システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

緊急召喚！

　るるるんるんるん♪　るるるんるんるん♪　るるるんるんるんるんる～～ん♪
　今日は、とっても気分が良い！
　何故かというと、本日分の仕事がないからなのだー！
　いや、その為に昨日は一生懸命頑張ったよ…それはもう、飯を食う時も便所の中でも風呂の中でも、それはそれはお仕事を頑張りましたとも。
　しかも疲れ切ってベッドに倒れ込むと、そこには下着姿の嫁が5人で待ち構えてたし…そっちも頑張りました…。
　嫁ーずは全員、ベッドでダウンしております。
　とっても艶々したお肌で、すっぽんぽんでベッドに寝ておりましたので、そっと布団を掛けておきました。
　明るい時に嫁達の裸とか見たりして、もしも俺の暴れん棒が起きちゃったら大変だからね…察してくれ。
　え、察せないですと？
　少女から大人の女性へと少しずつ色々な所が成長してきて、まるで北欧の美少女の様なミレーラ。
　日本のアイドルグループなんて、目じゃない程に透明感あふれる美少女のメリル。
　すでに少女の殻を脱ぎ捨て、最近ではエキゾチックな魅力が滲み出て来ているミルシェ。
　スタイル抜群でメリハリボデーは、プレイボーイ誌の表紙モデルでも通用しそうなマチルダ。
　オリンピックのアスリートの様に引き締まり鍛え上げられつつも、女性らしい優美なラインのボディーを持つイネス。
　あのね、こんな色々なタイプの美少女・美人が裸でベッドの上に転がってるんだぞ？
　ぱ、ぱいだけでなく、色々と見えちゃうわけだよ、危険だろーが！
　昨夜色々と頑張りはしたけれど、それでもまだ俺の肉体は若いんだ。
　そんな物を目の当たりにしたりして、朝から暴走してしまう可能性大だ。
　だから、そっと布団を掛けたのだ。
　いや、嫁ーずが風邪をひかない様に…だな。
　俺の暴走防止の為だけに賭けたって訳じゃないぞ？
　結果的にそうなってはいるが、本来の目的は嫁ーずが風邪をひかないようにしたんだからな。
　ホントだよ？
　ま、理由はどうでも良いか。
　何を言っても言い訳にしか聞こえないだろうしね。

　とにかく、本日はフリーになったのだ。
　特に予定があったから頑張った分けでは無い。
　ちょっと1人で、考えたい事とかやりたい事があるもんで、こうしたわけだ。
　考えたい事は一旦おいといて、ちょっとやりたい事から始めるとしよう。

　やりたい事は幾つかあるんだが、本日は取りあえ呼び出しからかな。
　ナディア、手が空いてたら、ちょっと執務室まで来てくれるかな？
　俺が頭の中で呼び出すと、ナディアは秒で執務室の扉をノックした。
「はえーな…あ、いや、そうじゃ無くて、入れ」
　俺が入室を許可すると、執務室に入って来たのは、当然だが美しい妖精族代表であるナディア。
　屋敷の中では、その美しい羽を隠していない。
　結構羽を隠すのはストレスを感じるとか、ちょっと前に聞いた事があるので、屋敷内では好きにさせている。
「お呼びでしょうか、マスター」　
　ストレスが減ったからって訳ではないが、最近とても肌艶が良いナディアがニッコリ笑ってそう問いかける。
「ああ。実はユズカの事なんだが…もっち君を監視に付けてたと思うんだが…あいつ、王女様用の車の発注で、ドワーフ親方に変な仕様変更とか言ってないよな？」
　
　実はこの前ドワーフ親方から、
「ひつじさん号ぁ完成したが、付属品さ、もう少々時間頂ぎでえど思いあんす」
　と、連絡が入ったのだ。
　相変わらず、どこの方言だ？　と思わなくも無いのだが、まあ何が言いたいのかは分かった。
　つまりは、すでに車体は完成したのだが、何かオプションを作ってるので時間が欲しいってんだろ。
　俺はオプションなんて仕様書に書いていない。
　って事は、またまたミリオタでもあるユズカが暗躍している可能性が高いと睨んだのだが…。
「えっと…マスター。監視役の妖精によりますと、ユズカさんはドワーフ親方に連絡などはしていない様です」
「む、そうか…。では、一体誰がドワーフ親方に余計な事を言ったんだろうなぁ」
　車関連で何かあるとユズカの仕業だと決めつけるのは良くないな…。
「えぇ～っと…マスター、妖精の報告には続きがありまして」
「ん、続き？」
　何かあったんだろうか。
「ええ、続きです。どうもユズカさんからユズキさんへと、何やらメモが手渡されていたとの事です」
「んな！？」
　ま、まさかそのメモというのは…！
「そのメモを受け取ったユズキさんは、買い物と言って半日ほど邸を出ておりました…」
「おう！　何で妖精は報告して来てないんだ？」
「マスターは、『ユズカがドワーフ親方に変な通信をしない様に』　と指示をお出しになりましたよね？」
　ああ、うん…そうだっけ？
「妖精はドワーフ親方にユズカが通信をしない様に見張っておりました」
　ちょっと待て…まさか！？
「なので、ユズキさんへメモを渡す事も、ユズキさんがドワーフ親方の所へ向かうのも、特に制限は…」
「ユズキーーユズカーー！　ちょっと執務室まで来なさーーーーーーーい！！」
　あのお馬鹿夫婦を緊急召喚だ！