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黙って待っとけ
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モフリーナのダンジョンマスターの能力によって、元の第9番ダンジョンへと戻った俺達。
いや、黒竜の胃の中にある次元を隔てたあの空間も同じダンジョンの中なんだから、戻ったっていうのも変かな?
兎に角、通常空間に戻った俺は、モフリーナの差し出す水晶髑髏に手を伸ばした。
意外な事に、少しばかり温かみのあるその水晶の表面にそっと掌を乗せると、自然に俺の中から何かが抜け出るのを感じた。
多分、エネルギーを吸収しているのだろう。
いつの間にか、水晶の中にも、ゆらゆらと揺らめく明かりが灯っていた。
神秘的なその光景を見つめながら、ふとモフリーナに尋ねてみた。
「なあ…何で髑髏の形なんだ?」
こういったエネルギーのやり取りは、過去何度もあったが、それは全て真ん丸の水晶の玉だったはず。
それが、良きなる見た目にも不気味な髑髏の水晶なのかが、どうにも不思議だからなのだが…。
「え、それは雰囲気作りのためですけど?」
何故か、あっけらかんとした答えが返って来た。
「雰囲気作りのため?」
「ええ、そうです。髑髏の方が、色々とミステリアスな雰囲気を醸し出していますでしょう!?」
ってな感じで、モフリーナは鼻息荒く自慢げなお顔。
いや、そりゃ確かにミステリアスだけど…そんなに鼻息荒くしたら、美人さんが台無しですよ?
それがどのぐらいの時間だったのか正確には分からない。
数分ぐらいなのか、それとももっと長くなのか。
だが、俺のエネルギーを規定値近くまで吸収し終わった髑髏の明かりは段々と小さくなり、それに伴って俺の身体から抜け出る何かも少なくなってゆく。
ああ、これでエネルギー吸収は完了したんだなと、俺が感覚的に理解出来た丁度その時、髑髏は元の水晶へと戻っていた。
「これで完了です。あとは、我々の調査結果をお待ちください」
「うむ、モフリーナの言う通りじゃ。そうさのぉ…2~3日と言ったところかの」
「…黙って待っとけ…」
なるほどね。
モフリーナとボーディの言葉の通り、調査結果を楽しみに待つとしようか。
モフレンダの発した言葉には、若干苛っとしたけど。
その後、俺を見送る3人と別れ、ホワイト・オルター号に乗り込んだ俺は、一直線に父さんの邸へと堕ちる様に飛んだ。
こんな角度の急降下って、普通の飛行船では絶対にしないし、出来ないんだけど、そこは精霊さんの力のなせる技。
多分、ホワイト・オルター号だから出来る芸当だと思うな。
それはそれとして、さっさと嫁ーずの元に戻らねば!
ダンジョンマスターズが嫁ーずに約束した1刻って、もう過ぎてる気がする。
あれやこれやと文句を言われるのは、勘弁して欲しい。
すーぐに、浮気だ何だと、要らん嫌疑をかけられて搾り取られてしまう。
よしっ! さっさと帰ろうか!
「う~~~ん…リリア、コレどう思います?」
「56分28秒…ですね、彼がこの世界から消えていたのは…」
「あんた、時間まで計ってたのか!」
「いえ、記録を調べただけですが…怪しいですねえぇ」
「ダンジョンマスター達と出かけたってところが、滅茶苦茶に怪しすぐる君」
「すぐる君って、誰ですか? いや、サラの言いたい事は分かりますよ。でも、証拠がありませんからねえ」
「もしかして、あの竜を使った事がバレたとか?」
「それは無いでしょう。ですが、いずれ全てがバレる可能性は高いです」
「ほっほー! 何故にバレると?」
「サラは、ちょっとダンジョンマスターの調査能力を舐めすぎてますね」
「そっかぁ?」
「ええ、彼女達の能力を甘く見てはいけません。いえ、あの能力をこんな風に使う事を考えついた、彼の発想力に驚きですが」
「それは分かるかなぁ。普通はダンジョン領域の拡大を調査のために用いるなんて、考えもつかないからなあ」
「まあ、バレた所で私達の所業とまでは、辿り着く証拠は有りません。関与していた事までは見抜かれそうですが」
「クラッシュギャルズ?」
「それは長与千草!」
「ああ! インドの不死の霊薬、アムリタ?」
「それは甘露!」
「それじゃ…」
「もう、サラは黙れ! 黙らないなら…」
「ほぇ? 黙らないなら?」
「私の唇で、物理的に黙らせます!」
「ぎょぎょ!?」
「もしくは、凌辱的な拘束具…一発口枷をかませます!」
「下あごがちょっと突き出した肉食魚…」
「それはカマスだ! さっきのぎょぎょってのと掛けた洒落ですか!?」
「リリアが先に一発かますと口枷噛ますを掛けたんだろうが!」
「なにおー!」
「やるのきゃー!?」
何やらトールヴァルドの邸の地下では、メイド姿の2人がドタンバタンと騒いでいたとか居ないとか…。
いや、黒竜の胃の中にある次元を隔てたあの空間も同じダンジョンの中なんだから、戻ったっていうのも変かな?
兎に角、通常空間に戻った俺は、モフリーナの差し出す水晶髑髏に手を伸ばした。
意外な事に、少しばかり温かみのあるその水晶の表面にそっと掌を乗せると、自然に俺の中から何かが抜け出るのを感じた。
多分、エネルギーを吸収しているのだろう。
いつの間にか、水晶の中にも、ゆらゆらと揺らめく明かりが灯っていた。
神秘的なその光景を見つめながら、ふとモフリーナに尋ねてみた。
「なあ…何で髑髏の形なんだ?」
こういったエネルギーのやり取りは、過去何度もあったが、それは全て真ん丸の水晶の玉だったはず。
それが、良きなる見た目にも不気味な髑髏の水晶なのかが、どうにも不思議だからなのだが…。
「え、それは雰囲気作りのためですけど?」
何故か、あっけらかんとした答えが返って来た。
「雰囲気作りのため?」
「ええ、そうです。髑髏の方が、色々とミステリアスな雰囲気を醸し出していますでしょう!?」
ってな感じで、モフリーナは鼻息荒く自慢げなお顔。
いや、そりゃ確かにミステリアスだけど…そんなに鼻息荒くしたら、美人さんが台無しですよ?
それがどのぐらいの時間だったのか正確には分からない。
数分ぐらいなのか、それとももっと長くなのか。
だが、俺のエネルギーを規定値近くまで吸収し終わった髑髏の明かりは段々と小さくなり、それに伴って俺の身体から抜け出る何かも少なくなってゆく。
ああ、これでエネルギー吸収は完了したんだなと、俺が感覚的に理解出来た丁度その時、髑髏は元の水晶へと戻っていた。
「これで完了です。あとは、我々の調査結果をお待ちください」
「うむ、モフリーナの言う通りじゃ。そうさのぉ…2~3日と言ったところかの」
「…黙って待っとけ…」
なるほどね。
モフリーナとボーディの言葉の通り、調査結果を楽しみに待つとしようか。
モフレンダの発した言葉には、若干苛っとしたけど。
その後、俺を見送る3人と別れ、ホワイト・オルター号に乗り込んだ俺は、一直線に父さんの邸へと堕ちる様に飛んだ。
こんな角度の急降下って、普通の飛行船では絶対にしないし、出来ないんだけど、そこは精霊さんの力のなせる技。
多分、ホワイト・オルター号だから出来る芸当だと思うな。
それはそれとして、さっさと嫁ーずの元に戻らねば!
ダンジョンマスターズが嫁ーずに約束した1刻って、もう過ぎてる気がする。
あれやこれやと文句を言われるのは、勘弁して欲しい。
すーぐに、浮気だ何だと、要らん嫌疑をかけられて搾り取られてしまう。
よしっ! さっさと帰ろうか!
「う~~~ん…リリア、コレどう思います?」
「56分28秒…ですね、彼がこの世界から消えていたのは…」
「あんた、時間まで計ってたのか!」
「いえ、記録を調べただけですが…怪しいですねえぇ」
「ダンジョンマスター達と出かけたってところが、滅茶苦茶に怪しすぐる君」
「すぐる君って、誰ですか? いや、サラの言いたい事は分かりますよ。でも、証拠がありませんからねえ」
「もしかして、あの竜を使った事がバレたとか?」
「それは無いでしょう。ですが、いずれ全てがバレる可能性は高いです」
「ほっほー! 何故にバレると?」
「サラは、ちょっとダンジョンマスターの調査能力を舐めすぎてますね」
「そっかぁ?」
「ええ、彼女達の能力を甘く見てはいけません。いえ、あの能力をこんな風に使う事を考えついた、彼の発想力に驚きですが」
「それは分かるかなぁ。普通はダンジョン領域の拡大を調査のために用いるなんて、考えもつかないからなあ」
「まあ、バレた所で私達の所業とまでは、辿り着く証拠は有りません。関与していた事までは見抜かれそうですが」
「クラッシュギャルズ?」
「それは長与千草!」
「ああ! インドの不死の霊薬、アムリタ?」
「それは甘露!」
「それじゃ…」
「もう、サラは黙れ! 黙らないなら…」
「ほぇ? 黙らないなら?」
「私の唇で、物理的に黙らせます!」
「ぎょぎょ!?」
「もしくは、凌辱的な拘束具…一発口枷をかませます!」
「下あごがちょっと突き出した肉食魚…」
「それはカマスだ! さっきのぎょぎょってのと掛けた洒落ですか!?」
「リリアが先に一発かますと口枷噛ますを掛けたんだろうが!」
「なにおー!」
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