九尾は15年前に魔族に殺され、魔力の籠ったその尾を二人の子狐と魔王討伐隊の一行に託した。
・タングス
仙狐兄妹の兄 尾は3本
人狐の姿になると20歳程度の姿
子狐の頃に母を亡くし、リリアンの前世と出会った。数日間、親の代わりに付き添ってくれた前世のリリアンを慕っている。甘えたいけれど恥ずかしいので、甘える時は狐姿になる。
・シャーメ
仙狐兄妹の妹 同じく3本の尾を持つ。
人狐の姿になると20歳程度の姿
兄と同じく、リリアンを姉の様に慕っている。甘える事に躊躇はないので、人孤の姿であろうと全力で甘える。
◆鳳凰
五色に光る羽根を持つ大きな鳥。魔法が得意。
・バスク 鳳凰の長
◆古龍
通称「爺様」。若い連中と見るとすぐに稽古をつけたがる、体育会系じーさま
最初にリリアンと会った時に、龍の姿で手荒く迎え出たのはわざとやった事。
(#23でバスクが「アレはやめられんのだろう」と言ったのは、そういう意味)
=================
◆過去話流れ(★が新しい話)
Ep.10 家族/サム(1)① …サムが故郷の国を出る
★Ep.18 白い雪…アッシュの生い立ち
(Ep.12 暗闇/クリス(シアの過去語り+α)…シア&アッシュの出会い)
Ep.1 冒険者に憧れた少年の話(前)…デニスの少年時代&アッシュの冒険者時代
★Ep.16 自由/メル(1)…メルの生い立ち&討伐隊選出~
★Ep.15 知らないところ/ルイ…ルイが日本から勇者として召喚される
Ep.2 ラントの町/シア…魔王討伐隊の初めての夜
Ep.4 朝の鍛錬/クリス(前)…朝の鍛錬(ラントの翌朝)
Ep.3 酒と花/メル(前①)…メルとアッシュの夜飲み~一軒目~
Ep.3 酒と花/メル(前②)…メルとアッシュの夜飲み~二軒目~
Ep.7 髪が乾くまで/シア…シアがアッシュの髪を乾かす(二軒目の後)
Ep.3 酒と花/メル(前③)…メルとアッシュの夜飲み~三軒目、一緒に飲む~
Ep.4 朝の鍛錬/クリス(後)…朝の鍛錬、回復魔法に気付く
Ep.13 勇者の剣/ルイ(前、中)…ハルピュイア狩り他
Ep.3 酒と花(中)…アッシュとシアが貴族に呼ばれるが、怒って帰って来る
Ep.3 酒と花(後)…アッシュとメルが二人で部屋飲みをする
Ep.10 家族/サム(1)②…シアが告白にまた失敗する
Ep.10 家族/サム(1)③…サムの内緒がアッシュにバレる
Ep.9 好みのタイプ/ルイ…種族毎の好みの違いなど
Ep.10 家族/サム(2)(前)…ナインテールの最期に立ち会う
Ep.11 神器/メル…アッシュがアレクの身代わりになろうとする
Ep.12 暗闇/クリス…シアがアッシュとの出会いを語る
★Ep.16 自由/メル(2)…アッシュとメルが互いを語る
Ep.10 家族/サム(2)(後)…メルが教会に行かなくなる
Ep.6 仲間/クリス…『樫の木亭』での宴の後でアッシュの家に行く
Ep.13 勇者の剣/ルイ(後)…ヒュドラ狩り
Ep.8 隣/アレク…クリスとアレクが互いの気持ちを確認する
★Ep.17 壊れた時/シアン①…魔族領入り前日の晩
★Ep.17 壊れた時/シアン②…アッシュが魔獣に呑まれる
★#79 隠された記憶/ケヴィン(中)…アッシュを失ってからの討伐隊
Ep.5 命をかけた望み…アッシュが魔族に捕らえられ、生を終える
★Ep.17 壊れた時/シアン(後)…魔王討伐後、帰還
Ep.1 冒険者に憧れた少年の話(後)…デニスの少年時代、アッシュの葬式
★Ep.14 傷/デニス…デニスSランク時代のクエスト失敗
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