システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

文字の大きさ
上 下
1,406 / 1,466

高性能?

しおりを挟む
 美少女型ロボット、つまりはALL ROUND INTERCEPT & ESCORT MAID(エリアム)・シリーズと名付けられた地下の秘密基地で出番を待つ2体のロボット。
 サラと瓜二つなロボットを美少女型と言うのは、ちょっと抵抗あるけど。
 あれの操縦席は顔面の中にあった。
 もしもモフリーナやボーディの言う通り、サラとリリアさんの脳の容量をロボットの制御のために割り振ったとの説明は理解出来る。
 つまり、あのロボット自体には機体制御能力は備わっていないと言う事だな。

 ん? どっかで似た様な話を聞いた気が…、そうかCPUと一緒か!(※注) 
 あのロボットは高性能だけど、制御能力をサラやリリアさんという演算装置が無ければただの木偶の坊…は言い過ぎだから、でっかいお人形さんって事か。
 つまりはマザーボードとCPUの関係と一緒なのか?
 もしかしたら記憶装置とかもサラやリリアさん頼みなんだとしたら、ストレージとかRAMとかも必要だけど、どこまであのロボットに搭載されてるのか、それともマザボにグラボが必要なIntelのCPUかの違いとも似てる?
 とは言っても、せいぜいサラの容量だと2コア程度の処理能力しかないし、熱暴走でプチュンッ! ってしそうだけどな(笑)。  
 リリアさんなら、間違い無く4コア以上で高クロックだろうし、しかも水冷CPUクーラー付きで、静かで高性能間違い無しだろうけどな!
 
「大河さん、もの凄く私の事を馬鹿にしてませんでしたか?」
「何を言うんだサラ! お前達の性能の高さに感心してたんだぞ?」
 どうせ俺の考えなど読めまい。
「めっちゃ私を見る顔が、残念な者を見る目になってますけど?」
「気のせいだよ…ふっ」
「今、絶対に鼻で笑いましたよねぇ? ねぇ!?」
 煩いなぁ。
「酷い言いがかりだな。被害妄想乙」
「うっきーーーーーーーーーーーーーーー!」
 煩く騒ぐサラはほっといて、
「つまり、リリアさんが搭乗しないと、あのロボは動かないって事だな?」
「そうじゃな」「はい、その通りです。簡単な自律行動は出来ますが」
 俺の予想通りの答えをボーディが…あれ?
「えっと、モフリーナさん。あのロボットって、自律行動も出来るの」
 自律行動? あ、今も地下で自立してるけど、それは立ってるって意味で、ロボットが自分で状況を判断したり行動を調整したり出来るっての?
「はい、もちろんです。そうしないと、搭乗者にもしもの事があった場合、ただの的になってしまいますから。搭乗者との接続が切れた際には、搭乗者の生命保護を優先する様にプログラムされております」
 もしかしてAIも搭載? それって…すっごい高性能ですね。
「でもサラの機体からは、それ外しといてね?」
「何でですか、大河さん!」
「サラではありませんが、どうしてですか?」
 煩く叫ぶサラと、静かに理由を訊ねるモフリーナ。
「いや、なんだかサラの機体って、暴走しそうじゃん?」
「暴走…ですか?」
 どっかのアニメでもそんなのあったけど、それよりも…、
「いや、昔から人工知能が暴走して人類への反旗を翻すとかって定番だから」
 ありがちな設定だよねぇ。
「それがサラの機体では起こり得ると?」
「うん。馬鹿なサラが制御してたら、もしかしたら高性能な機体がサラ色に染まったりするかもしれないじゃん? こいつ馬鹿だから」
 モフリーナの言葉に、俺はサラをビシッ! と指さしながらそう言ってやった。
「何でだよー! んなわけあるか! ってか、誰が馬鹿だ、誰が!」 
「サラ」「サラですねぇ」「サラは馬鹿じゃな」「……可能性は否定できません」
 俺、リリアさん、ボーディ、モフリーナの答えは一致(?)したようだ。
「馬鹿じゃないわーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
 本日一番のサラの叫び声が、静かな湖畔の邸に響き渡りましたとさ。

※注 面倒くさい話ですみません。意味が分からなくても大丈夫です。
しおりを挟む
感想 725

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?

後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。 目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。 日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。 そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。 さて、新しい人生はどんな人生になるのかな? ※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします! ◇◇◇◇◇◇◇◇ お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。 執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます! 9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~

はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま) 神々がくじ引きで決めた転生者。 「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」 って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう… まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか

処理中です...