システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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俺と合体したら…

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 さっさと要点を言わないひよこに少しだけ苛々しながらも、俺は覚醒に関して色々と話を聞く事が出来た。

 つまり、覚醒自体にも段階があって、俺が宇宙に行ったのは、実は覚醒の初期段階なんだそうだ。
 まあ、そもそも段階とは言っても、明確な基準とかは無いらしく、肉体からの解放された後、、時間の超越が出来るようになり、次に肉体と共に時間と距離を超越出来るようになるんだとか。
 この段階になると、肉体は生命体としての理をも超越して、地中でも水中でも、マグマの中でも真空中でも傷1つ付かなくなるとか。
 そこまで行ったら、もう完全な化け物だよな…いや、エリア〇か…。
 そして、次の段階で次元の壁を越え、最終的には肉体と共に次元世界を超えてあらゆる場所へと自由に行き来できるんだそうだ。
 この地に集ったひよこ達は、すでに最終段階まで覚醒しているんだって。
 いや、まぁ…神出鬼没だし、言われてみれば納得できるんだけど、なんか釈然としないものがあるのは何でだろう。

「さて、私達が手引きできるのはここまでだ。ここからは君自身が、自らの力で世界の理を超えて行かねばならない。それが成された時、すなわち最終決戦だ」
 最後の一文は、どっかで聞いた気がする。
「君は精神体を肉体から切り離す事と、時間を超越する段階まで一気に駆け上がったが、ここからは誰がどれぐらいの時間をかけて宇宙の軛から解放されるかは不明だ」
「つまり…ここからは手助けして貰えない…と?」
 そりゃ、大分苦労しそうだなぁ。
「そうではない。手助けは無論するが、どれぐらいの速度で君がそれらのハードルを越える事が出来るかが不明だと言っているのだ」
「俺の努力次第って事?」
 そりゃ頑張らねば。
「まあ、そうとも言えるが、そうでないとも言えるんだ」
 え~っと?
「もう覚醒している身にであれば、放っておいてもハードルを越える事が出来るはずだ。それが覚醒の本質なんだから。だから私達に出来るのは、それらを可能な限り早く克服できる様にするだけの事だよ」
「なるほどね。ならば、さっさとその段階まで俺が進めば?」
 待っているのは、局長との戦いだよな。
「その時は、君と1つになるよ」
「はぁ?」
「君と混ざり合って1つになると言っているんだよ」
「What!?」
 こいつ何言ってんだ!?
 またホモネタなのか、そうなのか?

「君の中にも、すでに何人もの私達が混ざり合っているだろう?」
 えっと…そだっけ?
「もう忘れたのかい? 君が並列思考とか言ってた…」
「ああ、あれかぁ!」
 そう言えば、色んな次元の俺の同位体が俺に混じったとか何とか。
「思い出した様だね、それと同じだよ」
 同じとか言われても…。

 並列思考だって俺が勘違いしていたのは、俺 自身が気付かないうちに異次元同位体とかって奴が俺と合体したからだろう?
 最終段階になったら、君と合体だ…とか言われてもなぁ。
 あなたと合体したいってか? それはちょっと気持ち悪い気がする。
 はっ、まさか!
 さっきのカ・イ・カ・ン…と、ここで繋がってるのか?
 もしや、俺と合体したら、気持ちいい~! んじゃ無いだろうな?

「君…変な事を考えて無いだろうね?」
「え、いや…そんな事は…無いよ?」
 そうだよな、まさか俺と合体ってそんな意味では…。
「君と私が1つになるというのは、私が君という存在の中に、自ら取り込まれに行くという事を指しているんだよ?」 
「も、もちろんわかってますとも!」
 変な事…ちょっと考えてました、ごめんなさい。
「無論、君が主体でそれは行われる」
「あ、はい…そですか」
「例えるならば、私が野生のポケ〇ンで、君がモン〇ターボール…いや、私をGETしてポケモ〇ボールになる様な感じだな」
 その例えって、何だか微妙に違う気がするんですけど…。
 あと、その固有名称は色々と危険だから止めような?  
  
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