システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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越えてったー!

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 つまり結論は…俺にはどうしたらいいのか、さっぱり分からんと言う事だ。
 だって、そんな壮大なストーリーに、ちっぽけな俺個人がどうやったって立ち向かえるわけ無いからな。
 とは言っても、やっぱこの世界があと数十年で消えてしまうかもって言われたら、なんとかそれを阻止したいとも思うわけだ。
 その方法なんて、ま~ったく思いつかないが、それでもジタバタと抵抗したい。
 さてさて、どうしたもんかねぇ…。
 ってかさ…この話、ちょっと長くないか? そろそろ飽きてきたんだけど…。

「そこで本日の訪問に繋がるのです」
 俺が考えに耽っていると、モフリーナが少しだけ強い口調で声をあげた。
「実は、その対消滅を引き起こすであろう原因、つまりは新たなる世界構築を阻止するためのご相談に伺ったわけなのです」
 ほ、ほう?
「つまり、局長を止める方法があるって事?」
 だよね、そうだよね? そうじゃなきゃ、新世界構築の阻止なんて言わないよね?
「その通りじゃ!」
 また、いきなり出しゃばって来たぞ、のじゃロリが…。
「無論、お主だけであ奴の愚行を阻止など出来ぬ。じゃが、妾達…いや、全次元世界のダンジョンマスターと、元々のお主が力を合わせれば阻止出来るはずなのじゃ!」 
「ん? 全次元のダンジョンマスターってのは何となく想像できるけど、元々の俺の力って何?」
 まさか…俺には秘めたる力があるとでも言うのか!?
 こ、この左腕が疼くのは、秘めたる力が開放されようとしているからなのか!?
「お主が何を考えておるのか、大体想像は出来るが…それは違うぞよ?」
「違うのか!?」
 何てこったい! まさか左腕ではなく、俺の右目に宿った…あの力か!?
「あのな、お主には秘めたる力なぞないぞよ?」
「ないのかよ!?」
 ちくそう!
「アホか! ある訳がなかろうが! 秘めたる力などでは無いわ!」
 あ、そう。
 俺のラノベ的ご都合主義的能力が解放される時なのかと期待したのになぁ。
「お主には秘めたる力など無いが、お主は元々巨大な力を持っておったはずじゃ。それを取り戻すだけの事よ」
 洗濯板の言う事は、さっぱり理解出来ん。
「せ、洗濯板じゃと!? 貴様、妾のどこを見てその言葉を口にしたのか、言うてみよ!」
「黙秘権を行使します」
「むっきーーーー!」
 うん、これこそが正しいギャグ道という物だ。
 目指せ吉本新〇劇!
「トールヴァルド様、お話が進みませんので、その辺りで…」
「おっけー!」
 モフリーナに言われたら仕方ないなぁ。
「じぐぞう! モフリーナの言う事ばっかりききおってからに!」
 ボーディは放っておいてっと。
「トールヴァルド様は、先日もお話しましたが覚醒目前です」
 おっと、それは聞いたな、確かに。
「覚醒…つまりは解脱を果たしますと、今まで知覚できなかった事を知覚出来るようになります」
 ????
「元々、トールヴァルド様は、この宇宙を始めとした全次元世界を擁する本当の意味での世界を生み出した巨大なエネルギーの一部であったという事はお話した事があったと思います」
「うん、それは随分前に聞いた」
「はい。そして、今はその元々持っていたはずの知識や経験といったを忘れ、保有していたエネルギーも、そのほとんどがトールヴァルド様から切り離されております」
 えっと…?
「これは俗世で生きる人種としてのトールヴァルド様には不要なものだからです。ただ、管理局の思惑もあって、エネルギーだけは増え続けていという、不思議な状況になっておりますが…」
 そうなんだよねぇ。
 サラからは、俺のエネルギーを使ってガチャ玉で創造したら、そのエネルギーが管理局の輪廻転生システムに送られるって聞いてたけど、何故か俺のエネルギーが増え続けてる(らしい)んだよなぁ。
「私は、今のトールヴァルド様の日々増え続けているネルギーは、トールヴァルド様が覚醒した時に得られる本来の物では無いと考えております」
 んんんんん~?
「きっと、私の目の前に存在するトールヴァルド様以外の貴方様と同じ別次元の存在から送り込まれている物だと思うのです」
 またまた俺の理解の範疇を三段跳びで越えてったーーーーーー!
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