システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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2人の様子は?

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「それで、2人の様子は?」
『うむ、妾に任せておけ。悪いようにはせぬ』
 結局、その日の夜…とは言っても晩飯終わってすぐの事。
 ボーディから通信が入ったのだが、一体サラとリリアさんの2人とダンジョンマスター達がどんな話をしてどんな結論に至ったのか、さっぱりわからなかった。
「でも、新しい身体を造ってやるのに、条件は提示したんだろ?」
『うむ、奴ら条件は全部飲んだぞ? それも全て納得したうえでな』
 受話器から聞こえるボーディの声は、どことなく弾んでいる様だった。
「まあ、納得したんならいいか。どっちにしろ、全部ボーディ達に任せたんだしな」
『うむ、恩に着るように!』
 やっぱり、どこか楽しそうだ。
「それで、2人はどれぐらいで戻る予定だ?」
『そうじゃのぉ…もう少し話を詰めんといかんので、暫くはこちらに滞在してもらう予定じゃ』
 デザインとか採寸とかあるのかな?
 まさか、チート能力の設定とかじゃないよなぁ…どっかのラノベじゃあるまいし。
「わかった。全面的に信用してるんで、2人を頼んだ」
『うむ、頼まれた。それでは、また連絡するでの』
 そう言って通話を切ったボーディ。
 やはり、どこか楽しそうだ。一体どんな話をしたんだろうか?
 まあ、普段はちょっと抜けてるところもあるボーディけど、モフリーナとモフレンダが傍に付いているんだから大丈夫かな。

 さて、サラとリリアさんの事は一旦おいといて。
 明日はいよいよ父さん達が王都に帰る日だ。
 予定では、朝食の後に全員でホワイト・オルター号に乗り込み、まずは父さんの領地へと飛ぶ。
 そこで王都から連れてきた騎士さんや兵士さん達と合流して、カーゴルームに搭乗してもらう。
 この時、例の村でいい感じになった人達の意思を確認し、ここにカップルで残るか一緒に王都に行くかを決めてもらう。
 まあ、例の村の人たちは、既にどこにでも一緒に行く気と、意思は確認済みだ。
 騎士さんや兵士さんは、一緒に王都に行くつもりらしいのも確認済み。
 いや~、どっちも遊びなんかじゃなくて良かったよ。
 …男性の騎士さんや兵士さんは、人魚さんの虜になってたけど…大丈夫だろうか…。
 ま、まぁ…色々とあったけど、ようやく王都へと全員無事に戻ることが出来て良かったよ。
 彼ら彼女らを危険にさらすつもりはさらさらなかったけど、絶対に大丈夫って保証はないからね!
 いや、人魚さん達に色々と吸い尽くされて衰弱したりはしたけど…それはそれ…かな…。

 そうそう、王都に戻ると言えば、コルネちゃん、ユリアちゃんとも、もうすぐ別れる事になる。
 エド君なんて、まだようやく目が開いたばっかりで、もうお別れとかちょっと寂しい。暫く合わなかったら、もしかしたら俺の事を兄だと認識してくれないかもしれない。これは頻繁に王都へ通わねば。
 ナディアとアーデ、アーム、アーフェンは、結構長々と駄々をこねたが、結局は予定通りに家族と一緒に王都へと行く事で落ち着いた。
 いや、最初からその予定だったろうに。
『そんな…それでは奥方様の妊娠を確認できません…』『順番…』『殺生な…』『残念無念…』 
 何やら、最後までぶつぶつ言っていたが、きれいさっぱり無視してやった。
 いちいち話を聞いていたら、いろんな意味で危険な気がするし…。 

 ついで…と言うと怒られるかもしれないが、今回の王都への旅にはメリルとイネスが同行する。
 メリルは、陛下に近況報告…まあ、お腹もだんだん大きくなって、安定期に入った事だし。
 イネスも、良い機会だからとご両親に会いに行くらしい。
 これには特に反対する嫁ーずもおらず、即決定。
 本当は連れて行きたくなかったのだが仕方ない。

 この世界、長距離の移動なんてそうそう出来るもんじゃない。
 今でこそ、わがアルテアン商会による長距離バスでの移動が実現したので、気軽に旅も出来るようになったが、それでも長距離バスで数日の旅。
 ちなみに、運賃はそれなりにお高い。
 高い理由は、無論この長距離バスのメンテナンス等の維持管理費用が馬鹿みたいにかかるからだ。
 当然だけど、バスその物の値段も、かなりの物で、馬と馬車のセットが100台は買えるお値段。
 バスの維持管理にかかる費用が捻出できない地域では、いまだ移動の主な手段は馬とか馬車。
 商会としても手を広げたいところではあるのだが、馬や馬車を取り扱う仕事の人達を廃業に追い込みたいわけでもない。
 そもそも俺の領地でも馬車な現役バリバリで活躍中なのだ。
 共存共栄、善き哉善き哉…とか言うと、年より臭いとか言われるかもしれない。
 ま、あとは予定通りユズキと俺が王都行のメンバー。

 さ、今日はゆっくり寝て、明日に備えるぞ!
 これ、毎日言ってる気がするなぁ…。
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