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お前だ!
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メリルとミルシェは、嘔吐を繰り返していたが、その後は他の嫁ーずによって寝室へと運ばれて横になっている。
すぐに魔族のお医者さんが駆けつけてくれ、2人の診察をしてくれている。
というか、サラとリリアさんが、蒸気自動車でお医者さんを掻っ攫って来たってのが正しい表現かも知れない。
魔族の女医さんは、特に焦った様子もなく、俺達に心配しない様にと言って、2人の診察へと向かった。
頼れるお姉さんって感じのお医者さんで、ちょっとだけ緊張から解き放たれた様な気分になった。
くっそ! しかし、一体誰が毒を盛ったんだ?
まさか、俺達が帰ってくるタイミングで仕掛けて来るとは!
幸いにも、あの2人の容態もそう悪くは無いようだし、他の家族の体調には問題無さそうだが、いくら少量で隊長に問題が無いとはいえ、妊婦である母さんやユズカにとっては大問題なはずだ。
母体に影響がなくとも、胎児には多大な影響が出る事もあるのだ。
これは、明らかに俺に対して喧嘩を売っているという事に違いあるまい。
おう、幾らでも買ってやろう! 俺の大切な家族に、卑劣な手段で攻撃をして来たんだから、手加減などしてやるものか!
この緊急事態において、俺は今動けるだけの我が家のメンバーを食堂に集めた。
まずは…。
「ナディア、2人の身体から毒物が検出されたら、すぐに魔族さんの所で解毒薬を作ってもらってくれ」
「あ、はい…毒物ですか?」
ん? これって普通の事なんじゃないか?
「いや、解毒薬を作るためには、元となる毒物が必要だろう? この俺様に喧嘩を売って来たんだから、そりゃ高値で買ってやるけど、武器や防具は多い方が良いのは間違いないだろう? だから毒物に対抗できる薬を用意しておくんだよ」
「はぁ…なるほど。毒物が検出されたら…ですね?」
何でそんなに首を傾げてるんだ、ナディア?
「ああ、微量であろうとも、検出され次第すぐにな」
「まあ、わかりました…検出されたら…ですね」
うむ、これで対抗策は出来た。
まあ、更に別の毒物が使われる可能性が無くもないが、それはその時にまた対処方法を考えよう。
「サラ、リリアさん」
「ほぃ?」「何でしょう?」
気が抜けるな、サラの返事は…。
「一体、どのタイミングで毒を盛られたと思う? 俺はこの邸の誰かが毒を盛ったとは考えられない」
「「そうでしょうね」」
「となると、誰かが俺達の口に入る物に毒物が届く様に、食材に混ぜた可能性も…」
「「それは無い!」」
俺の素晴らしい推理の途中で断言された。
「いや、待て待て待て! 毒物に最初に触れるのは、ドワーフメイドさん達ではないか! みんな体調に問題は?」
「「「「ねぇですだ!」」」」
むっ? そうか、ドワーフさんは元々野生…ではなく、森に住んでいたのだから、毒耐性でもあったのかもしれない。
「父さんは…殺しても死ななそうだからいいとして」
「おいこら、何を言うんだ馬鹿息子!」
父さん、五月蠅い!
「母さんとユズカは、本当に問題ないんだね?」
「ええ、大丈夫よ」「えっと…問題なんて出ませんけど…」
母さんは、最恐…凶…狂…最強の女だから大丈夫なのかな? ユズカは転移者だからかな?
「コルネちゃん、ユリアちゃんは?」
「大丈夫ですよ、お兄さま」「うん、ゆりあはげんきだよ!」
ユリアちゃんの身体は特別製だから耐性があるだろうが、コルネちゃんは普通の女の子だからな。
何かあってからじゃ遅い! 今回はセーフだったか。
「うむ、現状は把握した。では、ここからは我が家に攻撃してきた敵への対策会議を行う!」
俺は力強くそう言って立ち上がった。
『対策会議?』
何で全員でそんな不思議そうな顔してんだ? これは戦争だぞ!?
「まず、メリルとミルシェをあんな風にした奴をあぶりだす!」
『はぁ…』
やる気が感じられん! 戦争だぞ? みんな、分かってんのか?
「いいか、無事だとは言え、あの2人が嘔吐したんだ。しかも、邸の誰にも気づかないほど巧妙な方法で! つまり、誰かがこの邸を監視している奴がいるはずだ!」
『いないと思いますよ?』
何でだ! 何で言い切れるんだ!
「いないかもしれないが、2人をあんな風にした奴の命〔タマ〕とっちゃる!」
『いや、タマは取らない方が…』
むむむ? 生きたまま捕縛して黒幕をは吐そうというのか、確かにそうだな。
「では、捕縛して…「ぷっ」…誰だ、今笑ったのは! 真剣味が足りないぞ!」
「もう、大奥様~! 面白そうだから、もうちょっと聞こうって言ってたの、大奥様じゃないですかぁ」
笑ったのは母さんか? んで、ユズカとそんな相談してたのか…って、面白そう?
「えっと、おお…伯爵様、ちょっと確認したい事があるのですけれど」
「サラか、言ってみろ」
サラは、こほんと小さく咳払いした後、
「メリル様とミルシェ様をあんな風にした犯人を捜すんですよね?」
「そうだ! 毒を盛った奴を絶対に見つける!」
「犯人を見つけるんですか?」
「ああ、黒幕を吐かせた後は、命〔タマ〕とっちゃる! やったるぞ!」
「タマ取るのだけは止めた方が良いと思いますし、すでにヤッた後では?」
「何でだ! このままだと、他にも儀生者が出るかもしれないだろうが!」
「確かに少なくともあと3人は犠牲者が出るかもしれません…その犯人のせいで」
「やっぱり犠牲者が…って、3人?」
「いえ、間違えました。最低でもあと3人…ですね」
「えらく具体的な数字だな…はっ! まさか、犯人はサラ…お前か!?」
「何でやねん! もう、言っちゃっていいですよね、みなさん?」
サラが食堂に集まった面々の顔を見まわしたあと、ゆっくりと右手を上げた。
そして、その人差し指でゆっくりと俺を指した。
え、俺?
「あの2人をあんな風にした犯人は…お前だ!」『お前だ!』
サラの声に合わせ、全員で俺を指さして叫んだ。
あ、ユリアちゃんだけは、良く分かってない様だけど…。
えっ、俺?
すぐに魔族のお医者さんが駆けつけてくれ、2人の診察をしてくれている。
というか、サラとリリアさんが、蒸気自動車でお医者さんを掻っ攫って来たってのが正しい表現かも知れない。
魔族の女医さんは、特に焦った様子もなく、俺達に心配しない様にと言って、2人の診察へと向かった。
頼れるお姉さんって感じのお医者さんで、ちょっとだけ緊張から解き放たれた様な気分になった。
くっそ! しかし、一体誰が毒を盛ったんだ?
まさか、俺達が帰ってくるタイミングで仕掛けて来るとは!
幸いにも、あの2人の容態もそう悪くは無いようだし、他の家族の体調には問題無さそうだが、いくら少量で隊長に問題が無いとはいえ、妊婦である母さんやユズカにとっては大問題なはずだ。
母体に影響がなくとも、胎児には多大な影響が出る事もあるのだ。
これは、明らかに俺に対して喧嘩を売っているという事に違いあるまい。
おう、幾らでも買ってやろう! 俺の大切な家族に、卑劣な手段で攻撃をして来たんだから、手加減などしてやるものか!
この緊急事態において、俺は今動けるだけの我が家のメンバーを食堂に集めた。
まずは…。
「ナディア、2人の身体から毒物が検出されたら、すぐに魔族さんの所で解毒薬を作ってもらってくれ」
「あ、はい…毒物ですか?」
ん? これって普通の事なんじゃないか?
「いや、解毒薬を作るためには、元となる毒物が必要だろう? この俺様に喧嘩を売って来たんだから、そりゃ高値で買ってやるけど、武器や防具は多い方が良いのは間違いないだろう? だから毒物に対抗できる薬を用意しておくんだよ」
「はぁ…なるほど。毒物が検出されたら…ですね?」
何でそんなに首を傾げてるんだ、ナディア?
「ああ、微量であろうとも、検出され次第すぐにな」
「まあ、わかりました…検出されたら…ですね」
うむ、これで対抗策は出来た。
まあ、更に別の毒物が使われる可能性が無くもないが、それはその時にまた対処方法を考えよう。
「サラ、リリアさん」
「ほぃ?」「何でしょう?」
気が抜けるな、サラの返事は…。
「一体、どのタイミングで毒を盛られたと思う? 俺はこの邸の誰かが毒を盛ったとは考えられない」
「「そうでしょうね」」
「となると、誰かが俺達の口に入る物に毒物が届く様に、食材に混ぜた可能性も…」
「「それは無い!」」
俺の素晴らしい推理の途中で断言された。
「いや、待て待て待て! 毒物に最初に触れるのは、ドワーフメイドさん達ではないか! みんな体調に問題は?」
「「「「ねぇですだ!」」」」
むっ? そうか、ドワーフさんは元々野生…ではなく、森に住んでいたのだから、毒耐性でもあったのかもしれない。
「父さんは…殺しても死ななそうだからいいとして」
「おいこら、何を言うんだ馬鹿息子!」
父さん、五月蠅い!
「母さんとユズカは、本当に問題ないんだね?」
「ええ、大丈夫よ」「えっと…問題なんて出ませんけど…」
母さんは、最恐…凶…狂…最強の女だから大丈夫なのかな? ユズカは転移者だからかな?
「コルネちゃん、ユリアちゃんは?」
「大丈夫ですよ、お兄さま」「うん、ゆりあはげんきだよ!」
ユリアちゃんの身体は特別製だから耐性があるだろうが、コルネちゃんは普通の女の子だからな。
何かあってからじゃ遅い! 今回はセーフだったか。
「うむ、現状は把握した。では、ここからは我が家に攻撃してきた敵への対策会議を行う!」
俺は力強くそう言って立ち上がった。
『対策会議?』
何で全員でそんな不思議そうな顔してんだ? これは戦争だぞ!?
「まず、メリルとミルシェをあんな風にした奴をあぶりだす!」
『はぁ…』
やる気が感じられん! 戦争だぞ? みんな、分かってんのか?
「いいか、無事だとは言え、あの2人が嘔吐したんだ。しかも、邸の誰にも気づかないほど巧妙な方法で! つまり、誰かがこの邸を監視している奴がいるはずだ!」
『いないと思いますよ?』
何でだ! 何で言い切れるんだ!
「いないかもしれないが、2人をあんな風にした奴の命〔タマ〕とっちゃる!」
『いや、タマは取らない方が…』
むむむ? 生きたまま捕縛して黒幕をは吐そうというのか、確かにそうだな。
「では、捕縛して…「ぷっ」…誰だ、今笑ったのは! 真剣味が足りないぞ!」
「もう、大奥様~! 面白そうだから、もうちょっと聞こうって言ってたの、大奥様じゃないですかぁ」
笑ったのは母さんか? んで、ユズカとそんな相談してたのか…って、面白そう?
「えっと、おお…伯爵様、ちょっと確認したい事があるのですけれど」
「サラか、言ってみろ」
サラは、こほんと小さく咳払いした後、
「メリル様とミルシェ様をあんな風にした犯人を捜すんですよね?」
「そうだ! 毒を盛った奴を絶対に見つける!」
「犯人を見つけるんですか?」
「ああ、黒幕を吐かせた後は、命〔タマ〕とっちゃる! やったるぞ!」
「タマ取るのだけは止めた方が良いと思いますし、すでにヤッた後では?」
「何でだ! このままだと、他にも儀生者が出るかもしれないだろうが!」
「確かに少なくともあと3人は犠牲者が出るかもしれません…その犯人のせいで」
「やっぱり犠牲者が…って、3人?」
「いえ、間違えました。最低でもあと3人…ですね」
「えらく具体的な数字だな…はっ! まさか、犯人はサラ…お前か!?」
「何でやねん! もう、言っちゃっていいですよね、みなさん?」
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そして、その人差し指でゆっくりと俺を指した。
え、俺?
「あの2人をあんな風にした犯人は…お前だ!」『お前だ!』
サラの声に合わせ、全員で俺を指さして叫んだ。
あ、ユリアちゃんだけは、良く分かってない様だけど…。
えっ、俺?
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