1,147 / 1,466
騒々しいですねえ
しおりを挟む
何かやっぱ違うなぁ…。
朝の鍛錬では、見事覚醒! っとは行かなかった。
今まで覚醒しそうだと言われた時と、今朝は何かが違ったんだ。
何が違ったんだろうなぁ? 場所? 天気? 服装? ん~~~、全然わからん!
分からん事をうだうだ考えてても仕方ない。
また明日の朝、覚醒目指して頑張ればいいかな。
そんな事を考えながら、今日は執務室で1人で書類の山を崩していると、扉をノックする音がした。
「ご主人様、お客様がお見えだて」
ドワーフメイドさんが、来客を告げに来た。
「今日、面会とかの予定あったっけ?」
はて、記憶にございませんが?
「ドワーフの親方だてし!」
おおーーー! きたーーー! まってたよーーー!
「は、早く通して! あ、俺の奥さん達には気付かれないようにね」
「わかったけぇ」
ドワーフメイドさんが、ぺこりとお辞儀をして、すすすっと親方を迎えに玄関に向かった。
ふっふっふ…これで今夜からの俺の安眠は確実だな…くっくっくっく…わぁーはっはっは!
その頃ホワイト・オルター号は、今夜は空のとある地点に留まり、夜を過ごす事となった。
山脈越えは目前ではあるが、下手をすると山脈越えの最中に陽が暮れる可能性があったからだ。
無論、そんな事をサラとリリアが勝手に決める事撫で出来ない。
リリアがヴァルナルに通信で現状を伝え、指示を仰いだ結果こうなったの。
いや、本当の事を言えば、往路のデータがホワイト・オルター号には記録されているので、山脈越えですら完全に自動で操縦で問題なく出来るのだが、ヴァルナルが無理をせずに空で一泊しようと提案したのだ。
まあ、後は山脈を越えれば翌日の夕方前にはヴァルナル邸に到着する。
そこで荷下ろしなどをしたとしても、夜にはネス湖の湖畔へと戻れるのだから、慌てる事も無い。
旅の終着点はもう見えているのだから。
そう…だからこそ、リリアは少々焦っていた。
この調査の旅の最中、ずっと考えていた事。
先程、サラに向かい考えを口にした事で、何となくまとまって来た考え。
空での宿泊…つまりは、帰宅前の最後の夜、飛行船の1室で隣にベッドを並べるサラへ声を掛けた。
「サラ…」
まだ空もぼんやりと明るい時間であるにもかかわらず、すでにサラはベッドで大の字になって目を閉じていた。
「サラ…もう寝たんですか?」
「………」
「寝てるなら…悪戯しますよ?」
「起きとるわーーー!」
今まで目を閉じていたサラが、勢いよく飛び起きた。
「悪戯って何するつもりじゃ、このド変態が!」
「何するつもりって…定番ですがナニです」
無表情にリリアが答える。
「定番って、どこの定番じゃ! そんな定番あるわきゃねーだろうが!」
「私の中の定番ですが、何か?」
何を言われても表情を崩さないリリア。
「お…お前の中の定番かよ!」
「何か文句でも?」
「ナニとか何とか、もう意味わかんねーよ! お前の中でだけの定番bなんて、世界中の誰にも通用しねーよ!」
まあ、サラの言う事にも一理ある…ありすぎるかも。
「まあま、そう興奮しないで。濡れましたか?」
「そういう興奮してねーよ! わたしゃ、ショタにしか興味ねーんだよ!」
「まあ、それは良いとして…」
「良いのかよ!?」
「話の腰を折らないでください。全く騒々しいですねえ」
「お前が話をおかしな方向に持って行ってんだろうーがよーーー!」
静かな空の上を漂うホワイト・オルター号のとある船室の中は、意外なほどに騒々しかった。
朝の鍛錬では、見事覚醒! っとは行かなかった。
今まで覚醒しそうだと言われた時と、今朝は何かが違ったんだ。
何が違ったんだろうなぁ? 場所? 天気? 服装? ん~~~、全然わからん!
分からん事をうだうだ考えてても仕方ない。
また明日の朝、覚醒目指して頑張ればいいかな。
そんな事を考えながら、今日は執務室で1人で書類の山を崩していると、扉をノックする音がした。
「ご主人様、お客様がお見えだて」
ドワーフメイドさんが、来客を告げに来た。
「今日、面会とかの予定あったっけ?」
はて、記憶にございませんが?
「ドワーフの親方だてし!」
おおーーー! きたーーー! まってたよーーー!
「は、早く通して! あ、俺の奥さん達には気付かれないようにね」
「わかったけぇ」
ドワーフメイドさんが、ぺこりとお辞儀をして、すすすっと親方を迎えに玄関に向かった。
ふっふっふ…これで今夜からの俺の安眠は確実だな…くっくっくっく…わぁーはっはっは!
その頃ホワイト・オルター号は、今夜は空のとある地点に留まり、夜を過ごす事となった。
山脈越えは目前ではあるが、下手をすると山脈越えの最中に陽が暮れる可能性があったからだ。
無論、そんな事をサラとリリアが勝手に決める事撫で出来ない。
リリアがヴァルナルに通信で現状を伝え、指示を仰いだ結果こうなったの。
いや、本当の事を言えば、往路のデータがホワイト・オルター号には記録されているので、山脈越えですら完全に自動で操縦で問題なく出来るのだが、ヴァルナルが無理をせずに空で一泊しようと提案したのだ。
まあ、後は山脈を越えれば翌日の夕方前にはヴァルナル邸に到着する。
そこで荷下ろしなどをしたとしても、夜にはネス湖の湖畔へと戻れるのだから、慌てる事も無い。
旅の終着点はもう見えているのだから。
そう…だからこそ、リリアは少々焦っていた。
この調査の旅の最中、ずっと考えていた事。
先程、サラに向かい考えを口にした事で、何となくまとまって来た考え。
空での宿泊…つまりは、帰宅前の最後の夜、飛行船の1室で隣にベッドを並べるサラへ声を掛けた。
「サラ…」
まだ空もぼんやりと明るい時間であるにもかかわらず、すでにサラはベッドで大の字になって目を閉じていた。
「サラ…もう寝たんですか?」
「………」
「寝てるなら…悪戯しますよ?」
「起きとるわーーー!」
今まで目を閉じていたサラが、勢いよく飛び起きた。
「悪戯って何するつもりじゃ、このド変態が!」
「何するつもりって…定番ですがナニです」
無表情にリリアが答える。
「定番って、どこの定番じゃ! そんな定番あるわきゃねーだろうが!」
「私の中の定番ですが、何か?」
何を言われても表情を崩さないリリア。
「お…お前の中の定番かよ!」
「何か文句でも?」
「ナニとか何とか、もう意味わかんねーよ! お前の中でだけの定番bなんて、世界中の誰にも通用しねーよ!」
まあ、サラの言う事にも一理ある…ありすぎるかも。
「まあま、そう興奮しないで。濡れましたか?」
「そういう興奮してねーよ! わたしゃ、ショタにしか興味ねーんだよ!」
「まあ、それは良いとして…」
「良いのかよ!?」
「話の腰を折らないでください。全く騒々しいですねえ」
「お前が話をおかしな方向に持って行ってんだろうーがよーーー!」
静かな空の上を漂うホワイト・オルター号のとある船室の中は、意外なほどに騒々しかった。
0
お気に入りに追加
1,833
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~
はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま)
神々がくじ引きで決めた転生者。
「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」
って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう…
まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる