1,396 / 1,466
意味わかんねぇー!
しおりを挟む
「私の名前は、コクマーだ。そして、君の本当の名はマルクトだよ」
えっと、こいつは何を言ってんだろう?
俺の名前は、トールヴァルド・デ・アルテアンで、前世の名前は大河芳樹なんですけど? マルクトって俺の事?
「ふ、副局長! それは未確定で超極秘情報なのでは!?」
混乱して固まっている俺を余所に、リリアさんが何か騒いでいる。
「まるくとって、何の事ぉ~?」
サラは会話に…いや、会話の内容について来れてないらしい。
「そう言うが、私は彼が長年探し求めていたマルクトで間違いないと思ってるよ?」
マルクと? 丸くと? ま・る・く・と?
「もしもそうであれば、確かにそうであればセフィラの最終の虹色が…」
「おっと、それはまだ現状では話すべき事ではないな」
何か、俺には理解できない事をコクマーと名乗った男とリリアさんがしてる。
「おお、あれか! アダムとイブが~リンゴを食〇てから~♪ ふにふ〇ふに跡を絶たない~♪ ってやつか!」
「サラは黙らっしゃい! っというか、ひろみときりんは古すぎて誰も知らんわ!」
いや、サラの歌ったそれ…俺、知ってますけど、リリアさん…。
「あ、漸くサラも思い出したかね?」
コクマーさんや、それって管理局員なら皆知ってる事なの?
「あ~ところで、副局長は一体どうやってここを嗅ぎつけたんですか? 私もサラも管理局とは完全に通信も切れてますから位置情報など分からないはずですが?」
あ、リリアさん、俺抜きで勝手に話を進めてる!
「そんなの簡単だよ。君達と通信が途絶した時の情報があれば、逆にその近くを探せばいいんだから」
まあ、そりゃそうだわな…罠?
「しかし、近くに居るとは限らないと思うのですが…」
まあ、確かに…。
「それはそうだけど、それまでの行動パターンから、君達がそう遠くない所に居るだろうと考えてね。事実、君達は居たじゃ無いか、通信が途絶した元の場所に」
「まあ、そうですけど…」
リリアさん、撃沈。
「ってか、あんた管理局の副局長なんだよな? マジで何しに来たの!?」
何とか固まった身体が解れた俺は、コクマーさんに指を突き付け叫んだ。
「こらこら、人を指差すんじゃありません。行儀悪いですねぇマルクトは」
「違ぇから! 俺はトールヴァルドだから!」
「知ってるよ、トール君。いや、前世では大河君だったね」
うっ…こいつ、どこまで知ってんだ?
「君の事は、君よりもよ~っく知ってるさ」
めちゃ怪しい事言い出した!
「僕が呼んだのは、君の中にある魂の名前だよ、マルクト君」
……魂の名前って、つまりはソウルネーム? めちゃ厨二病やん!
「あ、言っとくけど、 私の真名は終焉の幻想…ファイナルファンタジアと呼んでくれ…とかいう厨二病的なのじゃないからね」
心を読まれた…だと? こやつ…何者だ?
「君の名前もそうだけど、私の名前も含めて、ちょっとお話しようか」
コクマーと名乗った男は、そう言って静かにティーカップを持ち上げた。
この宇宙の始まりは、どうやらこの世界以外の外からやって来た超巨大なエネルギー体が、虚無の空間に偶然触れた事によって起きた偶発的かつ予想外の爆発、所謂ビッグバン的な物が最初だったらしい。
時間も空間も温度も、ありとあらゆるものが存在しない虚無の空間。
それは外から観測する事も出来ない、とある次元の狭間に存在する物らしい。
らしいというのは、誰も観測できないので、理論上そこにあると思われているだけであって、現物を見つける事が出来ないから、らしい…なのだそうだ。
その虚無の空間に超巨大なエネルギーが触れたらどうなるか?
もっと簡単に言えば、確かに存在するエネルギー体が、何も無い何かと一瞬でも触れあってしまったら?
答えは簡単、均質を求めて虚無の空間がエネルギー体を取り込もうとする…だ。
有から無へと、爆発的に一気にエネルギーが流れ込む。
そして、今まで何もかも無かった世界が動き出す。
つまりは、それがビッグバンらしい。
この時、エネルギー体が内包していた精神体が、バラバラに引き裂かれた。
数え切れないほどに引き裂かれたエネルギーではあるが、精神体だけは数えられるる程度にまとまって別れる事が出来た。
それが10個の大きな欠片と、22個の小さな欠片。
いや、もっと数はあるらしいのだが、観測できたのがそれだけなのだそうだ。
そして、その大きな欠片の1つ…それが俺であり、マルクトなんだと言う。
「ちょっと待ってくれ。んじゃ、管理局長ってのもその大きな欠片の1つなのか?」
「その通りだよ。そしてこの私も。つまりは、君も私も局長でさえも、元は同じ一つの存在なのだよ」
……以前、どっかで似た様な事を聞いた気がするけど、
「それじゃ、サラとかリリアさんは?」
まさか、馬鹿サラとも一緒なのか?
「まあ、一緒といえば一緒なのかもしれないけれど、私達とは次元が大分違う存在だね。破裂したエネルギー体の方で創りあげた存在だからね、彼女達は」
ふぁ!?
「精神体とエネルギー体。元は同じだけど、存在の次元が違うんだよ」
話しが難しすぎて、意味わかんねぇー!
えっと、こいつは何を言ってんだろう?
俺の名前は、トールヴァルド・デ・アルテアンで、前世の名前は大河芳樹なんですけど? マルクトって俺の事?
「ふ、副局長! それは未確定で超極秘情報なのでは!?」
混乱して固まっている俺を余所に、リリアさんが何か騒いでいる。
「まるくとって、何の事ぉ~?」
サラは会話に…いや、会話の内容について来れてないらしい。
「そう言うが、私は彼が長年探し求めていたマルクトで間違いないと思ってるよ?」
マルクと? 丸くと? ま・る・く・と?
「もしもそうであれば、確かにそうであればセフィラの最終の虹色が…」
「おっと、それはまだ現状では話すべき事ではないな」
何か、俺には理解できない事をコクマーと名乗った男とリリアさんがしてる。
「おお、あれか! アダムとイブが~リンゴを食〇てから~♪ ふにふ〇ふに跡を絶たない~♪ ってやつか!」
「サラは黙らっしゃい! っというか、ひろみときりんは古すぎて誰も知らんわ!」
いや、サラの歌ったそれ…俺、知ってますけど、リリアさん…。
「あ、漸くサラも思い出したかね?」
コクマーさんや、それって管理局員なら皆知ってる事なの?
「あ~ところで、副局長は一体どうやってここを嗅ぎつけたんですか? 私もサラも管理局とは完全に通信も切れてますから位置情報など分からないはずですが?」
あ、リリアさん、俺抜きで勝手に話を進めてる!
「そんなの簡単だよ。君達と通信が途絶した時の情報があれば、逆にその近くを探せばいいんだから」
まあ、そりゃそうだわな…罠?
「しかし、近くに居るとは限らないと思うのですが…」
まあ、確かに…。
「それはそうだけど、それまでの行動パターンから、君達がそう遠くない所に居るだろうと考えてね。事実、君達は居たじゃ無いか、通信が途絶した元の場所に」
「まあ、そうですけど…」
リリアさん、撃沈。
「ってか、あんた管理局の副局長なんだよな? マジで何しに来たの!?」
何とか固まった身体が解れた俺は、コクマーさんに指を突き付け叫んだ。
「こらこら、人を指差すんじゃありません。行儀悪いですねぇマルクトは」
「違ぇから! 俺はトールヴァルドだから!」
「知ってるよ、トール君。いや、前世では大河君だったね」
うっ…こいつ、どこまで知ってんだ?
「君の事は、君よりもよ~っく知ってるさ」
めちゃ怪しい事言い出した!
「僕が呼んだのは、君の中にある魂の名前だよ、マルクト君」
……魂の名前って、つまりはソウルネーム? めちゃ厨二病やん!
「あ、言っとくけど、 私の真名は終焉の幻想…ファイナルファンタジアと呼んでくれ…とかいう厨二病的なのじゃないからね」
心を読まれた…だと? こやつ…何者だ?
「君の名前もそうだけど、私の名前も含めて、ちょっとお話しようか」
コクマーと名乗った男は、そう言って静かにティーカップを持ち上げた。
この宇宙の始まりは、どうやらこの世界以外の外からやって来た超巨大なエネルギー体が、虚無の空間に偶然触れた事によって起きた偶発的かつ予想外の爆発、所謂ビッグバン的な物が最初だったらしい。
時間も空間も温度も、ありとあらゆるものが存在しない虚無の空間。
それは外から観測する事も出来ない、とある次元の狭間に存在する物らしい。
らしいというのは、誰も観測できないので、理論上そこにあると思われているだけであって、現物を見つける事が出来ないから、らしい…なのだそうだ。
その虚無の空間に超巨大なエネルギーが触れたらどうなるか?
もっと簡単に言えば、確かに存在するエネルギー体が、何も無い何かと一瞬でも触れあってしまったら?
答えは簡単、均質を求めて虚無の空間がエネルギー体を取り込もうとする…だ。
有から無へと、爆発的に一気にエネルギーが流れ込む。
そして、今まで何もかも無かった世界が動き出す。
つまりは、それがビッグバンらしい。
この時、エネルギー体が内包していた精神体が、バラバラに引き裂かれた。
数え切れないほどに引き裂かれたエネルギーではあるが、精神体だけは数えられるる程度にまとまって別れる事が出来た。
それが10個の大きな欠片と、22個の小さな欠片。
いや、もっと数はあるらしいのだが、観測できたのがそれだけなのだそうだ。
そして、その大きな欠片の1つ…それが俺であり、マルクトなんだと言う。
「ちょっと待ってくれ。んじゃ、管理局長ってのもその大きな欠片の1つなのか?」
「その通りだよ。そしてこの私も。つまりは、君も私も局長でさえも、元は同じ一つの存在なのだよ」
……以前、どっかで似た様な事を聞いた気がするけど、
「それじゃ、サラとかリリアさんは?」
まさか、馬鹿サラとも一緒なのか?
「まあ、一緒といえば一緒なのかもしれないけれど、私達とは次元が大分違う存在だね。破裂したエネルギー体の方で創りあげた存在だからね、彼女達は」
ふぁ!?
「精神体とエネルギー体。元は同じだけど、存在の次元が違うんだよ」
話しが難しすぎて、意味わかんねぇー!
8
お気に入りに追加
1,833
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)

『転生したら「村」だった件 〜最強の移動要塞で世界を救います〜』
ソコニ
ファンタジー
29歳の過労死サラリーマン・御影要が目覚めたのは、なんと「村」として転生した姿だった。
誰もいない村の守護者となった要は、偶然迷い込んできた少年リオを最初の住民として迎え入れ、徐々に「村」としての力を開花させていく。【村レベル:1】【住民数:0】【スキル:基本生活機能】から始まった異世界生活。

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~
はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま)
神々がくじ引きで決めた転生者。
「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」
って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう…
まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる