システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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ご心配なく

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「ところで、自然体ってどうしたらいいんでしょう?」
「普通にしてればいいんじゃない?」
「普通とは、一体何が普通なのだ?」
「いつもの様に過ごしてたらいいんじゃないかしら?」
「きっと…普段通りが…自然体…」
 俺の言葉に揃って返事したくせに、嫁ーずがごそごそ相談を始めた。

「柚夏は、いつも通りで大丈夫だよ」「ん~っと、いつも通りって事は、柚希とラブラブしてたらいいって事?」「柚夏…」「柚希…」
 万年ラブラブ夫婦は、それで良いと思う…。何か腹立つけど…。

「お母さんは、いつも通りに過ごすけど、コルネちゃんはしっかりとトールちゃんの元で領主業のお勉強するのですよ」
「はい、お母さま」
「ユリアは~?」
「ユリアちゃんは、お母さんとエド君のお世話よ」
「あい!」
 まあ、こっちもこれでいいか。

「せば、わぁは洗濯すっど」「おきゃぁも同ずぐ」「だばあ、わっちはお掃除どご」「わぃは、買い物さ行ぐし」「ここの片づけはわいが」
 ドワーフメイド衆も、何か役割分担して分かれて……って、ちょっと待て! 
「今、絶対5人居たよな? 居たよな!?」
 俺にはちゃんと5人分の声が聞こえたぞ、間違いない!
『ちょっと何言ってるか分からないです』
 何でいつもは方言なのに、こんな時だけ声を揃えて標準語なんだよ、お前等!

「私達は、いつも通りに監視を行いましょう」「今日のトイレ監視は?」「あ、それ私です!」「いいなぁ…」
 妖精達よ…お前達は、一体何を話しているんだ?
 ってか、トイレの監視って…まさか誰かがトイレに入って用をたしているのを監視してるのではあるまいな?
 それって覗きじゃね? いや、れっきとした犯罪だぞ、それは!
「マスター、この世界の法律にその様な罪はありません」
「な、ナディア! 俺の心を読んだのか!?」
「いえ、声に出てましたが?」「「「ばっちり聞こえましたけど?」」」
「んな?」
 また声に出てしまっていたのか。
「ちなみに監視するのは、マスターだけですので、ご心配なく」
「めっちゃ心配だわ! ってか、それが自然体って、お前等まさか毎日監視してるのかよ!」
「「「「当然です!」」」」
 もうやだ…こいつら…。


 朝の食事も終え、俺は執務机の上に積まれた書類と、今日も今日とて格闘中。
 コルネちゃんにも、比較的簡単な書類と睨めっこしながら、色々なお仕事のお勉強中。
 そもそも、コルネちゃんは地頭が良いので、すでに俺の仕事であれば問題なく代行できる程だ。
 今は、アルテアン商会の事業計画を練っている所だ。
 例えば長距離便に使用している、魔石式の蒸気トラックやバスの整備計画。
 上手く整備に入れる車と使用する車を割り振るのって、結構難しいんだ。
 運行時間と整備場の空き状況とかを上手く割り振りして、きちんとした運行計画書を作っている所。
 将来はこのアルテアン商会の権利を譲るつもりだから、しっかりと勉強してもらいたい。
 さしあたっては、領都リーカと王都に出店しているビューティーサロンを紹介から独立させて、会頭に据えようかな。
 ほっといても利益を生み続けている、超絶好調な部門だからね。
 男性用マッサージ店は、コルネちゃんには任せられないかな。
 だって、あっちは最近モーホーな男の方が集まってるって噂だし…俺もちょっとキモイ…。
 あの部門は早々に商会から切り離して、誰か欲しがる人にでもに権利を売ろう…うん。
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