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2人でお風呂
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ざっぱーん!
「ふぅ…」
かっぽーん!
ぴちゃぴちゃ…ちゃぷ…。
「あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」
「サラ…貴女、どこかの親父みたいですわよ?」
「いやぁ~誰だって声でちゃうでしょうよ…ふあぁぁぁぁぁぁ‥‥」
そう言って、サラは頭に畳んだタオルを乗せながらリリアに答える。
「まったく貴女ってひとは…」
タオルで髪を纏め肩まで湯に浸かっているリリアは、そんなサラを呆れ顔で見た。
ここはトールヴァルド邸の裏庭の地下にある秘密基地…では無く、玄関側の地下に位置する地下室。
有事には領民たちの避難場所として使用する事まで考慮して建造された広大な空間であるが、その一画にサラとリリアの為の私室がある。
無論、避難場所としての空間とはがっつりと間仕切りされているので、もしもの場合でもプライバシーはしっかりと守られる造りだ。
ベッドルーム、トイレ、簡易なキッチン、ドレス(メイド服&私服)ルーム、サラの調教部屋(?)とともに、当然ながらバスルームもある。
前世のトールの終の棲家であったワンルームマンションと比べると、かなり豪華な間取りとなっている。
ちなみに、ベッドルームはセミダブルベッドが2台余裕で並べられる広さである。
調教部屋は赤く薄暗い照明になっており、壁には鎖付きの貼り付け台、部屋の真ん中には三角木馬が…いや、これは見なかった事にしておこう。
トイレは当たり前だが温水シャワー&暖房便座&脱臭機能付きの高性能な一品。
キッチンは最近ユズカ考案の魔石式コンロが備わっている。
ドレスルームはウォークインクローゼットになっており、ざっと6畳ほどの広さ。
バスルームの湯船は2人が足を延ばして並んで入れる程には広く、洗い場も同様に並んで洗える様にシャワーと蛇口が2個付いている。
トールがサラとリリアをこの地下空間の一画へと押し込んだ時、サラがこの部屋の設備に注文を付けまくったがゆえ、この様な豪華仕様となったのである。
現代地球の東京であれば、月額家賃20万は貰っても良いのではないだろうか?
さて、そんな豪華絢爛なバスルームで、2人はのんびりとお風呂に入っていた。
「疲れた体に沁み入るぅぅぅ」
「お湯が身体に沁み入ったら、大問題じゃないですか」
「本当にお湯が沁み込むわけ無いってーの! 全くリリアはつまらない女だねぇ」
ん~~~~っ! っと湯の中で両手を伸ばしながらサラが言うと、
「つまらない女で結構です」
そっぽを向きながらリリアが不機嫌全開で返した。
「ところで、リリアは今日…大河さん見た?」
ふと途切れた会話の間を埋めるかのように、サラがリリアに話を振る。
「ん、旦那様の事ですか? 勿論見ましたよ。あれは間違い無く例のメカですね」
「やっぱ気付いてたかぁ。でも、何で言わんかったん?」
「奥様方が誰も気付いて無い様だったので、これは秘密にしているのかと。まぁ、奥様方も多少不審には感じている様でしたが」
そう言いながら、リリアは神を纏めていたタオルを解く。
「そうなんですよねえ。って事は、あの複写君を持ち込んだのは、ひよこかな?」
「複写君って…貴女ねぇ…」
いい加減なネーミングに、リリアはまたも呆れ顔。
「でもあれって、結構な欠陥品だったんじゃ? 確か稼働中に使用した魂のエネルギーは本体に戻ってこないから、本体の負担が大きいってんで破棄された気が?」
「そうですねぇ。確かに貴女の言う様に、一般人が使用するのであればかなり本体の負担は大きいかと思いますが、使用しているのがあのご主人様ですよ?」
「いや、あんたこそ旦那様かご主人様が呼び方統一しろよ」
「気分で使い分けてます」
おかしな所にサラがツッコむと、即座にリリアがてきとうに流す。
「まあ、それはどっちでもいいけど…。そっかぁ、確かに大河さんの魂のエネルギー総量を考えると、真似っ子太郎に使うエネルギー量なんて微々たるもんか」
「真似っ子太郎って。貴女こそアイテムの呼び方を統一しなさい」
「気分で使い分けてます」
今度はリリアがツッコんだが、先程のリリアの言葉をそのまま返したサラ。
「貴女ねぇ…」
自分の発した言葉を返されては、これ以上リリアも何も言えなかった。
「でも、アレの稼働時間は最長で12時間程度だったから、そろそろ本体が戻ってくると思うなぁ」
天井からぽたりと雫が湯船に落ちて来るのを見ながら、サラがどこか遠い目をしながら呟く。
「そうですね、そろそろ戻って来るかと。まぁ、戻って来なければ、それはそれでこの後の展開が面白くなりそうではありますけどね」
「ん? リリア、それどゆ意味?」
何が面白くなるのか…っと、暗にサラがリリアへ問いかけると、
「あんな覇気というか生気のない顔をしているのを見た奥様方はどう思いどう行動すると思いますか?」
「なるほど! 全員で寝室に突撃して全力で癒す!」
「その時にあのメカが元の状態に戻ってたら?」
ニヤリっと、口角をあげて悪い顔で笑うリリア。
「なるほど! これはこっそりと隠し通路から観察しなければ!」
ザバッ! っと音を立てて湯船で立ち上がるサラ。
「まだ残ってたのね、隠し通路」
「盗撮の為に必要です!」
堂々と腰に手を当てて、然程…ほとんど…ない胸を張ってふんぞり返るサラ。
「…………貴女の羞恥心は残ってない様ですけどね」
小さくため息を吐きながらも、全裸で仁王立ち中のサラの肢体を、舌なめずりしながら舐めまわす様にねっとりと視姦するリリアであった。
ちなみに、不自然な光や湯気で2人の肝心な所が見えないのは、健全な青少年のための一種のお約束である。
「ふぅ…」
かっぽーん!
ぴちゃぴちゃ…ちゃぷ…。
「あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」
「サラ…貴女、どこかの親父みたいですわよ?」
「いやぁ~誰だって声でちゃうでしょうよ…ふあぁぁぁぁぁぁ‥‥」
そう言って、サラは頭に畳んだタオルを乗せながらリリアに答える。
「まったく貴女ってひとは…」
タオルで髪を纏め肩まで湯に浸かっているリリアは、そんなサラを呆れ顔で見た。
ここはトールヴァルド邸の裏庭の地下にある秘密基地…では無く、玄関側の地下に位置する地下室。
有事には領民たちの避難場所として使用する事まで考慮して建造された広大な空間であるが、その一画にサラとリリアの為の私室がある。
無論、避難場所としての空間とはがっつりと間仕切りされているので、もしもの場合でもプライバシーはしっかりと守られる造りだ。
ベッドルーム、トイレ、簡易なキッチン、ドレス(メイド服&私服)ルーム、サラの調教部屋(?)とともに、当然ながらバスルームもある。
前世のトールの終の棲家であったワンルームマンションと比べると、かなり豪華な間取りとなっている。
ちなみに、ベッドルームはセミダブルベッドが2台余裕で並べられる広さである。
調教部屋は赤く薄暗い照明になっており、壁には鎖付きの貼り付け台、部屋の真ん中には三角木馬が…いや、これは見なかった事にしておこう。
トイレは当たり前だが温水シャワー&暖房便座&脱臭機能付きの高性能な一品。
キッチンは最近ユズカ考案の魔石式コンロが備わっている。
ドレスルームはウォークインクローゼットになっており、ざっと6畳ほどの広さ。
バスルームの湯船は2人が足を延ばして並んで入れる程には広く、洗い場も同様に並んで洗える様にシャワーと蛇口が2個付いている。
トールがサラとリリアをこの地下空間の一画へと押し込んだ時、サラがこの部屋の設備に注文を付けまくったがゆえ、この様な豪華仕様となったのである。
現代地球の東京であれば、月額家賃20万は貰っても良いのではないだろうか?
さて、そんな豪華絢爛なバスルームで、2人はのんびりとお風呂に入っていた。
「疲れた体に沁み入るぅぅぅ」
「お湯が身体に沁み入ったら、大問題じゃないですか」
「本当にお湯が沁み込むわけ無いってーの! 全くリリアはつまらない女だねぇ」
ん~~~~っ! っと湯の中で両手を伸ばしながらサラが言うと、
「つまらない女で結構です」
そっぽを向きながらリリアが不機嫌全開で返した。
「ところで、リリアは今日…大河さん見た?」
ふと途切れた会話の間を埋めるかのように、サラがリリアに話を振る。
「ん、旦那様の事ですか? 勿論見ましたよ。あれは間違い無く例のメカですね」
「やっぱ気付いてたかぁ。でも、何で言わんかったん?」
「奥様方が誰も気付いて無い様だったので、これは秘密にしているのかと。まぁ、奥様方も多少不審には感じている様でしたが」
そう言いながら、リリアは神を纏めていたタオルを解く。
「そうなんですよねえ。って事は、あの複写君を持ち込んだのは、ひよこかな?」
「複写君って…貴女ねぇ…」
いい加減なネーミングに、リリアはまたも呆れ顔。
「でもあれって、結構な欠陥品だったんじゃ? 確か稼働中に使用した魂のエネルギーは本体に戻ってこないから、本体の負担が大きいってんで破棄された気が?」
「そうですねぇ。確かに貴女の言う様に、一般人が使用するのであればかなり本体の負担は大きいかと思いますが、使用しているのがあのご主人様ですよ?」
「いや、あんたこそ旦那様かご主人様が呼び方統一しろよ」
「気分で使い分けてます」
おかしな所にサラがツッコむと、即座にリリアがてきとうに流す。
「まあ、それはどっちでもいいけど…。そっかぁ、確かに大河さんの魂のエネルギー総量を考えると、真似っ子太郎に使うエネルギー量なんて微々たるもんか」
「真似っ子太郎って。貴女こそアイテムの呼び方を統一しなさい」
「気分で使い分けてます」
今度はリリアがツッコんだが、先程のリリアの言葉をそのまま返したサラ。
「貴女ねぇ…」
自分の発した言葉を返されては、これ以上リリアも何も言えなかった。
「でも、アレの稼働時間は最長で12時間程度だったから、そろそろ本体が戻ってくると思うなぁ」
天井からぽたりと雫が湯船に落ちて来るのを見ながら、サラがどこか遠い目をしながら呟く。
「そうですね、そろそろ戻って来るかと。まぁ、戻って来なければ、それはそれでこの後の展開が面白くなりそうではありますけどね」
「ん? リリア、それどゆ意味?」
何が面白くなるのか…っと、暗にサラがリリアへ問いかけると、
「あんな覇気というか生気のない顔をしているのを見た奥様方はどう思いどう行動すると思いますか?」
「なるほど! 全員で寝室に突撃して全力で癒す!」
「その時にあのメカが元の状態に戻ってたら?」
ニヤリっと、口角をあげて悪い顔で笑うリリア。
「なるほど! これはこっそりと隠し通路から観察しなければ!」
ザバッ! っと音を立てて湯船で立ち上がるサラ。
「まだ残ってたのね、隠し通路」
「盗撮の為に必要です!」
堂々と腰に手を当てて、然程…ほとんど…ない胸を張ってふんぞり返るサラ。
「…………貴女の羞恥心は残ってない様ですけどね」
小さくため息を吐きながらも、全裸で仁王立ち中のサラの肢体を、舌なめずりしながら舐めまわす様にねっとりと視姦するリリアであった。
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