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あんた…馬鹿?
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さて、無事に俺の弟の名前も決まった所なのだが、忘れてはいけない事がある。
それは、例の土地に関する調査の事だ。
…忘れてたのは俺だけ?
いやいや、W妊娠発覚とW出産なんていう、特大のイベントが連荘すれば誰もが頭の片隅からも消し飛ぶだろう。
…消し飛ぶよね?
え~~…ごほんっ! 気を取り直して、例の土地の話をしよう。
ダンジョンあんスタ―達からの報告によると、ダンジョンから送り込んだモンスター達では詳しくは判らず、次の段階としてダンジョンマスターの分け身でもある、もふりんとカジマギーが派遣されたとの事。
そして本日、追加報告を手にし、ダンジョンマスター達が我が家にやって来たわけなのだが…。
「おぅおぅ! 何ともめんこいのぉ!」
「本当ですねぇ。あ、私を見て笑いましたよ!」
「…違う。私を見て笑った…」
何故か我が弟のエドワード君とユズノちゃんの前から離れない、とろけ顔のダンジョンマスター達。
「えっと…君達、何しに来たの?」
「赤子を見る為じゃ!」「赤ちゃんを見る為です!」「…赤ちゃん抱っこする…」
えっと、ボーディさん、モフリーナさん、モフレンダさん…今日は報告にとかで来たのでは?
「そんな些末な事は後でも良いじゃろう。今はこの至福の時を堪能させよ!」
ボーディさん、貴女マジで何しに来たんだよ。
ってか、例の土地に関する事が些末な事なのか?
母さんとユズカも楽しそうにしてるから、止めるしないけど…本当にそれで良いのか?
まあ、確かに我が家の女性陣全員が赤ちゃんむ夢中なんだから、その気持ちも分からなくはないけど…。
悪阻での合間って言うのかな? 体調が落ち着いたら、すぐに他の嫁ーずと共に、メリルとミルシェも赤ちゃん見にやって来たりしてるし。
えっと、君達も来年には出産するんだけど?
経験者が増えて心強い? 育て方の勉強になる? 名前はどうしようか?
いや、確かに経産婦が増えれば色々とアドバイスも貰えるだろうし、心強いのはわかるけど…まだ産まれて間もない赤ちゃんの育て方が勉強になるの? ああ、赤ちゃんの扱い方って事? なるほど。
でも、名前は早過ぎない? まだ妊娠したって分かっただけでしょう? 性別なんて、絶対に分からないと思う。
え、性別を調べる呪法具を造れ? えっと…それにつきましては、関係部部署と慎重に協議させて頂きます…。
こんな風に、ダンジョンマスターだけでなく、我が家のアイドルとなった2人の赤ちゃん。
この熱狂的な赤ちゃん人気っぷり、落ち着く日が果たして来るんだろうか?
暫く赤ちゃんと戯れて落ち着いたかの様に見えたダンジョンマスター達を…実際には全然落ち着いて無かったけど…応接室へと連れて行った。
あのまま放っておくと、何時までも赤ちゃんに齧りついていそうだったからな。
俺だって、そうそう暇じゃない。
ダンジョンマスターとの会談の為に、わざわざ時間を空けたんだから、さっさと本題に入ろうよ。
…俺だって弟を抱っこしたいんだから。
「いやぁ、済まんな。あの様にめんこい童を目にする事は中々無いのでのぉ」
席に着くなり、ボーディが笑顔でそう言うのだが、
「いや、もふりんとかカジマギーがいるじゃん」
ダンジョンマスターの分け身だって、見た目は完全な幼女だぞ?
「ああ、なるほど。確かに彼女達は見た目は幼いですが、元からあの姿ですので」
いきなりモフリーナから、良く分からない事を言われた。
「なるほどのぉ」
え、何でボーディはそれで納得できたの?
「えっと、我々ダンジョンマスターとその分け身というのは、生まれつきこの状態なのです。なので、新生児というのを目にする事が中々ないのですよ。もちろん、パンゲア大陸に住む人々も出産はしておりますが、我々が直接手で触れたり出来ませんし…」
「え? てっきり、もふりんとかカジマギーって赤ちゃんから成長したのだと…そういや、初めて会った時からあの姿だった気もする」
モフリーナの説明を聞くと、何となく赤ちゃんに夢中になった理由もわかったかもしれない。
どうやら彼女達やダンジョンのモンスター達は、いきなり現在の姿で生まれてくると言う。
パンゲア大陸に俺が無理やり移民させたり、システムバグで転移して来た人達の間でも、ちょくちょく出産はあるようだが、陰の支配者たるダンジョンマスターが見に行くのも憚られる。
そもそも、彼女達と親しくしている存在そのものが珍しい…まぁ、そりゃそうか。
その親しい存在が、赤ちゃんを産んだのだ。
彼女達にとっては、滅多にお目にかかる事が出来ない存在である赤ちゃん。
そりゃ、夢中にもなるのも仕方ないかもしれない。
「でも、取りあえずは本来の来訪目的を終えてから、赤ちゃんと遊んで欲しいなぁ」
挨拶ぐらいはするにしても、赤ちゃんと戯れるより先に用事を済ませろよ。
「戯けが! 赤子より優先される事など無いわ!」
「赤ちゃんが最優先です」
「あんた…馬鹿?」
…俺、何か間違った事言ったかなぁ…?
それは、例の土地に関する調査の事だ。
…忘れてたのは俺だけ?
いやいや、W妊娠発覚とW出産なんていう、特大のイベントが連荘すれば誰もが頭の片隅からも消し飛ぶだろう。
…消し飛ぶよね?
え~~…ごほんっ! 気を取り直して、例の土地の話をしよう。
ダンジョンあんスタ―達からの報告によると、ダンジョンから送り込んだモンスター達では詳しくは判らず、次の段階としてダンジョンマスターの分け身でもある、もふりんとカジマギーが派遣されたとの事。
そして本日、追加報告を手にし、ダンジョンマスター達が我が家にやって来たわけなのだが…。
「おぅおぅ! 何ともめんこいのぉ!」
「本当ですねぇ。あ、私を見て笑いましたよ!」
「…違う。私を見て笑った…」
何故か我が弟のエドワード君とユズノちゃんの前から離れない、とろけ顔のダンジョンマスター達。
「えっと…君達、何しに来たの?」
「赤子を見る為じゃ!」「赤ちゃんを見る為です!」「…赤ちゃん抱っこする…」
えっと、ボーディさん、モフリーナさん、モフレンダさん…今日は報告にとかで来たのでは?
「そんな些末な事は後でも良いじゃろう。今はこの至福の時を堪能させよ!」
ボーディさん、貴女マジで何しに来たんだよ。
ってか、例の土地に関する事が些末な事なのか?
母さんとユズカも楽しそうにしてるから、止めるしないけど…本当にそれで良いのか?
まあ、確かに我が家の女性陣全員が赤ちゃんむ夢中なんだから、その気持ちも分からなくはないけど…。
悪阻での合間って言うのかな? 体調が落ち着いたら、すぐに他の嫁ーずと共に、メリルとミルシェも赤ちゃん見にやって来たりしてるし。
えっと、君達も来年には出産するんだけど?
経験者が増えて心強い? 育て方の勉強になる? 名前はどうしようか?
いや、確かに経産婦が増えれば色々とアドバイスも貰えるだろうし、心強いのはわかるけど…まだ産まれて間もない赤ちゃんの育て方が勉強になるの? ああ、赤ちゃんの扱い方って事? なるほど。
でも、名前は早過ぎない? まだ妊娠したって分かっただけでしょう? 性別なんて、絶対に分からないと思う。
え、性別を調べる呪法具を造れ? えっと…それにつきましては、関係部部署と慎重に協議させて頂きます…。
こんな風に、ダンジョンマスターだけでなく、我が家のアイドルとなった2人の赤ちゃん。
この熱狂的な赤ちゃん人気っぷり、落ち着く日が果たして来るんだろうか?
暫く赤ちゃんと戯れて落ち着いたかの様に見えたダンジョンマスター達を…実際には全然落ち着いて無かったけど…応接室へと連れて行った。
あのまま放っておくと、何時までも赤ちゃんに齧りついていそうだったからな。
俺だって、そうそう暇じゃない。
ダンジョンマスターとの会談の為に、わざわざ時間を空けたんだから、さっさと本題に入ろうよ。
…俺だって弟を抱っこしたいんだから。
「いやぁ、済まんな。あの様にめんこい童を目にする事は中々無いのでのぉ」
席に着くなり、ボーディが笑顔でそう言うのだが、
「いや、もふりんとかカジマギーがいるじゃん」
ダンジョンマスターの分け身だって、見た目は完全な幼女だぞ?
「ああ、なるほど。確かに彼女達は見た目は幼いですが、元からあの姿ですので」
いきなりモフリーナから、良く分からない事を言われた。
「なるほどのぉ」
え、何でボーディはそれで納得できたの?
「えっと、我々ダンジョンマスターとその分け身というのは、生まれつきこの状態なのです。なので、新生児というのを目にする事が中々ないのですよ。もちろん、パンゲア大陸に住む人々も出産はしておりますが、我々が直接手で触れたり出来ませんし…」
「え? てっきり、もふりんとかカジマギーって赤ちゃんから成長したのだと…そういや、初めて会った時からあの姿だった気もする」
モフリーナの説明を聞くと、何となく赤ちゃんに夢中になった理由もわかったかもしれない。
どうやら彼女達やダンジョンのモンスター達は、いきなり現在の姿で生まれてくると言う。
パンゲア大陸に俺が無理やり移民させたり、システムバグで転移して来た人達の間でも、ちょくちょく出産はあるようだが、陰の支配者たるダンジョンマスターが見に行くのも憚られる。
そもそも、彼女達と親しくしている存在そのものが珍しい…まぁ、そりゃそうか。
その親しい存在が、赤ちゃんを産んだのだ。
彼女達にとっては、滅多にお目にかかる事が出来ない存在である赤ちゃん。
そりゃ、夢中にもなるのも仕方ないかもしれない。
「でも、取りあえずは本来の来訪目的を終えてから、赤ちゃんと遊んで欲しいなぁ」
挨拶ぐらいはするにしても、赤ちゃんと戯れるより先に用事を済ませろよ。
「戯けが! 赤子より優先される事など無いわ!」
「赤ちゃんが最優先です」
「あんた…馬鹿?」
…俺、何か間違った事言ったかなぁ…?
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