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腹黒!?
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「お義兄さま、あれは何時頃売りに出されるのですか?」
第5王女様であるマーリア様が、俺に人生遊戯盤を指さして尋ねて来た。
うん、確かに第四王女のメリルが俺の妻なんだから、マーリア王女様は俺の義理の妹になるわけなんだが、初めてお義兄さまって呼ばれたな。ちょと気分いいぞ。
「ああ、はい…えっと、もう訳ないのですが、近いうちに発売予定としか、まだお答えできません…」
実はこのマーリア王女様は、メリルと俺繋がりで、時たまコルネちゃんとユリアちゃんを招いてお茶会をしているそうだ。
コルネちゃんより、ちょっとだけ年上らしく、なかなか発育もよろしいようで…おっと、こんな目で見たら不敬だな。
「そうなのですね。では発売されたら、すぐにでも購入したいと思います」
にこやかにそう言って笑い掛けて来るマーリア王女様。
この王族って、基本的に全員美男美女だよなあ…王女様も、めっちゃ可愛いじゃん。
「有難うございます。ですが、陛下個人用に2個お渡ししておりますが、それでは足りないのですか?」
「マーリア、わざわざ購入する必要があるのですか?」
俺の疑問に感じた点は、メリルも同じだった様で、ほぼ2人同時にマーリア王女様へ問いかけた。
「ええ、これは我が家用ですね…お母さま達もお茶会などで色々な方と遊ぶと思いますので、私のお茶会様にも1つ…」
おぉ? お茶会ってお茶飲んでお話しするだけじゃないのか?
俺、田舎者だからお茶会って参加した事ないんだよなあ。
「トール様、まさかお茶会がお茶を飲んでお話をするだけの場だとか思ってません?」
す、鋭い! メリルがジト目で俺を見ながら、そう言った。
「え、お義兄さま…そんな風に考えていたのですか?」
ええ…考えてました…ごめんなさい。
「お茶会と言うのはあくまでも名目上です。内密の話をしたり、お見合いの場であったり、実際の趣旨や企図は色々ですよ」
呆れた様な顔でメリルが説明してくれた。
「ええ、そうですね。私がコルネリアやユリアーネと催しているお茶会は、本当にその名の通りお茶を飲んでお喋りしていますが、お母さま達の場合は、時には政策や情報交換に始まり、結構腹黒い事の打ち合わせなどもある様です」
ほ、ほっほ~! 腹黒い…だったら母さんとも…?
「ウルリーカ侯爵夫人とお母さまのお茶会などは、私は怖くて参加できませんが…」
王女を怖がらせるお茶会って、母さん何してんだよ!?
「そ、そうですか…ですが、そんな場にこの遊戯盤を持ち込むのですか?」
そげな恐ろし気な場に玩具持ち込んでええんじゃろか。
いかん、変な方言になって来た…。
「ああ、それは一種のカムフラージュです。他人の目から和気あいあいと遊んでいる様に見えていれば良いのですよ」
この子も腹黒いな…コルネちゃん達に腹黒が感染しなきゃいいけど…母さんがいるから手遅れか?
「な、なるほど…ですが、わざわざ購入されなくても大丈夫ですよ。発売と同時に必要な数だけお届けしますから」
王家に買ってもらうのもどうかと思う。
「いえ、トール様、ここは購入して貰いましょう。いえ、予約してもらった方が良いかもしれません」
いきなりメリルが声高かにそう言った…けど、何故に?
「そうすれば、この人生遊戯盤が王家の御墨付きを頂いた様な物です。そしてその事実をマーリアに公言して貰うのです」
「なるほど、流石はお姉さま! それを宣伝する事で、この遊戯盤を一気に広めようと?」
「ええ。王家の人間が人生遊戯盤に関して支持を表明する事となりますので、一気に販路も広がる事でしょう」
「お姉さま、それで私への見返りは?」
「そうですねえ…では、宣伝協力という名目で…先ほどトール様がお父様に献上した蒸気機関搭載の小型バギーを、あなた様にカスタムして提供するというのでどうですか?」
「ああ、あれを…良いでしょう、それで手を打ちます」
メリルとマーリア王女様が、がっちりと握手を交わした。
俺をそっちのけで…。
いや、そんな物ぐらいで宣伝に協力してくれるなら安いもんだけど…やっぱ腹黒いよな、この王家の血筋…。
「トール様、何か変な事を考えてませんか?」
「お義兄さま、何か?」
メリルとアーマリア王女様の言葉に、俺は全力で首を左右に振るしか出来ませんでした。
ちなみに、王女様の言った様に、献上した人生遊戯盤はとても好評で、2個とも王妃様達に取り上げられ、更にこちらも追加が欲しいとねだられました。
王妃様って母さんと同じぐらいの歳なはずなのに、めっちゃ若いよなあ。
本当は幾つなんだろう? おばさんと呼ぶべき歳のは…ず…びくっっ!
王妃様達の視線がめっちゃ冷たくなってる! まさか気付かれたか!?
あ、王妃様達…その手に持っている鞭はどこからお出しに?
い、いえ…決して変な事を考えたりしてませんよ?
え、考えは丸っとお見通し? や、やだなあ…お3人共、お美しいなあと思ってただけですよ?
…嘘つけ? い、いえ…決してその様な事は…
ああ”ぁ”ぁぁ”ぁぁ”ぁ”あ”…!!!!
背中に出来たミミズ腫れは、数日消えませんでした…。
第5王女様であるマーリア様が、俺に人生遊戯盤を指さして尋ねて来た。
うん、確かに第四王女のメリルが俺の妻なんだから、マーリア王女様は俺の義理の妹になるわけなんだが、初めてお義兄さまって呼ばれたな。ちょと気分いいぞ。
「ああ、はい…えっと、もう訳ないのですが、近いうちに発売予定としか、まだお答えできません…」
実はこのマーリア王女様は、メリルと俺繋がりで、時たまコルネちゃんとユリアちゃんを招いてお茶会をしているそうだ。
コルネちゃんより、ちょっとだけ年上らしく、なかなか発育もよろしいようで…おっと、こんな目で見たら不敬だな。
「そうなのですね。では発売されたら、すぐにでも購入したいと思います」
にこやかにそう言って笑い掛けて来るマーリア王女様。
この王族って、基本的に全員美男美女だよなあ…王女様も、めっちゃ可愛いじゃん。
「有難うございます。ですが、陛下個人用に2個お渡ししておりますが、それでは足りないのですか?」
「マーリア、わざわざ購入する必要があるのですか?」
俺の疑問に感じた点は、メリルも同じだった様で、ほぼ2人同時にマーリア王女様へ問いかけた。
「ええ、これは我が家用ですね…お母さま達もお茶会などで色々な方と遊ぶと思いますので、私のお茶会様にも1つ…」
おぉ? お茶会ってお茶飲んでお話しするだけじゃないのか?
俺、田舎者だからお茶会って参加した事ないんだよなあ。
「トール様、まさかお茶会がお茶を飲んでお話をするだけの場だとか思ってません?」
す、鋭い! メリルがジト目で俺を見ながら、そう言った。
「え、お義兄さま…そんな風に考えていたのですか?」
ええ…考えてました…ごめんなさい。
「お茶会と言うのはあくまでも名目上です。内密の話をしたり、お見合いの場であったり、実際の趣旨や企図は色々ですよ」
呆れた様な顔でメリルが説明してくれた。
「ええ、そうですね。私がコルネリアやユリアーネと催しているお茶会は、本当にその名の通りお茶を飲んでお喋りしていますが、お母さま達の場合は、時には政策や情報交換に始まり、結構腹黒い事の打ち合わせなどもある様です」
ほ、ほっほ~! 腹黒い…だったら母さんとも…?
「ウルリーカ侯爵夫人とお母さまのお茶会などは、私は怖くて参加できませんが…」
王女を怖がらせるお茶会って、母さん何してんだよ!?
「そ、そうですか…ですが、そんな場にこの遊戯盤を持ち込むのですか?」
そげな恐ろし気な場に玩具持ち込んでええんじゃろか。
いかん、変な方言になって来た…。
「ああ、それは一種のカムフラージュです。他人の目から和気あいあいと遊んでいる様に見えていれば良いのですよ」
この子も腹黒いな…コルネちゃん達に腹黒が感染しなきゃいいけど…母さんがいるから手遅れか?
「な、なるほど…ですが、わざわざ購入されなくても大丈夫ですよ。発売と同時に必要な数だけお届けしますから」
王家に買ってもらうのもどうかと思う。
「いえ、トール様、ここは購入して貰いましょう。いえ、予約してもらった方が良いかもしれません」
いきなりメリルが声高かにそう言った…けど、何故に?
「そうすれば、この人生遊戯盤が王家の御墨付きを頂いた様な物です。そしてその事実をマーリアに公言して貰うのです」
「なるほど、流石はお姉さま! それを宣伝する事で、この遊戯盤を一気に広めようと?」
「ええ。王家の人間が人生遊戯盤に関して支持を表明する事となりますので、一気に販路も広がる事でしょう」
「お姉さま、それで私への見返りは?」
「そうですねえ…では、宣伝協力という名目で…先ほどトール様がお父様に献上した蒸気機関搭載の小型バギーを、あなた様にカスタムして提供するというのでどうですか?」
「ああ、あれを…良いでしょう、それで手を打ちます」
メリルとマーリア王女様が、がっちりと握手を交わした。
俺をそっちのけで…。
いや、そんな物ぐらいで宣伝に協力してくれるなら安いもんだけど…やっぱ腹黒いよな、この王家の血筋…。
「トール様、何か変な事を考えてませんか?」
「お義兄さま、何か?」
メリルとアーマリア王女様の言葉に、俺は全力で首を左右に振るしか出来ませんでした。
ちなみに、王女様の言った様に、献上した人生遊戯盤はとても好評で、2個とも王妃様達に取り上げられ、更にこちらも追加が欲しいとねだられました。
王妃様って母さんと同じぐらいの歳なはずなのに、めっちゃ若いよなあ。
本当は幾つなんだろう? おばさんと呼ぶべき歳のは…ず…びくっっ!
王妃様達の視線がめっちゃ冷たくなってる! まさか気付かれたか!?
あ、王妃様達…その手に持っている鞭はどこからお出しに?
い、いえ…決して変な事を考えたりしてませんよ?
え、考えは丸っとお見通し? や、やだなあ…お3人共、お美しいなあと思ってただけですよ?
…嘘つけ? い、いえ…決してその様な事は…
ああ”ぁ”ぁぁ”ぁぁ”ぁ”あ”…!!!!
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