システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

文字の大きさ
上 下
1,436 / 1,466

ちょっと…見たい…かも?

しおりを挟む
 うちの嫁ーずは、基本的に物事に動じない。
 なので、新しくなった月曜のひよこ師匠の指導を、全員で見学に来ている。
 しかも、何のリアクションも無い…のは、そうは見えないのだが、神経がかなり図太いからなんだろう。
 まあ、ひよこ師匠はアホ毛の色と口調ぐらいしかぱっと見には違いが分からないので、別に驚くほどでも無いってのもあるとは思うけど。

「では、お主にはこの修業から初めてもらおう」
 そう言ってひよこ師匠が何処からともなく取り出したのは…褌?
「えっと…それをどうしろと?」
 まさか、異世界で褌を締めろと!?
「無論、腰に結ぶのだよ」
 やっぱりか!
「ちょ! 詳しくないから六尺だか越中だか種類は分からんけど、今まで1回も俺は褌なんて絞めた事無いぞ!?」

 いや、意外と癖になるとか前世で知り合いが言ってたのを聞いた事はあるよ?
 お祭りとかで褌を絞めてた人も知ってるよ?
 お相撲さんのまわしだと分んないけど、一般的な褌なら締め方は知識はあるよ。
 だけど、俺自身は1回も絞めた事無いんだよ!
 って、よく考えたら嫁ーずが見学に来てるのに、その目の前で褌し姿を披露?
 そりゃ、全身全部丸っとお互い知ってる間柄だけど、それでも恥ずかしいぞ。

「お主は、何を言っているのだ? これは褌などではない」
 え、そうなの?
「トールさま、ちょっとよろしいでしょうか?」
 ひよこ師匠の言葉に、ちょっと驚いていると、マチルダが割って入ってきた。
「えっと…何かな?」
「ふんどーしとは、何でしょうか?」
 …そういや、この世界に褌って無かった気がする。
「えっと…」
 どうやって説明したらいいんだべ?
「ほう、奥方は褌に興味があるのか?」
 ひよこーーーーー!
「いえ、聞いた事が無い名前でしたので。その布の事でしょうか?」
「ふむ…。これと似た見た目をしておるぞ? 丁度良いから、お主がちょっと絞めて見せれば良かろう」
 何をしれっとこっちに振ってんだよ!
「良かろう…じゃねーよ! 恥ずかしくて見せられるわきゃねーだろーが!」
 こんな朝っぱらからおケツ丸出しとか、嫌すぐる!
「え、恥ずかしい事なんですか?」
 メリルまで興味深々って目をしながら俺を見つめてるよ!
「恥ずかしい事…っていうか何と言うか…」
 どう説明したらいいんだ?
「別に恥ずかしい事ではなかろう? 伝統的なとある国の下着では無いか」
 ひよこがストレートに言いやがった!
「あら、下着なんですか?」
 そうなんですよ、メリルさん!
「なるほど…でしたらこの様な日の下での披露は恥ずかしいかも知れませんね…」
 マチルダさんも納得出来ましたか?
「でしたら、夜に寝室で見せて頂けばよろしいのでは?」
「は?」
 ミルシェさん、今…何と仰いましたか?
「あら、それはいい案ですね!」
 良い案…じゃねーよ、メリルー!
「ええ、流石はミルシェさんです!」
 いや、褒めるな、マチルダ!!
「ちょっと…見たい…かも?」
 え、ミレーラも見たいの?
「私もぜひ見たいぞ!」
 イネスは…お前なら褌似合うかも?

「ふむ、では夜に奥方に見せつけるが良い。とる国では女性も使用しておったゆえ、共に褌を締めれば良かろうぞ」
 見せつけるって…、もしもし、ひよこさん?
「6人分を渡しておこう」
 そう言って、ひよこが俺に結構色とりどりの6人分の褌を手渡して来た。
 何処にもってたんだ、それ?

 あれ? ところで今日の修行って何すんだっけ?

しおりを挟む
感想 725

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?

後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。 目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。 日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。 そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。 さて、新しい人生はどんな人生になるのかな? ※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします! ◇◇◇◇◇◇◇◇ お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。 執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます! 9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~

はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま) 神々がくじ引きで決めた転生者。 「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」 って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう… まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

処理中です...