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俺は考えたのだ
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あの狂乱の日々から数日。
俺は、騎士さんや兵士さん達を乗せ、ホワイト・オルター号で我が家を目指した。
いや、正確には、モフリーナの第9番ダンジョンを目指した。
何でって? そりゃ、騎士さんや兵士さん達を遊ばせておくわけには行かないだろう?
放っておけば身体も勘も鈍るだろうから、訓練も兼ねて5人1組の合計40組で、ダンジョン攻略をして貰おうってわけさ。
無論、ダンジョンから直通の蒸気バスを使って、宿泊場所と行き来してもらうつもりだ。
宿泊場所は、前に移民の人用に地下に造った集合住宅。
移民してきた人達は、父さんの領地でしっかりと仕事をしているので、そこそこ安定して良い収入がある。
収入が安定すれば、やっぱり自由な時間も欲しくなる。
毎日の様に定期運航の蒸気バスで通勤していると、どうしても時間的余裕がなくなってしまうという事で、各街の近くにある賃貸住宅を借りて、そのほとんどが引っ越してしまったのだ。
まあ、残っている人も多少は居るのだが、その人達だってしっかりと仕事はしてくれている。
この地下住宅の居心地が良かったのか、はたまた一生懸命収入を貯蓄に回しているのか、俺は知らない。
だけど、地下の集合住宅に空き部屋が沢山出来たのは事実。
ならば、ここで有効活用しないわけには行かないだろう?
ってな事で、ダンジョンの説明を終えた後、バスにて地下住宅へと案内。
部屋の大きさなどで大凡割り振りをしたら、あとは勝手にして貰うつもりだ。
毎日ダンジョンで頑張れば、良い訓練にもなるし、魔石を集めればそこそこのお小遣いにもなる。
彼等には国からお給料も出ているけど、こうしたお小遣いだって欲しいはずだ。
ついでに俺の領地の温泉街の無料入浴券も、3枚ほど各人にサービスで渡してある。
休みの日には、お小遣い握りしめて遊びにおいで。
しっかり全部巻き上げてあげるからね。
まあ、人魚さんに色々と搾り取られた彼等に、あんまり阿漕な真似はしたくないのだが。
実は、あの三泊四日の人魚さんのフィーバー・タイムが終わって、騎士や兵士さん達が浜辺に戻された時の事。
見るからに、全員が酷く衰弱している様な疲労している様な顔をしていた。
だが、誰も文句を言わなかったのだ。
確かにいきなり飢えた獣の群れに放り込まれたのは驚いただろうし、怒りも沸いたであろうが、それを快楽が上回った様だ。
果ての見えない快楽の海におぼれた男達は、文字通り性も根も尽き果てるまで頑張った分けだが、それでもすっきりとした表情であった…げっそりしてたけど…。
一日砂浜の天幕で休んだ彼等は、次のパーティは何時だと口々に言っていたが、俺はそれらの質問は完全スルー。
そして、翌日には完全撤収したのだが、全員の目がもっともっとここに居たいと訴えていた。
とは言っても、あくまでも父さんが率いてきた者達であり、目的は例の土地の探索や調査の為の決死隊。
決して人魚さん達に全力であたる為の決死隊では無い。
快楽の海にどっぷり浸かっていては、本来の用途…目的が果たせなくなるわけで、その為にはどっかで喝を入れねばならない。
ここで俺は考えたのだ。
だらけた精神を引き締めるべく、緊張感を保ちつつも訓練が出来、且つ彼等が収入を得る方法はないかと。
そうしてダンジョンの存在を思い出したわけだ。
彼等が頑張って魔石とか素材を集めてくれれば、現金収入になる。
それを使って、俺の領地に遊びに来てくれれば…そんなに人魚さんが気に入ったのであれば、温泉街にある人魚さん経営の娼館でハッスルすればいいジャマイカ…じゃない、良いじゃないかと!
そう説明すると、彼等は俄然やる気になった。
勿論、ダンジョン攻略で無傷で居られる保証はない。
怪我をすれば当然だが治療費も必要だ。
そうなると、せっかく稼いだ金も治療費と消えてしまう。
金が無くなれば、娼館で人魚さんと遊べない。
ならば、怪我など負わぬ様に慎重に、しかしがっつりと稼げるように、頭をフル回転させてダンジョンに挑めばいいではないか!
何の因果か、彼等の能力がこのダンジョンアタック(下心極大)で大幅にアップしている事に、間違いはなかった。
実に皮肉な事である。
そして、ダンジョン攻略の為、彼等は日々バスに乗る。
今日もまたダンジョンで稼ぐために。
次の休日には、お気に入りの人魚さんを指名するために、彼等は日々戦う。
動機が不純な気がしないでもないが、結果オーライであった。
『でも、そんな風に人魚好きな男にしちゃったのは、大河さんですよね?』
いや、彼等の意思が弱かったのだよ、サラ君。
『その言い分には、些か無理があるのでは?』
何を言うか、リリアさん! 事実だろう?
『大河さん、彼等ってば今まで人魚さんを見た事も無かったんですよ、王都では?』
そうか、出会いが少ないのだな…彼等の職場は。
『完全に自分の仕出かした事から目を背けてますよ、この男は…サラ』
『ま、大河さんですからね…』
俺は正義感と責任感は強い男だぞ?
『『それだけは絶対に無い!』』
…俺の頭の中で声揃えて断定すんなよ…。
俺は、騎士さんや兵士さん達を乗せ、ホワイト・オルター号で我が家を目指した。
いや、正確には、モフリーナの第9番ダンジョンを目指した。
何でって? そりゃ、騎士さんや兵士さん達を遊ばせておくわけには行かないだろう?
放っておけば身体も勘も鈍るだろうから、訓練も兼ねて5人1組の合計40組で、ダンジョン攻略をして貰おうってわけさ。
無論、ダンジョンから直通の蒸気バスを使って、宿泊場所と行き来してもらうつもりだ。
宿泊場所は、前に移民の人用に地下に造った集合住宅。
移民してきた人達は、父さんの領地でしっかりと仕事をしているので、そこそこ安定して良い収入がある。
収入が安定すれば、やっぱり自由な時間も欲しくなる。
毎日の様に定期運航の蒸気バスで通勤していると、どうしても時間的余裕がなくなってしまうという事で、各街の近くにある賃貸住宅を借りて、そのほとんどが引っ越してしまったのだ。
まあ、残っている人も多少は居るのだが、その人達だってしっかりと仕事はしてくれている。
この地下住宅の居心地が良かったのか、はたまた一生懸命収入を貯蓄に回しているのか、俺は知らない。
だけど、地下の集合住宅に空き部屋が沢山出来たのは事実。
ならば、ここで有効活用しないわけには行かないだろう?
ってな事で、ダンジョンの説明を終えた後、バスにて地下住宅へと案内。
部屋の大きさなどで大凡割り振りをしたら、あとは勝手にして貰うつもりだ。
毎日ダンジョンで頑張れば、良い訓練にもなるし、魔石を集めればそこそこのお小遣いにもなる。
彼等には国からお給料も出ているけど、こうしたお小遣いだって欲しいはずだ。
ついでに俺の領地の温泉街の無料入浴券も、3枚ほど各人にサービスで渡してある。
休みの日には、お小遣い握りしめて遊びにおいで。
しっかり全部巻き上げてあげるからね。
まあ、人魚さんに色々と搾り取られた彼等に、あんまり阿漕な真似はしたくないのだが。
実は、あの三泊四日の人魚さんのフィーバー・タイムが終わって、騎士や兵士さん達が浜辺に戻された時の事。
見るからに、全員が酷く衰弱している様な疲労している様な顔をしていた。
だが、誰も文句を言わなかったのだ。
確かにいきなり飢えた獣の群れに放り込まれたのは驚いただろうし、怒りも沸いたであろうが、それを快楽が上回った様だ。
果ての見えない快楽の海におぼれた男達は、文字通り性も根も尽き果てるまで頑張った分けだが、それでもすっきりとした表情であった…げっそりしてたけど…。
一日砂浜の天幕で休んだ彼等は、次のパーティは何時だと口々に言っていたが、俺はそれらの質問は完全スルー。
そして、翌日には完全撤収したのだが、全員の目がもっともっとここに居たいと訴えていた。
とは言っても、あくまでも父さんが率いてきた者達であり、目的は例の土地の探索や調査の為の決死隊。
決して人魚さん達に全力であたる為の決死隊では無い。
快楽の海にどっぷり浸かっていては、本来の用途…目的が果たせなくなるわけで、その為にはどっかで喝を入れねばならない。
ここで俺は考えたのだ。
だらけた精神を引き締めるべく、緊張感を保ちつつも訓練が出来、且つ彼等が収入を得る方法はないかと。
そうしてダンジョンの存在を思い出したわけだ。
彼等が頑張って魔石とか素材を集めてくれれば、現金収入になる。
それを使って、俺の領地に遊びに来てくれれば…そんなに人魚さんが気に入ったのであれば、温泉街にある人魚さん経営の娼館でハッスルすればいいジャマイカ…じゃない、良いじゃないかと!
そう説明すると、彼等は俄然やる気になった。
勿論、ダンジョン攻略で無傷で居られる保証はない。
怪我をすれば当然だが治療費も必要だ。
そうなると、せっかく稼いだ金も治療費と消えてしまう。
金が無くなれば、娼館で人魚さんと遊べない。
ならば、怪我など負わぬ様に慎重に、しかしがっつりと稼げるように、頭をフル回転させてダンジョンに挑めばいいではないか!
何の因果か、彼等の能力がこのダンジョンアタック(下心極大)で大幅にアップしている事に、間違いはなかった。
実に皮肉な事である。
そして、ダンジョン攻略の為、彼等は日々バスに乗る。
今日もまたダンジョンで稼ぐために。
次の休日には、お気に入りの人魚さんを指名するために、彼等は日々戦う。
動機が不純な気がしないでもないが、結果オーライであった。
『でも、そんな風に人魚好きな男にしちゃったのは、大河さんですよね?』
いや、彼等の意思が弱かったのだよ、サラ君。
『その言い分には、些か無理があるのでは?』
何を言うか、リリアさん! 事実だろう?
『大河さん、彼等ってば今まで人魚さんを見た事も無かったんですよ、王都では?』
そうか、出会いが少ないのだな…彼等の職場は。
『完全に自分の仕出かした事から目を背けてますよ、この男は…サラ』
『ま、大河さんですからね…』
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『『それだけは絶対に無い!』』
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