1,441 / 1,466
一旦戻るか
しおりを挟む
「えっ?」
それは俺が折り返し地点で方向転換してスタート地点へ向けてダッシュを始めて間もなくの事だった。
前方からイネスが凄い勢いで走って来る姿を見て、思わず漏れたのが冒頭の一言。
俺は靴底が燃えるんじゃないかと言うぐらいの勢いで、両足で踏ん張って急ブレーキをかけてスピードを落とした。
イネスも俺と同様に、やはり急減速をしたので、互いに手が届くほどの位置で止まる事が出来た。
いや、普通に駆け抜けた所で、別にぶつかったりする訳じゃないけれどね。
「イネス、えらくゆっくりだったな?」
「トールさま、早すぎないか?」
顔を合わせた2人が互いに口から出た言葉…いや、もしかしたら認識の違いなのかな? に驚き固まってしまい、これまた互いに『えっ?』しか言葉が続かない。
だが、先に正気に戻ったというか、我を取り戻したというか、とにかくイネスが声を荒げた。
「いやいやいやいやいやいや! 全力で走ったけど、一瞬でトールさまの姿が視界から消えたぞ! 途中で変身したのか!?」
「んなわけあるか! イネスこそ、途中で休憩でもしてたんじゃ無いのか?」
「それこそないわ! GO! で飛び出したトールさまの後を、全力で追った!」
「「はぁ~?」」
どうやらイネスの言う事には、変身したイネスが全力でダッシュしたにもかかわらず、俺のスピードが速すぎて、一瞬で姿を見失ったという。
そんな馬鹿な…体力バカのイネスの運動能力が変身によって数倍にも引き上げられているのに、俺の速度が圧倒的に早かった…なんて事は無いんじゃないか?
「ある! ダッシュした瞬間に、トールさまの姿どころか、後ろの白い布すら見えなくなったんだぞ? 大体この程度の距離で途中で休憩するような、柔な鍛え方はしていない! それこそトールさまの方が良く知ってるだろう!?」
イネスがヒステリックにそう喚き散らした。
確かに生身なら別だろうが、変身しているイネスがこの程度の距離を走るのに休憩なんて不要だろう。
って事は…本当に俺の速度が異常なのか?
「みんなの所に戻れば分かる!」
イネスの全力の主張。
「ん~~~? 俺自身は、そんなにスピード出てた感じしなかったなぁ…」
いや、待てよ? そういや息切れもしなかったし、汗もかいて無い。
それどころか、鼓動する心臓の音すら普段の執務の時ぐらいに穏やかだ。
いくら何でも、これはおかしいぞ?
「…やはりトールさまは、人の域を超えたのか?」
スーパ〇マンにでもなちゃった?
「実感無いんだけどなぁ…。まあ、取りあえず、一旦戻るか」
「ああ」
イネスの言葉を疑うわけじゃ無いけれど、取りあえずみんなの元に。俺は戻る事にした。
なので、イネスはこの場所でUターン。
そして、帰りはイネスのスピードに合わせて走る事にした。
そういや、往路は比較できる物が無かったから、自分がどれぐらいのスピードで走ってるのか分からなかったから、これはちょうどいいかもしれない。
今度は、ゆっくりと、
「んじゃ、よ~~い…どん!」
2人で並んで走ってみる事にした俺だった。
※ いつも『シスバグ』を読んで頂き、ありがとうございます。
コツコツと更新を続けておりましたが、仕事が忙しく、とうとう週2回の更新も厳しくなってきました。
漸くラストへ向けてばく進していたというのに、本当に心からごめんなさい!
何とか週1回は更新は出来るように頑張る所存です!
どうか、更新の時にはよろしくお願いいたします。
今後も皆さんに喜んでいただける作品を作っていきたいと思いますので、どうか応援よろしくお願いいたします。
作者はとても単純なので、レヴューや感想、ブックマークを頂けたら、小躍りして喜びます。
どうかよろしくお願いいたします ♪ヽ(*´∀`)ノ
それは俺が折り返し地点で方向転換してスタート地点へ向けてダッシュを始めて間もなくの事だった。
前方からイネスが凄い勢いで走って来る姿を見て、思わず漏れたのが冒頭の一言。
俺は靴底が燃えるんじゃないかと言うぐらいの勢いで、両足で踏ん張って急ブレーキをかけてスピードを落とした。
イネスも俺と同様に、やはり急減速をしたので、互いに手が届くほどの位置で止まる事が出来た。
いや、普通に駆け抜けた所で、別にぶつかったりする訳じゃないけれどね。
「イネス、えらくゆっくりだったな?」
「トールさま、早すぎないか?」
顔を合わせた2人が互いに口から出た言葉…いや、もしかしたら認識の違いなのかな? に驚き固まってしまい、これまた互いに『えっ?』しか言葉が続かない。
だが、先に正気に戻ったというか、我を取り戻したというか、とにかくイネスが声を荒げた。
「いやいやいやいやいやいや! 全力で走ったけど、一瞬でトールさまの姿が視界から消えたぞ! 途中で変身したのか!?」
「んなわけあるか! イネスこそ、途中で休憩でもしてたんじゃ無いのか?」
「それこそないわ! GO! で飛び出したトールさまの後を、全力で追った!」
「「はぁ~?」」
どうやらイネスの言う事には、変身したイネスが全力でダッシュしたにもかかわらず、俺のスピードが速すぎて、一瞬で姿を見失ったという。
そんな馬鹿な…体力バカのイネスの運動能力が変身によって数倍にも引き上げられているのに、俺の速度が圧倒的に早かった…なんて事は無いんじゃないか?
「ある! ダッシュした瞬間に、トールさまの姿どころか、後ろの白い布すら見えなくなったんだぞ? 大体この程度の距離で途中で休憩するような、柔な鍛え方はしていない! それこそトールさまの方が良く知ってるだろう!?」
イネスがヒステリックにそう喚き散らした。
確かに生身なら別だろうが、変身しているイネスがこの程度の距離を走るのに休憩なんて不要だろう。
って事は…本当に俺の速度が異常なのか?
「みんなの所に戻れば分かる!」
イネスの全力の主張。
「ん~~~? 俺自身は、そんなにスピード出てた感じしなかったなぁ…」
いや、待てよ? そういや息切れもしなかったし、汗もかいて無い。
それどころか、鼓動する心臓の音すら普段の執務の時ぐらいに穏やかだ。
いくら何でも、これはおかしいぞ?
「…やはりトールさまは、人の域を超えたのか?」
スーパ〇マンにでもなちゃった?
「実感無いんだけどなぁ…。まあ、取りあえず、一旦戻るか」
「ああ」
イネスの言葉を疑うわけじゃ無いけれど、取りあえずみんなの元に。俺は戻る事にした。
なので、イネスはこの場所でUターン。
そして、帰りはイネスのスピードに合わせて走る事にした。
そういや、往路は比較できる物が無かったから、自分がどれぐらいのスピードで走ってるのか分からなかったから、これはちょうどいいかもしれない。
今度は、ゆっくりと、
「んじゃ、よ~~い…どん!」
2人で並んで走ってみる事にした俺だった。
※ いつも『シスバグ』を読んで頂き、ありがとうございます。
コツコツと更新を続けておりましたが、仕事が忙しく、とうとう週2回の更新も厳しくなってきました。
漸くラストへ向けてばく進していたというのに、本当に心からごめんなさい!
何とか週1回は更新は出来るように頑張る所存です!
どうか、更新の時にはよろしくお願いいたします。
今後も皆さんに喜んでいただける作品を作っていきたいと思いますので、どうか応援よろしくお願いいたします。
作者はとても単純なので、レヴューや感想、ブックマークを頂けたら、小躍りして喜びます。
どうかよろしくお願いいたします ♪ヽ(*´∀`)ノ
10
お気に入りに追加
1,833
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~
はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま)
神々がくじ引きで決めた転生者。
「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」
って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう…
まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる