システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

文字の大きさ
上 下
1,271 / 1,466

サラ無視宣言

しおりを挟む
「私達が…?」
 あまりの事実にまたもや言葉を失ったリリアであったが、
「えっ!?それじゃ~サラちゃんってば、ずっと昔から大河さんと一つになる運命だったって事!?」
 それに対して、壮絶に斜め上方へと飛んで行った、お馬鹿なサラ。
「そう、お主等が…じゃ」
 もちろん、ボーディがサラの言葉にいちいち反応したりはしない。
 サラというお馬鹿キャラに慣れたとも言う。

「でも、私達は彼の側に居ても何も感じませんでしたが?」
「サラちゃんは、もうビンビンに感じまくって…はっ! もしかしたら、リリアは不感症 !? なるほど、ドSの鬼畜様は、実は自分では感じないのですかぁ…。だから他人が痛がっても苦しんでも、全然表情が変わらない鬼畜野郎だったんですねぇ…納得」
「そうかもしれん。何せ、お主等はあ奴に洗脳されておったのじゃからのぉ…」
 完全にサラは無視されていた。
「ちょっとお待ちください。では、私達が本体だと思ってた、管理局に置いてある私達は…」 
「これは憶測じゃが…すでにあ奴に吸収されていると考えるのが普通じゃろうな」
「!! サラちゃん、吸い尽くされるの!? やだぁ~あんな雰囲気の無い場所でなんて、サラちゃん濡れないんだからぁ~」
 真面目な話に雑音がちょいちょい混じる。
「なるほど…。そうであれば、尚更新しい肉体に移った方が良さそうですね」
「うむ。すでに通信不能という事は、もしもの時でもあちらからのエネルギー供給は途絶えるはずじゃからのぉ。まあ、しかし吸収されておるかも…というのは、あくまでも憶測じゃぞ?」
「あ、新しい肉体!? ならば、膜も再生して新品のぴっかぴか? じゃなくて、濡れ濡れ? あ、まだ処女だった」
 雑音が下品になって来た。
「どちらにしても、私達はすでに局に切り捨てられた存在。遅かれ早かれ…ですね」
「うむ、遅いか早いかの違いじゃな」
「え~? サラちゃん的にはぁ~、あんまり遅いと乾いていたくなっちゃうからぁ、適度に早めがいいなぁ。でも、すぐに復活して欲しいぞ? うふっ♡」
「「さっきから、やかまし-わ!」」
 とうとう、ボーディとリリアがキレた。
「わぁ! ど、そうしたんですか、いきなり!」
 もの凄く心外そうな顔のサラ。
「お主がゴチャゴチャ五月蠅いからじゃぁぁぁ!」
「誰が不感症のドSの鬼畜様かぁぁぁ!」
 2人共、ブチ切れである。
「起きよ、モフレンダ! こ奴のツルペタボディを燃やしてしまえ!」
「いいえ、素粒子レベルまで分解しましょう!」
 今までうとうとしつつ、ちょっと夢まで見ていたモフレンダ。
 それが、いきなりたたき起こされると同時に、場がバイオレンスな展開になっている事に目を白黒させてた。 
「だめだめだめだめだめだーーめーーでーーすーー!」
 またまた自らの新たな肉体存亡の危機に瀕したサラは、モフレンダが動くより早く自らの新たな肉体の前に走り、両手を広げてモフレンダが通れない様にと、必死に通せんぼをした。
「…もうそんなの良いから、さっさと話を進めて…長い!」
 だが、瞬時にこのどうでもいい状況を理解したモフレンダは、面倒くさそうにそう言うと、またもや両目を閉じて旅立った…夢の中へ。

「はぁァァァ…もう良いわ。お主…いやサラの事は無視じゃ」
 本当に疲れたという深い溜息を吐いたボーディは、ここにサラ無視宣言をした。
「ええ、それには同意です。真面目な話に、サラは邪魔ですから」
 その言葉に、リリアも大きく頷いた。
「なんでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
 サラが叫ぶが、まあ…そう言われても仕方ないのは、誰の目にも明らかだろう。
しおりを挟む
感想 725

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

『転生したら「村」だった件 〜最強の移動要塞で世界を救います〜』

ソコニ
ファンタジー
29歳の過労死サラリーマン・御影要が目覚めたのは、なんと「村」として転生した姿だった。 誰もいない村の守護者となった要は、偶然迷い込んできた少年リオを最初の住民として迎え入れ、徐々に「村」としての力を開花させていく。【村レベル:1】【住民数:0】【スキル:基本生活機能】から始まった異世界生活。

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?

後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。 目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。 日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。 そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。 さて、新しい人生はどんな人生になるのかな? ※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします! ◇◇◇◇◇◇◇◇ お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。 執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます! 9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~

はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま) 神々がくじ引きで決めた転生者。 「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」 って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう… まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか

処理中です...