システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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食品リサイクル?

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 説教と今後の方針もきちんと伝える事が出来たので、3人の教王達にはこの部屋を出て行ってもらった
 いや、目の前でずっと平伏してるとか、マジで気が落ち着かないから。
 どっかの漫画とか小説に出てくるような偉そうな王様とかじゃないんですよ。
 気が小さい? ほっとけ!
 ボーディも教王達と一緒に痺れる足を引きずりながら出て行ったが、きっと今から色々と教え込むんだろう。
 入れ替わりにやって来たのはもふりんとカジマギーのダンジョンマスターの分け身の幼女。
 さすがにコンパニオンじゃないだろうから、接待係? のつもりなんだろうか。
 カジマギーは無表情でじっと、もふりんはにこにこしながら、どちらも俺の目の前に立ってる…これもやっぱ落ち着かん。

 まあ、それは別に良い。
 問題は、教王が去ったとはいえ、目の前のこいつは消えては無くならないって事だ。
 そう、ずらっと目の前に並べられた料理の数々。
 これを放っておくのもアレなので、ちょこっとだけは手を付ける事にした。
 セコイ? 当たりまえだよ、なんせ俺は勿体ない精神が骨の髄までしみ込んだ元日本人だからな!
 良質の食材と手のこみまくった料理の殆どが、食品ロスとなってしまうのは、非常に気が引けるのだ。
 勿体ない精神を持ってる俺は当然だが、我が家の面々も実は結構ケチ。
 元は王族であるメリルだけでなく、嫁ーず全員しっかりとドワーフメイド衆に躾けられてるのだ。
 何だっけ…あっ! お米一粒の中に七人の神様が宿っている…んん? 何かこれは違うな。
 思い出した! お米を作るには88もの手間がかかる…え、これは近いけどちょっとずれてる?
 そうだそうだ! ドワーフメイドさんは ごはん粒を残すと、目が潰れる! って言ってたんだ!
 って、これって食品ロスと関係あったっけ? 
 だけど、食べ物を無駄にしてはいけないって所は共通するから食品ロスと通ずるものがあると言う事で。
 あれ、何の話だっけ?
 そうそう! 目の前の数々の料理が勿体無いって事だったな。
 
 嫁ーずも、お腹の隙間に、何とか詰め込もうとしているよだが、無理して食べてこの後動けなくなったら困る。
 こりゃ、お持ち帰りした方がいいんじゃね?
 この大陸では夜食になるのかな? 時差を考えたら、これが超早い昼食になるから、夕食かその前の間食って感じの。
 持って帰って、お腹がすいた時に部屋で食べたら問題ないかな。
 俺の考えが伝わったのかどうかは分からん。
 だって、俺を中心に左右にずらっと一同横並びなんだもん。
 だけど、何となく全員の気持ちが一致した気がした。
 気がしたんで、目の前のもふりん…は頼りなさそうだから、カジマギーに頼むとしようかな。
「なんででちか!」「その考えは正しいと言えます」
 もふりんが抗議してるけど、被せ気味にカジマギーは肯定してますけど?
 ってか、まだ何も言ってないんだけどな…俺。
「えっと…カジマギー。この料理は流石に食べきれないんで、お持ち帰り出来る?」
 容器代っているのかな?
「可能です。ですが、別にそんな事をされずとも、お申し付け下されば新しい料理を用意いたしますよ?」
 不思議そうな顔でカジマギー言う。
「だけどさ、勿体ないじゃん。こんなに手の込んだ料理の数々を捨てるのは…さ」
 そう言うだろうとは思ってたけど、やっぱね…。
「ああ、そう言う事ですか。ご安心ください、余っても捨てたりはしませんので。下層階で最近飼育している牛や豚、鶏などの餌にいたします。一切捨てたりいたしませんので、ご心配なさらず」
「………餌?」
「はい。料理過程で出た物も含め、全ての食品由来の物に関しましては、余す事無く乾燥・粉砕して、飼料の原料といたします。それにそれぞれの家畜に必要な栄養価などを計算したうえで、薬品を添加して餌といたしますので、お気になさらず」
 何か、すっげーハイテクな事を言い出したぞ、この幼女?
「元来、貴方が創造したこの大陸には野生の生物もそこそこ生息しておりましたが、それだけでは10万人もの人々の胃袋をこの先も満たせるかというと、疑問が残りますので、畜産業を大々的に導入しました。問題はそれらの餌なのですが、モフリーナ様からお伺いした最初の転移者を援助するための食品製造技術を改良して、飼料の製造も出来るようにしております。この飼料の原料につきましては、あちらのダンジョンを通じ、周辺の街や村などから食品ゴミを買い集めさせております。また、獣やモンスターの内臓や骨とか皮なども、多少腐敗していても加工する事が出来ます。これによって、周辺の街や村には新たな雇用が生まれる事により、経済活動においても……………」
 あ、もう俺…付いていけなくなってきた…。
「…………このように、完全サイクル化に成功しておりますので、ご心配になるような事はございません」
 俺を含め、全員が呆然とカジマギーの話に聞き入ってしまった。
「お、おう…なるほど、廃棄食品のリサイクルか。なるほど、それは非常によく考えられたシステムだな、うん、感心したよ」
 取りあえず、幼女達の前ではわかったふりをしておこう…。
「お褒めに与かり光栄です」
 恭しく礼をするカジマギー。

「かっちゃん、あれぜったいにりかいできてないでちゅよ?」
「そう言う事をいうものではありません。細かいシステム構築は、我々下々の仕事です。神は方針を示すだけでよいのです」
「かみでちゅか? まあ、うすっぺらいかみでちゅねぇ…」
「そこは認めましょう。まあ、教王が神と崇めているのですし、ダンジョンマスター様方も、いずれは彼は神となると仰ってますから」
「べんじょでおちりをふくかみのほうが、まだじょうとうなきがちまちゅ」
「そこは、お鼻をかむ紙と言ってあげなさい。いくら何でも失礼ですよ?」
 幼女二人組が、こそこそ話してるが…お前等…、
「全部聞こえてるからなーーーーーー!」
「「うひょ!?」」
 2人が手に手を取って飛び跳ねてびっくりしてるが、それよりも…
「皆もクスクス笑うなーーーーー!」
 家族全員も、めっちゃ笑ってた。
 
 俺の存在価値って、トイレットペーパーとかティッシュペーパーと同列なん?
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