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先に出来たのは…
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「良い所に気が付いたね、マルクト君!」
俺の名前は…もういいや、マルクトで…。
「そういうのいいから、さっさと答えてくんないかなぁ」
「君…段々と私に遠慮が無くなって来てないかい?」
だって面倒なんだもん…お前。
「ま、まあそれはいいか。んで、輪廻転生管理局と解放魂魄統轄庁の関係性についてなんだが…、実は先に出来たのは輪廻転生管理局なのだよ」
「ほう?」
普通は、庁があってその下に局があると思ってたんだがな。
そもそも統括庁所属のダンジョンマスター達は、管理局よりも進んだテクノロジーを持ってたわけだし、いまいち納得できないのだが。
「もっと言えば、最初に出来たのは輪廻転生システムその物なのだよ」
ん???
「さっきも説明したが、生命体が死ぬと魂はエネルギーに戻る。新しい生命体にはエネルギーが変質して魂になり宿る。そしてここが重要なのだが、エネルギーはあらゆる次元を超越するが、魂は1つの次元に囚われるてしまうんだ。そして、全次元宇宙において、エネルギーの総量は変化しない。つまり、魂の総量も基本的には変わらないんだよ、ここまでは理解出来るかい?」
いえ、出来ません。
「まあ、基本的には…といったが、ざっと10の24乗程度の魂の数は変動がある」
「もの凄い数字じゃねーか! もはや無限に等しいぞ、それ!」
えっと、一、十、百、千、万、億、兆、京、垓…次は何だっけ…あ、そうだ杼だ!
「いや、大したことではないぞ? そもそもこの宇宙に内包されている次元がいくつあると思ってるんだ? 大から小まで合わせるとそれこそ無量大数あるんだぞ?」
う…そうだったら、確かに大した事無い様な…無いのか…?
「まあ、生命体の死の数は日々相当数なのだが、その度に魂がエネルギーになるのは非効率的だ。まあ、変質したからといってエネルギー総量は変わらないが、それでももったいないと感じた我々は、魂の再利用システムである輪廻転生システムを構築したのだよ」
へ、へぇ…それで?
「システムは構築した。魂は前世の記憶を消去し、次の生命体へと割り振られて宿るのだ。だが、あらゆる次元の魂が集まってくると、画一的処理しか出来ないシステムに処理しきれない不都合が出る事がわかった。なので、常時システムを保守管理する組織が必要となった。そして作られたのが輪廻転生管理局だ」
つまり、もの凄く仕事のできるスーパーコンピューターを作ったはいいが、その保守管理を忘れてたから、後から管理する会社を作ったって事か?
「やがて輪廻転生システムの処理を逃れる魂が発現しだした。それらは一様に既存の生命体では到達できない、何らかの究極の境地に達した魂だった。それらは前世の記憶を失うことなく、自由に次元を超越する事が出来たが、ただ漂っているだけでは意味がない。だってそうだろう? その魂は究極に達した魂なんだ。次代にその知識や経験を引き継がなきゃ勿体ない」
…何となく言いたい事は分かる。
「それならば、その輪廻転生の輪から外れた究極の境地に達した魂を統括するところが必要だろうという事で、管理局のシステムを超えた魂を管理する解放魂魄統轄庁が組織されたのだ。そして、私が輪廻転生システムの設計をした者であり、解放魂魄統轄庁を創設したの初代の代表なのだよ」
「「「えええええええええーーーー!?」」」
この衝撃告白に、今まで黙って話を聞いていた俺とリリアさんとサラは絶叫した。
つまりは、輪廻転生管理局の局員だったサラもリリアさんも、こいつがシステム設計者(?)であった事は元より、解放魂魄統轄庁の代表って事も知らなかったって事になるのか。
「ちなみに、サラもリリアも、ダンジョンマスター達のお手製のボディに入り直してるね?」
「「うぐっ…」」
あ、これって管理局的にはアウトな事なんだろうか?
「いや、別に咎めてはいないよ? 最初に言った通り、私は君達の敵ではない。むしろ味方だ。だから、君達のボディに関してとやかく言うつもりもないさ」
ん~っと、セーフなのか?
「それを踏まえたうえで、マルクト君は1つ疑問に感じている事があるだろう?」
いや、全部意味不明だし疑問だらけなんですけど。
「解放魂魄統轄庁に所属するダンジョンマスターの技術力が管理局を大きく上回っている事を、疑問に感じてるんじゃないのかい?」
……それは確かに前々から疑問だった。
「ぜひともその件につきましては、お伺いしたいと思っておりました」
「大河さん…何故に急に敬語?」
煩いサラ! 今は大事なとこなんだよ!
あれ、そういえば俺…何かこいつに聞こうと思ってた事があったような…?
俺の名前は…もういいや、マルクトで…。
「そういうのいいから、さっさと答えてくんないかなぁ」
「君…段々と私に遠慮が無くなって来てないかい?」
だって面倒なんだもん…お前。
「ま、まあそれはいいか。んで、輪廻転生管理局と解放魂魄統轄庁の関係性についてなんだが…、実は先に出来たのは輪廻転生管理局なのだよ」
「ほう?」
普通は、庁があってその下に局があると思ってたんだがな。
そもそも統括庁所属のダンジョンマスター達は、管理局よりも進んだテクノロジーを持ってたわけだし、いまいち納得できないのだが。
「もっと言えば、最初に出来たのは輪廻転生システムその物なのだよ」
ん???
「さっきも説明したが、生命体が死ぬと魂はエネルギーに戻る。新しい生命体にはエネルギーが変質して魂になり宿る。そしてここが重要なのだが、エネルギーはあらゆる次元を超越するが、魂は1つの次元に囚われるてしまうんだ。そして、全次元宇宙において、エネルギーの総量は変化しない。つまり、魂の総量も基本的には変わらないんだよ、ここまでは理解出来るかい?」
いえ、出来ません。
「まあ、基本的には…といったが、ざっと10の24乗程度の魂の数は変動がある」
「もの凄い数字じゃねーか! もはや無限に等しいぞ、それ!」
えっと、一、十、百、千、万、億、兆、京、垓…次は何だっけ…あ、そうだ杼だ!
「いや、大したことではないぞ? そもそもこの宇宙に内包されている次元がいくつあると思ってるんだ? 大から小まで合わせるとそれこそ無量大数あるんだぞ?」
う…そうだったら、確かに大した事無い様な…無いのか…?
「まあ、生命体の死の数は日々相当数なのだが、その度に魂がエネルギーになるのは非効率的だ。まあ、変質したからといってエネルギー総量は変わらないが、それでももったいないと感じた我々は、魂の再利用システムである輪廻転生システムを構築したのだよ」
へ、へぇ…それで?
「システムは構築した。魂は前世の記憶を消去し、次の生命体へと割り振られて宿るのだ。だが、あらゆる次元の魂が集まってくると、画一的処理しか出来ないシステムに処理しきれない不都合が出る事がわかった。なので、常時システムを保守管理する組織が必要となった。そして作られたのが輪廻転生管理局だ」
つまり、もの凄く仕事のできるスーパーコンピューターを作ったはいいが、その保守管理を忘れてたから、後から管理する会社を作ったって事か?
「やがて輪廻転生システムの処理を逃れる魂が発現しだした。それらは一様に既存の生命体では到達できない、何らかの究極の境地に達した魂だった。それらは前世の記憶を失うことなく、自由に次元を超越する事が出来たが、ただ漂っているだけでは意味がない。だってそうだろう? その魂は究極に達した魂なんだ。次代にその知識や経験を引き継がなきゃ勿体ない」
…何となく言いたい事は分かる。
「それならば、その輪廻転生の輪から外れた究極の境地に達した魂を統括するところが必要だろうという事で、管理局のシステムを超えた魂を管理する解放魂魄統轄庁が組織されたのだ。そして、私が輪廻転生システムの設計をした者であり、解放魂魄統轄庁を創設したの初代の代表なのだよ」
「「「えええええええええーーーー!?」」」
この衝撃告白に、今まで黙って話を聞いていた俺とリリアさんとサラは絶叫した。
つまりは、輪廻転生管理局の局員だったサラもリリアさんも、こいつがシステム設計者(?)であった事は元より、解放魂魄統轄庁の代表って事も知らなかったって事になるのか。
「ちなみに、サラもリリアも、ダンジョンマスター達のお手製のボディに入り直してるね?」
「「うぐっ…」」
あ、これって管理局的にはアウトな事なんだろうか?
「いや、別に咎めてはいないよ? 最初に言った通り、私は君達の敵ではない。むしろ味方だ。だから、君達のボディに関してとやかく言うつもりもないさ」
ん~っと、セーフなのか?
「それを踏まえたうえで、マルクト君は1つ疑問に感じている事があるだろう?」
いや、全部意味不明だし疑問だらけなんですけど。
「解放魂魄統轄庁に所属するダンジョンマスターの技術力が管理局を大きく上回っている事を、疑問に感じてるんじゃないのかい?」
……それは確かに前々から疑問だった。
「ぜひともその件につきましては、お伺いしたいと思っておりました」
「大河さん…何故に急に敬語?」
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