勇者と妖精の恋と冒険

ヨッシー

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勇者と妖精と猫の生活

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アレス「おっ、ミリア早速日記書いてるねw」
ミリア「うんw…カキカキ」
ボス「アレス大好き…スリスリ」
アレス「…ナデナデ…ミリア、明日はまおちゃんに会いに行くことにしたからさ」
ミリア「うん」
アレス「一応ボッちゃんも連れてくけど、ミリア辛いかもだけど、ずっと抱っこしててもらえる?」
ミリア「うん!」
アレス「今ボッちゃんにもそう言うね」
ミリア「うん」
アレス「ボッちゃん」
ボス「なあに?」
アレス「明日はこないだの嬉しくないとこ…覚えてる?」
ボス「…んー…変なのいたとこ?」
アレス「あははw…カストロとかか?…そうそう…なんか具合悪くなるとこ」
ボス「うん…」
アレス「あそこに明日は行こうと思うんだけどね」
ボス「うん」
アレス「たぶん、ミリアに抱っこされてたら気分悪くならないかもだからね」
ボス「うん」
アレス「そこに行った時だけはミリアにずっと抱っこされててもらえるかな?」
ボス「ミリアがいいならいいよ」
アレス「うん、大丈夫w…でも…それでもやっぱり具合悪くなるなら、ここで遊んでてもらっていい?」
ボス「うん!」
アレス「約束」
ボス「やくそく」
アレス「ごめんね…ナデナデ…」
ボス「ううん…大丈夫」
ミリア「ゲラゲラ(* ≧▽≦)ノ=3」
アレス「はははw…わかったって」
ミリア「うんww」

ガチャ
クロード「なんか楽しそうだねw」
アレス「おお、クロードおかえりw」
ミリア「おかえり~」
クロード「あははw…ただいま」
アレス「クロード、オレはまた明日魔界に用事あって行ってくる」
クロード「そうなのか…魔界か…ミリアちゃんの日記通りのところなら、一度行ってみたいものだ」
アレス「ああ~…連れて行くのはオレ的にはどこだって連れてってやるけど、魔界はやめた方がいいぞ…」
クロード「『瘴気』ってやつかい?」
アレス「そう…日記に書いてあった?」
クロード「うん…瘴気は魔界の大気にあって、魔法の効果を広げたり、あとは空が赤くなる効果とか…それと、心にある憎しみを増やすって書いてあった」
アレス「おお!…ミリア、よく覚えてたなあ…ナデナデ」
ミリア「うん٩(*❛⊰❛)۶」
アレス「それには天使でさえ狂わされたって事だからさ…いくらお前でもヤバいと思うんだ」
クロード「だよね…さすがにボクは天使と比べられないだろうし」
ミリア「そんな事ないのよ…クロードちゃんは普通に天使と同じくらいピカピカよ」
クロード「そ、そうなの?!」
アレス「すげ~ww…妖精と比べてどう?」
ミリア「うーん…シエナはクロードちゃんと同じくらいだけど、他の妖精よりもクロードちゃんの方がピカピカ」
アレス「あ、そうなの…クロードちゃんすげ~じゃん…てか、ミリアはちゃんと王様を引き継ぐ相手はシエナって決めてたんだ?」
ミリア「そうよ~」
アレス「あ、そうだったの…けっこうてきとうに選んでる感じだったけどw」
ミリア「ゲラゲラ(* ≧▽≦)ノ=3」
クロード「ボクがそんな…天使くらいピカピカだなんて、なんだか嬉しいよ」
ミリア「それでもお兄ちゃんの方がずぅっとピカピカよ」
アレス「えー!Σ(゚д゚υ)…このクロードちゃんよりずっと?…ほんとにぃ?」
ミリア「うんw…だっておじいちゃんと同じか、それ以上だもん」
アレス「なぜだ…」
クロード「でもボクもアレスのピカピカはわかるよw」
ミリア「アタシが今まで見た人間の中だと、お兄ちゃんの次にピカピカなのよ、クロードちゃんは」
クロード「それはとても嬉しいよw」
アレス「…クロードの次は?」
ミリア「次のはあの人…えっと、お医者さんの…」
アレス「グエン?」
ミリア「そう!」
アレス「なるほど、納得w」
クロード「ああ~…ボクも日記見た感じだけど納得できる」
アレス「ホイミンとグエンなら?」
ミリア「ホイミン」
アレス「エウレカとグエンなら?」
ミリア「グエン」
アレス「カーくんは?」
ミリア「カーくんのピカピカはダンより下だよ」
アレス「えっ!Σ(゚д゚υ)」
ミリア「カーくんは心はキレイだけど、力がないもの」
アレス「ああ…ああ~、そういうことか」
ミリア「メープルとボスの方がカーくんよりピカピカよ」
アレス「ボスはカーくんより上なの?w」
ミリア「うん、ボッちゃんは強いもん」
アレス「へぇぇw…たしかにボスは一人で生きていけるもんな」
クロード「ああ、なるほど…元々は野良だったんだもんね」
ミリア「だけど、比べたら下ってだけだよ?…カーくんもすごくピカピカだよ」
アレス「うんうん」
ミリア「こないだのエリーちゃんのとこの…」
アレス「フランクとドロシー?」
ミリア「うん!…アイツらが普通くらいだと思う」
アレス「…それは別れ際のフランクたちってこと?」
ミリア「そうそう…お兄ちゃんと一緒に過ごして、普通になった」
アレス「ほぉ…」
ミリア「お兄ちゃんと過ごすと、みんなピカピカになってるのよ」
クロード「それはわかるなぁ」
アレス「まおちゃんもかなり?」
ミリア「まおちゃんはグエンと同じくらいよ」
アレス「なるほどね~」
ミリア「でも、まおちゃんはお兄ちゃんと過ごしても、あんまし変わらない」
アレス「ああ~…それもわかるw」
ミリア「あとブルースも」
アレス「ああw…だろうね…しっかり自分てものを持ってるもんな」
クロード「そんな感じはするね」
ミリア「今までいろいろ見てきてわかったのは、心の弱い人はピカピカの変わり方が激しいってこと」
アレス「それは納得…」
クロード「たしかに…」
アレス「じゃあ、ミリアには心の弱い強いも、それである程度わかるんだな」
ミリア「そうかも」
アレス「ミゼルは?」
ミリア「ミゼルちゃんはお兄ちゃんと会ってからピカピカが強くなったのよ」
アレス「…でもミゼルは弱くは見えないけどな…」
ミリア「そうよね…」
クロード「ミゼルさんはアレスより、ミリアちゃんが変えたのでは?」
アレス「ああ、そうだよ!…それなら納得だ」
ミリア「アタシ?」
アレス「うんw…きっとミゼルのピカピカの上がった分は『愛情』なんだよ」
クロード「ボクもそう思う…ミリアちゃんに対して抱いた、愛情の気持ちだと思う」
ミリア「やったあ٩(*❛⊰❛)۶」
アレス「いや~…ついピカピカ談義に花が咲いちゃったな…」
クロード「でも面白いw…つまり、愛情と純粋さと、現実的な力…そしてその力の使い所と使い方…それがピカピカに現れてるんじゃないかな?」
アレス「…うん…ガイア様もそんなこと言ってた…そうなんだろうな…あ…で、お願いがあるんだけどさ」
クロード「なにかな?」
アレス「魔界にはさっき言った『瘴気』ってやつで、それはボスにも良くないんだよね…でも、ミリアが抱っこしてれば大丈夫な可能性があるのね」
クロード「ああ、うん…妖精には効かないらしいねぇ…ある意味妖精っていろいろ強いよねw」
アレス「うんw…メシも食わずに不老不死だし、光魔法も使うしw」
ミリア「おお~!…褒められた!」
アレス「で、もしもそれでもボッちゃんの具合に良くなかったら、また城に戻るから、面倒見てあげてくれないか?」
クロード「ああ、全然いいともw」
アレス「すでに城のみんなには、ボスのことは根回ししてある…むろん、全員ではないけど…だからたぶん、城の中とか庭とか歩いてれば、ボッちゃんは一人で遊んでるからさ…メシだけ、昼と夜にあげてくれれば大丈夫だから…おしっこするとこも、後で教えておくし」
クロード「うんうんw…大丈夫だよ…そんなに気を遣わなくてもw」
アレス「悪いな…」
クロード「いいってばw」
アレス「まあ、ミリアのそばに居て大丈夫なら、その必要もないから」
クロード「…なんだかそれはそれで寂しい気もするけど…わかった」
アレス「それと、ミリアに新しい日記帳をなんか用意出来ないかな?…そしたらその日記帳は置いていけるし、クロードも本が書けるだろ?」
ミリア「おお~!(੭ ˃̶͈̀ ω ˂̶͈́)੭⁾⁾ 」
クロード「いいともw…ちょっと頼んでくるよ」
アレス「ありがとう」

クロードは新しい日記帳の調達を、家来に頼みに出ていき、すぐに戻った

クロード「明日の朝には渡せると思う」
アレス「ごめん、わがまま言って」
ミリア「ごめんなさい…」
クロード「え?…何を言ってるのw…ミリアちゃんの今までの日記を置いてってくれるなら、ボクの方が喜んで用意するよw」
ミリア「役に立つ?」
クロード「もちろん!…ていうか、その日記に書かれた事実がなかったら、書こうにも書けないじゃないかw」
アレス「たしかにw」
ミリア「やったあ٩(*❛⊰❛)۶」
アレス「オレはミリアの日記はミリアのものだから、あんまり見たことはないけど、本を読む限り、事実だよ…飾ってもないし、ウソもない…信じられない事も多いかもだけど、オレも驚くほど、ミリアは細かく覚えてる」
ミリア「えへへ///」
クロード「これを読んでるとね…冒険の初めの頃の君は、塔の5階で獣の魔物を助けなかった、そういう厳しさを持ってたね…でも、今の君はきっと助けてしまうだろうね…本当、ボクにはどっちも正しい事のように思えて…君の言ってる『正しさが本当のところどうなのか、わからない』って言葉に納得するよ」
アレス「…たしかに…今のオレなら助けて…襲った魔物も助けると思う」
ミリア「ああ、きっとそうだよね」
クロード「ボクはそうするアレスがとても優しくて好きだけど…君の助けない選択の方が自然な事だとも思う…ボクはそんな難しい選択に遭った時、どうすればいいのかわからないよ」
アレス「オレだってそうだよ…ぶっちゃけて言うと、最初の方のオレは『助ける』って気持ちは今より強くなかった…でも今はオレが助けようと意志を持ってやってる…オレはその助けた奴が、他の誰かを助けてくれれば…それが広がっていけばいいと思ってる」
クロード「だから君はいつもそう言ってるんだね」
アレス「うん…オレ一人じゃ、目の前に遭ったことしか対処出来ないしな」
ミリア「なるほど~…」
クロード「ボクはやっぱり『正しさ』なんて、君ほどにもわかってないけど…それでもボクは、君こそ『勇者』なんだと思うよ…勇者がどういう者かなんて説明出来なくても、君はきっとその全てを体現してる…そんな気がする」
アレス「おっ///…へへw…ソイツは嬉しいねぇw」
ミリア「よかったなアレス…ポン」
アレス「ブハww」
ミリア「ゲラゲラ(* ≧▽≦)ノ=3」
クロード「あははははww」

それから寝るまでの時間は、みんなで小さくなって、ボスと遊んでいた

クロードは追いかけっこも初めてだと言っていた

王様の一族に生まれる…それはたしかに豊かで不安もない生き方が出来るだろう

でもそれが心まで豊かにしてくれるわけでもない

身分のせいでろくに友達も出来ず、周囲の同じ年齢の者は、甘やかされて、他人の気持ちもわからないようなボンクラばかりで…

貧乏でもなく、友達もたくさん居て、遊びも勉強も身体を鍛えることも伸び伸び出来てきたオレの方がよっぽど恵まれてて幸せな奴だと思った
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