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どこ目指してるの?
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ユリアちゃんのきつねさん号は、そもそもスピードが出ない様に造られている。
そのきつねさん号に合わせて、トロトロと後をついていくコルネちゃんのくまさん号。
どうやら、ユリアちゃんの横にはナディアが、コルネちゃんの横にはユズカが乗っている様だ。
リアルタイムで情報を送って来るナディアなのだが、やはり行先を何度ユリアちゃんに訊ねても「ないしょだよ~♪」と、行く先をはぐらかされている様だ。
ただ、方向的には例の保護地区で間違いなさそうだ…との事なので、俺達もその場所を目指して2台を追いかけた。
まあ、きつねさん号がトロトロしか走れないので、すぐに追いつくだろう…いや、追いついちゃ駄目か。
こっそりと様子を窺うのが今回の目的なんだから。追いついちゃったらちょっと不味いな。
今回の目的を誤魔化される可能性がある。
やはり2台を視認できる距離まで近づいたら、こっそりと見守る事にしよう。
うさぎちゃん号の中で、ユズキが口を開いた。
「伯爵様。何で柚香は保護地区を目指してるんでしょうね?」
自分の嫁が心配なのか、ユズキが俺の考えを訊いて来たけど…ん、待てよ?
「そもそも、何でユズカがユリアちゃん達と一緒にドライブに出たんだ?」
「えっ? あれ? そう言われてみれば…」
ユズキも何で一緒に出掛けたのか分からない様だ。
「いや、もしかして…まさか…きつねさん号を更に魔改造するつもりじゃ無いだろうな、ユズカは…」
あの魔改造されたチ〇ロQの様なきつねさん号に、更なる改造を施そうと企んでいるのでは?
「確かに…それなら、柚香が一緒に保護地区の秘密研究所に向かうのも道理です…そっか…浮気じゃ無かったか…」
心配してたのは、浮気かよ!
「あのなぁ…浮気にユリアちゃんとコルネちゃんとナディアまで連れて行くわけ無いだろ? ちょっとは考えろよ」
「確かに…」
こいつ、ユズカの事になると、めっちゃ視野が狭くなるな。
あ、いや、視野が狭くなるぐらいに仲がいいのは良い事だけど…。
「武装満載して保護地区に居る野生動物を狩りに行くとか? いや、きつねさん号には、スピードリミッターが付いてるから…解除しようとか考えてるんだろうか?」
「狩りは無いと思いますよ、伯爵様。だって、変身した方が、絶対に攻撃力も防御力も高いはずですから」
って事は…。
「でも、リミッター解除はあるかもしれません。あのきつねさん号って、一番スピード出しても、ゆっくり自転車漕ぐぐらいのスピードですから」
ユズキの考えは、俺の考えとも一致している。
「その為の秘密研究所行きかぁ…」
ユズキが俯きながら、ぽつりと呟く。
スピードアップの為の改造をするために、ドワーフの工房目指してるって事かあ…そっかあ…なるほどなあ。
ちなみに、ユズキよ…研究所じゃないからな? 工房だぞ、工房。
そんな、あれやこれやを話している内に、遥か先にくまさん号の後姿が見えた。
おっと、ブレーキ、ブレーキ!
どうやら、保護地区の入り口到達前に、コルネちゃんとユリアちゃんに追いついた様だ。
2人…というか、2台はそのまま、保護地区の中へと門を通り抜けて入って行った。
おーい、ナディア。保護地区のドワーフさんの工房にでも向かってるのか?
ちょっと確認の為にナディアに話しかけたのだが、
『マスター…ちょっと様子がおかしいです…』
んん、何が?
『いえ、門の近くにある、街で働く人たち用の集合住宅の前に車を止めて…あ、降りました!』
え、そんなとこで降りたの?
『ええ…あ、バス停でドワーフやエルフや人魚達と一緒に並んでます…あれ?』
あれ?
と、取りあえず…俺達も門を通って保護地区へ行くか。
俺は後ろを付いて来る嫁ーずの車に合図をし、ゆっくりと保護地区へと入った。
保護地区は、俺の領地の南側の深い森…というか樹海なのだが、この入り口付近は拓けている。
某アニメに影響されて創造した虎バスの為のバス停があり、付近には俺の街で働いてくれる人達用の集合住宅が立ち並んでいるので、ちょっとした村っぽい。
ドワーフ親方の工房は、この村っぽい場所から、もう少し森の中を進んだ所にある。
でも、工房の近くにはバス停は無いぞ?
はて、コルネちゃんとユリアちゃんは、一体どこを目指しているんだ?
※こっそり新作投稿しています。
姫様はおかたいのがお好き
不定期更新ですが、( `・∀・´)ノヨロシクオネガイシマス!
そのきつねさん号に合わせて、トロトロと後をついていくコルネちゃんのくまさん号。
どうやら、ユリアちゃんの横にはナディアが、コルネちゃんの横にはユズカが乗っている様だ。
リアルタイムで情報を送って来るナディアなのだが、やはり行先を何度ユリアちゃんに訊ねても「ないしょだよ~♪」と、行く先をはぐらかされている様だ。
ただ、方向的には例の保護地区で間違いなさそうだ…との事なので、俺達もその場所を目指して2台を追いかけた。
まあ、きつねさん号がトロトロしか走れないので、すぐに追いつくだろう…いや、追いついちゃ駄目か。
こっそりと様子を窺うのが今回の目的なんだから。追いついちゃったらちょっと不味いな。
今回の目的を誤魔化される可能性がある。
やはり2台を視認できる距離まで近づいたら、こっそりと見守る事にしよう。
うさぎちゃん号の中で、ユズキが口を開いた。
「伯爵様。何で柚香は保護地区を目指してるんでしょうね?」
自分の嫁が心配なのか、ユズキが俺の考えを訊いて来たけど…ん、待てよ?
「そもそも、何でユズカがユリアちゃん達と一緒にドライブに出たんだ?」
「えっ? あれ? そう言われてみれば…」
ユズキも何で一緒に出掛けたのか分からない様だ。
「いや、もしかして…まさか…きつねさん号を更に魔改造するつもりじゃ無いだろうな、ユズカは…」
あの魔改造されたチ〇ロQの様なきつねさん号に、更なる改造を施そうと企んでいるのでは?
「確かに…それなら、柚香が一緒に保護地区の秘密研究所に向かうのも道理です…そっか…浮気じゃ無かったか…」
心配してたのは、浮気かよ!
「あのなぁ…浮気にユリアちゃんとコルネちゃんとナディアまで連れて行くわけ無いだろ? ちょっとは考えろよ」
「確かに…」
こいつ、ユズカの事になると、めっちゃ視野が狭くなるな。
あ、いや、視野が狭くなるぐらいに仲がいいのは良い事だけど…。
「武装満載して保護地区に居る野生動物を狩りに行くとか? いや、きつねさん号には、スピードリミッターが付いてるから…解除しようとか考えてるんだろうか?」
「狩りは無いと思いますよ、伯爵様。だって、変身した方が、絶対に攻撃力も防御力も高いはずですから」
って事は…。
「でも、リミッター解除はあるかもしれません。あのきつねさん号って、一番スピード出しても、ゆっくり自転車漕ぐぐらいのスピードですから」
ユズキの考えは、俺の考えとも一致している。
「その為の秘密研究所行きかぁ…」
ユズキが俯きながら、ぽつりと呟く。
スピードアップの為の改造をするために、ドワーフの工房目指してるって事かあ…そっかあ…なるほどなあ。
ちなみに、ユズキよ…研究所じゃないからな? 工房だぞ、工房。
そんな、あれやこれやを話している内に、遥か先にくまさん号の後姿が見えた。
おっと、ブレーキ、ブレーキ!
どうやら、保護地区の入り口到達前に、コルネちゃんとユリアちゃんに追いついた様だ。
2人…というか、2台はそのまま、保護地区の中へと門を通り抜けて入って行った。
おーい、ナディア。保護地区のドワーフさんの工房にでも向かってるのか?
ちょっと確認の為にナディアに話しかけたのだが、
『マスター…ちょっと様子がおかしいです…』
んん、何が?
『いえ、門の近くにある、街で働く人たち用の集合住宅の前に車を止めて…あ、降りました!』
え、そんなとこで降りたの?
『ええ…あ、バス停でドワーフやエルフや人魚達と一緒に並んでます…あれ?』
あれ?
と、取りあえず…俺達も門を通って保護地区へ行くか。
俺は後ろを付いて来る嫁ーずの車に合図をし、ゆっくりと保護地区へと入った。
保護地区は、俺の領地の南側の深い森…というか樹海なのだが、この入り口付近は拓けている。
某アニメに影響されて創造した虎バスの為のバス停があり、付近には俺の街で働いてくれる人達用の集合住宅が立ち並んでいるので、ちょっとした村っぽい。
ドワーフ親方の工房は、この村っぽい場所から、もう少し森の中を進んだ所にある。
でも、工房の近くにはバス停は無いぞ?
はて、コルネちゃんとユリアちゃんは、一体どこを目指しているんだ?
※こっそり新作投稿しています。
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