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Day 1
俺は大地に横になり、ただ目を閉じて背中に星の鼓動を感じようと集中した。
「この大地の鼓動と自らの心臓の鼓動を合わせ、自らを取りまく大気と呼吸を合わせ、この自然と…そして星と一体化するのだ」
静かにひよこがそう呟く。
はっきり言おう。
大地の鼓動なんぞ、これっぽっちも感じん!
まあ、呼吸は何となくこんな感じかなぁ…ってわかる気もするけどさ。
「最終目標は、この星を含む全宇宙との一体化だ」
いや、その目標って壮大すぎないか?
「む? お? ん~~~?」
イネスさんや、気が散るんで、ちょっと別の所で寝てくれませんかね?
今まで大気と呼吸を感じてるかと思ってたけど、もしかしたら横に寝てるお前の呼吸を感じてただけかもしれんから。
Day 2
「こ、この花を、こ、心の赴くままに活けるんだな」
何故か本日の鍛錬はひよこが生け花の指導。
これには、サラとリリアさん、ブレンダーにクイーン、蜂達、ノワール以外の邸中の全員が参加。
「そ、その花を中心にす、するんだな? 大胆だな」
マチルダがひまわりっぽい大きな花を大胆に剣山のど真ん中に1本だけ突き刺してドヤ顔をしていた。
「き、君の作品は、と、とても繊細です、まる」
ミレーラは、中心に巣濃いだけ背の高い花を活けると、その周辺を取りまく様に小さな色とりどりの花をちょうど色がグラデーションになる様に活ける。
「お、奥方達は、生け花の奥深さを理解してて、いいと、ぼ、僕はおもいます」
このひよこだったら、ちぎり紙細工とかもきっと得意に違いない。
「と、トールヴァルド君は、い、意外とセンス無いんだな…ぺけです」
……百合の花と薔薇の花で華やかなんですけど駄目ですか?
「大河さん…その組み合わせが駄目なんじゃないですか?」
俺の作品を覗きに来たサラの一言で、何が駄目なのか何となく理解出来た…。
Day 3
「この世とあの世は地続きだ。この世で修業しなければならないのは、いかに素直になるかと言う事だ」
…どっかで聞いたセリフだな。
「それでは、俺は何をすれば良いのでしょうか?」
「い~い質問だ! まずはこの世界の流れに身を任せるのだ」
何言ってんだ、このひよこは?
「この世界には、大いなる流れが存在する。それは時間だ」
ああ、なるほど…。
「過去から未来へと時間は常に流れておる」
うん、そりゃそうだ。
「だが、時には逆流する時もある。流れに逆らい、未来から過去に戻る事もある」
……どやって? あ、局長とかは過去に戻れるとか言ってた気が…。
「だが、君には逆流はまだ早い。まずは流れを感じるのだ」
だから、どやって?
「とある世界には、漢字という文字がある」
あ、はい…しってます。
「その漢字では、天国で‶ごく″は国と書くのだが地獄の‶ごく″は牢屋を意味する獄を使うのだ。それに付いて、君はどう思うかね?」
「知らんがな!」
Day 3(前半)
「君達に本日行ってもらうのは、我が世界の誇る心身の修行法、その名は瑜伽だ」
修行3日目にして、初めてまともなひよこがやって来た。
「まぁ、まずは座り給え」
そう言って、ひよこは直に地面に腰を下ろして…それって、座禅?
「両目は軽く閉じ、ゆったりと呼吸を繰り返す。この時注意せねばならんのは、息を吸う時は鼻からだ。そして吸った空気がへその下、だいたい握り拳一つ分ぐらい下だな、そこの溜まる様にイメージしながら腹を膨らませる。いっぱいに息を吸い込んだら、それが先ほど溜めた場所…まあ、丹田と言うのだが、その中でぐるぐる渦巻く様なイメージをしながら、暫し呼吸を止める。その後、吸った時と同じ時間をかけて、ゆっくりと口から吐き出す。この時、腹をへこませながら行うのだ」
俺とともに鍛錬に参加しているイネスの、ゆったりとした息遣いが聞こえる。
これは腹式呼吸だな。
俺の場合、空手の型練習の時なんかは、この腹式呼吸を意識している。
空手の乱取りの時に行う息吹は、逆腹式呼吸とも呼ばれてて、丁度この逆だ。
「おお、流石空手道を志すだけあって、君は上手くできているな。奥方の方は、もう少しゆっくりと呼吸をしようか」
…何だか初めてまともな指導者に巡り合えた気がする…。
「呼吸が出来る様になったら、ゆっくりと目を開けて」
ひよこがそういうので、ゆっくりと俺とイネスが目を開けると…、
「さあ、次に君達が行うのは、このポーズだ!」
座禅を組んだままで両羽を地面に付き…体を浮かしてる?
ひよこは意味不明なポーズをしているのだが、よくその身体でそんな事できるな?
え、ちょっと待って…その羽って、手なの? 体重支えられるの?
「むっ! これは簡単そうに見えて…難しいな…」
真面目なイネスは、ひよこのポーズを一生懸命真似てるけど、あれ簡単そうに見えるけど、かなり難易度高そうな気がするんですけど。
でもさ、あれって…確か前世でテレビで見た気がするんだよなぁ…。
俺は大地に横になり、ただ目を閉じて背中に星の鼓動を感じようと集中した。
「この大地の鼓動と自らの心臓の鼓動を合わせ、自らを取りまく大気と呼吸を合わせ、この自然と…そして星と一体化するのだ」
静かにひよこがそう呟く。
はっきり言おう。
大地の鼓動なんぞ、これっぽっちも感じん!
まあ、呼吸は何となくこんな感じかなぁ…ってわかる気もするけどさ。
「最終目標は、この星を含む全宇宙との一体化だ」
いや、その目標って壮大すぎないか?
「む? お? ん~~~?」
イネスさんや、気が散るんで、ちょっと別の所で寝てくれませんかね?
今まで大気と呼吸を感じてるかと思ってたけど、もしかしたら横に寝てるお前の呼吸を感じてただけかもしれんから。
Day 2
「こ、この花を、こ、心の赴くままに活けるんだな」
何故か本日の鍛錬はひよこが生け花の指導。
これには、サラとリリアさん、ブレンダーにクイーン、蜂達、ノワール以外の邸中の全員が参加。
「そ、その花を中心にす、するんだな? 大胆だな」
マチルダがひまわりっぽい大きな花を大胆に剣山のど真ん中に1本だけ突き刺してドヤ顔をしていた。
「き、君の作品は、と、とても繊細です、まる」
ミレーラは、中心に巣濃いだけ背の高い花を活けると、その周辺を取りまく様に小さな色とりどりの花をちょうど色がグラデーションになる様に活ける。
「お、奥方達は、生け花の奥深さを理解してて、いいと、ぼ、僕はおもいます」
このひよこだったら、ちぎり紙細工とかもきっと得意に違いない。
「と、トールヴァルド君は、い、意外とセンス無いんだな…ぺけです」
……百合の花と薔薇の花で華やかなんですけど駄目ですか?
「大河さん…その組み合わせが駄目なんじゃないですか?」
俺の作品を覗きに来たサラの一言で、何が駄目なのか何となく理解出来た…。
Day 3
「この世とあの世は地続きだ。この世で修業しなければならないのは、いかに素直になるかと言う事だ」
…どっかで聞いたセリフだな。
「それでは、俺は何をすれば良いのでしょうか?」
「い~い質問だ! まずはこの世界の流れに身を任せるのだ」
何言ってんだ、このひよこは?
「この世界には、大いなる流れが存在する。それは時間だ」
ああ、なるほど…。
「過去から未来へと時間は常に流れておる」
うん、そりゃそうだ。
「だが、時には逆流する時もある。流れに逆らい、未来から過去に戻る事もある」
……どやって? あ、局長とかは過去に戻れるとか言ってた気が…。
「だが、君には逆流はまだ早い。まずは流れを感じるのだ」
だから、どやって?
「とある世界には、漢字という文字がある」
あ、はい…しってます。
「その漢字では、天国で‶ごく″は国と書くのだが地獄の‶ごく″は牢屋を意味する獄を使うのだ。それに付いて、君はどう思うかね?」
「知らんがな!」
Day 3(前半)
「君達に本日行ってもらうのは、我が世界の誇る心身の修行法、その名は瑜伽だ」
修行3日目にして、初めてまともなひよこがやって来た。
「まぁ、まずは座り給え」
そう言って、ひよこは直に地面に腰を下ろして…それって、座禅?
「両目は軽く閉じ、ゆったりと呼吸を繰り返す。この時注意せねばならんのは、息を吸う時は鼻からだ。そして吸った空気がへその下、だいたい握り拳一つ分ぐらい下だな、そこの溜まる様にイメージしながら腹を膨らませる。いっぱいに息を吸い込んだら、それが先ほど溜めた場所…まあ、丹田と言うのだが、その中でぐるぐる渦巻く様なイメージをしながら、暫し呼吸を止める。その後、吸った時と同じ時間をかけて、ゆっくりと口から吐き出す。この時、腹をへこませながら行うのだ」
俺とともに鍛錬に参加しているイネスの、ゆったりとした息遣いが聞こえる。
これは腹式呼吸だな。
俺の場合、空手の型練習の時なんかは、この腹式呼吸を意識している。
空手の乱取りの時に行う息吹は、逆腹式呼吸とも呼ばれてて、丁度この逆だ。
「おお、流石空手道を志すだけあって、君は上手くできているな。奥方の方は、もう少しゆっくりと呼吸をしようか」
…何だか初めてまともな指導者に巡り合えた気がする…。
「呼吸が出来る様になったら、ゆっくりと目を開けて」
ひよこがそういうので、ゆっくりと俺とイネスが目を開けると…、
「さあ、次に君達が行うのは、このポーズだ!」
座禅を組んだままで両羽を地面に付き…体を浮かしてる?
ひよこは意味不明なポーズをしているのだが、よくその身体でそんな事できるな?
え、ちょっと待って…その羽って、手なの? 体重支えられるの?
「むっ! これは簡単そうに見えて…難しいな…」
真面目なイネスは、ひよこのポーズを一生懸命真似てるけど、あれ簡単そうに見えるけど、かなり難易度高そうな気がするんですけど。
でもさ、あれって…確か前世でテレビで見た気がするんだよなぁ…。
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