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緊急事態だ!
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夕方…という時間はとっくに過ぎて、夕食の為に食堂に集まった我が家の面々。
ここで、やっとこさ両親と妹達に、帰宅の挨拶をし、海での出来事も有る程度は報告した。
騎士や兵士さん達が、人魚さん達によって骨抜きにされた事とかね。
俺が嫁ーずに骨抜きにされた話はしてないぞ?
いや、そんな話をするまでも無く、母さんは夕食後のティータイムで、
「それで、トールちゃんは帰宅早々お楽しみだったのね?」
ほのぼのとした、家族が揃った団欒の席には似つかわしく無い事を言い始めたので、嫁ーずは真っ赤な顔でカップを持ったままプルプル震えていた。
あ、イネスだけは堂々としてるな…。
「か、母さん! 何を言い出すんだ!」
「何って、ナニの話の事よ? 孫の顔を見る日も近いわね、あなた」
よく見ると、母さんの隣で父さんだけでなく、コルネちゃんも赤い顔で俯いていた。
「あ、ああ…そうだな。トール…」
「何、父さん?」
「まあ、そのぉ…何だ…とにかく頑張れ…」
「ああ、うん、えっとぉ…頑張るよ?」
俺の頑張る発言に、妙にヤル気を取り戻して明るい顔になった嫁ーず(イネスは元からだけど)と、さらに小さく縮こまるコルネちゃん。
純真無垢な天使のコルネちゃんには、まだこういった性的な話は早かったよね。
ダメなお兄ちゃんでごめん…でもね、抵抗出来ないんだよ…奥さんたちの圧力には。
ちなみに、ユリアちゃんはひたすらドワーフメイド衆の新作クッキーを食べるのに夢中で、そんな話は全く聞いておりませんでした。
あと、妖精達もずっとおすまし顔だったのも付け加えておこう。
君たちも間違いなく加害者の仲間だからな、幇助罪適用だぞ! 共犯だぞ!
え、俺も喜んでる様にしか見えなかったから、何も問題ない?
…それは、変な薬をお前たちが飲ませたせいではないのかね、ナディア君。
いや、この罪は嫁-ず含めて全員のはずだ!
でも抵抗しなかったよねって?
いや、まあ…愛すべき妻や眷族たちにけがを負わせる分けにもいかないし…。
毎度毎度、流れに流されてますよねって?
ああ、うん…そうかもしれない。
間違いなく流されてる? 今日だって完全に流されてましたよねって?
えっと…そう言われると、返す言葉もございません…。
ふと気づくと、父さんも向いの席で、俺同様に小さくなっていた。
俺も父さんも、もの凄く居心地が悪くなっていた。
そんな時だった、事件が起きたのは。
「うっ…ちょっとお手洗いに…」
そう言って席を立つメリルに続き、ミルシェも、
「んっぷ…ちょ…ちょっと…」
そう言うや否や、席を立ってダッシュで食堂を出て行った。
急に2人共、気分が悪そうにしてたが…?
はっ、まさか、このお茶屋お茶菓子に毒が盛られていたのか!?
「全員、今すぐにお茶とお菓子から手を放せ! 口に入れちゃ駄目だ! ユリアちゃん、すぐに口の中の物をペッしなさい、ペッ!」
そう言葉をかけた俺は、すぐさま(帰ってから姿を見てない)サラとリリアさんを念話で呼び出す。
『緊急事態だ! 何者かに毒を盛られたかもしれん! すぐに食堂まで来てくれ!』
『!!』『わかりました!』
どっちがどっちの念話なんか分からないけど、そんなのどうでもいい!
「すぐに魔族のお医者さんを呼べ!」
俺は、屋敷中に響く大きな声で叫んだのであった。
ここで、やっとこさ両親と妹達に、帰宅の挨拶をし、海での出来事も有る程度は報告した。
騎士や兵士さん達が、人魚さん達によって骨抜きにされた事とかね。
俺が嫁ーずに骨抜きにされた話はしてないぞ?
いや、そんな話をするまでも無く、母さんは夕食後のティータイムで、
「それで、トールちゃんは帰宅早々お楽しみだったのね?」
ほのぼのとした、家族が揃った団欒の席には似つかわしく無い事を言い始めたので、嫁ーずは真っ赤な顔でカップを持ったままプルプル震えていた。
あ、イネスだけは堂々としてるな…。
「か、母さん! 何を言い出すんだ!」
「何って、ナニの話の事よ? 孫の顔を見る日も近いわね、あなた」
よく見ると、母さんの隣で父さんだけでなく、コルネちゃんも赤い顔で俯いていた。
「あ、ああ…そうだな。トール…」
「何、父さん?」
「まあ、そのぉ…何だ…とにかく頑張れ…」
「ああ、うん、えっとぉ…頑張るよ?」
俺の頑張る発言に、妙にヤル気を取り戻して明るい顔になった嫁ーず(イネスは元からだけど)と、さらに小さく縮こまるコルネちゃん。
純真無垢な天使のコルネちゃんには、まだこういった性的な話は早かったよね。
ダメなお兄ちゃんでごめん…でもね、抵抗出来ないんだよ…奥さんたちの圧力には。
ちなみに、ユリアちゃんはひたすらドワーフメイド衆の新作クッキーを食べるのに夢中で、そんな話は全く聞いておりませんでした。
あと、妖精達もずっとおすまし顔だったのも付け加えておこう。
君たちも間違いなく加害者の仲間だからな、幇助罪適用だぞ! 共犯だぞ!
え、俺も喜んでる様にしか見えなかったから、何も問題ない?
…それは、変な薬をお前たちが飲ませたせいではないのかね、ナディア君。
いや、この罪は嫁-ず含めて全員のはずだ!
でも抵抗しなかったよねって?
いや、まあ…愛すべき妻や眷族たちにけがを負わせる分けにもいかないし…。
毎度毎度、流れに流されてますよねって?
ああ、うん…そうかもしれない。
間違いなく流されてる? 今日だって完全に流されてましたよねって?
えっと…そう言われると、返す言葉もございません…。
ふと気づくと、父さんも向いの席で、俺同様に小さくなっていた。
俺も父さんも、もの凄く居心地が悪くなっていた。
そんな時だった、事件が起きたのは。
「うっ…ちょっとお手洗いに…」
そう言って席を立つメリルに続き、ミルシェも、
「んっぷ…ちょ…ちょっと…」
そう言うや否や、席を立ってダッシュで食堂を出て行った。
急に2人共、気分が悪そうにしてたが…?
はっ、まさか、このお茶屋お茶菓子に毒が盛られていたのか!?
「全員、今すぐにお茶とお菓子から手を放せ! 口に入れちゃ駄目だ! ユリアちゃん、すぐに口の中の物をペッしなさい、ペッ!」
そう言葉をかけた俺は、すぐさま(帰ってから姿を見てない)サラとリリアさんを念話で呼び出す。
『緊急事態だ! 何者かに毒を盛られたかもしれん! すぐに食堂まで来てくれ!』
『!!』『わかりました!』
どっちがどっちの念話なんか分からないけど、そんなのどうでもいい!
「すぐに魔族のお医者さんを呼べ!」
俺は、屋敷中に響く大きな声で叫んだのであった。
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