システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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…?

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「えっと…問題あるの?」
「うむ!」「はい! 大ありです!」
 やっぱ、問題があるそうです。

 いや、だけどここと左右が逆転している世界を創ってるだけなんでしょ?
 言ってみれば並行世界的な?
 それの何が問題なんだろうか…俺には理解できんのだが。
「お主が考えておるのは、並行世界的なものじゃろう?」
 ボーディさん、いつから俺の心の中が読める様になったんですか?
「並行世界であれば、特に問題にはならん」
 はぁ、そですか…。
「並行世界ってのはのぉ、つまりはココとは位相の異なる次元や空間に存在する、この次元と似た次元の事じゃ」
 まあ、それは何となくわかるよ。
 伊達にラノベとか漫画とかアニメとかでお馴染の異世界物の事だよね。
「位相が異なりはするが、それはあくまでも同じ世界の中の事じゃ。それは理解できるか?」
 …別の次元の世界の事は同じ世界の中の事って、何のこっちゃ?
「さっきの説明で例えなおすとじゃな、色んなボールが存在するのがこの世界であり箱じゃ。色んなボールの中には、似通ったものが存在したりもする。それが並行世界じゃ」
 おお、それなら何となくわかる気がする。
「じゃが、こんどはボールが1個も入って無い箱を、あ奴は創り出そうとしておるのじゃ」
 つまり…どゆこと?
「お主が知って宇宙の始まりはビッグバンじゃろ?」
 その通りでごわす!
「じゃが、そもそもビッグバンという物は、ある箱の中ではそれこそ数え切れぬ程怒っておったのじゃ。その一つ一つがボールになった…っと言ったら理解出来るかや?」
「ちょっと待て! んじゃ、全ての次元の始まりはビッグバンって事なのか?」 
「その通りじゃ。ビッグバンとお主等が呼んでおる現象は、あくまでもお主の元となったエネルギー体の意思が無数に分かれた末に起こった現象って事なのじゃ。つまり、お主は宇宙の生みの親じゃな」
 これまた、無茶苦茶壮大な話に巻き込まれてきた気がする…。
「そもそも、お主等では観測できぬじゃろうが、ビッグバンが起こる前とは、一体どういう状態か説明できるかや?」
 ごめんなさい、俺は科学にはそんなに詳しくありません…。
 高校の時、何故か学校が毎月定期購入していた月間Ne〇tonを図書館で見てた程度の知識しかありません。
 オカルトとか特撮とかアニメなら詳しいんだけど…昭和から平成にかけてね。
「無の状態じゃ」 
 …?
「そこは時間も光も物質もエネルギーすらない、完全な無の状態じゃ。そこに何らかの力が加わり、時間が動き出す…つまり、有の状態…その切っ掛けとなった何らかの力の事を、ビッグバンと呼んでおるのじゃ」
 おう…もの凄い爆発だと思ってたよ…。
「ビッグバンという名からして、もの凄い爆発とかを想像しがちじゃが、実は結構静かな現象なのじゃよ、ビッグバンとは」
 ごめんなさい、そう思ってました。
「そもそも、ビッグバンなどという名前も、お主等の前世の世界の学者とかが付けた名というだけじゃ」
 そりゃそうですよね…。本当の宇宙の始まりなんて、誰も見た事無いですもんね。
「しかもじゃ。さっきも言った通り、お主等がビッグバンと呼ぶ現象は無数に起こっておる。それも同時では無くばらばらにの」
 そっか、そう言えば巨大な箱の中に別々の次元が詰まったボールがいっぱい…あれ?
「ちょっと待ってくれ。んじゃ、前世の俺が住んでいた太陽系第3惑星の地球って、ここと同じボールの中にあんの?」
「うむ、あるぞ」
「って事は、同じ時間、同じ次元にある星って事なの?」
「同じ時間軸じゃが…お主の前世がいつ終わったのかは知らぬが、一度は輪廻転生システムの世界に行ったのじゃから、相当な時間が経っておると思うぞ」
 そういや、サラもかなり前にそんなこと言ってたな。
 俺の前世の時の嫁さんも子供も…って。
「ボールの中の空間は1個の宇宙じゃ。それが数え切れぬ程入っておるのが箱であって、本当の意味で世界と言うわけじゃ。あ奴はその箱を新たに創り出そうとしておるのじゃよ。この世界のエネルギーを使っての」
 この世界のエネルギーを使って…って、
「そのエネルギーって、どれぐらい取られちゃうの?」
「世界の半分じゃ」
 そりゃ、えらいこっちゃ!
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