システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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超デンジェラス

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 モフリーナが、管理局の呪縛から解放されたこの部屋の説明を色々としてくれたが…全然、理解できませんでした。
 まあ、理解は出来なかったが、この部屋が一切盗聴も監視もされてないという事が分かれば、俺には十分だけどな。 
「そう言えば…お主は、妾達に何か話があって来たのではなかったかや?」
 ん?
「ああ、そう言えば確か最初に、『本日来たのは他でも無い。俺の分身を造り出せないかっなって相談に来たんだよ』って、仰ってましたね」
 ああ、そうだよ! 完全に忘れてた!
 思い出してくれてありがとう、モフリーナさん。
「そうそう。分身な、分身…って、あれ?」
 何のための分身作りだったっけ?
「どうしたのじゃ?」
 俺が悩み始めたのを見たボーディ―が、そう訊ねて来たのだが、
「ああ、いや…ここまでの話を聞いたら、あんまし分身作る意味ないかなぁって」

 そうなのだ。
 分身作りの目的とは、俺のたっちゃんを着けさせて管理局の監視かから逃れた分身に、ひたすら思考させる事。
 思考内容とは、管理局と輪廻転生システムに関するあらゆる事…だったんだけど…。
 結局、この脳波遮断装置(たっちゃん)が、対管理局対策としては何の意味もないと分ってしまった。
 なので分身を作っても、管理局とシステムの闇に迫る事は難しいって事だもんな。
 だったら、分身作る意味ってあるの?
「ありますよ?」
 俺の心の声に返事をしたのは、長い付き合いのモフリーナ。
 いや、別にお付き合いと言っても、男女の関係では無いけどね。
「それはそうでしょう」
 何故、俺の心の声に反応出来るんだ、猫耳お姉さま?
「お主、さっきから言っておるが…考えてる事、全部声に出ておるぞ?」
「ごめんちゃい…」
 マジっすか、ボーディ!? 
 ツルペタのじゃロリに怒られた…。 
「……うざい…」
 ってか、モフレンダさん…あなた、さっきから俺への応対、酷くね?
「じゃから、心の声が全部口から出とるわ! 誰がツルペタか!」
「それは当然ボーディ」
 ふっ…自覚無いんだな、ヨゴレめ。
「んなっ! ストレートに言ったじゃと!?」
 吃驚顔も面白いぞ、汚マスターよ。
「ふんっ! どうせ心の声が漏れるんだったら、全部吐き出してやるわ!」
「こいつ開き直りやがった!?」
 開き直りましたけど、何か?

「そうだ。先ほど分身を作る意味はあると仰せでしたが、どういう意味で意味があると仰ったのでしょうか、モフリーナさん?」
 話が脱線しない様に、本線に戻してっと。
「何故そんな丁寧語なのか分かりませんけれど…ああ、分身の意味でしたね。それは確かにあります」
「ほう?」
 今までの小難しい話を総合すると、もう意味は無い様な気もするけど…。
「このパンゲアの象徴として、トールヴァルド様の分身を作り出すのです。3人の教王は、それぞれ対となる女神を祀っておりますが、女神ネスだけは誰も祀る者がおりません。この大陸の政治的にも宗教的にも、安定のために必要かと思うのです」
「それは道理じゃな」
「…さすがモフリーナ…」
 むむむ…ダンジョンマスターも納得する内容か。
「そっかぁ。意味があるなら、是非とも作って欲しいけど…出来る?」
 確か、3人の教王を造り出した時とか、ユリアちゃんのボディを造り出した時って、確かリリアさんとサラが手伝って無かったっけ?
 あれって、管理局の技術なんじゃなかろうか?
「出来ますよ。勿論、トールヴァルド様に最大限近い存在として造るつもりですが、多少見た目は変わるかもしれません」
「あ、出来るんだ。てっきり管理局のテクノロジーでしか創りだせないのかと思ってた」
 でも、俺に近い存在って、どゆ事?
「お忘れですか? もふりんもカジマギーも、私達が生み出した分体ですよ? 同じように肉体という器だけを造るのであれば、そう難しい事ではありません。ただ…」
「ああ、そうだった! でも…ただ?」
 モフリーナさん、完全に奥歯に何か挟まってますな。
「管理局の目から逃れるためには、ある程度変質の必要があるかと。主に外見ですが、あとは年齢とか性別とか種族とか…色々と、今のトールヴァルド様とは違う存在に…」
「何だ、そんな事なら全然オッケー! 希望を言えば、美幼女で天使の羽が付いてたら嬉しいかな。いや、待てよ…中性的…いっその事、男女の特徴を目いっぱい盛り込んで両性具有の美幼女天使とかも良いかもしれない。分身とは絶対服従の存在となるはずだという事はそんな中性的な両性を備えた美幼女も俺の言葉に従うって事だから俺がパンゲアに来た時には2人きりで秘密の小部屋にじっくりねっとり籠ってあれやこれや新しい世界の扉を開け放つ事も吝かでは無いし意識も共有できるのであれば快感も倍増するのかそうだ心も体も繋がればそれはもはやただの自慰行為に等しくその先に広がるのは無限の愛そうアガペーなのだ」

「おい、モフリーナよ…こやつ、急にブツブツと言い始めたが、こやつの分身など造っても大丈夫なのかや?」
「…超デンジェラス…」
「悩みますね…これは…」
 俺が思考に浸りきっている横で、ボーディとモフレンダとモフリーナが、何やらこしょこしょ話をしている様だったが、俺の耳には何も入りませーーーん!
 ああ、夢が広がるぜ、分身君!
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