システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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怪しいのぉ…

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「むっふー! アル君、ドナ君、可愛いでちゅね~♪ サラお姉ちゃんが、色々教えてあげまちゅからねぇ~♪」
 メリルとミルシェが抱く我が子…長男と次男の顔を鼻息荒く覗き込むサラは、何故か赤ちゃん言葉。
 俺も前世で覚えがあるが、何故か赤ちゃんを見ると言葉遣いがそうなるんだよなあ。
 ってか、お前は俺の息子達に何を教える気なんだ?
「いやですねぇ~、ナニに決まってるじゃないですか…初物は渡さん!」
「お前、半径3m居ないに近づくの禁止な」
「そ、そんな殺生な! 先っぽだけでいいんですよ、先っぽだけでも!」
「絶対に阻止してやるからな!」
 ぎゃーぎゃー喚くサラは要注意だな。
「確かに奥様方によく似て可愛いですね。…誰かさんに似なくてよかったです」
 どういう意味だよ、リリアさん!
 こっちはこっちで好き勝手言いやがって!
「俺によく似て可愛いだろうが! 良く見ろ!」
「具体的には?」 
「えっと……、そ、そう! 手の爪の先とか………」
「ふっ…」
「無言で鼻で笑うな! めっちゃ傷つくんだけど!?」
 不在時に誕生した我が子を見た2人が、好き勝手な事を言っていたが、その表情は笑顔だった。

 今はアルバーノ君もドナート君も、母親に抱かれて機嫌よく笑っている。
 サラとリリアさんが大声でドタバタ喜劇を演じている時、お腹がすいたのか目を覚ましてなく出した赤ちゃんズ。
 なので、格納庫で陰になる所へと移動したメリルとミルシェが、おっぱいをあげていたのだ。
 ここに居る男は俺とユズキだけ。
 まあ、旦那である俺に見られても気にしないだろうが、家人であるユズキに見られるのは恥ずかしいらしい。
 かと言ってユズキだけをその間どっかに行かせるのも何か違和感があったので、『それなら俺達がどこかに移動するよ』と言ったのだが、2人に遠慮されてしまった。
 なので、薄暗いこの地下格納庫の隅っこで壁に向かって赤ちゃんを抱いて、2人はおっぱいをあげていた。
 お腹がいっぱいになって満足した赤ちゃんズは眠る事も無く、妙にご機嫌に笑顔を振りまきつつ、その目はキョロキョロと辺りを見回すかのように忙しなく動き回っている。
 まだ産まれて間もないので周囲の風景なんて見えないはずなんだけど、愉し気な雰囲気が伝わったのかな?
 それともまさか…俺と同じように転生者で、前世の記憶とか持ってる?
 いやいや、そんな事はあり得ない…って事は無い。
 だって、ここに前例があるんだから、その可能性を否定できない。
 う~~ん…その辺り、どうなんだろう?
 まだお腹の中に2人が居た頃、管理局からの干渉を防ぐためのダンジョン産のナノマシン配合のお薬をメリルとミルシェが飲んじゃったけど…あれも関係あるのかな?  
 まてよ? って事は、エドワード君とユズノちゃんも、もしかしたらもしかする?
 今はまだ誰も話す事は出来ないけれど、もちょっと大きくなったら聞いてみるかな。

 今考えてもどうにもならない事は、取りあえず一旦おいといて…っと。
「ところでボーディ。あのロボをもっと近くで見てもいいか?」
 何たって目の前に堂々と立つロボの方に俺の好奇心は全力で向いているのだ。
「お、お主…やはりロボのスカートの中が…」
「だから、ちゃう言うとるやんけ! こっから見えない操縦席とかが気になるんだよ!」
 そりゃ、メイド服の下がスク水だのレースのぱんちぃだのは気にはなるが…ん? んじゃリリア機はブラしてるのか?
「本当に気になっておるのは、操縦席だけかや?」
 ぎくり! まさか、俺の考えがまた顔に出ていたのか?
「ととっととっと、ととととと当然ではあーりませんか!」
「怪しいのぉ…」
 ボーディさん、今日は俺をジト目で見る回数が、やたら多くは無いですか? 
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