勇者と妖精の恋と冒険

ヨッシー

文字の大きさ
上 下
226 / 236
勇者と妖精と猫の生活

60

しおりを挟む
リンゼイとも別れ、昼過ぎくらい

城下街に行き、以前に行ったタオル屋さんに向かった

この生地はほんとに素晴らしいと思う

夏は涼しく、冬はあたたかで、いつでも優しい肌触り

ミリアが抱きしめてるタオルは、ミリアの良い匂いが移っていて、特に良いのだ

シーツにする用と、掛け布にする用、生活で使う用にたくさん買い込んで、それからビリーにも何枚かあげる用も買ってから、湖に戻った

ビリーは屋根の作業をしていて、カーくんも屋根にいて、材料を渡す手伝いをしていたw

ボスとホイミンとメープルは見当たらない

アレス「ビリー!…一人でやらせてすまない!…ちょっと休憩にしよう!」
ビリー「おー、おかえりなさい…大丈夫だよw…今下に行くね…わ!わ!」

オレはドラゴンの力で、ビリーを下に下ろした

ビリー「お、おお~…便利!」
アレス「ははw…カーくんも手伝ってくれたのか…ナデナデ…ありがとな…ほんと良い子だよ」
カーくん「へへ///」
アレス「ところでホイミンたちは?」
カーくん「あのね、お母さん熊のとこに遊びに行ったよ」
アレス「そっかw…なら大丈夫か」

オレは一応、ボスの視界を覗いてみた

ボスの視界は人間とは違うし、見え方も違うけど、暗くてもあまり関係ない

どうやら、熊の住処のほら穴にみんないるようだ

みんなで湖で獲れた魚を食べている

たまには釣りもしてみるのもいいかもしれない…

でも、竿がないから買わないとだな

ミリア「ビリーおじさん、はい!」
ビリー「ん?…おお!!…タオル?!…これくれるの?」
ミリア「うん!」
アレス「いつも頑張ってくれてるし、最近暑くなってきたからさ…汗拭くのもいいんだわ、それ」
ビリー「すごく嬉しいww…え?でもこんな貰っていいの?…5枚もあるよ」
アレス「いいのいいのw…オレは今金持ちだから、気にするな」
ビリー「ありがとう…いや、でも本当にアレスさんてさ…他の人とは比べるのもバカらしいほど強いんだね」
アレス「ああ~、武術大会か?」
ビリー「うん…誰もアレスさんに傷一つつけられないし」
アレス「いや…だからさw…そんなそこいらの人間たちに傷つけられるようなら、魔王と戦うとか無理だってばw」
ビリー「…それもそうだけど…すごいのは変わらないよ」
ミリア「でもお兄ちゃんはあの時は、全然手加減してたのよ」
ビリー「すごすぎるw」
アレス「いや、しかし…話変わるけど、結構出来てきたなあ…」
ビリー「うん…すごくいい感じだよね…我ながらそう思う」
アレス「ねw…この木の感じ」
ビリー「でも、塗装はした方がいいよ」
アレス「そうだよなあ…木のそのままの感じがいいんだけど…雨とか湿度とかあるもんな」
ビリー「うんうん」
ミリア「色塗るの、アタシにも出来るかな?」
ビリー「出来るよ」
ミリア「そしたらアタシも手伝う」
アレス「ありがと~…ギュ…ほんとかわいいなあ…グリグリ」
ミリア「うー…グリグリ」
アレス「あっ、そうだった…」
ビリー「どしたの?」
アレス「ちょい待ってな……ほらこれ…城のステーキだよ…ビリーにおみやげ…食ってみ?…冷めちゃったけど」
ビリー「…ゴクリ…いいの?」
アレス「うんw」
ビリー「……う、美味すぎる!…え?…これ、いつも食ってる肉と全然違う」
アレス「だろ?…このヒレステーキは世界一だと思うんだわ」
ビリー「たしかに!…これは美味い!」
アレス「けど、みんなには内緒だぜ?…ほら、カーくんも」
カーくん「ありがと!…超美味い!!」
アレス「内緒だからな?」
カーくんとビリー「わかったw」
アレス「よし、食い終わったら、続きやろう」
ビリー「オッケー」

その後は陽が落ちて、暗くなるまで作業を進めた

その途中でボスたちは帰ってきて、遊んでいた

ビリーを家に送ってから、また湖に戻り、みんなの食事を作って食べて、それからノトスの修行をつけに行く

ノトスの修行もあと少しだ

次の大会はセカキョー戦では全然ないけど、その大会はドラゴンの力はなしの、体術のみの大会らしい

だからノトスの優勝はもはや決まったもんだと、オレは思ってる

ノトスは案外ビビりなとこあるし、自信家ではないから、最初のうちは本領を発揮出来ないかもしれないが、たぶんそれも、最初の数分の事だろう

セカキョー戦の時よりも、オレはブルースの修行とまおちゃんとの試合で腕を上げている

ノトスは、そのオレの攻撃を回避するし、反撃もしてくる

とは言え、まだオレに攻撃を当てる事は出来ていない

それでもノトスは、修行前のように、心を折ることなく、諦めずに何度も試みるようになった

肉体的にも精神的にもタフになったノトスに、敵うドラゴンは…少なくともオレが戦った中には居ない

オレと修行の時は、身体の大きさをオレに合わせているけど、本来は人間よりも倍の身長がある

身長が大きいと、体重も変わる

そして、皮膚の強度も骨の強度も人間より数段上だ

その身体での攻撃は、そりゃ強いに決まってる

その本来の大きなノトスなら、ブルースやまおちゃんでも、魔法なしなら勝てるかわからないんじゃないかと思う

まおちゃんは武器を使うからまだしも、ブルースには厳しいだろう

つまり、ノトスはそれほどの実力者なのだ

この日の修行も終えて、いつものように少し談笑して、それから帰って風呂入ってから寝る…というのが最近は日課だ

翌日は朝早くから、グエンの診療所に転移した

グエンとサラは、忙しく準備をしていたが、オレたちに気がつくと、笑顔で駆け寄ってきた

グエン「アレスさん!…会えて嬉しいです!」
サラ「アレスさん、ミリアちゃん!」
アレス「おはようw…ごめん、こんな忙しそうな時に…病院の始まる前なら会えるかと思って」
ミリア「ごめん~」
グエン「とんでもない!…大丈夫です!」
アレス「忙しそうだから、手短にするわ…ミリア」
ミリア「うん!…サラちゃん!」
サラ「はい!」
ミリア「へへ///…はいこれ!」

ミリアは後ろに隠し持っていた、ホイミンの杖をサラに差し出した

サラ「これって…」
ミリア「ホイミンの杖なのよ」
グエン「ホイミンの杖?…まさか、回復魔法が出るとか?!」
ミリア「そうなのよ…この杖はね、魔力がないと使えないの…だからサラちゃんにあげる」
サラ「えー!!…本当に?…グス」
ミリア「うんw…グエンは魔力ないもんね」
グエン「残念ながら…」
サラ「ありがとう!…ギュ…これあればわたしも、役に立てる…」
グエン「なくても大助かりだけどねw」
サラ「先生…」
グエン「君もそれ持ってたら、先生と呼ばれるかもしれないねw」
サラ「…ギュ…」
ミリア「その杖はね、こないだのお友だちの王さまがね、大変な思いしてくれたの…だからね、とっても大切にしてね」
サラ「うん!!…一生大事にする…」
アレス「ミリアに感謝だな」
サラ「はい!…なんて返せばいいか…」
ミリア「いいのよ、それをたくさん使ってくれたらいいの」
サラ「ミリアちゃん…ほんとにありがとう…グス」
グエン「ボクからも心から感謝します…すごい…夢にまで見た回復魔法が…」
アレス「あんまり言いたくはないが、重要な事だから言うけど…そいつは非常に希少かつ高価なモンだ…決して盗まれたりするなよ?…あんま考えたくはないが、世の中には心のピカピカがない奴もいる…そういう奴の手に渡ると、思いもよらない事考えたりするからな…気をつけろよ?」
サラ「…はい!…厳重に保管します!…でも、そんな貴重な物をもらってしまって良いのですか?」
アレス「さっきミリアが言ったろ?…そいつをたくさん使ってくれればいいんだよ…それはこういう所が一番適してるはずだ…使う回数が多いって事は、それだけ助けるって事だからな」
グエン「たしかに…そうですね」

オレはまたナイフを出して、腕を傷つけた

グエン「な、なにを!!」
サラ「きゃあ!」
アレス「まあまあいいから…ほら、サラ…そいつを試してみろよ」
ミリア「えい!って傷に向かって振るのよ、魔力を込めるのよ」
サラ「は、はい……えい!」

オレの腕についた傷は、たちまちふさがった

アレス「おお~w…ちゃんと使えるようで安心した」
ミリア「良かった~」
サラ「そんな試す為に、痛い思いまでしてくれて…グス…」
アレス「いいからいいから…ナデナデ…じゃあまた今度…ゆっくり出来る時に来て話すよ」
グエン「申し訳ありません…夜の9時くらいに来ていただけたら…」
アレス「わかった、そのくらいに来る」
ミリア「サラちゃん、その杖はサラちゃんが魔力を込める強さで、回復が違うのよ」
サラ「あ、はい!」
ミリア「試してね」
アレス「あと、サラの魔力だとおそらく一日にそう何度も使えないと思うから、そこんとこも気をつけてな?…また夜来て、注意点を教えるよ…そんでさ、サラ…面倒じゃなければ、オレのメシ作っといてくれないかな?w…サラのメシ食いたい」
サラ「そんな事喜んでしますよ!!」
アレス「ありがとw…また後でな」
グエン「はい!…待ってます!」
ミリア「またね~٩(*❛⊰❛)۶」
サラ「ありがとうございます!!」

そして次は、湖に帰る前に、フラナに寄って、ビリーとかカーくんたちになんかつまむ物を買って行こうと思い、ショーンの視界を見てみた

すると、ショーンは今日は学校ではなく、友達かなんかと商店街を歩いていた

アレス「ちょうどいいw…ミリアお願い」
ミリア「はーい٩(*❛⊰❛)۶」

オレたちは、ショーンの見ている景色に飛んだ
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

前世も今世も裏切られるが、信頼できる仲間と共に理想の世界を作り上げる

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:499

マゾな勇者の叩き上げ~ドM勇者は男の娘やモン娘の肉便器!?

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:102

は?勝手に召喚しといてそれですか?

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:42pt お気に入り:2,558

【R-18】死のダンジョンの吐い信者、丘梨栄枯

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:77

天使な狼、悪魔な羊

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:49pt お気に入り:178

異世界転移の……説明なし!

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:106pt お気に入り:1,144

スキルで快適!異世界ライフ(笑)

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:156pt お気に入り:3,478

処理中です...