勇者と妖精の恋と冒険

ヨッシー

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旅路

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アレス「クロード…ビリー…なんだかいつも頼っちゃってすまねえな」
クロード「何を言ってるんだよ…友達だろう?」
アレス「…違うよ…お前は友達なんかじゃねえよ」
クロード「えっ?!」
アレス「親友だよw…グッ…だろ?w」
クロード「うん…ウル…あははw」
ミリア「うふふふw」
アレス「ビリーもありがとな…いつも」
ビリー「…グス…いや、いいんだよw…むしろ、アクビリア号はオレ以外の奴にはいじらせないでくれよ」
アレス「当たり前だ…ギュ…」
クロード「またいつでも来てくれよ…ミリアちゃんと本も書きたいし」
ミリア「書きたい!!٩(*❛⊰❛)۶」
アレス「うん…なんか悪いな、二人には借りばっかでよ」
ビリー「何言ってるんだよ…」
クロード「ほんとだよ…ボクの国が今こうして平和でいられるのは、アレスのおかげじゃないか…」
ビリー「そうだよ…アレスが来てくれなかったら、のんきに物作りなんて出来てないよ」
アレス「そんなのオレは忘れちまったw」
クロード「君ってやつは…ギュ」
アレス「またさ…本のネタ持って来るからな…ポンポン」
クロード「うん…」
ミリア「クロードちゃん、ビリーちゃん…元気でね」
クロード「ミリアちゃんもね!…ギュ」
ミリア「うん!…ギュ」
ビリー「ありがと、ミリアちゃんw」
ミリア「うん!」
アレス「クロード…お前にこれやるよ…嬉しいかわかんないけど」

オレは、オレとミリアの二人の写真を一枚クロードに渡した

クロード「…すごい、なにこれ…絵じゃないよね?」
アレス「ああ…写真っていうんだよ…その話も今度来た時聞かせてやる」
ビリー「すげ~…」
クロード「…ありがとう…大切にするよ」
アレス「ああw…じゃあまたな」
ミリア「またね!」
クロード「うん…またね」
ビリー「また…」

そうしてルシアに転移し、そこからアクビリア号を今度は南に向かって走らせた

ミリア「今度はどこに行くの~?」
アレス「今度はねぇ、インダムって国の方だよ~…ほら、前に剣士ちゃんたちと冒険した時に会ったカストロってのと約束したじゃん?」
ミリア「ああ~!!…そんとき笛もらったのよ」
アレス「そうそうそうw…それ吹くと来るって行ってたじゃん?…そろそろ会いに行こう」
ミリア「うん!」
アレス「たしかギードとレンゲルだったっけ…奴らは会えたのかな」
ミリア「お友達になってたりしてw」
アレス「だったら面白いなw…ミリア、今度の旅は距離が今までよりかなりあるから、長い事キャリア乗るよ」
ミリア「うん…平気よ?」
アレス「眠くなったら寝ちゃっていいからね…ナデナデ」
ミリア「うん…でもね、お兄ちゃん」
アレス「ん?」
ミリア「アタシ…この隣じゃなくて、お兄ちゃんのお膝がいいのよ」
アレス「あはははw…せっかく広いのにw」
ミリア「うん…そっか…」
アレス「いいよ、おいで…また小さくなって」
ミリア「うん!…よっ」
アレス「今度から片手は空いてるから、抱っこできるよ」
ミリア「うん…スリスリ…幸せ」
アレス「かわいいなあ///」
ミリア「お兄ちゃん…アタシ、いつかお兄ちゃんと一緒には居られなくなるよね?…お兄ちゃんは人間だから…」
アレス「ギク!…う、うん…」
ミリア「…ギュ…だから一緒にいられるうちは、なるべくくっついてたいのよ」
アレス「…うん…ギュゥ…ミリア…」
ミリア「でもね、お兄ちゃん」
アレス「うん?」
ミリア「ガイアさまに頼んで、不老不死にはならなくていいのよ…」
アレス「え?…ドキ」
ミリア「きっとお兄ちゃんには辛いから…」
アレス「…ギュゥ…」
ミリア「その代わり、お兄ちゃんが死ぬ時は、アタシも一緒に死ぬからねw」

オレはキャリアを止めて、ミリアを両手で抱きしめた

ミリアが愛おしくて、あまりにも健気で、涙が出て来た

それと同時にオレの中の迷いは消えた

オレはなんとしてでも不老不死を手に入れて、生涯永遠にミリアを守り、幸せにする

もう迷いはない

そう心に誓った

アレス「ミリア…じゃあ、ミリアはもう永遠に死ねないな」
ミリア「どしてえ?」
アレス「だってオレは…永遠にミリアのそばにいるから」
ミリア「え?」
アレス「オレはずっと…そばにいるよ」
ミリア「…ほんとう?」
アレス「うんw…ずっとそばにいて、ずっと優しくして…ずっと幸せにする…本当だよ…だからミリアはずっと死ねないんだよ…ギュゥ」
ミリア「お兄ちゃあん!…うええええん!!…ギュゥ…」
アレス「…だからそうなる為にも、なんとしてでも魔王に会って、地上を平和にしないとだ…ガイア様にお願い聞いてもらわないと」
ミリア「本当にいいの?…グス」
アレス「いいに決まってるw…ギュ…大好きだよ、ミリア」
ミリア「アタシも~…グス」

それからしばらく、キスして黙って抱きしめ合って、撫でていた

すると、ミリアは幸せそうな顔で眠ったから、オレはまた走り始めた

走るというか、少し浮かせて地上すれすれを飛ぶ感じだ

それだとスピードも出るし、地面からの振動や衝撃もないし、その上静かだ

面白いのは、地面に接してないから、ハンドルで舵を切らなくても左右に曲がれる事は曲がれるのだが、ハンドルで操作する方が曲がりやすいところだ

おそらくその方が、オレの意思に対して、左右に曲がるイメージを明確に伝えやすいんだと思う

火属性の温度を上げる時に、指を鳴らすのもそういう理由だ

指を鳴らさなくても出来るが、『指を鳴らす』というアクションで、自分の意志に区切りをつける感じだ

エウレカも空中でもハンドルを操作していたが、こういう事だったんだろう

どんどんと南へ進んでいると、ホイミンがふらふらしていた
でも、そのホイミンは小さめで、弱っていた

アレス「ミリア…ユサユサ…」
ミリア「…う?( *A*)」
アレス「見てみ?…あそこにホイミンがいるよ」
ミリア「へ?…どこ~?…あ!」
アレス「おーい!!」

オレの声が届いたのか、ホイミンはこっちの方にヨロヨロと近づいてきた

アレス「ミリア、ちょっと降りる」
ミリア「うん」

オレはキャリアから降りて、ホイミンに近寄った

ホイミン「ホイミ~」
アレス「どしたよ、お前…なんか弱ってねえか?」
ホイミン「あんた誰?」
アレス「オレはアレス…」
ホイミン「ふーん…ボクね、道に迷ったの…そしたらお水なくてね…きっともう死ぬ」
アレス「…ほら」

オレは魔法で水を出した

ホイミン「わああ!」
アレス「好きなだけ飲みな?」
ホイミン「うん!…ゴクゴク」

水を飲んでホイミンは、大きさも少し戻ってきた

アレス「まだ飲むかい?」
ホイミン「もう大丈夫…パァァァ」
アレス「おっw…ありがとw…でもオレも元気だから大丈夫だよ…ナデナデ」
ホイミン「へへへ///」
アレス「ホイミン、道に迷ったのか」
ホイミン「うん…」
アレス「じゃあおいで…一緒に水のあるところに行こう…連れてってあげる」
ホイミン「ほんと?…どして?」
アレス「ほっとけないもんw…ナデナデ」
ホイミン「優しいね、アレス」
アレス「ふふw…おいで、ここに入りな?」
ホイミン「おお~…なんだこれ」
ミリア「ホイミン、よろしくなのよ」
ホイミン「おお~…よろしく」
ミリア「ミリアっていうのよ」
ホイミン「ミリア…パァァァァ」
ミリア「あはははw…ありがと~、でも大丈夫なのよw」
アレス「ふふふw」

オレはキャリアに乗り直して、ホイミンを後ろに乗せて、また進み始めた

ホイミン「おお~!…すごいすごい!」
アレス「すごいだろ?w」
ミリア「よっしょ」
アレス「川があったらそこに降ろしてあげるね」
ホイミン「うん」
アレス「眠いなら寝てていいよ」
ホイミン「ううん、だいじょぶ」
アレス「そっかw」
ミリア「お兄ちゃんはごはんまだいいの?」
アレス「まだ腹減ってないw…ナデナデ…ミリアもホイミンも水で済んでいいよなあ」
ミリア「うふふふw…アタシ少し飲も…ホイミンも飲む?」
ホイミン「うん!」

ミリアはキャリアに積んであった、クロードから貰って大切にしているミリア用の水筒で水を飲み、ホイミンにもあげた

アレス「ホイミン、住んでた場所とかあるの?」
ホイミン「あるの」
アレス「あ、そうなの…他では住めない?」
ホイミン「水があれば住めるけど…帰りたい…グス」
アレス「そうなのか…そりゃそうだよな…知ってるとこの方が落ち着くよな」
ホイミン「違うの…」
アレス「ん?」
ホイミン「そこにお友達がいるの…」
アレス「ああ~…なるほどね…そりゃ是非にも探さないとだ…その友達もホイミンなの?」
ホイミン「ううん…大ガラスのカーくん」
アレス「大ガラスか…それなら群れなんじゃないのか?」
ホイミン「カーくんはいじめられてて、一人ぼっちになったの…ボクがいなくなったら、ほんとに一人ぼっち…グス」
ミリア「…グス」
ホイミン「カーくんね、いじめられて、羽根がちぎれてね、あんまし飛べないからね…回復しなかったら死んでたの」
アレス「…ぐっ…ウル…わかった…必ず見つけよう」
ホイミン「あんまし飛べないから、心配…グス」
ミリア「うう…グス」
アレス「一旦キャリアを降りるよ」
ミリア「うん」

キャリアから降り、小さくしてポケットにしまった

アレス「ミリア、秘密基地に入って?」
ミリア「はーい」
アレス「ホイミンの事もオレの手に乗るくらいに小さくして?」
ミリア「うん」
ホイミン「おお~w…ちっちゃい!」
アレス「ふふw…さ、手に乗って?…今から飛ぶから、落ちないようにしっかり掴まるんだよ?」
ホイミン「うん!…ヌルヌル」
アレス「よっ」

ホイミン「高い高い!w」
アレス「怖くない?」
ホイミン「アレスと一緒だから怖くない」
アレス「ははw…かわいいw…一旦、ホイミンと会った場所に戻るか」
ホイミン「うん」

アレス「どう?…どっちの方から来たか覚えてる?」
ホイミン「うーんうーん…」
アレス「住んでたとこは川の近くとか?」
ホイミン「川じゃないの…なんだか大きな水たまり」
アレス「…てことは池か泉か?…空から見てみるか」

時刻は昼を過ぎていて、オレは腹が減ってきたけど、明るいうちに探す方を優先した

川は見えるけど、泉はなかなか難しい

アレス「ホイミン、見覚えあるか?…わからないか」
ホイミン「ごめんなさい…ウル…上からだと全然わかんない…」
アレス「うん、そうなんだよな…泣かないでだいじょぶだから…ん?」
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