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ダンゴムシ?
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「ええ、例のひよこです。おかしいとは思いませんでしたか、サラ?」
そうサラに語りかけるリリアの目は、いたってマジであった。
「おかしいって…ひよこが?」
「ええ、ひよこです。どう考えてもおかしいでしょう? ナディア達に目撃され、ダンジョンマスター達が接触したひよこは複数体存在したと聞きましたが、アホ毛以外は見分けがつかない程にそっくりだったそうです」
確かにボーディ達はトールにそう報告していた。
「それは聞きましたけど…縁日のカラーひよこじゃないんですから、そりゃひよこの見分けなんてつかないでしょ? まあ、初生雛鑑別師とかいう特殊な職業の人なら判別も出来るのかもしれませんけど…」
サラの言う初生雛鑑別師とは、ヒナの雌雄を鑑別する職業であり、間違ってもひよこの個体を見分ける職人では無い。
「ひよこに宿っている魂とは、元は局長やトールヴァルド様と同じエネルギー体から分かれた、いわば分身体。ひよこに宿っている全てのエネルギー体は、前世では解脱を果たした者達である事までは分っています。ですが、何故彼等はこの世界で見分けがつかない程に同じ姿をしているのでしょうか?」
リリアの持って回った言い方では、どうにもサラの理解が追い付かない。
「えっと、つまりは…どゆこと?」
「彼等も私達同様に、この世界で活動するためのサイバネティックス・ボディを使用しているのではないかと言う事ですよ」
ぽんっ! 右手を握りしめ、開いた左手へとサラが絵にかいたように打ち付けた。
「なるへそ! 確かに、それは十分にあり得ます! んじゃ、彼等の本体はどっかの次元で、ひよこボディには精神体だけ?」
「ええ、そう考えるのが一番矛盾が無いかと」
更にも漸くリリアの言いたい事が理解できたらしい。
「で、でも…私達って、ひよこ達にとっては、敵とまでは行かなくとも、決して友好的な関係ではなかったはず」
元々、管理局の…局長と言い換えた方が適当かも知れないが…敵であったはず。
「ですから、ダンジョンマスター達に協力を仰ぐのです。ひよこ達とダンジョンマスター達の技術力があれば、私達のボディ作成も不可能では無いでしょう!」
力強くリリアが断言した。
「えっと、ダンジョンマスター達が、私達の話を聞いてくれますか…ねぇ?」
「そこは交渉次第です。まあ、もっと大きな懸念事項もあるにはあるのですが…」
リリアの表情が、一瞬にして暗くなった。
「えっ、どうしたんです? 懸念事項? え、えっ?」
それを目にしたサラが少しだけ慌てた。
「ええ、最大の懸念事項です。もしも技術協力をしてもらえたとすれば、サイバネティックス・ボディの作成は可能でしょうが…サラのボディって造る事が出来るんでしょうか?」
「ほぇ?」
「いえ、だって貴女のボディに関して管理局でも何度も色々なタイプのボディを作成しましたけど、つるぺたロリボディ以外には全然適正無かったじゃないですか。仮にとはいえ、そんな貴女用のボディを造り出せるのでしょうか…心配です」
「おま! 喧嘩なら買ってやるから、表に出ろ!」
「私ならこのボディ以外にも年上でも年下でも、メリハリのあるワガママ・ボディでも、大概の物には入れましたけど…サラはねぇ」
「ごらーーー! 喧嘩なら高値でまとめ買いしてやるって言ってんだろーが! かかってこいやーーー!」
「ま、ひよこは無理にしても、ダンゴムシ・ボディとかならイケそうな気もしますが」
「だれがダンゴムシかーーーー!」
静かな湖に浮かぶホワイト・オルター号のキャビンからは、サラの怒声が漏れ聞こえていたとか…。
そうサラに語りかけるリリアの目は、いたってマジであった。
「おかしいって…ひよこが?」
「ええ、ひよこです。どう考えてもおかしいでしょう? ナディア達に目撃され、ダンジョンマスター達が接触したひよこは複数体存在したと聞きましたが、アホ毛以外は見分けがつかない程にそっくりだったそうです」
確かにボーディ達はトールにそう報告していた。
「それは聞きましたけど…縁日のカラーひよこじゃないんですから、そりゃひよこの見分けなんてつかないでしょ? まあ、初生雛鑑別師とかいう特殊な職業の人なら判別も出来るのかもしれませんけど…」
サラの言う初生雛鑑別師とは、ヒナの雌雄を鑑別する職業であり、間違ってもひよこの個体を見分ける職人では無い。
「ひよこに宿っている魂とは、元は局長やトールヴァルド様と同じエネルギー体から分かれた、いわば分身体。ひよこに宿っている全てのエネルギー体は、前世では解脱を果たした者達である事までは分っています。ですが、何故彼等はこの世界で見分けがつかない程に同じ姿をしているのでしょうか?」
リリアの持って回った言い方では、どうにもサラの理解が追い付かない。
「えっと、つまりは…どゆこと?」
「彼等も私達同様に、この世界で活動するためのサイバネティックス・ボディを使用しているのではないかと言う事ですよ」
ぽんっ! 右手を握りしめ、開いた左手へとサラが絵にかいたように打ち付けた。
「なるへそ! 確かに、それは十分にあり得ます! んじゃ、彼等の本体はどっかの次元で、ひよこボディには精神体だけ?」
「ええ、そう考えるのが一番矛盾が無いかと」
更にも漸くリリアの言いたい事が理解できたらしい。
「で、でも…私達って、ひよこ達にとっては、敵とまでは行かなくとも、決して友好的な関係ではなかったはず」
元々、管理局の…局長と言い換えた方が適当かも知れないが…敵であったはず。
「ですから、ダンジョンマスター達に協力を仰ぐのです。ひよこ達とダンジョンマスター達の技術力があれば、私達のボディ作成も不可能では無いでしょう!」
力強くリリアが断言した。
「えっと、ダンジョンマスター達が、私達の話を聞いてくれますか…ねぇ?」
「そこは交渉次第です。まあ、もっと大きな懸念事項もあるにはあるのですが…」
リリアの表情が、一瞬にして暗くなった。
「えっ、どうしたんです? 懸念事項? え、えっ?」
それを目にしたサラが少しだけ慌てた。
「ええ、最大の懸念事項です。もしも技術協力をしてもらえたとすれば、サイバネティックス・ボディの作成は可能でしょうが…サラのボディって造る事が出来るんでしょうか?」
「ほぇ?」
「いえ、だって貴女のボディに関して管理局でも何度も色々なタイプのボディを作成しましたけど、つるぺたロリボディ以外には全然適正無かったじゃないですか。仮にとはいえ、そんな貴女用のボディを造り出せるのでしょうか…心配です」
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「ごらーーー! 喧嘩なら高値でまとめ買いしてやるって言ってんだろーが! かかってこいやーーー!」
「ま、ひよこは無理にしても、ダンゴムシ・ボディとかならイケそうな気もしますが」
「だれがダンゴムシかーーーー!」
静かな湖に浮かぶホワイト・オルター号のキャビンからは、サラの怒声が漏れ聞こえていたとか…。
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