システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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地下帝国に帰れ!

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「い、いや…でも色々と今までだって、ガチャ玉で創造してきたじゃないですかぁ!」
 何故か焦り出したサラ。
「まあ、そうれはそうだけど」
「でしょでしょ!?」
 嬉しそうだな、サラ。
「でも、別に最近創造してないじゃん?」
「え、ええ…そうですけど…」
 事実、先の中二病皇帝の帝国との戦争以来、創造はしてない気がする。
「何でかわかる?」
「え~っと…」
「必要が無いからだよ」
「…………」
 今度は黙りやがった。
「大概の物は、ドワーフさんとかダンジョンマスターが造り出せるし、呪法っていう俺やユズユズ夫婦にとって使いやすい新しい理術も創っちゃったから、もう何かを創り出す必要性が無いって言うか……な?」
「な? って言われても納得出来ませんよ! まだまだ何か創りだしたい欲望があるでしょ!?」
 何でこいつ、こんなに必死なんだろ?
「別に無いぞ?」
「がーーーーーん!」
 めっちゃサラが落ち込んだ。
 
「ところで、こんな夜更けにわざわざやって来た大事な話って、ガチャ玉の事なのか?」
「………違います…」
 何で半泣き?
「んじゃ、さっさと本題に入れよ。そろそろ寝たいんだけど、俺」
「うっ…うっ…うっ…。だって、大河さんが冷たいから…」
 泣くなよなぁ。
「いや、別に冷たくしたつもりは無いぞ? そもそも、今までに暖かくした事も無かったけどな」
 更に甘い顔なんてしたら、絶対に調子に乗るからな、こいつ。
「じゃ、じゃぁ、話しを聞いてくださいよ~!」
「だから、話しを聞くから、さっさと本題に入れって俺は言ってるんだが?」
 泣くぐらいなら、さっさと話なさいな。

 少しの間、グズグズと泣いていたサラだが、段々落ち着いてきたのか、最後に数度しゃくりあげると、また背筋を伸ばし姿勢を正して俺の目(がある辺り。鎧着てるからね)を真っすぐに見た。 
「じ、実はですね、大河さん。この超絶美少女アイドルのサラちゃんと、ドSの変態リリアなのですが、管理局と連絡が取れなくなったのです!」
「また、そこからかよ!」
 もう疲れて来たよ…。
「あ、いえ…今度はストレートに逝きます!」
 いきますの所のニュアンスがおかしかった気もするけど、まあそこは目を瞑ろう。
「実はですね、このままだと私とリリアのこのボディの寿命は、最大でも十年ちょっとぐらいなんです」
「ん? つまり、お前達はあと十年ぐらいで死ぬ? いや、その身体が動かなくなる? ああ、電池がだめになるのか?」
 そう言えばリリアさんがここに来たのも、元はこいつのボディが寿命だったからだよなぁ。
「そ、そうです、その通りです!」
 お、めっちゃ嬉しそうだ。
「そうか、それは残念だ」
「へっ? 何が…残念なんです?」
 俺の言葉に、もの凄い間抜け面になったサラ。
「え、そりゃぁ~お前との面倒な付き合いも、あと十年ちょっとで終わりって事なんだろ? まあ、お前とは色々とあったが、やっぱ終わりが見えると寂しいよなあ」
「お、大河さん!?」
 何を驚く事があろう。
「んじゃ、話も終わっただろうから、さっさと地下帝国に帰れ!」 
「地下帝国ってなんじゃらほい! 私の部屋は地下室なだけだよ!」
 お前とリリアさんの、愛の帝国だろ? 
「愛の帝国じゃ無いわ!」
 しまった、声に出てたか。
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