システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

文字の大きさ
上 下
1,404 / 1,466

着ぐるみ?

しおりを挟む
「とりま、本日ここにお越しいただいたのは、コクマーに関して色々と話を聞きたいからだ」
 俺はモフリーナとボーディへと用件を切り出した。
「ええ、そうでしょうね」「まあ、そうじゃろうな」
 2人の返答は想定通り。
 あいつが来たって聞けば、こういう話の流れになるのは分かってたろうし。
「まあ、話とは言ったが、結局は分からん事が多いんで、質問責めになるかもしれないんだけど…」
「うむ、それは仕方ない事じゃろう。妾達で答える事が出来る事ならば、全て答えてやるで、疑問に感じた事は話してみるがよい」
 さすがボーディさん、男前なお言葉ですなぁ!
「…おい、お主。かなり失礼な事を考えとるじゃろぅ?」
 何でこの世界の住人は、みんな勘が鋭いんだ?
「いや? 何でも知ってるボーディは凄いなぁって感心してただけだぞ?」
 俺の言葉に、めっちゃ疑いの眼差しを向ける、のじゃペチャ幼女。
「…そうかや?」
 隣のモフリーナさんは、立派な物をお持ちなのに、残念な奴だ。
「そうですとも!」
 だが、ここは勢いで押し切る!
「では、何でモフリーナの胸を見た後、妾を見て鼻で笑った?」
 そりゃ男なら見るでしょうよ、あのネコ耳さんの爆乳を!
 だが、ここは得意のポーカーフェイスで乗り切るのだ。
「そ、そんな事は無いぞ! そんなまな板ロリなのに凄いなぁっと…あっ!」
 思わず本音が!
「お、おま! いうに事欠いて、まな板ロリじゃとぉ!?」
「いや、そんな事は言って無い!」
 言ったけど。
「思いっきり言うとったわ! 言っとくが、妾の方がこ奴より年上なんじゃぞ!」
「へぇ~」
 んじゃ、合法ロリ?
「その顔、めっちゃ腹立つのぉ!」
「あ、っそ? …の小さい奴は心も狭いのか?」
 モフリーナさんは、こんな事じゃ怒らないぞ? 別に貶して無いけど。
「ぬおぉぉぉ! こいつマジで泣かしたろか!」
 とうとう、ボーディは両手をグルグル回し始めた。ガキか?
「やれるもんなら、やってみな~」
「うがぁぁぁぁぁ! モフリーナよ、こ奴をシバキ倒せ!」
「…いえ、それはちょっと遠慮したいかなぁっと…」
 困り顔の爆乳ネコ耳お姉さん。
 一回、こう…顔をパフパフしてくんないかなぁ? 
 もしかしたらモフリーナなら、頼めばしてくれるかもしれないけど。
 まあ、その後の嫁ーずが怖いから頼まないよ? 本当だよ?
「何でじゃ! 妾の言う事が聞けぬのか!」
「お子ちゃまの命令には従えないらしいぞ?」
「マジか、モフリーナ?」
「いえ、そういう事では無いのですが…」
 本日の会談は、とても賑々しく開始されましたとさ。
「誰のせいじゃーーーーーーーーーーー!」
 俺のせいですが、何か?

「はぁはぁはぁはぁ…」
 別にいやらしい息遣いとかじゃないよ?
 ボーディが呼吸を整えてるだけだよ?
 俺は別にロリっ子の荒い息遣いで興奮する様な変態じゃ…無いからね?
「さて、場も温まってきた所で、話を続けましょうか」
『…………………』
 この場の全員から白い目で睨まれた気がするが、華麗にスルー。
「まず最初の疑問は、何であいつは前世の俺と同じ顔だったのか…だ」
 これは最大の疑問…って程じゃないけど、気になる部分だ。
「お主の前世の顔と一緒? それがどうかしたかや?」
「それのどこが疑問なのですか?」
 俺の問いかけに、ダンジョンマスターの2人は首を傾げた。
「えっと…自分の過去の顔が目の前にあったら、気持ち悪くないか?」
 え、俺がおかしいの?
「そうは言うてものぉ。あ奴とお主は元は同じ存在じゃったはずじゃしのぉ」
「ええ。異次元同位体同士であれば、外見が似ていてもおかしくは無いですし」
 ………。
「いやいや、ちょっと待ってくれ! ならば、あのひよこ師匠達はどうなんだよ。 見た目って完全に別物やんけ!」
 見た目、完全にひよこだぞ? 俺の前世は人であって、ひよこでは無い!
「ん? あれは被り物じゃが?」「あれは着ぐるみです」
 はっ?
「何と言ったかのぉ…? ああ、確か完全耐性スーツじゃったか?」
「はい、私もそう伺っております」
 え、あれって着ぐるみ?
「行ってみれば、お主が変身したのと同じ状態じゃぞ? 別に脱ごうと思えばいつでも脱げる。もっとも、中身が前世のお主の顔と似ているのかは見た事が無い故、妾は知らんが」
「そ、そうだったのか…」
 ひよこ師匠達も、俺と同じ顔…想像したら、ちょい怖いかも。
「まあ、解脱前の環境によっても変わるがのぉ」
 ん?
「いや、当然じゃろう? 極寒や灼熱の惑星や、大気の成分が違う惑星や、重力の違う惑星など、環境は様々じゃ。そんな惑星で前世のお主と同じ様な姿なわけ無いじゃろう? そもそも爬虫類や魚類や植物類から進化した種族やもしれんのじゃぞ? 同じ顔をしていると考える方がおかしいじゃろ?」
 …なるほど、言われてみれば確かに。
 前世でも、地球と似た環境の惑星って、見つける事すら出来なかったもんな。
 って事は、副局長は俺の前世とかなり似た環境に居たって事か。 

しおりを挟む
感想 725

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?

後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。 目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。 日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。 そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。 さて、新しい人生はどんな人生になるのかな? ※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします! ◇◇◇◇◇◇◇◇ お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。 執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます! 9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~

はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま) 神々がくじ引きで決めた転生者。 「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」 って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう… まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

処理中です...