勇者と妖精の恋と冒険

ヨッシー

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勇者と妖精と猫の生活

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アレス「う…ふわぁ~~…」
ボス「アレスおきた」
アレス「おお、ボッちゃんおはよう」

起きたオレのあぐらの上に、ボスは乗ってきた

アレス「あんまり遊んでやれなくてごめんな…ナデナデナデナデ」
ボス「だいじょぶ…気持ちい」
アレス「ふふw…かわいいなw」
ボス「お外行くから、大きくして?」
アレス「ああ、そっかそっか…ミリア…ユサユサ…おーい」
ミリア「……う~?( *A*)」
アレス「ごめんね、起きて大きくしてもらえる?」
ミリア「うん…」

オレたちはバスケットから出て、元の大きさに戻った

カーくんたちはすでに起きていて、湖に居た

ボスもそこへ走っていった

オレもミリアを片手に抱っこして、みんなのところへ行った

ホイミン「アレス~」
アレス「んー?」
ホイミン「魔法でお水作ってえ?」
アレス「うん…飲むの?」
ホイミン「うん…湖の水はイマイチなの」
アレス「そうなのか!…メープルも湖の水は飲まない?」
メープル「うーん…飲んだらちょっとお腹こわした」
アレス「そう…困ったな…カーくんも湖の水はダメ?」
カーくん「ボクは平気だよ」
アレス「うーん…カーくんは意外と丈夫なのか?…この水は…普通にキレイな水に見えるけど…」
ホイミン「ボクは具合は平気だけど、あんまおいしくないよ」
アレス「…わかった…じゃあ、でっかい瓶を買ってきて、その中にオレの魔法の水を入れるから…飲むのはそれにしな?」
ホイミン「うん!」
アレス「メープルも…水の容れ物買って、そこにオレの魔法の水を溜めとくからね…」
メープル「うん、ありがと!」
アレス「とりあえず今はここから飲みな?」

オレは1メートルくらいの水の玉を作って、みんなに飲ませた

ミリアも起きて、一緒にグビグビ飲んでたw

それが終わると、朝食を作って食べて、それからフラナの城に転移した

ボスも一緒だ

転移した時はクロードが仕事をしていたので、ビリーに会いに行った

ビリー「やあ、アレスさん」
ミリア「ビリーおじさんこんちわ」
ビリー「う、うん…こんちわ」
アレス「ごめんなw…すっかりビリーおじさんにしちゃってw」
ビリー「ははw…アレスさん、オレはまだ建築の勉強し始めたとこだから、もう少し待っててよ」
アレス「…マジで勉強してくれてるの?…オレの為に…?」
ビリー「え?…うん」
アレス「なんか…すごく申し訳ないぜ…」
ビリー「いや、まぁ、オレとしてもそういう技術があれば、役に立つ時がくるかもしれないじゃん?…オレね、職人じゃん?」
アレス「うん」
ビリー「普通さ、職人て頑固オヤジみたいなの多いんだよ…」
ミリア「ふぅん」
アレス「なんかそんなイメージは大いにあるなw」
ビリー「そうでしょ?…プライド高くて、ろくに口もきかないようなイメージない?」
アレス「あるねぇw」
ビリー「オレの親方もそんな奴でさ…教えるとかほとんどしたことなくて、『見て盗め』みたいな」
アレス「うんうんw…職人っぽいw」
ミリア「そうなんだ~…アタシ、そういうのやだな…」
ビリー「やだよね~?w…オレもそういうのやだったよ…だからある程度、そいつから技術を学んで、オレは自立したんだよ…オレは絶対そんな職人っぽい職人にはなりたくなかった」
アレス「…へぇぇ…それで?」
ビリー「たいがいそういう親方みたいな職人て、相手を萎縮させて、相手の声をあんまり聞かない…それってさ、オレは違うと思うんだよ…お客さんの希望を可能な限り取り入れてやってやる方が、職人としての腕だって上がると思うし、お客さんだって嬉しいはずでしょ?」
アレス「それはもっともな考えだ…オレでもそうする」
ビリー「だよね?…だからオレは下手なりにコミュニケーションには気をつけてるし、アレスさんとアクビリア号を作ってる時だって、一緒に考えたりした」
アレス「たしかにたしかに」
ビリー「オレはアレスさんみたいに、自分からいろいろとどこかに行ったり、やってみようとかさ…そこまで気概はないけどさ…でも、何かをやる機会が目の前に来たら…よっぽどオレの興味引かないとか、オレの損失がデカいとかじゃない限りは、オレは本気で取り組むようにしてるんだ」
アレス「おお~!!…オレ、そういう考え好きたぜ!…素晴らしいと思う」
ビリー「だから、オレが今回アレスさんの家の建築を受けたのも、オレ自身の考えだし、だからオレが勉強してるのも、オレの為だよ…アレスさんの為、ミリアちゃんの為ってのももちろんあるよ?…そりゃ友達だからね…でも、それはアレスさんだって、きっとオレが困ってたらそうしてくれると思う」
アレス「当たり前だよw」
ビリー「ありがとw…だから、アレスさんが気に病むことはないよw…オレは自分の成長の為にやってるんだ…そのオレの気持ちは…むしろ誰よりアレスさんが一番わかるんじゃないか?」
アレス「たしかにw…ビリーは最高の職人だな」
ミリア「カッコいいのよ~!」
ビリー「はははw…なんかごめんね、熱く自分語りしちゃってw」
アレス「いや…聞けて嬉しかったよ」
ミリア「うんうん!」
ビリー「でね、アレスさん…フラナは木造もあれば石造りもあるよね?」
アレス「ああ、うん」
ビリー「アレスさんはどっちがいいと思う?」
アレス「うーん、どっちがどう利点があるかな?」
ビリー「やっぱ、頑丈さなら石造りだけど…でも、木造の方が地震には強い…石造りは火事に強い」
アレス「なるほど…ビリーは自分ならどっちにする?」
ビリー「オレなら木造だね…火事はたしかに困るけど、そうそうならないし…だったら木の家の方が温かみもあるし、なりより加工が簡単だ…後から部屋を変えたり、棚を付けたりも簡単だし」
アレス「…オレもそう思う…それにまず、オレとビリーの二人とかでやるなら、加工が大変なのは現実的じゃないよな」
ビリー「うん…まあね…じゃあ、木造で考えるよ?」
アレス「うん、そうしよう」
ミリア「もくぞうて?」
アレス「木でおうちを作るって事w」
ミリア「おー٩(*❛⊰❛)۶…だったら木なんてあそこらにいっぱいあるじゃん」
ビリー「いや、たぶんそこの木じゃダメなんだよ」
ミリア「どして?」
ビリー「木にも家に向いてる木とかあってね…木によっては堅いのもあれば柔らかいのもあるのね…あと、一番大切なのは、乾燥してること…生えてる木は中にたくさん水が入ってるからね…それを使うと水分がなくなってくると割れてしまったり、変形したり、脆くなったりするのね…だから、あらかじめ乾燥させた木材じゃないとダメなの」
ミリア「へぇぇ!!」
ビリー「それに、あらかじめ加工された木材の方が、絶対作り易いよ」
アレス「うん、たしかにw」
ビリー「木材はたくさん用意してもらおう」
アレス「うん」
ビリー「とりあえずさ、簡単に間取りを考えようか…どこが玄関で、居間がどこでみたいな」
アレス「おお!…ソイツは面白そうw…ミリアも一緒に考えよう」
ミリア「おー!٩(*❛⊰❛)۶」

オレたちは今までバスケットに住んでて、不便なとこを考えた

風呂は別にそれだけの部屋が欲しいし、台所も欲しい

台所には魔界で魔コンロや魔換気扇、魔冷庫なんかを買ってきて、設置するつもりだ

ビリー「他に部屋は?」
アレス「んー…どう?」
ミリア「うー…」
ビリー「普通なら居間と寝室と、あとは書斎とか?…それと子供たちの部屋とか、お客さん来た時の部屋とか…」
アレス「ああ~…居間はいらないかな…寝室があれば…」
ビリー「そうなんだw」
アレス「その代わり、台所の部屋をデカくして、そこでオレたちや誰か呼んだ時に食事出来るようにしたい…それが居間にもなるか?」
ビリー「そうだね~」
アレス「そんで、客が来た時に、泊まるような事があったら、その部屋も欲しいかな」
ビリー「うんうん」
アレス「子供部屋はいらないな…子供は出来ないから」
ビリー「それは残念だねぇ…」
アレス「まあね…けど、逆にそれで良かったよ…子供出来て、幼い頃はその家でもいいけど、大きくなったらやっぱ町で暮らさせてやりたくなるし…」
ビリー「ああ、そっか…」
アレス「あとは…基本的には外でカーくんたちと一緒に食うから、そういうのが出来るテーブルとか欲しいね…雨が降った時を考えて、屋根もつけたい」
ビリー「ふむふむ…カーくんとかって魔物なんだよね?」
アレス「うん、かわいいよ」
ミリア「かわいいのよ~」
ビリー「そうなんだ?w…オレは魔物に昔追いかけられた事あるから、怖かった思い出しかないよw」
アレス「はははw…よく逃げれたなぁ…」
ビリー「そん時は馬に乗ってたんだよ」
アレス「馬に乗れるの?…ビリー」
ミリア「おお~」
ビリー「うん、オレはフラナの領内にある町の出身なんだけど、その町からこの首都までは普通に町の外みたいなもんだから、馬に乗ってきたんだ」
アレス「へぇぇ!…それはやっぱ、職人になりたくて?」
ビリー「そうだねw…町に居ても台車くらいしか作れないし」
アレス「故郷の町には帰ってる?」
ビリー「いや…一度も…そのたびに命懸けになるし…今は妻も子供もいるから、なおさらに帰れないね…」
アレス「オレが連れてってやろうか?」
ビリー「…いいのかい?…もしかしたら、もう両親は死んでるかもだけど」
アレス「いいに決まってるよw…生きて会えなくてもさ…墓に手を合わす事は出来るだろ」
ビリー「…お言葉に甘えてしまうよ?」
アレス「全然いいよw…ビリーが行ける日に連れてってやる」
ビリー「…もし、オレの妻と子供も行きたいって言っても大丈夫?」
アレス「いいともw」
ビリー「…ありがとう!…じゃあ、明後日が休みだから、明後日の朝にここでいいかい?」
アレス「わかった…朝の9時頃でいいか?」
ビリー「うん!」
アレス「じゃ、それで…クロードはもう空いたかな?」

クロードの視界を確認すると、部屋に戻っていた

アレス「お、今がチャンスだw…行くね」
ビリー「ああ、うん!」
ミリア「行こ~」

そうして、クロードの部屋に向かった

クロードに木造にする事と、材料の手配をしてもらい、談笑をして別れた

一旦湖に戻り、ボスを置いてから、またエウレカの家に転移した
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