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渾身のネタ
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色々と疑問が残る話し合いだったが、リリアさんとの今夜の会合はなし崩し的にお開きとなった。
何がなし崩しなのかって?
そりゃ、ネグリジェを着て乱入して来た嫁ーずのせいだよ!
いや、こんなお空の上で、嫁ーずが乱入して来たからって、何もしてないんだからね? 本当だからね? 滅茶苦茶おねだりされたけど、してないったら、してないんだからね!?
と、とにかく夜もかなり深けてきたし、明日は王城のすぐ横で多くの騎士さん達なんかと顔合わせるんだから、目の下にクマなんて作ってられなしね。
いや、だから家に帰ったら滅茶苦茶えっちしました…とかもないけど、きっと…。
俺以外の誰が見るわけでもないのだが、嫁ーずはなぜか恥ずかしいからと言い張って、俺と一緒に寝ることになった。
邸の俺の寝室のベッドと違って、はっきり言って船室のベッドは狭い。
ギリギリ4人が寝れなくはないけれど…薄着の異性が横に寝てるってのに、熟睡なんてできるはずもなし。
だからと言って、何もしないけど…。
だって、始めちゃったら、絶対に嫁ーずは箍が外れてオールナイト・フィーバーするのが目に見えてるからね。
なので、いい匂いとか柔らかい感触とかの誘惑が俺を襲い続けているが、ここはひたすら忍耐でこの世を過ごすのだ。
何故か深夜にそっと扉を開けてリリアさんが何度かこっそりと様子を見に来てたけど…何を期待して扉を開けてんだ、お前は?
さて、そんなこんなんで翌日の朝食&食休みの後、日本時間で言えば大体午前10時ぐらいかな? 王城横の練兵場で父さんを中心に隊列を組む騎士や衛士さん達のすぐ前に、俺はゆっくりとホワイト・オルター号を着陸させた
着陸脚が着地してしばらくした後、タラップが地面へと伸びてゆく。
整然と並ぶガテン系の皆様は、ただ静かに俺達の登場を待っていた。
まあ、何度もやって来てるんだから、今更騒ぐほどでもないんだろう。
だけど、あまりにも静かだと、何だか妙に気が引けるんですけど…。
いつまでも待たせるのも悪いので、俺の後ろで家族が勢揃いしているのを確認した後、別に勿体付けてるわけじゃ無いけれど、タラップの付いている扉を開けた。
「ようこそ王都へ、聖なる女神の使徒、トールヴァルド伯爵とご家族の皆様」
俺達がが父さんの前まで進み出ると、何故か父さんは余所余所しかった。
「盛大なお出迎え傷み入ります、アルテアン侯爵様」
俺、こんな真面目な喋り方苦手なんだけど…。
「使徒様には誠に恐縮な事では御座いますが、私の邸へと向かう馬車を用意して御座いますので、ごゆるりとご逗留くださいませ。また、メリル様には王城への馬車を別にご用意させて頂いております」
何かとっても真面目な人に見えるんでが、父さんってそんな喋り方出来たんだね。
そんな言葉に、俺達は全員黙って頷いた。
王都の父さんの邸に向かう馬車は2台。
小型の馬車の1台目には俺と父さん、大型のもう1台にはミルシェ&ドナート君、ミレーラ、マチルダ、イネス、リリアさんにカジマギーと大人数に分かれて乗車。
「父さんて、貴族っぽい話し方が出来たんだねぇ…」
馬車の中で向かいに座った父さんに、さっき感じた事を言ってみたら、
「いや、あのな、トール…父さん一応、貴族なんだけど…」
微妙に父さんが落ち込んだ。
「でも、普段あんな話し方しないじゃん。まあ、俺もだけど…」
よく考えたら俺も貴族っぽい話し方って、滅多にしないよな。
「だけどトール、良かったのか?」
「ん、何が?」
「いやぁ…メリルちゃんだけ陛下の元に行かせて。お前も一緒に行った方がよかったんじゃないのか?」
そう、父さんの言うのは尤もな事だ。
陛下に俺とメリルの子供…つまりは孫の顔を見せに行くのに、元王女のメリルだけっていうのは、実におかしな話だ。
「本当は俺も一緒に行った方が良かったんだろうけど、今回だけはエド君を優先させてもらったんだよ」
「っと、言うと?」
「一応、事前にメリルからも陛下に伝えてもらってるんだけど、もしかしたらこの世界の危機かもしれないだろ?」
エド君の問題は、それほどまでに重要な事だと俺は考えてるんだ。
「リーカからエドが光った話を聞いた時、確かに父さんも終末の危機を感じたぞ。聞いたのは土曜だったから週末だし」
終末と週末をかけたんだろうけど、
「父さん…全然面白くないんだけど…」
「………………」
あ、めっちゃ父さん落ち込んだ。
ごめん父さん…渾身のネタだったのね…。
何がなし崩しなのかって?
そりゃ、ネグリジェを着て乱入して来た嫁ーずのせいだよ!
いや、こんなお空の上で、嫁ーずが乱入して来たからって、何もしてないんだからね? 本当だからね? 滅茶苦茶おねだりされたけど、してないったら、してないんだからね!?
と、とにかく夜もかなり深けてきたし、明日は王城のすぐ横で多くの騎士さん達なんかと顔合わせるんだから、目の下にクマなんて作ってられなしね。
いや、だから家に帰ったら滅茶苦茶えっちしました…とかもないけど、きっと…。
俺以外の誰が見るわけでもないのだが、嫁ーずはなぜか恥ずかしいからと言い張って、俺と一緒に寝ることになった。
邸の俺の寝室のベッドと違って、はっきり言って船室のベッドは狭い。
ギリギリ4人が寝れなくはないけれど…薄着の異性が横に寝てるってのに、熟睡なんてできるはずもなし。
だからと言って、何もしないけど…。
だって、始めちゃったら、絶対に嫁ーずは箍が外れてオールナイト・フィーバーするのが目に見えてるからね。
なので、いい匂いとか柔らかい感触とかの誘惑が俺を襲い続けているが、ここはひたすら忍耐でこの世を過ごすのだ。
何故か深夜にそっと扉を開けてリリアさんが何度かこっそりと様子を見に来てたけど…何を期待して扉を開けてんだ、お前は?
さて、そんなこんなんで翌日の朝食&食休みの後、日本時間で言えば大体午前10時ぐらいかな? 王城横の練兵場で父さんを中心に隊列を組む騎士や衛士さん達のすぐ前に、俺はゆっくりとホワイト・オルター号を着陸させた
着陸脚が着地してしばらくした後、タラップが地面へと伸びてゆく。
整然と並ぶガテン系の皆様は、ただ静かに俺達の登場を待っていた。
まあ、何度もやって来てるんだから、今更騒ぐほどでもないんだろう。
だけど、あまりにも静かだと、何だか妙に気が引けるんですけど…。
いつまでも待たせるのも悪いので、俺の後ろで家族が勢揃いしているのを確認した後、別に勿体付けてるわけじゃ無いけれど、タラップの付いている扉を開けた。
「ようこそ王都へ、聖なる女神の使徒、トールヴァルド伯爵とご家族の皆様」
俺達がが父さんの前まで進み出ると、何故か父さんは余所余所しかった。
「盛大なお出迎え傷み入ります、アルテアン侯爵様」
俺、こんな真面目な喋り方苦手なんだけど…。
「使徒様には誠に恐縮な事では御座いますが、私の邸へと向かう馬車を用意して御座いますので、ごゆるりとご逗留くださいませ。また、メリル様には王城への馬車を別にご用意させて頂いております」
何かとっても真面目な人に見えるんでが、父さんってそんな喋り方出来たんだね。
そんな言葉に、俺達は全員黙って頷いた。
王都の父さんの邸に向かう馬車は2台。
小型の馬車の1台目には俺と父さん、大型のもう1台にはミルシェ&ドナート君、ミレーラ、マチルダ、イネス、リリアさんにカジマギーと大人数に分かれて乗車。
「父さんて、貴族っぽい話し方が出来たんだねぇ…」
馬車の中で向かいに座った父さんに、さっき感じた事を言ってみたら、
「いや、あのな、トール…父さん一応、貴族なんだけど…」
微妙に父さんが落ち込んだ。
「でも、普段あんな話し方しないじゃん。まあ、俺もだけど…」
よく考えたら俺も貴族っぽい話し方って、滅多にしないよな。
「だけどトール、良かったのか?」
「ん、何が?」
「いやぁ…メリルちゃんだけ陛下の元に行かせて。お前も一緒に行った方がよかったんじゃないのか?」
そう、父さんの言うのは尤もな事だ。
陛下に俺とメリルの子供…つまりは孫の顔を見せに行くのに、元王女のメリルだけっていうのは、実におかしな話だ。
「本当は俺も一緒に行った方が良かったんだろうけど、今回だけはエド君を優先させてもらったんだよ」
「っと、言うと?」
「一応、事前にメリルからも陛下に伝えてもらってるんだけど、もしかしたらこの世界の危機かもしれないだろ?」
エド君の問題は、それほどまでに重要な事だと俺は考えてるんだ。
「リーカからエドが光った話を聞いた時、確かに父さんも終末の危機を感じたぞ。聞いたのは土曜だったから週末だし」
終末と週末をかけたんだろうけど、
「父さん…全然面白くないんだけど…」
「………………」
あ、めっちゃ父さん落ち込んだ。
ごめん父さん…渾身のネタだったのね…。
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