勇者と妖精の恋と冒険

ヨッシー

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寄り道

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妖精の城、シエナの部屋

アレス「お~…なんか久しぶりだわ」
ミリア「ね~」
アレス「シエナはどこだろ…ちょっと見てみるか」

オレはシエナの視点を探した

アレス「…ああ、泉で泳いでるよ」
ミリア「行こ~」
アレス「うん…Σ(゚д゚υ)…もう脱いでる!」
ミリア「えへへw」
アレス「オレも脱いじゃお」
ミリア「うん!」

妖精の国では裸がスタンダードなのだ
オレはミリアを縦に抱っこして、泉に飛んだ

ミリア「お兄ちゃん、気持ちいいねぇ」
アレス「うん…ミリアの肌が気持ちいい…まだ恋人になる前に、こうして一緒に飛んだっけな…あの時はミリアに持ってもらってたけど」
ミリア「うん…ねえ、お兄ちゃん」
アレス「ん?」
ミリア「裸で抱き合って飛ぶの気持ちいいね~」
アレス「ねw…大好きだよ」
ミリア「アタシもだよ~…ギュ」
アレス「ふふw」

オレはミリアが愛おしくて、おでこにキスしながら、ゆっくりと泉に向かった

泉に着くと、シエナは泉の上をフワフワと飛んでいた

アレス「おーい、シエナー!!」
シエナ「ああー!!」
ミリア「あははw」
シエナ「久しぶりなのね~w」
アレス「うんw…変わりない?…元気だった?」
シエナ「いつもと同じよ~…それより勇者さま、飛べるの?」
アレス「うん…最近飛べるようになったw…おおふ」
ミリア「あう…」
アレス「あれ、眠くなってるよw」
シエナ「あはは~w…起きてえ!…ペシペシ」

ミリア「ごめんね、シエナw」
シエナ「あはははw」
アレス「みんなも元気そうだな」
シエナ「うん!…みんな変わらないよ~」
ミリア「新しい妖精は作った?」
シエナ「6個」
アレス「6個?…どゆこと?」
ミリア「卵の数だよ~」
アレス「え?Σ(゚д゚υ)…妖精って卵から生まれるの?」
シエナ「そうだよ?…当たり前よ~」
ミリア「人間は違うの?」
アレス「う、うん…人間は母親のお腹の中で赤ん坊になって、出てくるんだよ」
シエナ「ふーん…変なの」
アレス「ほらたまに、お腹だけデカい女とか見るだろ?」
ミリア「…あれ?!…太ってるのじゃないの?!」
アレス「違う違うw…あれはお腹に子どもが居るんだよ…太ってるのとは全然違うよ…あのまま10ヶ月くらい過ごすんだよ」
ミリア「ええ~!!」
アレス「卵はやっぱここから出るの?」
シエナ「そうだよ~、おちんちん入れるとこ」

そう言ってシエナは自分の股を手で広げて見せてきた

アレス「ばっ、バカ…やめなさいw」
シエナ「なんでえ?」
ミリア「あはははw…人間はそういうの恥ずかしいからしないのよ」
アレス「うん///」
シエナ「そうなんだ?」

相変わらずなんというか…

シエナ「卵見る?」
アレス「うん!」
ミリア「もっかい城行こ~」

そうして今度は三人で各自飛んで、城に戻った

卵を世話する部屋は一階にあって、妖精たちが交代で卵を抱っこして、あっためていた

妖精1「あ、勇者さま~」
アレス「おお~…それが卵か」

卵の大きさは、妖精のサイズ感で20センチくらいに見えるから、人間サイズで見たら2、3センチってとこだ

アレス「卵がお腹に出来るのってどのくらいかかるの?」
妖精1「えっと、二日くらいだよ」
アレス「…そんな早いの?Σ(゚д゚υ)」
妖精2「うん?…うん…こうやってね、うーんうーんって力入れると、ポンッて出てくるのよ」

妖精2はベッドに寝た状態で、足を広げて高く上げた姿勢をした

つまりまる見せだ

妖精ってどうしてこう…

ミリア「お兄ちゃん、ごめんねw…バカだよねw」
アレス「いやw…いいけどw…卵って見た感じ見分けつかないけど、どれが誰の卵ってわかるの?」
妖精2「わからないよ?」
シエナ「わからないとダメなの?」
アレス「い、いや…まあ、人間はそうだな」
ミリア「妖精はみんなで面倒見るから、どれも同じなのよ」
アレス「…ほんと人間とは違うんだな…」
ミリア「うん」
アレス「妖精は全員が家族のようなもんだけど、人間の家族の繋がりがわからないのはこういうことだったんだな…」
ミリア「うんうん」
妖精2「勇者さまも卵あっためる?」
アレス「ああうん…ちょっとだけやってみる」

ベッドの上であぐらをかいて、両手で卵を包むようにして持つ

この姿勢を1、2時間ずつ交代でやるらしい

オレには過酷だ

アレス「…このままジッとしてるの辛くない?」
妖精1「ううん」
アレス「そう…」
妖精1「かわいいでしょ?」
アレス「う、うん」

正直言って卵だから、かわいいかわからないw

ミリア「たまに撫でてあげて?」
アレス「うん…ナデナデ」
妖精3「うー眠い…」
シエナ「代わってあげるよ~」
妖精3「ありがと王さま」
アレス「……」

本当にこうして見ていると、妖精たちは幸せそうだ

アレス「卵はどのくらいで孵るの?」
シエナ「一ヶ月くらいだよ…生まれた時は幼体って言ってね…イモ虫みたいなのよ」
アレス「…えΣ(゚д゚υ)…そ、そうなの?」
ミリア「うんw…そんで六ヶ月くらいするとサナギになって、サナギから出ると人間みたいな見た目になるのよ」
アレス「すっげえビックリだわ…てことは、ミリアも生まれた時はイモ虫だったの?」
ミリア「そうだよ~」
アレス「なんかすげ~w…イモ虫の時は喋るの?」
ミリア「あーとかうーとかは言うよ」
アレス「そうなんだw」
ミリア「うんw」
アレス「じゃあミリアは虫の幼虫とか見てもかわいいの?」
ミリア「うーん…別に嫌いじゃないけど、かわいくはないよ?」
シエナ「アタシは虫のは怖いのよ」
妖精1「妖精の幼体は虫のと形は似てるけど、かわいいのよ」
アレス「へぇぇ…オレは正直言って、虫はそれほど好きじゃないし、幼虫はあんまり触りたいと思わないんだけど…そういうのって嫌?」
ミリア「え?…嫌じゃないよ?」
シエナ「虫と妖精は違うもん」
アレス「ああ、そうだよなw…ははw…その卵はまだ時間かかる?」
シエナ「まだだねえ~…」
ミリア「シエナ、18個作るの?」
シエナ「うん、でも、一気に作るとみんな大変だから少しずつにするの…それに気づかないで6個も作っちゃって、みんなにごめんねって言ったんだよw」
ミリア「偉い偉い…ナデナデ」
アレス「ああ、ほんと、途中でも気付けただけすごいぞ」
シエナ「おお!…褒められた!」
妖精2「良かったね、王さまw」
アレス「あははw…かわいいな」
ミリア「うふふw」

やっぱり妖精はかわいいな

本当に無邪気で…それでも他人を思いやる心があって…

その後、違う妖精の子が来て、オレと卵を温めるのを代わってくれた

シエナ「勇者さま、オシッコいる?」
アレス「くれるの?」
シエナ「うん!…勇者さまが喜ぶから、また貯めといたのよ~」
アレス「ありがとな…ギュ…優しいな」
シエナ「うん!…へへ///…じゃあ持ってくるね!」
アレス「うんw」

そう言ってシエナは、また瓶を20本くれた

そして、オレたちも、すでに飲んでしまった空の瓶を返した

アレス「いつもありがとな…なんにもお返し持ってきてなくてごめん」
シエナ「ううんw…エッチ好きだし、それに勇者さまはアタシたちを助けてくれたもん」
ミリア「そうなのよ」
アレス「そんなの…お前たちが困ってたら、いつでも何度でも助けるさ」
シエナ「ありがと!」
アレス「ううん…この国や妖精が悲しい目に遭ってるとこなんて、オレじゃなくても誰だって見たくないさ」
シエナ「そお?」
ミリア「お兄ちゃん、ありがと」
アレス「ふふw…ナデナデ」
ミリア「あ、そうだ…お兄ちゃん、アタシ、シエナをガイアさまのとこへ連れてかないといけなかった」
シエナ「ガイアさま?」
アレス「ああ…神様の事だよ…新しく妖精の王になったシエナを連れてきてって言われてるんだ…だからいいかい?」
シエナ「…うん…怖くない?」
アレス「全然優しいよw…ナデナデ」
ミリア「シエナ、ついてきて?」
シエナ「うん」

そうしてオレとミリアは、シエナを連れて、天界に行った

シエナ「ここが神さまのとこ?」
アレス「そうだよ…ミリア、シエナは服着てなくてほんとに大丈夫?」
ミリア「たぶん大丈夫…アタシも最初に行った時は着てなかったもん」
アレス「そかw」
ガイア「大丈夫じゃよw」
アレス「うわ!」
シエナ「わあ!」
ミリア「おじいちゃんw…ギュ」
ガイア「ほっほっw…その子がシエナ…新しい王じゃな?」
アレス「は、はい…ほらシエナ…あいさつ」
シエナ「こんにちは!」
ガイア「こんにちはw…ナデナデ…シエナよ…嫌かもしれないが、ここでは服を着てもらいたいのじゃ…ほい」
シエナ「わ!…おお~」

シエナはパッと、一瞬で服を着た姿になった

ミリアの服と似ているが、ミリアは青で、シエナは緑だ

アレス「おお~w…シエナ、とてもかわいいよ」
ミリア「かわいい~」
シエナ「ほんと?!///…やったあ!」
ガイア「ふふw…ナデナデ…シエナよ、これからは思いついた時でよいから、たまにここに来るのじゃ」
シエナ「どしてえ?」
ガイア「妖精の国がいつまでも平和である為にじゃよw…だから、この間みたいに困った時は、その服を着てワシのところへ来るのじゃ」
シエナ「そしたら助けてくれるの?」
ガイア「うむ…アレスがな」
アレス「あ、そうなの?」
シエナ「どしておじいちゃんは来ないの?」
ガイア「おじいちゃんはここから出ちゃいけないのじゃw」
ミリア「この間もおじいちゃんに頼んだら、お兄ちゃんが助けてくれたのよ」
シエナ「そうなの~…」
ガイア「わかったかい?」
シエナ「うん!」
アレス「いつでも助けてやるからな」
シエナ「うん!」
ミリア「ちゃんとガイアさまの言うこと聞くのよ?」
シエナ「わかった!」
ガイア「それからの…シエナ…シエナはエッチな事好きじゃろ?」
シエナ「うん」
ガイア「だけどな、だからといってあまりしてはいけないよ?…子どもを作る時だけにしなさい」
シエナ「…そうなの?…でも、アタシは勇者さまにおしっこをあげたいのよ」
ガイア「ふーむ…では、アレスがおしっこを全部使って瓶を持ってきたら、その時は良いよ」
シエナ「わかった!」
ミリア「あと12個、卵作るのはいいのよ」
シエナ「うん…でもどしてエッチはいけないの?」
ガイア「シエナは…妖精の王は性器が二つあるじゃろ?」
シエナ「性器が二つって?」
ミリア「チンチンとマンマンだよ」
シエナ「ああ!…うん」
ガイア「とっても気持ち良いじゃろ?」
シエナ「うん」
ガイア「でもな、だからといってエッチばっかりしておると、そのうち妖精の国では暮らせなくなってしまうんじゃよ」
シエナ「え…」
ガイア「嫌じゃろ?」
シエナ「うん…やだぁ…」
ガイア「そうならないようにな…」
シエナ「わかった…」
アレス「シエナはエッチは気持ち良くても、すごいしたいわけじゃないだろ?」
シエナ「うん…しないならしないで平気だよ」
アレス「すげえよなあ」
ミリア「うふふw」
ガイア「性欲が強いのは人間が一番じゃからな」
アレス「…そうなんですか?」
ガイア「ああ…なにしろ人間は寿命が短いからな」
アレス「あ…なるほど…だから子孫を残す為?」
ガイア「うむ…シエナ、ワシの言いつけはちゃんと覚えたかな?」
シエナ「えっと…たまにここに来るの…そん時はこの服を着るのと…勇者さまが瓶を持ってきた時と、卵作る時だけエッチするの」
ガイア「そうじゃw…それだけ守れば、あとは自由に今まで通り、みんな仲良く元気に暮らしてて良いからな」
シエナ「うん!」
アレス「……」
ガイア「人間の世界とだいぶ違うじゃろうw」
アレス「はい…でも、それがいいですね」
ガイア「そうじゃ…おぬしもたまには来るのじゃよ?」
アレス「はいw…そうだ、オレはまた新しい魔法の実を食べましたよ…ドラゴンの世界に行って」
ガイア「ほおw…すごいのうw…ドラゴンの世界はどうじゃった?」
アレス「すごく進んだ文明の世界でした…魔法はないけど、なにもかもが便利で」
ガイア「そうなのか…ワシもドラゴンの世界の事はあまり知らないんじゃ」
アレス「ドラゴンは…ほとんどのドラゴンはとても良い心を持ってます…人間より価値のある種族だと思います」
ガイア「ほう…おぬしは新しいのを食べたと言っていたが、魔法は身についてないのう」
アレス「…ちょっと待ってくださいね…ミリア、シエナ…おいで、オレちょっと話すから、暇なら寝ちゃってていいからね…抱っこしてるから」
シエナ「やったあ」
ミリア「優しいのよw」

ソファーに座ったオレの太腿に、片方ずつミリアとシエナが座り、二人を抱えた

二人はオレの胸に頭をもたれかけた

ガイア「ふふw…優しいのう」
アレス「いや、ほったらかしはかわいそうですよw…ナデナデ…オレが今回手に入れたのは、『ドラゴンの力』です」
ガイア「ほお…それはどんな?」
アレス「それはですね…

オレはその後、ガイア様にドラゴンの力の事や、その他の事も話した

シエナはすぐに寝てしまったが、ミリアは起きて聞いていた

ガイア「なるほど…その力をおぬしは『引力』を利用してると推測したのじゃな…」
アレス「はい…」
ガイア「そうかもしれんな…すごいのう…引力を操るなんて、ワシら神でも出来んよ」
アレス「引力も時間と同じぐらい、尋常ならざる力ですか?」
ガイア「そうだな…引力と時間がなければ、世界は成り立たんからな」
アレス「へぇぇ…」
ガイア「じゃが、ワシも引力の力の源は知らぬ」
アレス「…ドラゴンも知ってはいませんでした」
ガイア「ふむ…まあ、知らないで使ってるものなど、ありふれた事じゃしなあ」
アレス「…そうなんですよねw…言ったら魔力どころか、体力だってどうやって作って、出してるのか知らないですし」
ガイア「ほんとそれw…ワシも神などと偉そうな存在じゃが、知らない事などたくさんあるよ…案外万能ではないからな」
アレス「…オレは神様は全知全能だと思ってましたw」
ガイア「そりゃまあ、知識はあるがのう…全てはわかりようがないわい」
アレス「…そりゃそうですよね…全てを知っていたら、生きる事の面白みも楽しさもないですよね…オレはそんなのごめんだ」
ガイア「全くじゃよw…」

その後、もうしばらく雑談をして、天界を後にした

シエナの部屋のベッドにシエナを寝かせ、ほっぺにキスをして、それから今度はリンゼイ王に会おうと、マフラーの木に転移したのであった
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