勇者と妖精の恋と冒険

ヨッシー

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勇者と妖精と猫の生活

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グエンに案内されて、グエンの診療所の二階に上がった

グエン「この二階はボクが居住しているところになります…ボクはこの一部屋しかほとんど使ってないので、こちらの部屋をサラさんは使ってください」
サラ「あ…部屋も用意していただいて…」
グエン「あ、はい…ボクの隣の部屋で申し訳ないですが、急に来るといっても住居には困りますよねw」
サラ「はい!…助かります!!…あの…早いとこ見つけますね」
アレス「別にここに住めばいいじゃん?…グエンがいいなら」
グエン「かまいませんよw…そんなにゆっくりしてる時間もないですし、急患が入った時にすぐに手伝ってもらえたら嬉しいですから」
サラ「あ…じゃあ///…甘えてしまいます///…でも、迷惑になった時はちゃんと探しますね!」
アレス「大丈夫だろw…サラはそんな迷惑かける奴に思えないし、グエンもそりゃもう寛大だしw」
ミリア「かんだいって?」
アレス「ああ、心が広いみたいな…オレならカチンとくる事でも、グエンは笑って許しちゃうみたいな」
ミリア「ああ~!…そうだね!…お兄ちゃんはすごく優しいけど、イライラしたら我慢しないもんねw」
アレス「ま、まあ…うん…」
グエン「あはははw」
サラ「ブフww」
アレス「ちょっとは我慢するよ…」
ミリア「あ…アタシお兄ちゃん傷つけた?…シュン(*´・д・)…ごめんなさい…」
アレス「いやいやいやいや!Σ(゚д゚υ)…全然そんなことないから!…ギュ…そんな顔しないで?…ごめんよぉ…ナデナデ」
ミリア「ほんとに平気?」
アレス「うん…全然平気w…だからいつもみたいに笑って?」
ミリア「うん!」
アレス「…ギュ…ナデナデ…で、グエン…早速今日から、サラは住まわせてもらうんだけどさ」
グエン「はい」
アレス「サラはまだ、今住んでる住居の解約と、今働いている先を辞めるっていう手続きがまだなのね」
グエン「ああ、なるほど…」
アレス「だから、明日明後日くらいでそのケリはつけるから、助手として本腰入れるのはそれからにしてもらっていい?…もちろん、それ以外の時間で出来る事あればサラはやってな?」
サラ「はい!…もちろんです!!」
グエン「あははw…いいですよ、その件が片付くまでは待ちますから…あ、でもサラさんは料理は出来ますか?」
サラ「出来ます!」
グエン「では、食事の用意だけしてくれると助かります///」
サラ「やります!!」
アレス「サラは今までの仕事は朝から?」
サラ「あ、はい…9時までに出勤です」
アレス「ああ~…うーん…じゃあ今日はサラは自分ちで寝ろよ…そんで朝になったらオレと仕事先に行って、辞めるのを伝えよう」
サラ「アレスさんも来てくれるんですか?…一緒に」
アレス「うん、言いづらいだろ?…それにゴネられたら弱そうだもん、お前」
サラ「た、たしかに…助かります///」
グエン「頼りになるなあ///」
サラ「ほんと///」
ミリア「勇者だもんね」
アレス「うんw…勇者のやる事かはわからないけどw」
ミリア「ゲラゲラ(* ≧▽≦)ノ=3」
みんな「「あははははww」」

サラ「ただ、そろそろ辞めるかもしれないとは伝えてあります…」
アレス「ああ、それなら良かった…で、昼までにこの町でおつかいして、昼を済ませたら、住居の解約に行こうか」
サラ「はい!…わたし、すごくアレスさんに面倒かけて…ほんとにごめんなさい」
アレス「いや…こういうのも経験になるからさ…なんでもやった事は、きっと無駄にはならないよ」
グエン「本当にそう思います」
ミリア「お兄ちゃん…」
アレス「んー?」
ミリア「でもさ、明日はビリーおじさんたち帰るって言ってたよ?」
アレス「ああ…そうなんだよな…」
ミリア「帰る前にアーダンさんのとこ寄るんでしょ?」
アレス「そう…とりあえずさ…ビリーたちは手早く転移で帰らせて…アーダンのとこにはまた後で行こうか…アーダンにはいつ行くかは言ってないし」
ミリア「うん」
アレス「ミリアの転移魔法ばっか当てにして、ごめんね…ギュ」
ミリア「ううんw…本当に気にしないで?…お兄ちゃんの役に立つの嬉しいのよ」
サラ「ごめんなさい、ミリアちゃん、アレスさん…」
アレス「いや、いいんだよ…オレがやる事はオレがやると決めた事だからさ…サラが気にする事じゃない」
グエン「カッコいいですねえ///」
サラ「男らしい///」
アレス「ははw…じゃあ今日のところは帰ろうか…」
サラ「あ、はい」
アレス「その前に…」

オレはグエンとサラの部屋の前の廊下に、目印として、ミリアにホイミンの絵を描かせた

グエン「これはホイミン!…いいですねえ!」
サラ「かわいい~///」
アレス「ミリアの描くホイミンがまたかわいいんだw…落書きして悪いけど、これはこのままにしといて?…これが残ってればオレはまたここに来れるから」
グエン「一生消しません!」
アレス「グエンはホイミンに会った事あるの?」
グエン「あります!!…それこそボクが医者になろうと思ったキッカケです!」
アレス「ああw…なんとなくわかるw…ホイミンも医者みたいなモンだしな」
グエン「そうですねw…あんなになんの見返りも求めない医者はいませんよ」
アレス「そうだなw…その話は今度ゆっくり…時間ある時に聞かせてくれよ」
グエン「あ、はい…わかりました!」
アレス「じゃあサラ…」
サラ「はい…ではグエンさん、またです///」
グエン「はい、また」

それから一旦、ママさんの家に戻った

サラ「ここは?」
アレス「ここは友達の実家でね…オレがここに来たのも、その友達を13年ぶりに実家に帰らせてやるためだったんだよ…親に13年も顔見せてないからってね」
サラ「そうなんですね…じゃあアレスさんにとっての用事ではないんですね…アレスさんからしたら、旅行みたいな…」
アレス「まあ、そうだねw」
サラ「それなのにわたしったら、こんなお世話かけて…」
アレス「お前さw…お前はその生き方のせいだろうけど、謙虚だよなw」
サラ「そ、そんなこと…」
アレス「その気持ちは絶対になくさない方がいい…だけどさ、そう何度も言われると、オレもいちいち『そんなことないよ』って言わなきゃいけないじゃん?」
サラ「あ…あ…ごめんなさい…そんなつもりは…」
アレス「ちょっとやめて?Σ(゚д゚υ)…そういう顔にもならないで?…オレはそんな責めてるんじゃないからさ…ただ、なんつうの?…友達なんだから、もうちょっと頼って甘えてもいいって事さ…ポンポン」
サラ「…グス…ありがと…ございます…」
アレス「それに言ったじゃんか…オレに恩を感じたんなら、今度はそれを誰かに返せばいいってさw…サラはそのうち、グエンの助手で頑張ってれば、いくらでも返せるようになるよ」
サラ「…優しい…ウウ…」
アレス「もういいから泣くなってw」
ミリア「泣かないでえ…ナデナデ」
サラ「ううっ…う~…グス」
アレス「オレが…他人が優しくしてくれるとしたらな?…それはお前が優しいからなんだよ…サラの心がキレイだからだよ…物事ってのはそういうモンだ」
サラ「……」
アレス「悪い事すりゃ痛い目に遭うし、優しくすれば優しさが返ってくる…因果応報ってやつな?…グエンだって、町の連中から殺されるほど暴行に遭って、憎んで恨んで死ぬところを、オレに救われたって聞いたろ?」
サラ「…はい」
アレス「それでグエンは今でもキレイな心で生きてるだろ?…誰かを助けてさ」
サラ「はい」
アレス「普通ならグエンは、あの時絶望しながら死んでた…でも、実際は違う…それはなんでだ?」
サラ「…アレスさんが助けたから」
アレス「それはたしかにそうだ…転移できるミリアの力と、オレの強い暴力と回復魔法があったからだ…それはさ、オレが言うのもなんだけど、そんな力を備えてる奴なんか滅多にいない…だよな?」
サラ「はい!!…絶対そうです!!」
アレス「…だけど、その『アレスとミリア』っていう、大きな力を呼んだのは、グエンの心なんだよ…グエンの今まで生きた、生きてきた美しさが、オレを呼んだんだ…それはサラ…お前だってそうだ…どうだ?…報われてるだろ?w」
サラ「…はい///…とっても…」
アレス「ま、そういうことだからw…あんまもう、気にするなよ?」
サラ「…はい…気にしないのは出来ないけど…言わないようにします!」
アレス「うんw…それでいい…じゃあ、ママさんち入ろうか…今日はオレんちに泊まれや」
サラ「え?…ママさんちでオレんち?」
アレス「うんw…変だなw…でも、ママさんちの中に、オレとミリアんちが置いてあるからw」
ミリア「そうよ~、ボッちゃんもいるよ」
アレス「うんw…じゃあ入るか」

そうして、ママさんの家に帰り、みんなにサラを紹介した

サラ「はじめまして///」
マノン「よく来たねw…あんた、この近くの学校に通ってなかったかい?」
サラ「あ、はい!…え?…では、その…」
マノン「ああ…男の子なんだろ?」
サラ「…はい…実は…ごめんなさい、気持ち悪いですよね…」
マノン「いや、全然w…あんたはかわいい顔してるから覚えてたんだよw」
アレス「大丈夫だサラ…ここにいる人たちはそんな事でお前を色眼鏡で見たりはしないよ…なあ?」
ビリー「そうだよw…そんなことしたらアレスさんにボコボコにされるよw」
ミリア「ゲラゲラ(* ≧▽≦)ノ=3」
サラ「あはははw」
ボス「アレスぅ…抱っこ」
アレス「おお~…ヒョイ…ごめんな、寂しかったろ…ナデナデ…」
ボス「気持ちいい、大好き」
ジャン「ボクもボスと仲良くなったと思うけど、やっぱりアレスさんが一番嬉しいんだね」
アレス「お、そうお?…ていうか、遅くに連れてきてごめんね」
マノン「いいんだよ…だってどうせサラちゃんを助けてるんだろ?」
ビリー「そうだよ」
サラ「本当にその通りです!!」
アレス「ははw…ありがと///」

その後、少しだけ談笑して、バスケットの家にサラを入れた

サラ「わぁぁ///…素敵!…これ、天蓋のベッドってやつですよね!…いいなあ~…かわいい///」
ミリア「フカフカよ…ポムポム」
サラ「おお~…広いし…」
アレス「悪いけど、サラも今日はここに一緒に寝てな?」
サラ「やったー!」
アレス「さ、お風呂入ろうか…」
ミリア「入るぅ」
サラ「え?…ここでですか?」
アレス「うん…あ、そうか…サラは恥ずかしいか…」
サラ「え?…一緒に入るつもりだったですか?」
アレス「え?…うん…あ…ミリアの事…」
ミリア「うん」
アレス「サラ」
サラ「は、はい///」
アレス「サラはオレとミリアとの秘密があったとしたら、誰にも話さない自信あるか?」
サラ「…え?…内容はわからないし、その内容にもよるけど…それは殺されても言いません」
アレス「ミリア…」
ミリア「うん」

ミリアはコートを脱いで、羽根を見せ、妖精であることを明かした

恋人である事も

サラ「そうだったんですね…」
アレス「オレは変態って思われてもいいけど、ミリアが妖精というのは知られたくないんだ」
サラ「誰にも言わないです…グエンさんにも…グエンさんは知ってますか?」
アレス「いや…知らない」
サラ「なら、わたしは言いません…それに変態なんて思わないです…そんな事他人に言えた義理もないですw」
アレス「サラは普通だよw…とは言え、ミリアが妖精って事を知ってるのは、友達には結構いるからね…風呂入るんならバレちゃうし」
サラ「ああ~…え?…てことは、やっぱり一緒に?///」
アレス「サラ次第かなw…オレは性的な目で見るのはミリアにだけだ…信じられないかもだけど…」
ミリア「アタシ、サラちゃんの裸見てみたい」
サラ「え~///」
アレス「あ、でも…もしグエンと恋人とかになったら、オレがサラの裸を見るのはグエンに悪いか…」
ミリア「あ~…ヤキモチだね?」
アレス「そうそうw…じゃあ、悪いけどサラ…そのソファーかなんかに座って待っててよ」
サラ「あ、はい///」
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