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母ちゃんとオレ
4話
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それから何日かして
母ちゃんとゲームする時間は減ったけど
たまにユウトくんとハルさんが遊んでくれた
オレはきっと覚えが悪かったけど
店長もオオタさんも、優しく教えてくれた
慣れてくると、最初より疲れなくなった
そんで給料日になって
初めて自分で稼いだ4万円
オレはまず、ユウトくんに千円を返した
その時にユウトくんに、ATMの使い方を教えてもらった
「ユウトくん」
「ん?」
「スマホってどこで買えるの?」
「ああ…ケータイショップとかデカい電気屋で買えるけど…」
「うん」
「オレらまだガキだから、母ちゃんと一緒に行きな?」
「そうなの」
「そうなの」
「わかったw」
「スマホ買ったら教えろよw」
「うん」
「教えろよ~?」
「うん…いつもありがとう」
「おうw」
「LINEしようね~」
「うん…やる」
そんで次の日に、母ちゃんにケータイショップに付き合ってもらって
初めてのスマホを持った
かなり嬉しかった
「カオくん、このGoogleっていうのでね、なんでも調べられるし、いろんなの見れるんだけどね」
「うん」
「でも、たまに見るだけでお金とろうとしたりするのとかあってね…いろいろ危険もいっぱいあるのね」
「うん…こわい」
「そう…でもカオくん、きっとあんまりわからないよね…」
「うん…じゃあ、オレがやって大丈夫なのだけ教えて?」
「あ、そうだね、それがいいねw」
母ちゃんはオレのスマホに、LINEとYouTubeと Googleを入れてくれた
「カオくん、こういう広告でゲームとかあるけど、やりたきゃやってもいいんだけど、課金ってのはしないでね?」
「課金て?」
「えっとね、母ちゃんもよく知らないんだけど、ガチャっていうのとか、たぶんアイテムとか買うやつ?…それは実際にお金かかるのよ…バカみたいにたくさんしなきゃいいけど、中には百万円とか平気で使う人も居るんだって」
「ええ~…オレやらない…そんなのより、母ちゃんとゲームしたい」
「カオくん、ほんとかわいいw」
「あと母ちゃん、これ…少ないけど」
オレは1万円の入った封筒を渡した
「カオくん…それはいいの…グス…気持ちだけ貰っとくから…カオくんの稼いだ金はカオくんが使って?…グス」
「自由に使っていいの?」
「うん!」
「じゃあ、はい」
「え?」
「オレの使いたいように使うなら、母ちゃんにあげたいから」
「…カオくん…ギュ…」
「少ないけどw」
「そんなことないよ…」
「母ちゃん…オレこれで母ちゃんと写真撮る」
「うんw」
オレは母ちゃんと一緒に写真を撮った
待ち受けにしたいと言ったら
『カオくんがマザコンて思われちゃうからダメw』と言った
それでもいいと言ったけど
母ちゃんは『ダメw』と言って泣いていた
それからまた何日かすると
オレが働いてるとこに母ちゃんがきた
それはとても珍しい事だった
母ちゃんには休みの日はなかったから
「母ちゃん、どうしたの?…お仕事は?」
「今日は向かってたんだけど、休みにしてもらったのw…カオくんが頑張ってるの見たくてw」
「母ちゃん、オレ恥ずかしい///」
「そうだよね…ごめんねw…店長さんはいる?」
「あの人」
母ちゃんは店長のところに行った
「うちの子がお世話になってます」
「ああ!…カオルくんのお母さん?」
「はい…何かご迷惑はおかけしてませんか?」
「いえいえw…カオルくんは真面目でかわいいですw」
「ありがとうございます///」
「正直なとこ、仕事の要領は良いとは言えないとこありますけど…素直で優しい子だから、カオルくんの事嫌いなやつはいませんよ」
「良かった…ウル」
「カオルくんは初日に泣いたんですよ」
「え?」
「なんで泣いてるの?って聞いたら『母ちゃんはいつもこんな疲れる事してたのに、オレは怒ったりした』って…聞きましたか?」
「グス…わたしに『いつもありがとう』って言ってくれました…グス…でも、ここで泣いたのは知りませんでした…」
「そうですかw…よっぽどお母さんが大切なんだと思います」
「ヤバいです…泣いちゃいますから…」
「ごめんなさいw」
「いえw…ありがとうございます」
母ちゃんはオレに照れくさそうに笑って
オレも照れくさくて笑って
『あの外にいる2人がユウトくんとハルさん?』と聞いたから
『うん』と言ったら
2人のところに行った
「ユウトくんとハルさんですか?…カオルの母です」
「あ!…どうも…」
「ど、どうも…」
「急に話しかけてすみません…あの子の友達になってくれて…ほんとにありがとうございます」
「いえ…カオルくんはいいやつですから」
「ですです」
「よくお2人の事話してくれます『優しくてカッコいい』ってw」
「そんなことないですけどw…オレもカオルくんのママさんの事、カオルくんが話してくれますよw…『いつも優しくて、あったかい』って…」
「マザコンだと思われるよ~?って言っても、『いいんだ』って言ってますw」
「…グス…クゥ…ご、ごめんなさい…ズズ」
「オレ、最初はママさんには悪いけど、『暗くて、変なやつ』って思ってました…でも、今はカオルくんが好きです…いろいろと知らないけど、なんつうか…こんな事言うと生意気ですけど、素直でかわいくてw…信用できる友達です」
「カオルくん、とっても良い子」
「ありがとうございます…グス…どうかこれからもよろしくしてあげてください」
「はいw」
「はい!」
「カオルくん、ママさんのと自分の証明写真をテープでくっつけて、財布に入れてるんですよ…知ってます?」
「いえw…グス…どこやったの?って聞いても『秘密』ってw…そうだったんだw」
「そんなふうにされたらやっぱり嬉しいですか?」
「とってもw…泣いちゃうくらいw」
「じゃあアタシもパパンの写真入れとこうかなw」
「おう、そうしろよw」
「やってあげてくださいw」
「あ、オレが写真の事バラしたの、秘密ですよ?」
「はいw…それじゃ、またいつか…ボロいアパートで恥ずかしいですが、いつか遊びに来てください」
「はいw」
「行く行く!w」
「それではw」
2人と話し終わった母ちゃんがもう一度来て
『すごくいいお友達だねw』と言った
オレは『うん』と答えて
母ちゃんは帰っていった
そうしてさらに2年が経って、オレは18になった
18になれば、深夜でも働ける
オレはシフトを6時から深夜3時までに変えてもらった
それを週に5日働けば、バイトとはいえ、結構稼げる
稼いだお金の7割は母ちゃんに渡していた
ユウトくんとハルさんも、2年前から、2人で一緒のとこでバイトを始めた
あまり遊ぶことが出来なくなったけど、毎日LINEはしていて、一週間に一度会うか会わないかくらいだ
会う時はファミレスが多い
「カオくん、よく稼いだお金、そんなに渡せるねえ…」
「ほんとだよなw…オレなんか全部使っちまうよw」
「うーん…逆に、何にそんなに使うの?」
「んー…化粧品とかあ、バッグとかあ、服とか」
「オレは時計とか靴とか服とか」
「ああ、そっか…それは仕方ないね…オレ、いつもだいたい同じカッコでごめんね…ダサいよねw」
「まぁ、ダサいっちゃダセえけど…それがカオくんだし…なあ?」
「うんうんw…別に気にしてないし…ていうかむしろ、色気づいたカオくんは見たくないし」
「言えてるww」
「あはははw…オレはね…小さい頃欲しかったのはある」
「へぇぇ…何?」
「自分の部屋」
「ああ~…カオくんちないもんね」
「うんw…けどもう母ちゃんと一緒に過ごすの好きだし、もういらね」
「オレは嫌だけどなあw…おふくろは好きだけどさ」
「うんw…ユウトがママンと寝てたらアタシ別れるw」
「ふぅん…」
「カオくんも彼女欲しかったら、母ちゃんと一緒は引かれるからな?」
「うん…だね…アタシはそれがカオくんて知ってるし、甘ったれのマザコンじゃないのも知ってるけど、普通は嫌だよ」
「そっかあ…」
「ま、好きな女出来たら考えなよ」
「うん…あ、オレ欲しいもんあと『風呂場』だ」
「ああ~w…それはいるねw…けど、欲しい物ってさ、普通は服とか趣味のものとかだよw」
「…しいて言えば、3DSが2つ欲しい」
「なんで今時3DSw」
「母ちゃんと通信するの?w」
「そうw」
「まぁ、いいんじゃない」
「カオくん、どうしてそんなに欲がなくなっちゃったの?」
「うーん…なんつうかね」
「うん」
「ユウトくんの時計って3万円だよね?」
「ああうん」
「オレのは2000円…でもさ、時間知るだけなら同じじゃない…バッグもさ、一つか二つあれば足りるし」
「ああ、そういう考えねw」
「でも、女はそうもいかないよ~?」
「うん…わかってる…これはオレの考え方…ユウトくんはユウトくん、ハルさんはハルさんの考え方でいい」
「カオくん、時々大人だよねw」
「そんなことないw…ユウトくんとハルさんがいろいろ教えてくれたから」
「カオくんかわいいw」
「カオくん…ダチってのはそういうもんじゃん?…オレだってカオくんから教わってるんだぜ?」
「え?…ユウトくんカッコいい」
「うん、かっけぇ///」
「出たw…まあさ、具体的に何を教わってるか聞かれたらちょっと困るけどよ、オレが遊ぼうとするダチの優先順位はカオくんが一番だよ」
「へぇぇw」
「そうなの?…どうして?…オレいつも思うよ…ユウトくん、カッコいいのに、どうしてオレなんかと遊ぶんだろって」
「じゃあカオくん、オレが遊ぶのやめてもいいんか?」
「嫌だよ…」
「だろ?…オレもだよ…だからだよw」
「おお~男の友情!」
「うるせぇなあ///」
「照れるなよ~チュ」
「お前さ…ミラノ風ドリア食った口でチュウするなよw…せめて拭けw…ギトギトじゃねえかw」
「やっちまったか…」
「あはははw」
「カオくん、3DS買えよ…たまには自分の為に使えよ…その方が母ちゃんもきっと嬉しいよ」
「そうだよw…たぶん」
「うん…そうすっかな…母ちゃんとモンハンやる」
「モンハンかあ…じゃあオレもやろっかな」
「なにそれ?…面白いの?」
「わかんねえけど、人気あるよ」
「うん…オレもやったことないけど…一緒に力合わせて倒すんだって…そういうのがいい…対戦より」
「カオくんらしいねw」
そんなわけで
もうすぐ母ちゃん誕生日だし
3DSを2つと、モンハンのソフト2つ買って用意した
喜ぶかなあって不安だったけど
母ちゃんはすごく喜んでる
ていうか、オレよりハマってるし
母ちゃん、超つええw
うちにはインターネットはないけど
テザリングってので、ユウトくんたちとも遊ぶようになった
文字のチャットで会話出来る
ユウトくんたちと母ちゃんも仲良くなった
4人だし、ちょうどいい
オレは派手な人生じゃないけど
この時が一番楽しかったな
母ちゃんとゲームする時間は減ったけど
たまにユウトくんとハルさんが遊んでくれた
オレはきっと覚えが悪かったけど
店長もオオタさんも、優しく教えてくれた
慣れてくると、最初より疲れなくなった
そんで給料日になって
初めて自分で稼いだ4万円
オレはまず、ユウトくんに千円を返した
その時にユウトくんに、ATMの使い方を教えてもらった
「ユウトくん」
「ん?」
「スマホってどこで買えるの?」
「ああ…ケータイショップとかデカい電気屋で買えるけど…」
「うん」
「オレらまだガキだから、母ちゃんと一緒に行きな?」
「そうなの」
「そうなの」
「わかったw」
「スマホ買ったら教えろよw」
「うん」
「教えろよ~?」
「うん…いつもありがとう」
「おうw」
「LINEしようね~」
「うん…やる」
そんで次の日に、母ちゃんにケータイショップに付き合ってもらって
初めてのスマホを持った
かなり嬉しかった
「カオくん、このGoogleっていうのでね、なんでも調べられるし、いろんなの見れるんだけどね」
「うん」
「でも、たまに見るだけでお金とろうとしたりするのとかあってね…いろいろ危険もいっぱいあるのね」
「うん…こわい」
「そう…でもカオくん、きっとあんまりわからないよね…」
「うん…じゃあ、オレがやって大丈夫なのだけ教えて?」
「あ、そうだね、それがいいねw」
母ちゃんはオレのスマホに、LINEとYouTubeと Googleを入れてくれた
「カオくん、こういう広告でゲームとかあるけど、やりたきゃやってもいいんだけど、課金ってのはしないでね?」
「課金て?」
「えっとね、母ちゃんもよく知らないんだけど、ガチャっていうのとか、たぶんアイテムとか買うやつ?…それは実際にお金かかるのよ…バカみたいにたくさんしなきゃいいけど、中には百万円とか平気で使う人も居るんだって」
「ええ~…オレやらない…そんなのより、母ちゃんとゲームしたい」
「カオくん、ほんとかわいいw」
「あと母ちゃん、これ…少ないけど」
オレは1万円の入った封筒を渡した
「カオくん…それはいいの…グス…気持ちだけ貰っとくから…カオくんの稼いだ金はカオくんが使って?…グス」
「自由に使っていいの?」
「うん!」
「じゃあ、はい」
「え?」
「オレの使いたいように使うなら、母ちゃんにあげたいから」
「…カオくん…ギュ…」
「少ないけどw」
「そんなことないよ…」
「母ちゃん…オレこれで母ちゃんと写真撮る」
「うんw」
オレは母ちゃんと一緒に写真を撮った
待ち受けにしたいと言ったら
『カオくんがマザコンて思われちゃうからダメw』と言った
それでもいいと言ったけど
母ちゃんは『ダメw』と言って泣いていた
それからまた何日かすると
オレが働いてるとこに母ちゃんがきた
それはとても珍しい事だった
母ちゃんには休みの日はなかったから
「母ちゃん、どうしたの?…お仕事は?」
「今日は向かってたんだけど、休みにしてもらったのw…カオくんが頑張ってるの見たくてw」
「母ちゃん、オレ恥ずかしい///」
「そうだよね…ごめんねw…店長さんはいる?」
「あの人」
母ちゃんは店長のところに行った
「うちの子がお世話になってます」
「ああ!…カオルくんのお母さん?」
「はい…何かご迷惑はおかけしてませんか?」
「いえいえw…カオルくんは真面目でかわいいですw」
「ありがとうございます///」
「正直なとこ、仕事の要領は良いとは言えないとこありますけど…素直で優しい子だから、カオルくんの事嫌いなやつはいませんよ」
「良かった…ウル」
「カオルくんは初日に泣いたんですよ」
「え?」
「なんで泣いてるの?って聞いたら『母ちゃんはいつもこんな疲れる事してたのに、オレは怒ったりした』って…聞きましたか?」
「グス…わたしに『いつもありがとう』って言ってくれました…グス…でも、ここで泣いたのは知りませんでした…」
「そうですかw…よっぽどお母さんが大切なんだと思います」
「ヤバいです…泣いちゃいますから…」
「ごめんなさいw」
「いえw…ありがとうございます」
母ちゃんはオレに照れくさそうに笑って
オレも照れくさくて笑って
『あの外にいる2人がユウトくんとハルさん?』と聞いたから
『うん』と言ったら
2人のところに行った
「ユウトくんとハルさんですか?…カオルの母です」
「あ!…どうも…」
「ど、どうも…」
「急に話しかけてすみません…あの子の友達になってくれて…ほんとにありがとうございます」
「いえ…カオルくんはいいやつですから」
「ですです」
「よくお2人の事話してくれます『優しくてカッコいい』ってw」
「そんなことないですけどw…オレもカオルくんのママさんの事、カオルくんが話してくれますよw…『いつも優しくて、あったかい』って…」
「マザコンだと思われるよ~?って言っても、『いいんだ』って言ってますw」
「…グス…クゥ…ご、ごめんなさい…ズズ」
「オレ、最初はママさんには悪いけど、『暗くて、変なやつ』って思ってました…でも、今はカオルくんが好きです…いろいろと知らないけど、なんつうか…こんな事言うと生意気ですけど、素直でかわいくてw…信用できる友達です」
「カオルくん、とっても良い子」
「ありがとうございます…グス…どうかこれからもよろしくしてあげてください」
「はいw」
「はい!」
「カオルくん、ママさんのと自分の証明写真をテープでくっつけて、財布に入れてるんですよ…知ってます?」
「いえw…グス…どこやったの?って聞いても『秘密』ってw…そうだったんだw」
「そんなふうにされたらやっぱり嬉しいですか?」
「とってもw…泣いちゃうくらいw」
「じゃあアタシもパパンの写真入れとこうかなw」
「おう、そうしろよw」
「やってあげてくださいw」
「あ、オレが写真の事バラしたの、秘密ですよ?」
「はいw…それじゃ、またいつか…ボロいアパートで恥ずかしいですが、いつか遊びに来てください」
「はいw」
「行く行く!w」
「それではw」
2人と話し終わった母ちゃんがもう一度来て
『すごくいいお友達だねw』と言った
オレは『うん』と答えて
母ちゃんは帰っていった
そうしてさらに2年が経って、オレは18になった
18になれば、深夜でも働ける
オレはシフトを6時から深夜3時までに変えてもらった
それを週に5日働けば、バイトとはいえ、結構稼げる
稼いだお金の7割は母ちゃんに渡していた
ユウトくんとハルさんも、2年前から、2人で一緒のとこでバイトを始めた
あまり遊ぶことが出来なくなったけど、毎日LINEはしていて、一週間に一度会うか会わないかくらいだ
会う時はファミレスが多い
「カオくん、よく稼いだお金、そんなに渡せるねえ…」
「ほんとだよなw…オレなんか全部使っちまうよw」
「うーん…逆に、何にそんなに使うの?」
「んー…化粧品とかあ、バッグとかあ、服とか」
「オレは時計とか靴とか服とか」
「ああ、そっか…それは仕方ないね…オレ、いつもだいたい同じカッコでごめんね…ダサいよねw」
「まぁ、ダサいっちゃダセえけど…それがカオくんだし…なあ?」
「うんうんw…別に気にしてないし…ていうかむしろ、色気づいたカオくんは見たくないし」
「言えてるww」
「あはははw…オレはね…小さい頃欲しかったのはある」
「へぇぇ…何?」
「自分の部屋」
「ああ~…カオくんちないもんね」
「うんw…けどもう母ちゃんと一緒に過ごすの好きだし、もういらね」
「オレは嫌だけどなあw…おふくろは好きだけどさ」
「うんw…ユウトがママンと寝てたらアタシ別れるw」
「ふぅん…」
「カオくんも彼女欲しかったら、母ちゃんと一緒は引かれるからな?」
「うん…だね…アタシはそれがカオくんて知ってるし、甘ったれのマザコンじゃないのも知ってるけど、普通は嫌だよ」
「そっかあ…」
「ま、好きな女出来たら考えなよ」
「うん…あ、オレ欲しいもんあと『風呂場』だ」
「ああ~w…それはいるねw…けど、欲しい物ってさ、普通は服とか趣味のものとかだよw」
「…しいて言えば、3DSが2つ欲しい」
「なんで今時3DSw」
「母ちゃんと通信するの?w」
「そうw」
「まぁ、いいんじゃない」
「カオくん、どうしてそんなに欲がなくなっちゃったの?」
「うーん…なんつうかね」
「うん」
「ユウトくんの時計って3万円だよね?」
「ああうん」
「オレのは2000円…でもさ、時間知るだけなら同じじゃない…バッグもさ、一つか二つあれば足りるし」
「ああ、そういう考えねw」
「でも、女はそうもいかないよ~?」
「うん…わかってる…これはオレの考え方…ユウトくんはユウトくん、ハルさんはハルさんの考え方でいい」
「カオくん、時々大人だよねw」
「そんなことないw…ユウトくんとハルさんがいろいろ教えてくれたから」
「カオくんかわいいw」
「カオくん…ダチってのはそういうもんじゃん?…オレだってカオくんから教わってるんだぜ?」
「え?…ユウトくんカッコいい」
「うん、かっけぇ///」
「出たw…まあさ、具体的に何を教わってるか聞かれたらちょっと困るけどよ、オレが遊ぼうとするダチの優先順位はカオくんが一番だよ」
「へぇぇw」
「そうなの?…どうして?…オレいつも思うよ…ユウトくん、カッコいいのに、どうしてオレなんかと遊ぶんだろって」
「じゃあカオくん、オレが遊ぶのやめてもいいんか?」
「嫌だよ…」
「だろ?…オレもだよ…だからだよw」
「おお~男の友情!」
「うるせぇなあ///」
「照れるなよ~チュ」
「お前さ…ミラノ風ドリア食った口でチュウするなよw…せめて拭けw…ギトギトじゃねえかw」
「やっちまったか…」
「あはははw」
「カオくん、3DS買えよ…たまには自分の為に使えよ…その方が母ちゃんもきっと嬉しいよ」
「そうだよw…たぶん」
「うん…そうすっかな…母ちゃんとモンハンやる」
「モンハンかあ…じゃあオレもやろっかな」
「なにそれ?…面白いの?」
「わかんねえけど、人気あるよ」
「うん…オレもやったことないけど…一緒に力合わせて倒すんだって…そういうのがいい…対戦より」
「カオくんらしいねw」
そんなわけで
もうすぐ母ちゃん誕生日だし
3DSを2つと、モンハンのソフト2つ買って用意した
喜ぶかなあって不安だったけど
母ちゃんはすごく喜んでる
ていうか、オレよりハマってるし
母ちゃん、超つええw
うちにはインターネットはないけど
テザリングってので、ユウトくんたちとも遊ぶようになった
文字のチャットで会話出来る
ユウトくんたちと母ちゃんも仲良くなった
4人だし、ちょうどいい
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