885 / 1,466
リフレイン
しおりを挟む
その夜、俺は一人で寂しくベッドに横になりました。
頭の中には、『昔々、ある所にじい様とばあ様が住んでおったと…』と言う、市〇悦子さんの懐かしい語り口調がエンドレスで繰り返されていた。
何故かその語りの後には、ホルモンを焼く大阪のじゃりん子のチ〇ちゃんが、『テ〇ーーー!』と叫びながら、ホウキをもって駄目父であるテ〇を追いかけ回している場面までリフレインされていたが、何故だろう…。
そう言えば、リフレインのフランス語はルフランだったな。
ルフランと言えば、やはりかの有名な『悲しみの…』という神曲が思い出される。
うん、でもレ〇もア〇カも、絶対に中学生のスタイルじゃないよな。
俺の中学の時なんて、まだ女子の体操服はブルマーだったけど、あんなスタイルの女子なんて見た事なかったぞ?
あんな同級生がいたら、俺は間違いなく惚れる! 断言出来る!
あれ? 何を考えてたんだっけ…ま、いっか。
そんな下らない事をグダグダと考えている内に、だんだんと俺は夢の中へと堕ちて行った。
翌朝、コルネちゃんとユリアちゃんは、仲良くお手てを繋いで食堂兼キッチンへとやって来た。
朝食は簡単にパンとサラダ。
出発前に積み込んで置いた野菜なのだが、飛行船の内部は気温や気圧の調整などお手の物。
なので、ちゃんと低温で保存しておいたのだ。
2人が起き出す前に、俺はちゃちゃっと朝食を準備を済ませて、しっかりと出迎えた。
「2人とも、おはよう!」
どっかのテニススクールの〇鷹コーチの様に、キラリと光る口元で、最高の笑顔で2人を出迎える俺。
ふっ…完璧な兄貴だぜ。
これでコルネちゃんも、嫁ーずに変な言い掛かりを告げ口しようなんて気は起きないだろう。
「おはようございます、お兄さま」「おにいちゃん、おはよー!」
うんうん、2人共元気で良かったよ。
「さ、朝食は準備してあるから、早速食べよう。お昼前には我が家に到着するからね」
そう言って、2人に着席を促す。
「分りました。ユリアちゃん、いただきましょう」
コルネちゃんは、ごく普通にユリアちゃんを席に座らせ、その隣に着席した。
うむ、俺の作戦は上手くいった様だ。
「この程度では、私の口を止める事は出来ませんけれどもね…」
何かコルネちゃんが言った気がしたが…気のせいだろう。
その後、和やかに朝食を終えた俺達は、コックピットのある部屋に向かった。
まあ、自動操縦があるんだから、別に飛んでる最中に操舵の必要は無いんだけど、やっぱこれは気持ちの問題。
コックピットに収まっていないと、どうにも気持ちが悪いんだ。
あの宇宙便〇舎で、旧式貨物宇宙船のサジ〇リウス号を操縦していたト〇ピーとラ〇だって、きっとCM中は休憩していたに違いないのだ! 四六時中操縦なんてしてないはず! 間違いない!
労基に従ってきっちりと勤務体系を考えるとなると、完全に3交代で休憩とか休日を考えるならば、少なくともクルーは4セット以上必要だ。
なのに、アニメにしても小説にしろ、登場人物が少なすぎる!
あのホワ〇トベースのパイロットだって、ほとんどミ〇イさんがしてたんだぞ!
彼女の勤務と給与体系はどうなってんだ!?
ブラックな職場なのか、地球連〇軍は?
まあ、それはどうでも良いんだが…実質このホワイト・オルター号は、サラ、リリアさん、俺が操縦できる。
基本的に、一度でも行った事のある所への飛行に関しては、離着陸以外の操縦は不要だ。
だから、自動操縦モードに入れてしてしまえば、あとは誰がコクピットに座ろうと、操縦桿をどう扱おうと問題ない。
だからたまにユリアちゃんが座ってはしゃいだりしても大丈夫…今も座ってるけど…ウルトラ・パワーで壊したりしないよね…?
ま、そこまでユリアちゃんも馬鹿じゃないだろう。
コルネちゃんもすぐ近くで見守っている事だし。
って事で、一段高い所にある、操縦席の後ろに据え付けられたソファーセットで、俺はお茶を頂きながらその様子を見ていた。
たまに、『べきっ!』とか、『がしゃん!』って音がしたり、『あ!』とか『ちょっと!』とかユリアちゃんやコルネちゃんの声もするが…。
あはははは…多分、大丈夫だろう。
さて、コックピットの正面にある外部モニターに、天辺が雲に隠れた高い塔が見えて来た。
あんなクソ高い塔は、この大陸には一つしかない(っと、思う)。
そう、毎度お馴染の、モフリーナの管理する第9番ダンジョンだ。
「2人共、もう少しで到着するから、ブザーが鳴ったら席を交代してね」
オートパイロットが切れる警報が鳴ったら、操縦席を空ける様に言うと、
「はい、お兄さま」「はーーい!」
2人共、とっても良い返事を返してくれました。
んじゃ、もう少しだけゆっくりしますかね。
これで短い王都行きの旅も終わりだなあ。
心残りは、兄×妹物の薄い本の新刊を手に入れられなかった事か…。
いや、まだチャンスはあるはずだ。
あの王女様達への契約料としての小型バギーの納品の時…その時までに出版されている薄い本、全部まとめて手に入れてやる! 次こそ、俺はやるぞーー!
俺が心の中でそう誓っていると、何故かコルネちゃんがまたまた冷たい目を俺に向けていた。
「お兄さま…考えている事を口にするのは止めた方がよろしいかと。あと、その様な本を購入しようとしていた事も、昨夜の事と合わせて、お義姉さまにご報告いたしますね」
「やめてーーーーー!」
これじゃ、昨夜と同じ流れじゃねーか!
コルネちゃん、嫁に…嫁達にだけは言わないでくれーーーー!
「駄目です」
俺の心の声よ、口から飛び出るなーーーーー!
頭の中には、『昔々、ある所にじい様とばあ様が住んでおったと…』と言う、市〇悦子さんの懐かしい語り口調がエンドレスで繰り返されていた。
何故かその語りの後には、ホルモンを焼く大阪のじゃりん子のチ〇ちゃんが、『テ〇ーーー!』と叫びながら、ホウキをもって駄目父であるテ〇を追いかけ回している場面までリフレインされていたが、何故だろう…。
そう言えば、リフレインのフランス語はルフランだったな。
ルフランと言えば、やはりかの有名な『悲しみの…』という神曲が思い出される。
うん、でもレ〇もア〇カも、絶対に中学生のスタイルじゃないよな。
俺の中学の時なんて、まだ女子の体操服はブルマーだったけど、あんなスタイルの女子なんて見た事なかったぞ?
あんな同級生がいたら、俺は間違いなく惚れる! 断言出来る!
あれ? 何を考えてたんだっけ…ま、いっか。
そんな下らない事をグダグダと考えている内に、だんだんと俺は夢の中へと堕ちて行った。
翌朝、コルネちゃんとユリアちゃんは、仲良くお手てを繋いで食堂兼キッチンへとやって来た。
朝食は簡単にパンとサラダ。
出発前に積み込んで置いた野菜なのだが、飛行船の内部は気温や気圧の調整などお手の物。
なので、ちゃんと低温で保存しておいたのだ。
2人が起き出す前に、俺はちゃちゃっと朝食を準備を済ませて、しっかりと出迎えた。
「2人とも、おはよう!」
どっかのテニススクールの〇鷹コーチの様に、キラリと光る口元で、最高の笑顔で2人を出迎える俺。
ふっ…完璧な兄貴だぜ。
これでコルネちゃんも、嫁ーずに変な言い掛かりを告げ口しようなんて気は起きないだろう。
「おはようございます、お兄さま」「おにいちゃん、おはよー!」
うんうん、2人共元気で良かったよ。
「さ、朝食は準備してあるから、早速食べよう。お昼前には我が家に到着するからね」
そう言って、2人に着席を促す。
「分りました。ユリアちゃん、いただきましょう」
コルネちゃんは、ごく普通にユリアちゃんを席に座らせ、その隣に着席した。
うむ、俺の作戦は上手くいった様だ。
「この程度では、私の口を止める事は出来ませんけれどもね…」
何かコルネちゃんが言った気がしたが…気のせいだろう。
その後、和やかに朝食を終えた俺達は、コックピットのある部屋に向かった。
まあ、自動操縦があるんだから、別に飛んでる最中に操舵の必要は無いんだけど、やっぱこれは気持ちの問題。
コックピットに収まっていないと、どうにも気持ちが悪いんだ。
あの宇宙便〇舎で、旧式貨物宇宙船のサジ〇リウス号を操縦していたト〇ピーとラ〇だって、きっとCM中は休憩していたに違いないのだ! 四六時中操縦なんてしてないはず! 間違いない!
労基に従ってきっちりと勤務体系を考えるとなると、完全に3交代で休憩とか休日を考えるならば、少なくともクルーは4セット以上必要だ。
なのに、アニメにしても小説にしろ、登場人物が少なすぎる!
あのホワ〇トベースのパイロットだって、ほとんどミ〇イさんがしてたんだぞ!
彼女の勤務と給与体系はどうなってんだ!?
ブラックな職場なのか、地球連〇軍は?
まあ、それはどうでも良いんだが…実質このホワイト・オルター号は、サラ、リリアさん、俺が操縦できる。
基本的に、一度でも行った事のある所への飛行に関しては、離着陸以外の操縦は不要だ。
だから、自動操縦モードに入れてしてしまえば、あとは誰がコクピットに座ろうと、操縦桿をどう扱おうと問題ない。
だからたまにユリアちゃんが座ってはしゃいだりしても大丈夫…今も座ってるけど…ウルトラ・パワーで壊したりしないよね…?
ま、そこまでユリアちゃんも馬鹿じゃないだろう。
コルネちゃんもすぐ近くで見守っている事だし。
って事で、一段高い所にある、操縦席の後ろに据え付けられたソファーセットで、俺はお茶を頂きながらその様子を見ていた。
たまに、『べきっ!』とか、『がしゃん!』って音がしたり、『あ!』とか『ちょっと!』とかユリアちゃんやコルネちゃんの声もするが…。
あはははは…多分、大丈夫だろう。
さて、コックピットの正面にある外部モニターに、天辺が雲に隠れた高い塔が見えて来た。
あんなクソ高い塔は、この大陸には一つしかない(っと、思う)。
そう、毎度お馴染の、モフリーナの管理する第9番ダンジョンだ。
「2人共、もう少しで到着するから、ブザーが鳴ったら席を交代してね」
オートパイロットが切れる警報が鳴ったら、操縦席を空ける様に言うと、
「はい、お兄さま」「はーーい!」
2人共、とっても良い返事を返してくれました。
んじゃ、もう少しだけゆっくりしますかね。
これで短い王都行きの旅も終わりだなあ。
心残りは、兄×妹物の薄い本の新刊を手に入れられなかった事か…。
いや、まだチャンスはあるはずだ。
あの王女様達への契約料としての小型バギーの納品の時…その時までに出版されている薄い本、全部まとめて手に入れてやる! 次こそ、俺はやるぞーー!
俺が心の中でそう誓っていると、何故かコルネちゃんがまたまた冷たい目を俺に向けていた。
「お兄さま…考えている事を口にするのは止めた方がよろしいかと。あと、その様な本を購入しようとしていた事も、昨夜の事と合わせて、お義姉さまにご報告いたしますね」
「やめてーーーーー!」
これじゃ、昨夜と同じ流れじゃねーか!
コルネちゃん、嫁に…嫁達にだけは言わないでくれーーーー!
「駄目です」
俺の心の声よ、口から飛び出るなーーーーー!
0
お気に入りに追加
1,833
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)

『転生したら「村」だった件 〜最強の移動要塞で世界を救います〜』
ソコニ
ファンタジー
29歳の過労死サラリーマン・御影要が目覚めたのは、なんと「村」として転生した姿だった。
誰もいない村の守護者となった要は、偶然迷い込んできた少年リオを最初の住民として迎え入れ、徐々に「村」としての力を開花させていく。【村レベル:1】【住民数:0】【スキル:基本生活機能】から始まった異世界生活。

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~
はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま)
神々がくじ引きで決めた転生者。
「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」
って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう…
まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる