システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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はや!

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 リリアさんとカジマギーによる、密室で俺の検査をする聞いた嫁ーずは、絶対に立ち会うと駄々を捏ねた。
 密室なのは、俺の検査でおかしな結果が出るかもしれないと、気をつかったリリアさんとカジマギーの案なのだが…どうやら嫁ーずはお気に召さなかった様だ。
 多分、あの地下の秘密基地でのリリアさんとのやり取り…まあ、冗談なんだろうけど…あの誘惑に何か感じたか思ったのかしたんだろう。
 もちろん、俺はそんな誘惑になど絶対に乗りません!
 例え全員にヘタレとか据え膳喰わない男の恥だとか言われようとも、絶対にです。
 そもそも、カジマギーも居るのに、そんな事には絶対にならんわ!
 って言った所で素直に頷くような嫁ーずでも無いので、まあ…好きにさせた。
 ただの検査だしね。
 嫁ーずが検査に立ち会うなら、自分も! っと静かに主張する母さんとコルネちゃんにユリアちゃんも、何故か立ち会う事となった。
 このままだったら、エド君をあの密室に1人放置になるかもしれないと危惧した俺は、やっぱり検査に立ち会うと騒ぐナディアやアーデ達をエド君の護衛にマスターの強権を発動して向かわせた。
 4人共めっちゃ拗ねてたから、あとで何か買ってあげよう。
 最近、ドワーフ達が開発したロリポップキャンディでいいかな?
 ちなみに父さんは、微妙な表情で検査の立ち合いを断っていた。
 もしかして、次は自分の番かもって考えて怖くなったのかな?
 俺としては、父さんの脳のスライス標本に興味あるけどね。
 きっと、全部筋肉で出来ている特殊なお方だと思うの。


 俺の検査は、極々簡単な物だけにしてもらった。
リリアさんとカジマギーの目が本気と書いてマジだったから、全力で拒否したよ。
 だって、解剖とか脳のスライスとか、んな事したら…俺、死んじゃうだろ?
 だけど、どっからかカジマギーが取り出した注射器にはビビった。
 針の太さが、採決にどんぴしゃの静脈に刺す太さだったんだよ。
 注射針って、太い程怖いよね…きっと、これは俺だけじゃ無いはずだ。 
 そんな極太の針は、一体何のためにあるんだろうと、最初は立ち会った全員が興味津々になっていたのだが、それが俺の腕の静脈に注射針が入って行き、血液が注射器に溜まっていくのを見ると、途端に揃って顔面蒼白になった。
 あ、全員じゃ無いや…ユリアちゃんだけ、目を輝かせて見つめてたわ…。
 前世だったら、結構目にしたりしたけど、この世界には注射器その物が無い。
 しかも血液を抜き取るなんて、歴史上無かったんじゃ無いかな?
 それが目の前で繰り広げられてるんだから、怖くなるのも当然かも知れない。

 さらに遺伝子検査の為の細胞採取では、エド君の時と違って、何故かめっちゃ長い綿棒みたいなのを、鼻の穴から突っ込まれてグリグリされた。
 これも立ち会った女性陣は、瞬時に顔を背けて、『ひぃっ!』とか言ってた。
 まあ、鼻の穴に何か突っ込まれる様な事も、この世界だったら無いしね。
 その他にも、カジマギーがどっから取り出したのか分からないけど、レンズと懐中電灯みたいなので目や口の中(喉かな?)を見たりしてたけど…それ、必要?
  カジマギーの検査が一通り済むと、今度はリリアさんだ。
 上半身裸になれと言われたので、ちょっとばかり嫁ーずの間に緊張が奔り、瞬時に警戒する様な目つきになったのだが、それは杞憂に終わった。
 終始リリアさんは真面目な表情を崩さず、俺の胸や背に掌を当てただけだった。

 どうやらこれで俺の検査も終了らしく、リリアさんが真面目な顔でもう服を着ても良いと俺に告げた。
 さてさて、こんな検査で何がわかるのやら…。
「検査結果が出ました」
「はや!」
 俺が服を着ていると、カジマギーがそう言ってとてとて俺の元にやって来た。
「もう結果が出たのか? 何かわかったのか?」
 目の前にやって来たカジマギーに少し早口で訊ねると、
「はい、先程の検査でエドワード様について、幾つか興味深い結果がでました」
「あ、俺の事じゃ無いのね…」
 エド君のね…いや、そっちが目的だし、そりゃそうだわな。
「トールヴァルド様の検体や検査結果は、またマスターの元に送らねばなりません」
 そりゃそっか、納得しました。
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