勇者と妖精の恋と冒険

ヨッシー

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勇者と妖精と猫の生活

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特にガイア様に何か用事があるわけではなくて、ただ行こうと思っただけだ

それに、そうする為には一旦妖精たちのところに行くから、幼体たちにも会えるし

ミリア「お~!…今日は5匹もいるのよ」
アレス「本当だw…かわいい~w…ギュ」
幼体「あー」
ミリア「かわいいねえ」
シエナ「勇者さま、今日はおしっこあるのよ、今持ってくるね」
アレス「ありがとう!」

シエナ「はい!」
アレス「ありがとう、すごく助かるよ…ギュ…」
シエナ「へへ///…あのね」
アレス「うん?」
シエナ「瓶がなくなっちゃってきたからね、アタシね」
アレス「うん」
シエナ「こないだ初めてガイアさまのとこに一人で行ってね、もらったんだよ」
アレス「おー!…優しくしてくれた?」
シエナ「うん!…瓶もいっぱいくれたの」
アレス「そっかw…ナデナデ」
シエナ「またためとくね」
アレス「うん…ありがとね…シエナにはもらってばっかだね」
シエナ「いいんだよw…会えるの嬉しいから」
アレス「オレも嬉しい」
シエナ「やったあ!」
幼体「あうー」
アレス「おっw…来たの?…ヒョイ…スリスリ」
ミリア「お兄ちゃんが好きなのねw」
幼体「あー」
アレス「ああ…かわいい~…ギュ」
幼体「うれしい、だいすき」
アレス「あ…」
ミリア「どしたの?」
アレス「いや…例の話せる能力だと思うけど…今この子『うれしい、だいすき』って言った」
シエナ「おー、すごいねー」
ミリア「言葉知らないのに?」
アレス「ああ…すごいな…オレも大好きだよ…ナデナデ」
幼体「あー」
ミリア「なんかかわいいねw」
シエナ「うんw」

幼体をかわいがって満足したオレたちは、久々にガイア様に会いに行った

アレス「お久しぶりです、ガイア様」
ガイア「久しぶり~」
ミリア「おじいちゃん!」
ガイア「ミリうぇ~いw」
ミリア「うぇ~い٩(*❛⊰❛)۶」
アレス「ブフw…今日は全然用事はないんですけど、最近来てなかったので来ましたw」
ガイア「うんうんw…全然嬉しいよ…おぬしは助けまくりよのう…いろいろと」
アレス「見てましたか?…全然そんなつもりで動いてないんですけど、行くとこ行くとこに困ってるやつらがいるんですよね…ガイア様の仕業とかですか?」
ガイア「そんなの仕組むほど、神は万能じゃないぞw」
アレス「そうなんですか?」
ガイア「ああw…人間は神はなんでも出来ると思ってるだろうけど、そうでもないぞw」
アレス「じゃあ、オレが行く先々で出くわす出来事は、偶然てやつですか?…たまたまオレが視界を覗いた時にピンチだったりとか…」
ガイア「偶然じゃの」
アレス「オレがそういうのに遭いやすいから選んだとかもないですか?」
ガイア「そんなんじゃないのう」
アレス「…今さらですけど、勇者ってなんですかね…何をする為の存在ですか?…何の為にオレを選んだんで?」
ガイア「いや~…魔王が地上を支配するのを防ぐ為?」
アレス「それだけ?」
ガイア「う、うん…人々の希望になれるように」
アレス「まあ…オレも勇者ってそんなだと思ってたんですけどね…最近のオレは魔物ともあまり戦ってないどころか、いろんな人や、それにまつわる出来事の対処しかしてなくて…」
ガイア「たしかにw」
アレス「ちょっとなんか…勇者って思い描いてるのと違いますよねw」
ガイア「うんw…嫌か?」
アレス「いや、全然…楽しいですけど」
ガイア「なら良いじゃないか…それに、おぬしはカッコいいから、ワシも活躍を見るの楽しみなのだ」
アレス「え?…ガイア様もオレの事カッコいいとか思ってたんですか?」
ガイア「普通に思うよ~…ミリアはかわいいし」
ミリア「うぇ~い٩(*❛⊰❛)۶」
ガイア「カッコいい奴がカッコいい活躍してるの見るのって、楽しいじゃろ?」
アレス「まあ…w」
ミリア「アタシも好き~…お兄ちゃんかっけぇ~って思う」
アレス「おっ、やったねw」
ガイア「こないだの孤児の…レナだったか…あの子を救うのも見てたけど、泣いちゃったもん」
ミリア「ゲラゲラ(* ≧▽≦)ノ=3」
アレス「ブフww…マジですかw…けど…オレは結局はレナに対して助けたとは言えないですよ…その責任をペトロフたちに預けてしまったから…」
ガイア「そこまで考える事ないぞ?…おぬしは確かに、レナを助けまくったよ」
ミリア「そうだよ~…お兄ちゃんがたまたまあの日にあそこに買い物しようとしなかったら、レナちゃんは死んでたよ」
アレス「まあ…死ぬかはわからないけど…そうだな…でも、ほんと…オレはそんなの知らないのに、知ってて行ってるような気になるんですよ…ちょっと何言ってるかわからないかもですが」
ガイア「いや、わかるよ…それほど偶然が重なったらそう思うよな」
アレス「はい…」
ガイア「まあでもさ…たしかに思ってた勇者像とは違っててはいても、おぬしに関わった者たちは、おぬしが勇者と言った時、誰もが疑わないじゃろ?」
アレス「…まあ…たしかに」
ミリア「うん」
ガイア「その中には『アレスの全てが勇者を体現してる』と言う者もいれば、『勇者というより神に見える』と言う者もいる」
アレス「ああ…よく言われる」
ミリア「みんな言うね」
ガイア「きっと勇者という者がどういう存在かをハッキリわかる者はいない…それはそうよな?…おぬしを選んだわしがわかってないんだからw」
アレス「え~…」
ガイア「でも、わしから見ても、おぬしは勇者だと思う…そう見える」
アレス「そうですか…」
ミリア「アタシはね~」
アレス「うん?」
ミリア「ちょっとわかる気がするのよ…いつもお兄ちゃんのそばで、お兄ちゃんを見てきたから」
ガイア「ほう?…面白そうだな」
アレス「うん、聞かせて?」
ミリア「お兄ちゃんはね、みんなをピカピカにするのよ」
アレス「ああ、よく言ってるね」
ミリア「そんでね、ピカピカの人は優しいし、誰かの為に戦うのよ」
ガイア「ほうほう…」
ミリア「誰かを大切にするの」
アレス「そうだなぁ」
ミリア「あとみんな、お兄ちゃんがピカピカにした人は、『お兄ちゃんに嫌われたくない』って思ってるの」
アレス「そんな事もよく聞くな」
ミリア「だからね、なんか泣きそうな時とか、負けそうな時とか…そういう時にきっとお兄ちゃんをみんな思い出すのよ…それでお兄ちゃんはその時居なくても、その人は勇気が出るのよ」
ガイア「つまり…勇者の与えるピカピカは『勇気』という事か?」
ミリア「そう…かな?…きっとピカピカにもいろんな種類があるんだと思うの…勇気もその一つなんだと思うの」
アレス「なあるほど…『勇気を与える存在』…それが勇者ってかw」
ミリア「そうじゃないかなあ?…だってさ、弱っちいカーくんでもさ、お兄ちゃんが誰にも言うなって事言えば、『殺されても言わない』って言うのよ?…それって勇気だよね」
アレス「…うん…ウル」
ガイア「なるほど…アレスにまた会った時、アレスがガッカリしない自分でいようと強くなろうとか、優しくあろうとか思うのか…」
ミリア「そう見えるのよ」
ガイア「ふうむ…よし、勇者とは勇気を与える者、その方法を知る者…という定義にしておこう」
アレス「…今頃?w」
ミリア「ゲラゲラ(* ≧▽≦)ノ=3」
アレス「まあ、でも…そっか…オレはそう出来てんだな…」
ミリア「出来まくってる」
アレス「出来まくりかw」
ミリア「うんw…あんななんも考えてなさそうな幼体ちゃんたちでも、ピカピカになるのよ」
アレス「ああ~…」
ガイア「幼体ちゃんかわいいよなw」
アレス「かわいいw…あ、さっき…幼体ちゃんがですね…言葉も知らないのに、『嬉しい、大好き』ってオレに伝わったんですよ…なぜです?」
ガイア「ああ…動物と話せる能力か…あれは意思疎通が出来る能力だからな…幼体ちゃんもあまり複雑な事は考えられないが、全く何も考えてないわけでも、感じてないわけでもない…その気持ちの在り様をアレスに伝えたいと思えば、アレスにわかる形で伝わるってわけじゃ」
アレス「ああ…つまり、オレのいつも喋ってる言語で?」
ガイア「そういう事…ただ、心が読めるのとは違う…相手がアレスに伝えたいと思った事だけ、アレスはわかる」
アレス「それは本当、ただ話してるってのと一緒ですねw」
ガイア「そうw…他人の本心なんか、知れない方が良い場合の方が多いからの」
アレス「かもしれないw…ガイア様は他人の本心を見たり…出来ますか?」
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