勇者と妖精の恋と冒険

ヨッシー

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妖精の国

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城に入ってみると、いきなり酷かった

妖精が2人、部屋の隅に転がってた

オレはその2人に近づいて、見てみた
2人とも首に絞められたアザがあって、目を見開いて、死んでいる

涙や鼻水の跡もある

かわいそうすぎて、オレは泣いた

身体にはいくつかのアザもあった

虫のような美しい羽根ももぎ取られて、血がたくさん出てる

マジで冗談じゃない

オレは正義のヒーローとは言えないけど、女の子をこんな目に合わせる奴は許しておけない

オレはせめて、水の魔法とハンカチを使い、顔をキレイに拭いてあげた

さっきの4人と比べると普通な顔だった

でもそんなのはどうでもいい

オレはこの2人も全然愛せると思う

もう少し早く来れば、この子たちを少しだけでも幸せにしてやれたかもしれない

「ごめんな…ギュ…チュゥ…ナデナデ」

オレはその2人の亡き骸を抱きしめ、頬にキスをして、先に向かった

「後でちゃんと弔ってやるからな…」

1階だけでも相当な数の扉があって、オレは片っ端から開けていった

すると、まさにレイプをしてるクソガキが2人いて、やられて泣いているかわいそうな2人と、横にはすでに死んでしまった妖精が1人

堕天使2「な、なんだ、誰…

オレはクソガキ2人をボコボコのぐちゃぐちゃに殴った
レイプされた2人はお互い抱き合って、涙で顔をしかめて、恐怖の目でオレを見て震えている

アレス「もう大丈夫だよ…オレが怖いの終わらせてあげるからね…」

オレはそう言って、死んだ妖精の顔をまたキレイにして、抱きしめて、頬にキスをして、泣いた

妖精5「あ、あなたは…誰?」
アレス「オレは勇者だよ…勇者のアレスっていうの…助けに来るの遅くてごめんな?」
妖精6「ほ、ほんとに…助けてくれるの?」
アレス「本当だよ…おいで、ギュッとしてあげる…落ち着くよ」

妖精2人は、ゆっくりとオレに近づいてきて、オレの差し出した手に触った
オレはその手を掴んで、引き寄せて、2人に回復魔法をかけながら、ギュッと抱きしめて撫でた

アレス「大丈夫…もう大丈夫…もう怖いのは終わりだよ…ナデナデ」
妖精5「わぁああん…ギュゥ」
妖精6「うええぇぇん!!…ギュゥ」
アレス「大丈夫大丈夫…よしよし…もっとこうしてあげたいけど、オレは他の子を助けに行くからね?…オレがこの部屋から出たら、鍵かけて静かに待ってるんだよ?」
妖精5「ヤダ…そばに居てえ…ギュ」
妖精6「怖いよぉ…ギュ」
アレス「よしよし…でも、他にも怖い思いしてる子がいるから…行かないと…ね?」
妖精5「…うん」
妖精6「ありがと…グス」
アレス「うんw…全部安心になったら、また会おうねw」
妖精5「うん!…約束」
妖精6「きっとだよ!」
アレス「うん、約束w…じゃあ、行くね…鍵ちゃんとかけるんだよ?」
妖精5「わかった…」

オレは死んだ妖精に毛布をかけて、もう一度頬にキスをすると、ボコしたクソガキ2人に麻痺魔法をかけて、部屋の外に放り投げてから、部屋を出た

扉の鍵が閉まる音を確認して、通路を進み、扉を一つ一つ開けて行き、次のクソガキをボコし、また同じ様にした

それを繰り返し、1階の部屋を全部回ると、2階3階も繰り返す

そして、4階の最後から3つ目の部屋のとりわけ豪華な扉を開くと、13人目のクソガキがいた

ソイツは中々のイケメンで、でも相当ムカつく顔してる

豪華な椅子に足を組んで座り、手には鎖を持ってニヤニヤしている

その鎖の先には、一目で今までの妖精とは違うとわかるほど、美しい妖精が首輪をされて、繋がれていた

まだ幼い身体だったが非常に美しい

四つん這いにされて、アザが何ヵ所かある

美しい小さなおっぱいにも傷があるし、お尻には赤い筋が幾重にもついていた
口の端から血が垂れて、泣いている

そして、豪華なベッドには5人の無残な死体…

堕天使ボス「なにもんだよ、お前w…何勝手に入ってきてんだよ」
アレス「オレは勇者だ…勇者アレス…てめぇは絶対許さねえ」

こんなに頭に来たのはオレの人生で初めてだ

もう、さっきからずっと、人生初の怒りが更新されまくってる

堕天使ボス「オレはゼルエルだ…そんでこの女はここの王様のミリア…安心しろ、コイツはまだやってねえからw…ゲラゲラwww」
ミリア「うう…見ないで…グス」
アレス「てんめえ…」
ゼルエル「おっと、動くなよ?…この女助けに来たんだろ?…殺すぞ?」
ミリア「こ、殺しなよ!…勇者様!…どうか、わたしの事はかまわず、コイツをやっつけて!!」
ゼルエル「うるせぇ!…ビシ!!」
ミリア「ああーー!!!」

マ、マジムカつく…

そんな言葉では言い表せないほどだ

そして、コイツはこの程度でオレにマウントを取ってるつもりだ

笑わせやがる

オレはさっきからずっと、何度も何度も、スピードを上げる魔法を自分にかけ続けてる
今のオレは相当な速さになってる
これやるとあとですげえ筋肉痛になるけど、それは仕方ない

オレは一気にクソガキに詰め寄って、鎖を持つ手を鎖ごと握り潰した
手の骨がバキバキになり、皮膚が裂けて、血がビュッと飛び出すくらい握ってやった
罪悪感は全然ない

ゼルエル「ぎゃあああああ!!!」

クソガキは自分の指という指が、オレの手からあり得ない方向で飛び出しているのと、飛び散った血と、激しい痛みで絶叫をあげた

アレス「てめぇには死より恐ろしい思いを味あわせてやるよ…」

クソガキはもう片方の腕で魔法を使おうと手のひらをオレに向けてきた

オレはその手のひらに垂直にナイフを根元まで刺した
15センチの刃渡りのナイフが、根元まで腕に入った

ゼルエル「うわああああああ!!!」

クソガキは自分の両腕のありえない様子を、絶望感たっぷりの目で見て、泣きながらオレに視線を移す

アレス「ざまぁw」

オレはいくらか胸がスッとして、たぶんニヤけながらそう言った
普段のオレなら、そんなことはしない

けど、コイツにはもはやこんな事してもスカッとするだけで、罪悪感のざの字も感じない

絶叫を上げるクソガキの下顎を掴んで、顎を砕く
次に頬骨を掴んで、砕く
イケメンだったのに、台無しになった
両膝を殴って関節を砕いて、首ねっこ掴んで壁に投げつけた
そして、恐怖に凍りついた目でオレを見ながら、ガタガタと身体を震わせて、必死に逃げようともがいてる

アレス「ミリア女王…助けに来たよ…かわいそうに…グス…ギュゥ」
ミリア「ああ…グス…勇者様…」
アレス「さあ、回復してあげる…パァァァ…」
ミリア「ありがとう…ギュ…ありがと…グス」
アレス「オレが来たからにはもう大丈夫…もう何も怖くないからね…ナデナデ」
ミリア「うん…うん…グス…ギュゥ」
アレス「よしよし…ナデナデ…チュ…」
ミリア「勇者様…ありがと…グス」
アレス「大丈夫、怖かったね…ギュ」
ミリア「うん…こ、怖かったぁ…」
アレス「痛い思いもたくさんしたんだろ?」
ミリア「うん…痛かった…すごく…」
アレス「かわいそうに…ナデナデ」
ミリア「勇者様…あったかい…グス」
アレス「オレはね…自分が勇者って言われるほど、良い人間とも思わない…でも、女の子には優しいよw」
ミリア「ううん、勇者様は勇者様…最高の勇者様…」
アレス「あははw…そうでもない…オレはね、まだコイツが許せない…まだまだ痛めつけるよ…ミリア、見ててごらん?…ちょっと残酷だけど」
ミリア「う、うん…」
アレス「どう?…アイツのあの姿…少しはスカッとするかい?」
ミリア「うん…少し…」
アレス「少しだよなあw…じゃあ、もっとスカッとしようね…ここで見てて?」
ミリア「うん」

オレはその虫の息のクソガキに近寄ると、回復魔法で全快させ、さらに痛めつける

また虫の息になったら回復させて、痛めつけた

すると、クソガキはオレへの恐怖と痛みの恐怖で、気が狂ってしまった
オレはもう一度回復させ、最後はそのイケメンなツラだけ治らないくらいにボコボコにして、麻痺させた

アレス「ミリアどう?…スカッとした?w」
ミリア「うん!w…スッとしたw」
アレス「ミリアは王様なんだよね?」
ミリア「うん…そうだよ…そうです」
アレス「あははw…いいんだよ、普通でw」
ミリア「うん///」
アレス「ミリアはまだ子どもなの?」
ミリア「ううん…妖精の王はこういう身体なの…子どもみたいな」
アレス「そうなのか…でも、キレイだね」
ミリア「ほんと?」
アレス「うん…オレ、王様って言うから男なのかと思ってたよ」
ミリア「男にもなるのよ…ちんちんがここから出せるの」
アレス「え?!Σ(゚д゚υ)…そうなの?」
ミリア「うん、たまに出して、子ども作るのよ」
アレス「ああ…そうなのか…」
ミリア「変だよねw」
アレス「変だけど…全然良いと思うw」
ミリア「ほんと?」
アレス「うんw…かわいいよ…ミリア」
ミリア「えへへ///」
アレス「ミリアは…本当にアイツにレイプはまだされてない?」
ミリア「うん…その細い棒で、いっぱい叩かれただけ…グス」
アレス「そっか…ギュ…それはかわいそうだけど…まだ良かった…ギリギリ間に合った感じする」
ミリア「でも…その代わりに…チラ」

ミリアはベッドの妖精たちの死骸に目を向けた

アレス「ああ…かわいそうになぁ…この子たちはみんなミリアの子どもなのか?」
ミリア「うん…そう…グス…アタシを庇って死んじゃった…」
アレス「ミリア…泣かせてあげたいとこだけど、この子たちや他の死んでしまった子たちを、ちゃんと弔ってあげよう…」
ミリア「うん…グス」

オレはベッドの5人の死体の顔を、またキレイにして、1人ずつ抱きしめ、キスをした

ミリア「勇者様…優しくしてくれてありがと…グス」
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