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予想通り
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その後、リリアさんに俺の知り得ている情報を、一通り伝えた。
どうやら、俺の話した内容にかなりショックを受けてた様子で、会話が終わってもずっと無言だった。
熱々のお茶が冷める程度の時間、彼女は黙って俯いていたのだが、いきなり何の前触れもなく立ち上がった。
そして、扉の前で俺に深々と一礼した後、静かに執務室を出て行った。
まあ、今まで味方だと思ってた管理局に実は裏切られ切り捨てられてた…なんて、いくら何でもショック受けるよな。
何となく俺も仕事をする気にならず、結局その日は俺もぼ~っとしたまま午後を過ごした。
きっと、リリアさんは俺から仕入れた情報をサラに話したんだろう。
陽が沈み、久しぶりに我が家の通常メンバーが全員揃ったディナーでも、2人はずっと無言だった。
しかも、全然目の前の皿に手も付けずに。
まあ、あの2人は元々食事をする必要が無いって聞いた事あるから、それは別にいい。
だけど、夕飯の席をどんよりした空気にするのは止めて欲しかった。
2人のダークな雰囲気に圧されたのか、嫁ーず、妖精達、ドワーフさん達にユズユズも、誰も彼もがただただ無言で食事を口に運んでいた。
まぁ、今夜は仕方ないかな。
明日もこんな空気を醸し出すようなら、ちょっと一言言ってやらねばならないかなぁ…。
「どうですか、モフレンダ…」「どうじゃ、予想通りかや?」
その頃、パンゲア大陸では、サラとリリアの現在のボディを徹底的に調べ上げたデータを前にしたモフレンダに、モフリーナとボーディが声を掛けていた。
「間違いない。予想通り」
ディズプレイ(仮)を流れる無数の数字から目を離さず、ぽつりとモフレンダが答えた。
「やはりのぉ…。あ奴らの魂は、あの体内の機械類に押し込められられておるという事か…」
予想していた事とは言え、その答えにボーディは難しい顔をしながら呟いた。
「ですねぇ。あの局長のやる事は、ちょっとえげつないですねぇ」
対してモフリーナは、少し呆れ顔だ。
「あと、記憶も偽物」
そんな2人を一瞥もせず、ただただ調べ上げたデータから導き出された結論を伝えるモフレンダ。
「やはりか…」「予想していたとはいえ、流石にそれは…」
今度は納得顔になったボーディと、さらに呆れ果てているモフリーナ。
「多分、誰かの魂を転生の時に何かに押し込んで、誰かの記憶を刷り込んだ。それも複数の…。特殊能力もだけど」
「む、それは予想外じゃぞ?」「輪廻転生の輪から、魂を勝手に拾い上げた…と?」
流石にこのモフレンダの精査結果には驚きを隠せないボーディとモフリーナ。
「まだ確実とは言えないけれど、その可能性は確率は98%以上」
背後で2人が百面相している事など意にも介さず、モフレンダはただ淡々と言葉を紡ぐ。
「そうであれば…管理局にある本体というのも…」「フェイク、もしくはただのエネルギータンクの可能性がありますね」
「2人のその考えは正しい。多分、エネルギータンク兼エネルギー転送装置。あの2人が管理局と接続できなっている状況だと、内臓エネルギーだけでは どの道あのボディの寿命は近かった」
あくまでも検査結果から得られる情報を元に、導き出された事を淡々と述べるモフレンダ。
「複合素粒子電池と彼女達が呼んでいる物は、エネルギー転送装置。超小型ポジトロン電子頭脳は、ボディの制御機能に見えるけれど、実は魂を封じ込める容器で、管理局との通信装置。あと、特殊能力は多分…電池の方」
モフレンダの長文は中々珍しいのだが、2人共それに敢て言及せず、ただじっとその話に聞き入っていた。
「魂が無くても新しいボディの製作は出来るけど、ここにあるなら簡単。エネルギーはあのハーレム男のを使えばいい」
そう言って、モフレンダは初めて背後に立つボーディとモフリーナへと振り返った。
「モフレンダ、トールヴァルド様をハーレム男などと呼んでは失礼ですよ? 私達にとっては、大恩人なのですから」
モフリーナが少し強い口調でモフレンダに注意すると、拗ねた様にプイッとモフレンダは横を向く。
「まあ、そう言ってやるな。こ奴とてその辺は十分理解しておるわ。ただ、ツンデレなだけじゃわい」
「ああ、なるほど!」
カカカッと高笑いするボーディに、モフレンダが「違う!」と必死に訴えるのだが、2人には華麗にスルーされた。
どうやら、俺の話した内容にかなりショックを受けてた様子で、会話が終わってもずっと無言だった。
熱々のお茶が冷める程度の時間、彼女は黙って俯いていたのだが、いきなり何の前触れもなく立ち上がった。
そして、扉の前で俺に深々と一礼した後、静かに執務室を出て行った。
まあ、今まで味方だと思ってた管理局に実は裏切られ切り捨てられてた…なんて、いくら何でもショック受けるよな。
何となく俺も仕事をする気にならず、結局その日は俺もぼ~っとしたまま午後を過ごした。
きっと、リリアさんは俺から仕入れた情報をサラに話したんだろう。
陽が沈み、久しぶりに我が家の通常メンバーが全員揃ったディナーでも、2人はずっと無言だった。
しかも、全然目の前の皿に手も付けずに。
まあ、あの2人は元々食事をする必要が無いって聞いた事あるから、それは別にいい。
だけど、夕飯の席をどんよりした空気にするのは止めて欲しかった。
2人のダークな雰囲気に圧されたのか、嫁ーず、妖精達、ドワーフさん達にユズユズも、誰も彼もがただただ無言で食事を口に運んでいた。
まぁ、今夜は仕方ないかな。
明日もこんな空気を醸し出すようなら、ちょっと一言言ってやらねばならないかなぁ…。
「どうですか、モフレンダ…」「どうじゃ、予想通りかや?」
その頃、パンゲア大陸では、サラとリリアの現在のボディを徹底的に調べ上げたデータを前にしたモフレンダに、モフリーナとボーディが声を掛けていた。
「間違いない。予想通り」
ディズプレイ(仮)を流れる無数の数字から目を離さず、ぽつりとモフレンダが答えた。
「やはりのぉ…。あ奴らの魂は、あの体内の機械類に押し込められられておるという事か…」
予想していた事とは言え、その答えにボーディは難しい顔をしながら呟いた。
「ですねぇ。あの局長のやる事は、ちょっとえげつないですねぇ」
対してモフリーナは、少し呆れ顔だ。
「あと、記憶も偽物」
そんな2人を一瞥もせず、ただただ調べ上げたデータから導き出された結論を伝えるモフレンダ。
「やはりか…」「予想していたとはいえ、流石にそれは…」
今度は納得顔になったボーディと、さらに呆れ果てているモフリーナ。
「多分、誰かの魂を転生の時に何かに押し込んで、誰かの記憶を刷り込んだ。それも複数の…。特殊能力もだけど」
「む、それは予想外じゃぞ?」「輪廻転生の輪から、魂を勝手に拾い上げた…と?」
流石にこのモフレンダの精査結果には驚きを隠せないボーディとモフリーナ。
「まだ確実とは言えないけれど、その可能性は確率は98%以上」
背後で2人が百面相している事など意にも介さず、モフレンダはただ淡々と言葉を紡ぐ。
「そうであれば…管理局にある本体というのも…」「フェイク、もしくはただのエネルギータンクの可能性がありますね」
「2人のその考えは正しい。多分、エネルギータンク兼エネルギー転送装置。あの2人が管理局と接続できなっている状況だと、内臓エネルギーだけでは どの道あのボディの寿命は近かった」
あくまでも検査結果から得られる情報を元に、導き出された事を淡々と述べるモフレンダ。
「複合素粒子電池と彼女達が呼んでいる物は、エネルギー転送装置。超小型ポジトロン電子頭脳は、ボディの制御機能に見えるけれど、実は魂を封じ込める容器で、管理局との通信装置。あと、特殊能力は多分…電池の方」
モフレンダの長文は中々珍しいのだが、2人共それに敢て言及せず、ただじっとその話に聞き入っていた。
「魂が無くても新しいボディの製作は出来るけど、ここにあるなら簡単。エネルギーはあのハーレム男のを使えばいい」
そう言って、モフレンダは初めて背後に立つボーディとモフリーナへと振り返った。
「モフレンダ、トールヴァルド様をハーレム男などと呼んでは失礼ですよ? 私達にとっては、大恩人なのですから」
モフリーナが少し強い口調でモフレンダに注意すると、拗ねた様にプイッとモフレンダは横を向く。
「まあ、そう言ってやるな。こ奴とてその辺は十分理解しておるわ。ただ、ツンデレなだけじゃわい」
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