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頑張って下さい
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広〇空よ~♪ 今どこに居る~♪
…生れ来る子供達の為に何を語〇う… 何を語ろ〇~~~~♪
朝の鍛錬を終えた俺は、のんびり家族達と朝食をいただた。
その後は、応接室で嫁ーずとゆっくりとティータイム。
最近、よくお腹の子供が動くという、メリルとミルシェのお腹を触らせてもらった。
2人共、遠慮せずにいつでも触れば良いと言ってくれるのだが、どうにも気後れしてしまってなかなか…。
自分の子供を宿している妻のお腹って、すごく神聖な感じがするんだよね。
俺なんかが触ってしまったら、何だか汚れそうで…いや、ちゃんと手は洗ってますよ?
でも、やっぱ子供を宿し慈しむ妻のお腹って、凄いじゃん?
お腹の中に、人が居るんだよ? 大事に大事に十月十日、280日も!
男親なんて、その間何も手伝ってあげる事が出来無いんだ。
そりゃ、生活面では色々と手伝ってあげる事や危険な者から守る事は出来るけど、そういう事じゃないんだ。
そう言うサポート的な意味じゃなくて…どう説明すればいいんだろう…とにかく、女性って凄いんだよ。
そんな神聖な妻の大きくなってきたお腹を触らせてもらっていると、何だか目頭が熱くなってくる。
「トールさま、何で泣いているんですか?」
気づいたら、俺の両眼から何だが溢れていた様だ。
「ど、どこか身体に不調が!?」
今の今まで、薄い肌着ごしにお腹を触らせてくれていたメリルとミルシェが、驚いたように俺に声を掛けた。
「い、いや不調とかそういうんじゃないんだ。何ていうか、こう…感動して」
心配そうに俺を覗き込む2人に、慌てて俺はそう返した。
それを聞いたメリルとミルシェだけでなく、何時の間にか俺の事を取り囲んで見つめていたミレーラ、マチルダ、イネスも、全員がほっと息を吐いた。
「もう、トールさま! 今回は私とミルシェですが、まだ3人残っているんです。頑張ってもらわなきゃ困りますよ?」
「そうですよ。私は一人っ子でしたけれど、私達のこの子供にはいっぱい兄弟が欲しいです」
俺の情けない姿を見たメリルとミレーラが、自分の大きくなってきているお腹にそっと手をやりながら言った。
「そうですねぇ…本当に羨ましいです…お2人が…」
「ええ、本当に。私も早く子供を授かりたいです」
「もう少し回数を増やすか?」
ミレーラ、マチルダの2人が、メリルとミルシェのお腹を見ながらそう言った。
イネスの言葉は聞かなかった事にしておこう。
応接室の扉をノックする控えめな音が3回鳴った。
メリルとミルシェが、さささっと服装を整えたのを確認した俺は、「どうぞ」と入室を許可する。
「失礼します」
そう言ってそっと扉を開け、ワゴンを押しながら入って来るのは、ビシっと執事服を着込んだユズキ。
うん、執事服が似合うなぁ…前世でTVで見た執事喫茶の店員的に…って意味で。
「そろそろお茶のお代わりでも…と思いまして」
う~~ん…この落ち着いた物腰は、もしや一足先にパパになった男の貫禄なのか?
「ありがとう。丁度いいタイミングだよ」
「左様ですか。では、皆様失礼します」
俺の例の言葉にそう応えたユズキは、ティーポットを手に、テーブルに並ぶカップへと香茶を注いで回った。
「ちなみに…、ユズキはユズカが妊娠していた時、お腹を触ったりしてたのか?」
唐突な俺の質問に、一瞬固まったユズキだが、すぐにポットをワゴンに戻すと、
「ええ、触ってましたし、色々と話しかけたりしてましたよ」
「話しかけてたって?」
「そうですねぇ…僕が君のパパだよ~とか、早く会いたいねぇ~とかですね。ユズキの事はもちろん愛してますが、お腹の子供も愛してるよって、ちゃんと伝えたくって」
ちょっと恥ずかしがりながらも、そう語るユズキに、場の一同「へぇ~」と感心した。
「どう表現したらいいのか分からないんですけれど…子供の親になるっていう実感が持てたのもその時ですかねぇ」
こいつ、まだ日本だったら高校生ぐらいの歳なのに、俺よりしっかりしてるなぁ。
俺なんて前世でも嫁さんが2人も子供を産んだのに…なんか、情けないなあ。
でもでも、俺の前世ってマジで仕事人間だったから、嫁さんの出産にも立ち会えなかったんだよな。
こいつは妊娠期間中ずっと傍にいたし、しかもちゃんと出産の時には、扉越しだけどちゃんと立ち会えた。
もしかしたら、子供の数とかじゃなくって、こういう所が経験値の差となるんだろうか。
前世の俺って、もしかしたら父親になるっていう覚悟が足りなかったのかもしれない。
「よし、これからはもう少し積極的にスキンシップしようかな。お腹の子に嫌われない程度…にだけど」
ユズキの話を聞いて、俺は素直にそう思った。
色々となし崩し的に結婚した5人だけど、それでもやっぱ俺は皆を愛しているから。
お腹の子供も愛するし、当然だけれども愛されたい。
この世界に転生してきた時に、この世界で生きていくと、俺は覚悟を決めたんだ。
ユズキもユズカもそう覚悟を決めて結婚したんだ。
どこかまだ色々と覚悟が中途半端だったのかもしれない!
どっかのラノベや漫画とかの世界に転生した様な気になってたけど、これが現実なんだ! この目の前の光景が現実なんだ!
「良いですね、トールさま!」
ん? 何が良いの、マチルダ?
「ええ…早速…」
んん? ミレーラさん、何を仰ってるんですか?
「今夜は待ちに待ったお勤めの日だしな!」
おいこら、イネス! お前ユズキの居る所で何って事を…って、今夜って…今晩!?
「え、あの…ちょ、そういう意味でスキンシップって言ったわけじゃ…」
「「「頑張って孕ませてください!」」」
嫁ーず3人の揃った声に、俺は思わず硬直し、メリルとミルシェは柔らかく微笑んだ。
「頑張って下さい、伯爵様」
ユズキはそう言うと、顔を背けてぷっと噴き出していた。
…生れ来る子供達の為に何を語〇う… 何を語ろ〇~~~~♪
朝の鍛錬を終えた俺は、のんびり家族達と朝食をいただた。
その後は、応接室で嫁ーずとゆっくりとティータイム。
最近、よくお腹の子供が動くという、メリルとミルシェのお腹を触らせてもらった。
2人共、遠慮せずにいつでも触れば良いと言ってくれるのだが、どうにも気後れしてしまってなかなか…。
自分の子供を宿している妻のお腹って、すごく神聖な感じがするんだよね。
俺なんかが触ってしまったら、何だか汚れそうで…いや、ちゃんと手は洗ってますよ?
でも、やっぱ子供を宿し慈しむ妻のお腹って、凄いじゃん?
お腹の中に、人が居るんだよ? 大事に大事に十月十日、280日も!
男親なんて、その間何も手伝ってあげる事が出来無いんだ。
そりゃ、生活面では色々と手伝ってあげる事や危険な者から守る事は出来るけど、そういう事じゃないんだ。
そう言うサポート的な意味じゃなくて…どう説明すればいいんだろう…とにかく、女性って凄いんだよ。
そんな神聖な妻の大きくなってきたお腹を触らせてもらっていると、何だか目頭が熱くなってくる。
「トールさま、何で泣いているんですか?」
気づいたら、俺の両眼から何だが溢れていた様だ。
「ど、どこか身体に不調が!?」
今の今まで、薄い肌着ごしにお腹を触らせてくれていたメリルとミルシェが、驚いたように俺に声を掛けた。
「い、いや不調とかそういうんじゃないんだ。何ていうか、こう…感動して」
心配そうに俺を覗き込む2人に、慌てて俺はそう返した。
それを聞いたメリルとミルシェだけでなく、何時の間にか俺の事を取り囲んで見つめていたミレーラ、マチルダ、イネスも、全員がほっと息を吐いた。
「もう、トールさま! 今回は私とミルシェですが、まだ3人残っているんです。頑張ってもらわなきゃ困りますよ?」
「そうですよ。私は一人っ子でしたけれど、私達のこの子供にはいっぱい兄弟が欲しいです」
俺の情けない姿を見たメリルとミレーラが、自分の大きくなってきているお腹にそっと手をやりながら言った。
「そうですねぇ…本当に羨ましいです…お2人が…」
「ええ、本当に。私も早く子供を授かりたいです」
「もう少し回数を増やすか?」
ミレーラ、マチルダの2人が、メリルとミルシェのお腹を見ながらそう言った。
イネスの言葉は聞かなかった事にしておこう。
応接室の扉をノックする控えめな音が3回鳴った。
メリルとミルシェが、さささっと服装を整えたのを確認した俺は、「どうぞ」と入室を許可する。
「失礼します」
そう言ってそっと扉を開け、ワゴンを押しながら入って来るのは、ビシっと執事服を着込んだユズキ。
うん、執事服が似合うなぁ…前世でTVで見た執事喫茶の店員的に…って意味で。
「そろそろお茶のお代わりでも…と思いまして」
う~~ん…この落ち着いた物腰は、もしや一足先にパパになった男の貫禄なのか?
「ありがとう。丁度いいタイミングだよ」
「左様ですか。では、皆様失礼します」
俺の例の言葉にそう応えたユズキは、ティーポットを手に、テーブルに並ぶカップへと香茶を注いで回った。
「ちなみに…、ユズキはユズカが妊娠していた時、お腹を触ったりしてたのか?」
唐突な俺の質問に、一瞬固まったユズキだが、すぐにポットをワゴンに戻すと、
「ええ、触ってましたし、色々と話しかけたりしてましたよ」
「話しかけてたって?」
「そうですねぇ…僕が君のパパだよ~とか、早く会いたいねぇ~とかですね。ユズキの事はもちろん愛してますが、お腹の子供も愛してるよって、ちゃんと伝えたくって」
ちょっと恥ずかしがりながらも、そう語るユズキに、場の一同「へぇ~」と感心した。
「どう表現したらいいのか分からないんですけれど…子供の親になるっていう実感が持てたのもその時ですかねぇ」
こいつ、まだ日本だったら高校生ぐらいの歳なのに、俺よりしっかりしてるなぁ。
俺なんて前世でも嫁さんが2人も子供を産んだのに…なんか、情けないなあ。
でもでも、俺の前世ってマジで仕事人間だったから、嫁さんの出産にも立ち会えなかったんだよな。
こいつは妊娠期間中ずっと傍にいたし、しかもちゃんと出産の時には、扉越しだけどちゃんと立ち会えた。
もしかしたら、子供の数とかじゃなくって、こういう所が経験値の差となるんだろうか。
前世の俺って、もしかしたら父親になるっていう覚悟が足りなかったのかもしれない。
「よし、これからはもう少し積極的にスキンシップしようかな。お腹の子に嫌われない程度…にだけど」
ユズキの話を聞いて、俺は素直にそう思った。
色々となし崩し的に結婚した5人だけど、それでもやっぱ俺は皆を愛しているから。
お腹の子供も愛するし、当然だけれども愛されたい。
この世界に転生してきた時に、この世界で生きていくと、俺は覚悟を決めたんだ。
ユズキもユズカもそう覚悟を決めて結婚したんだ。
どこかまだ色々と覚悟が中途半端だったのかもしれない!
どっかのラノベや漫画とかの世界に転生した様な気になってたけど、これが現実なんだ! この目の前の光景が現実なんだ!
「良いですね、トールさま!」
ん? 何が良いの、マチルダ?
「ええ…早速…」
んん? ミレーラさん、何を仰ってるんですか?
「今夜は待ちに待ったお勤めの日だしな!」
おいこら、イネス! お前ユズキの居る所で何って事を…って、今夜って…今晩!?
「え、あの…ちょ、そういう意味でスキンシップって言ったわけじゃ…」
「「「頑張って孕ませてください!」」」
嫁ーず3人の揃った声に、俺は思わず硬直し、メリルとミルシェは柔らかく微笑んだ。
「頑張って下さい、伯爵様」
ユズキはそう言うと、顔を背けてぷっと噴き出していた。
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