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すんまそ…
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虹色の玉に関しては、空の上で色々と話し合ってはみたものの、どれも確証がないため憶測の域を出なかった。
もちろん、エド君が光った事に関しても話しはしたものの、こっちはどうせもうすぐ直接会えるんだから、変な固定観念は持たない方がいいという事で、直接エド君に会うまでは話し合いも憶測も全て保留とした。
ちなみに、固定観念と固定概念…字面や意味が似ている様に感じるが、じつは固定概念という言葉は正しくない…と思う。
ただ、観念を俗に概念とも言うので、完全な間違いとは言い難い。
まあ、概念という言葉の意味で言えば、普遍的で一般的な考えで合って、それが固定化されるっていうのは、意味的におかしくなるので、やはり個人的な考えである観念を使う方が国語的には〇なんじゃなかろうか?
いや、漢字が理解されてないこの世界では、どうでも良い話なんだけどね。
え、んじゃ何でそんあ事を考えてるのかって?
いやぁ…漢字は無くても、言葉の意味的には通じてしまう世界だから、気が付く範囲では注意しようかなぁって思ってね。
そんなこんなの一幕もあったりはしつつ、一路王都へと空路を突き進んだ我々は、深夜に王都上空近くまでやってきた。
よく考えたら、こんな時間に訪問(王城横の練兵場に着陸)するって、ものすご~~く失礼かつ迷惑な事だよね。
なので、ホワイト・オルター号を王城を中心とした半径5kmほどをオート・パイロットでぐるぐる旋回させて、そのあいだ俺達は一眠りする事にしたのだ。
とはいっても、だったら朝一番で王城横の練兵場に着陸しよう! ってなるはずも無く、きちんと翌日に連絡を入れてから着陸をする事になった。
ほら、一応俺って伯爵じゃん? んで父さんはこの練兵場を使ってる騎士さんとか衛士さんとかを率いる隊長さんであり、侯爵様じゃん? 何の出迎えもしないってのは、俺に対しても父さんに対しても色々と問題があるそうなんだわ。
そもそも元大4王女様のメリルも同行している事だし、陛下の孫であり王族の血を引くアルバーノ君もいるしね。
派手なのは俺が嫌うんで、馬車でも用意して出迎えに百人ぐらいの騎士さんとか衛士さんが整列するぐらいだけど…。
え、十分に派手だって? うん、俺もそう思う。
けど…そうしないと父さん以外の隊長うさんとか文官衆の胃に穴が開くらしい。
ネス様の神器で娘婿がやって来るのに、出迎えもしないとは何たる事か! って陛下が静かに怒るとか言ってた…。
みなさん、ごめんなさい。
そういうわけで、父さんや母さんと(メリルは陛下にも)連絡をし、きちんと準備をする時間をとるためにも、空で一泊してから朝に連絡をし、お昼前に着陸する事になったのです。
ま、ゆっくり寝れるから良いんだけど…んじゃ、あんなに急いで出発せんでも良かったかな?
なんてベッドで横になって考えていると、不意に扉がノックされた。
…まさか、ここで俺を襲うなんて事はないよな、ミレーラにマチルダにイネス…。
『まだ起きておられますか?』
ん? この声はリリアさん?
「ああ、起きてるよ。鍵も開いてるから、どうぞ」
俺がそう声を掛けると、リリアさんがそっと扉を開けて船室へと入って来た。
まさか、俺を襲う気じゃないよね?
「夜分に申し訳ありません」
「いや、それは構わないんだけど、何かあったか?」
警戒心Maxで俺がそう言うと、
「実は、例の空に浮かんだ例の虚像に関してなのですが…」
「伺いましょう」
これは心して臨まねばなるまい。
「あれは、間接的に局長が関わっているという事で間違いございません」
うん、それは間違い無いだろうね。
「間接的というのは、局長が全く新しい概念の世界を生み出そうとしている事が原因で、我々を含む全次元の宇宙の存在が押し潰されるかもしれないからです」
はい、概念きたー!
「どうかされましたか?」
「あ、いや何でもない。話を続けて」
さっきまで考えてた単語が出たから、つい嬉しくなって…とか言えない。
「ここで問題なのは、本当に新たな世界など創り出せるのか…という点です」
ん?
「パンゲア大陸でボーディ様達とも長い時間話し合いましたが、考えれば考える程に、新たな世界の創造など限りなく可能性は低いのではないかという結論に落ち着くのです」
「ほう?」
でも、かなりヤバめだった気がする…あの空に浮かんだ地球は。
「我々が存在しているこの世界を含む全次元を内包する世界の外側に、局長は新たな世界を創ろうとしている様なのですが…。良く考えて下さい、新しい世界というのは、我々が感知できない全くの別の存在となるはずなのに、何故創り出そうとしている事が感知できるんですか?」
…何言ってんのか理解できない。
「全次元世界を内包する世界の外側に世界を創るんです。この世界と全く接点など無いはずです」
「…えっと、つまりは?」
もちょい説明お願いします!
「数学的な思考をしてみましょう。とある大きな円の中に、無数の円があったとします」
「お、おう…」
無数って…想像したら、ちょっとグロイかも…。
「その無数の円の中にもまた無数の円が存在します。一つ円の中には無数の円。それが延々と繰り返されるのです」
万華鏡みたいな感じかな?
「その何処か一つの円が、我々が存在する世界であり、最も外側にある円が全次元世界内包する世界です」
おっと、それはわかりやすいかも。
「管理局とは、その最も外側にある円の内側から内包する全次元世界の魂を管理し転生させているわけです」
おお、俄然分り易くなってきた!
「ですが、局長はこの大きな円の外側に、全く別の円を創ろうとしている…というのが、ボーディ様達の考えです」
「なるほどねぇ…。んで、何でそれが無理なの」
「よく考えてください。これが2次元的な円で表されているからそうは思えないでしょうが、これが3次元的な球形…そうですね、ボールが一番外側の円だと思ってください」
「んと、つまりはボールの中に小さなボールがいっぱいあるって考えたらいいのかな?」
「そのボールの縁は非常に固く、中のボールは外に出る事は出来ません」
んんん?
「んじゃ、管理局も中のボールには干渉できないんじゃ…?」
「それは出来ます。ですがそれはまた後程説明させて頂きます。取りあえずは、中から外には出られないと思ってください」
「はいはい」
この小難しい話が終っても、まだ難解な説明があるって事なのね…。
もう夜も遅いから眠いのに…ふぁぁ…。
「真剣に聞いてください!」
「あ、すんまそ…」
お、おこらりた…。
もちろん、エド君が光った事に関しても話しはしたものの、こっちはどうせもうすぐ直接会えるんだから、変な固定観念は持たない方がいいという事で、直接エド君に会うまでは話し合いも憶測も全て保留とした。
ちなみに、固定観念と固定概念…字面や意味が似ている様に感じるが、じつは固定概念という言葉は正しくない…と思う。
ただ、観念を俗に概念とも言うので、完全な間違いとは言い難い。
まあ、概念という言葉の意味で言えば、普遍的で一般的な考えで合って、それが固定化されるっていうのは、意味的におかしくなるので、やはり個人的な考えである観念を使う方が国語的には〇なんじゃなかろうか?
いや、漢字が理解されてないこの世界では、どうでも良い話なんだけどね。
え、んじゃ何でそんあ事を考えてるのかって?
いやぁ…漢字は無くても、言葉の意味的には通じてしまう世界だから、気が付く範囲では注意しようかなぁって思ってね。
そんなこんなの一幕もあったりはしつつ、一路王都へと空路を突き進んだ我々は、深夜に王都上空近くまでやってきた。
よく考えたら、こんな時間に訪問(王城横の練兵場に着陸)するって、ものすご~~く失礼かつ迷惑な事だよね。
なので、ホワイト・オルター号を王城を中心とした半径5kmほどをオート・パイロットでぐるぐる旋回させて、そのあいだ俺達は一眠りする事にしたのだ。
とはいっても、だったら朝一番で王城横の練兵場に着陸しよう! ってなるはずも無く、きちんと翌日に連絡を入れてから着陸をする事になった。
ほら、一応俺って伯爵じゃん? んで父さんはこの練兵場を使ってる騎士さんとか衛士さんとかを率いる隊長さんであり、侯爵様じゃん? 何の出迎えもしないってのは、俺に対しても父さんに対しても色々と問題があるそうなんだわ。
そもそも元大4王女様のメリルも同行している事だし、陛下の孫であり王族の血を引くアルバーノ君もいるしね。
派手なのは俺が嫌うんで、馬車でも用意して出迎えに百人ぐらいの騎士さんとか衛士さんが整列するぐらいだけど…。
え、十分に派手だって? うん、俺もそう思う。
けど…そうしないと父さん以外の隊長うさんとか文官衆の胃に穴が開くらしい。
ネス様の神器で娘婿がやって来るのに、出迎えもしないとは何たる事か! って陛下が静かに怒るとか言ってた…。
みなさん、ごめんなさい。
そういうわけで、父さんや母さんと(メリルは陛下にも)連絡をし、きちんと準備をする時間をとるためにも、空で一泊してから朝に連絡をし、お昼前に着陸する事になったのです。
ま、ゆっくり寝れるから良いんだけど…んじゃ、あんなに急いで出発せんでも良かったかな?
なんてベッドで横になって考えていると、不意に扉がノックされた。
…まさか、ここで俺を襲うなんて事はないよな、ミレーラにマチルダにイネス…。
『まだ起きておられますか?』
ん? この声はリリアさん?
「ああ、起きてるよ。鍵も開いてるから、どうぞ」
俺がそう声を掛けると、リリアさんがそっと扉を開けて船室へと入って来た。
まさか、俺を襲う気じゃないよね?
「夜分に申し訳ありません」
「いや、それは構わないんだけど、何かあったか?」
警戒心Maxで俺がそう言うと、
「実は、例の空に浮かんだ例の虚像に関してなのですが…」
「伺いましょう」
これは心して臨まねばなるまい。
「あれは、間接的に局長が関わっているという事で間違いございません」
うん、それは間違い無いだろうね。
「間接的というのは、局長が全く新しい概念の世界を生み出そうとしている事が原因で、我々を含む全次元の宇宙の存在が押し潰されるかもしれないからです」
はい、概念きたー!
「どうかされましたか?」
「あ、いや何でもない。話を続けて」
さっきまで考えてた単語が出たから、つい嬉しくなって…とか言えない。
「ここで問題なのは、本当に新たな世界など創り出せるのか…という点です」
ん?
「パンゲア大陸でボーディ様達とも長い時間話し合いましたが、考えれば考える程に、新たな世界の創造など限りなく可能性は低いのではないかという結論に落ち着くのです」
「ほう?」
でも、かなりヤバめだった気がする…あの空に浮かんだ地球は。
「我々が存在しているこの世界を含む全次元を内包する世界の外側に、局長は新たな世界を創ろうとしている様なのですが…。良く考えて下さい、新しい世界というのは、我々が感知できない全くの別の存在となるはずなのに、何故創り出そうとしている事が感知できるんですか?」
…何言ってんのか理解できない。
「全次元世界を内包する世界の外側に世界を創るんです。この世界と全く接点など無いはずです」
「…えっと、つまりは?」
もちょい説明お願いします!
「数学的な思考をしてみましょう。とある大きな円の中に、無数の円があったとします」
「お、おう…」
無数って…想像したら、ちょっとグロイかも…。
「その無数の円の中にもまた無数の円が存在します。一つ円の中には無数の円。それが延々と繰り返されるのです」
万華鏡みたいな感じかな?
「その何処か一つの円が、我々が存在する世界であり、最も外側にある円が全次元世界内包する世界です」
おっと、それはわかりやすいかも。
「管理局とは、その最も外側にある円の内側から内包する全次元世界の魂を管理し転生させているわけです」
おお、俄然分り易くなってきた!
「ですが、局長はこの大きな円の外側に、全く別の円を創ろうとしている…というのが、ボーディ様達の考えです」
「なるほどねぇ…。んで、何でそれが無理なの」
「よく考えてください。これが2次元的な円で表されているからそうは思えないでしょうが、これが3次元的な球形…そうですね、ボールが一番外側の円だと思ってください」
「んと、つまりはボールの中に小さなボールがいっぱいあるって考えたらいいのかな?」
「そのボールの縁は非常に固く、中のボールは外に出る事は出来ません」
んんん?
「んじゃ、管理局も中のボールには干渉できないんじゃ…?」
「それは出来ます。ですがそれはまた後程説明させて頂きます。取りあえずは、中から外には出られないと思ってください」
「はいはい」
この小難しい話が終っても、まだ難解な説明があるって事なのね…。
もう夜も遅いから眠いのに…ふぁぁ…。
「真剣に聞いてください!」
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